2015年02月の記事一覧
◎2015年02月27日 ---- ボス ◎
- スパイラルレスキュー開発を断念
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「スパイラルレスキュー」と名付けた海難救助用具の開発を進めてきていた。これまでに韓国やタイで10回も実験を行った。これがなかなか難しい。問題が見つかり、その問題を解決するとまた別の問題が・・・。それの繰り返し。チューブの端っこから勢いよく空気を入れれば自然と膨張すると予想していたのだが実に甘かった。社内・社外の優秀な者たちを集めてプロジェクトチームを作り知恵を出し合い、汗をかいたが開発に進捗が見られなかった。◆昨日のプロジェクト会議で「開発断念」を告げた。問題解決のための新しいアイデアを持ち寄っていたメンバー各人は残念そうであった。「NHKの『プロジェクトX』で取り上げれた企画の多くも、こんな危機を乗り越えてきたものだった。もう少し頑張りましょうよ」と言う者もいた。彼らには申し訳ない。だが「引くべきときには引く」判断をするのが経営者。◆ここ一ヶ月ほど私は悩み続けていた。「断念」「開発中止」と伝えたときにプロジェクトチームの面々はどのような顔をするのだろうか、気になっていた。開発完了時には東京都から補助金1500万円程が支給されることになっていたがこれも断らなければならなくなった。断るのも大変だ。だが・・・私は悩み、決断した。そして・・・◆「開発期間2年間、総予算3000万円」と私の心の内で決めてスタートしたプロジェクトであった。すでに大きく総予算を上回る支出があった。開発は遅々として進まない。これら状況を説明し、皆に詫びた。皆、残念そうではあったが理解もしてくれた。開発に悩んでいた者はその悩みから解放され晴れ晴れとした風にもみえた。皆に「開発中止」を告げると私も楽になった。「勇気ある撤退」と褒めてくれる者もいた。◆さあ、また今日から新たな製品の開発に向けていろんなことを想像していこう。私の頭の中にはすでに新しくチャレンジするものの骨格はできあがっている。
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◎2015年02月26日 ---- ボス ◎
- ウェイウェイ・ウーさん
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世界的な二胡奏者、ウェイウェイ・ウーさんと親しくさせてもらっている。その名前を聞いたことがない人でもきっとどこかで彼女の演奏を耳にしたことがあるだろう。「サントリー・ウーロン茶のCMソング」 「NHKテレビ『ダーウィンが来た!』のエンディング・テーマ」「TBSドラマ『JIN -仁-』 のメインテーマ」などを作曲・演奏している。私は数年前、銀座の老舗ジャズバー「スウィング」で初めて彼女の演奏を聴き「瞬殺」された。すっかり虜(とりこ)になった。◆そのウェイウェイさんに当社のメインテーマの作曲と演奏をお願いした。ウェイウェイさんは快く引き受けてくれた。待つこと2か月、昨日「Feel the Sky」と名付けられた当社メインテーマのマスター音源が送られてきた。素晴らしい。◆続いて当社の販促用(営業でお客様などに配るためのもの)CDの作成もお願いしている。「Feel the Sky」を含めて全8曲のアルバム。選曲の権利はすべて私。とてもとても楽しい。楽しいのだが迷ってばかりでなかなか決まらない。わがままな私がいる。当初は「空」をモチーフとした曲8曲を選ぼうと思っていたのだがこれがなかなか難しい。結局「空」にこだわらないことにした◆徐々に候補が絞られた。最終結果ではないが現在の段階では以下の8曲。1.Feel the Sky 2.この空を飛べたら 3.魔法の鏡 4.恋はリズムに乗せて 5.さよならの夏(映画「コクリコ坂」から) 6.8月の濡れた砂 7.500マイル 8.哀しみのダンス(Dance me to the end of love) 最終結果ではないが恐らく他の曲と入れ替わるのは1~2曲だろう。◆3月中に録音。四月にはCDとなって私の手元に届くことになっている。◆このコラム(ブログ)を読んでくださっている方には優先的にお譲りしようと思っています。「ウェイウェイウーさんのCDください」となんらかの方法で申し込んでください。下欄の「コメント」からアプローチくださってもOKです。
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◎2015年02月24日 ---- ボス ◎
- アカデミー賞
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最も深い付き合いをしている一人であり、私の読書の師匠でもある郷里の親友、大分県佐伯市の鶴見中学で校長を務める菅淳(すがあつし)君から「この本、お勧め」とメールで紹介されたのが原田マハ著「キネマの神様」であった。「映画」「家族」「仕事」「友情」などがテーマとなる心温まる秀作。おカネでは決して買うことのできないいろんな幸せの形を改めて教えてもらった。「そうだ、映画行こう」という気持ちになっていたところに昨日アカデミー賞の発表があった。◆ここ数年、日本文学の芥川賞と同じくアカデミー作品賞も「なるほど、これは面白い!」と納得するものはなかった。それでもさすがにアカデミー賞であるから「はずれ」「駄作」はない。これも芥川賞と同じ。さて今年は大方の予想に反して「バードマン あるいは(無知がもたらす予期せぬ奇跡)」が作品賞を受賞した。正直、あまり期待していない。私をうならせるだけの感動作とは思えないのだが・・・◆かつてのアカデミー賞は素晴らしかった。1973年~77年にかけての作品賞は「ゴッドファーザー」「スティング」「ゴッドファーザーⅡ」「カッコーの巣の上で」「ロッキー」と続く。誰もが納得の作品であった。ところがたとえば2010年「アバター」ではなく「ハートロッカー」が受賞した。私は「なぜ?」と感じた。◆私の心に残る多くの作品も作品賞を受賞していない。それら作品とその年の作品賞を並べてみる。「ローマの休日」(1954)・・<地上より永遠に> 「スターウォーズ」(1978)・・<アニーホール> 「ET」(1983)・・・<ガンジー> 「ショーシャンクの空に」(1995)・・・<フォレスト・ガンプ> 「ライフ・イズ・ビューティフル」(1999)・・・<恋に落ちたシェークスピア> ◆「ダイハード」はノミネートすらされていないし「ニューシネマパラダイス」も外国語映画賞は受賞したが作品賞の対象にはなっていない。作品賞に過度な期待を抱いてはいけない◆さて今回の授賞式。受賞作のことは分からないが演出はとても良かった。特にレディーガガさんの歌う「サウンドオブミュージック」は素晴らしかった。感動した。奇妙な衣装で話題をさらうガガさんだが私は大好き。歌のうまさは今、世界一かもしれない。そしてガガさんが歌い終えると「サウンドオブミュージック」のあのジュリーアンドリュースが登場。79歳とのことだがまだまだ若く美しい。「やっぱり映画っていいな」と感じた◆長くなったついでに上にあげた映画以外で私の好きな映画を紹介します。「初恋の来た道」「ステラ」「ひまわり」少し古くなって「慕情」「愛情物語」・・・そしてベスト3は・・・・・・・第3位「ライフ・イズ・ビューティフル」 第2位「シェルブールの雨傘」 第1位は 「サウンド・オブ・ミュージック」 ・・・・・みなさんはどんな映画がお好きですか?◆ 「最後に登場する映画はなんでしょうか?」・・・「キネマの神様」を半分くらい読んだところに菅校長の質問メールが届いた。私は「初恋の来た道」と答えた。はずれていた。 同じ質問を銀座のバー「曜」の曜子ママにした。彼女は「キネマの神様」を読んではいなかったが一発で当てた。・・・・・・・・◆本日は駄文・・・長くなった。冗長。・・・反省。
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◎2015年02月23日 ---- ボス ◎
- 怖いテロ、リニアが危ない
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「ISIS」や「アルカイダ」が世界中でテロ行為を繰り返している。彼らの要求はなんなのか、どうなったら彼らはテロ行為をやめるのか、彼らにテロ行為をやめさせる術はあるのか、誰も知らないようだ。先進各国は彼らの拠点を報復爆撃することでテロ行為を抑え込もうとしているが果たしてうまくいくのだろうか。「報復の連鎖」を危ぶむ声も大きい◆我が国は島国であり基本的に単一民族国家であるために海外からテロリストが紛れ込みにくい。テロ行為を行うことは難しいと思われている。私も島国の単一民族国家に生まれたことを幸運だと思っている。◆それでも事件は起こる。1991年、筑波大学の五十嵐一助教授はイスラム社会から禁書とされていた小説「悪魔の詩」の翻訳したことを理由に、首を切断寸前までかき切られ殺害された。1995年にはにはオウム真理教による地下鉄サリン事件が起こった。そして先日は「ISIS」が日本もテロのターゲットに加えたと発表した。国内にいれば心配ない、と高をくくっているわけにはいかなくなった。昨日の東京マラソンでは64人ものランニングポリス(一緒に走り、警備する警察官)が導入された。残念ながら島国の単一民族国家に住む我々ですら常にテロ対策が必要な時代になったということを認識しなければならない◆20年前、オウム真理教は都心部の地下鉄を狙った。14年前、ウサマ・ビン・ラディンは国際貿易センタービルを襲わせた。大規模テロを仕掛ける者はより影響が大きいところを狙う。◆自分がテロリスト幹部になったとして我が国でテロ事件を起こすとしたらどこを狙うか?それを考え、予防しなければならない。私がテロリストなら今から準備を始め10年後のリニア新幹線の開業を狙う。2025年、東京~名古屋の開業を目指すリニア新幹線は恐らくそれまでに工事費等で10兆円はかかる。東京~名古屋の9割の区間がトンネルになっている。開業まもないリニア新幹線、これの東京発と大阪発に同時に爆発物が仕掛けられたら・・・。まず間違いなく乗客乗員全員(恐らく1000人以上)が死ぬ。復旧には数百億円がかかる。復旧されても乗る者はいない。リニア技術は世界のどこにも売れなくなるかもしれない。テロリストが狙うには原発よりも大型飛行機よりも簡単でダメージはそれらよりもはるかに強烈。想像するだけでもおぞましい。リニア新幹線にテロが起これば我が国はそこで終わり◆このままリニア新幹線計画を進めていいものだろうか?リニア新幹線を開業するには現在の空港よりもさらに厳重なセキュリティーチェックを設けなければならない。そうなると駅舎の大きさも変わってくる。さて、JRはそこまですでに気が回っているのだろうか?心配でならない。
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◎2015年02月20日 ---- ボス ◎
- 肩の荷
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慶応大学経済学部三年生の息子に先日、就職を希望していた会社から内定の通知が届いた。ささやかなお祝いをしてあげた。息子へのお祝いの形を取っていたが実は自分へのねぎらいの会食でもあった。「やっとここまできた。親として合格点を取った」と安堵した。◆息子が幼稚園に通っている頃「エアロファシリティー株式会社」を創業した。野心を持って設立したわけではない。そうするしかなかったのでやむを得ず、恐る恐る起業した。起業時に出資してくれた会社はあったが「出資金以外は一銭も資金援助をしない」ということが条件でもあった。建設会社であり商社である当社は運転資金が不足し、常に多額の借入金があった。そしてそれらの借入金は全額私の個人保証が付いていた。会社の借入金の連帯保証人になるわけだ。会社経営が計画通りに進まず倒産した場合には私個人に莫大な借金が残る。そうなれば娘、息子の進学を諦めてもらわなければならない。教育に関してだけは彼らの希望を叶えてあげたい、と思っていた。会社が潰れてしまうと家族4人が暮らすマンションも人手に渡り、子供たちも学校に行けなくなる。◆私より少し後に独立した高校・大学の先輩Kさんは事業が上手くいかず「子供を大学に進学させるため」「今住んでいる自宅を追われないため」と自殺の道を選んだ。彼が自死することにより借金は消え、保険金により家族は自宅を手放さずに生活を続けることができた。その後、子供は無事に大学を卒業した。Kさんのような自死された経営者を私は数人知っている。もちろん、そうなりたくなかった。◆死ぬ気で働いた。部下たちに迷惑もかけた。みな、頑張ってくれた。◆それでも何度か「自殺」を考えたことがあった。ある部下に裏切られ、大金を投入した商権を持って逃げられたとき。銀行に裏切られ、突然融資を断られたとき。「ああ、俺は自殺することになるのかなあ」そう思った。幸い、いつもギリギリのところで誰かが助けてくれた。部下たちも必死で頑張ってくれた。会社は徐々に大きくなった。借入金よりも剰余金の方がはるかに大きくなった。◆息子の就職の内定が出た。もう放っておいても大丈夫、自分でなんとかするだろう。親としての責任は十分に果たした。合格点。◆親としての責任は果たしたな、と楽になった気持ちで回りを見回すといつのまにか我が社の社員は30人を超えていた。彼らの家族を守らなくてはならない。我が社の社員たちには小学生以下の子供が併せて10人もいる。子供のいないYクンが先日、嬉しそうにやってきて「社長、お陰様でやっと家内が妊娠しました」と伝えてくれた。◆息子の内定などで一息ついているほどのんびりできそうにない。肩の荷はまだまだ降ろせないのか。
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◎2015年02月19日 ---- ボス ◎
- 大義なし。18歳の選挙権。(その3)
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学生運動をバカにする気はない。そのリーダーたちはみな純粋な気持ちと強い正義感を持っている。世の中の矛盾や不条理を是正したいと活動を始める。昨今の台湾や香港、あるいは20世紀後半の天安門の学生運動リーダーたちはみな利発そうで純粋に見えた。我が国でも60年代安保闘争、70年代安保闘争と大きな学生運動が2回あった。それらは「反米闘争」でもあった。そしてそれらのデモに参加した多くの学生は純粋であった◆70年安保闘争、「反米闘争」からも45年が経った。「安保反対」を叫んでいた学生は大人になり老人になった。多くは現在の日米関係にほぼ満足しているようだ。「結果的にはあの時に自分たちの主張が通らなくてよかった。当時は無知だった、純粋だった」と思っている者が多いのも事実だ。◆思想や政治的信条を変えることを「転向」と呼ぶ。私が知るのは「共産主義⇒自由主義」の転向ばかり。その逆を知らない。学生時代はマルクスを信奉したが現実社会を知って自民党員になった、という人を多く知っている。一方で学生運動の活動家だった方が今なお共産党員として頑張っている姿を見ることもある。「転向」は良いこととも情けないこととも思わない。良いことでも情けないことでもないが思想信条の変更は事実とても多いことだけは確認したい。◆このコラムで私は何度も「会社の社長を社員の選挙で選ぶようになったらその会社はすぐに潰れてしまう」と書いた。「リーダーを選ぶというときにはそれなりの十分な知見を持った人たちに任せるべきだ」と書いてきた。◆70年安保闘争時、選挙権年齢が18歳であったらこの国はひっくり返っていたかも知れない。「それでもいいじゃないか、それが国民の総意なのだから」という意見もあろう。だが私はそうは思わない。繰り返す。リーダー(国会議員)を選ぶのはそれなりの十分な知見を持った人たちに任せるべきだ。18歳に選挙権を持たせてはならない。彼らは知見は低いが理想が高過ぎてこの国をひっくり返してしまうかもしれないから。
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◎2015年02月18日 ---- ボス ◎
- ヨガ
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一ヶ月に3~4回、ヨガ教室に通っている。昼間や土日は忙しくて行けないのでウィークデーの早朝コースを受けている。今朝も6時から一時間、呼吸を整えストレッチ、瞑想し、汗を流してきた。気持ちがいい。◆一時間のレッスンの最後の7~8分間は「シャヴァーサナ」と呼ばれる休息のポーズに充てられる。「死体のポーズ」とも呼ばれるもので仰向けに寝て手足は左右均等に広げるもの。目を閉じ、鼻からゆっくりと大きな呼吸を続ける。アタマの中を空っぽにする。1時間のヨガ修行のあとの心身のリラックスタイム。深い深い眠りに落ちる方が多い。この「シャヴァーサナ」10分間で通常の1時間睡眠と同じ効果があるという。◆ヨガとは、とにかく頭の中を空っぽにすることが目的。人はなかなか頭の中を空っぽにすることができないので意識を呼吸に集中させたり、あるいは難しいポーズをとらせたりすることにより少しでも頭を空っぽにさせようとしているのだ、と聞いたことがある。頭の中を空っぽにすることは難しい。◆汗を流しながら前屈しているときは確かに何も考えていない。せいぜい「この腹、邪魔だなあ」と思う程度。ところが最後の「シャヴァーサナ」になると仕事のことばかり考えてしまう。「これじゃいけない、しばらく仕事のことは忘れよう」そう思っても仕事はどこまでも追いかけてくる。あせる。◆隣からは一緒に受講していたオニーサンの心地よさそうなイビキが聞こえてきた。うらやましい。
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◎2015年02月16日 ---- ボス ◎
- ヘリサイン・・本末転倒の愚
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東京都は億単位のカネをかけて、救急活動ヘリコプターが建物を識別できるよう、屋上に施設名などを表示する「ヘリサイン」を描かせている。防災拠点となる学校や病院などに550か所ほど整備する予定という。東日本大震災を踏まえ、避難所などで孤立した被災者らを迅速に救助する体制を整えるためと聞くと航空行政を知らない都民は「それは良いこと」と思ってしまう。大きな反対もなく予算は着々と消化されている。「ちょっと待て!」と言っているのは日本中で私一人のようだ。◆本来、病院ヘリポートには世界共通の『病院ヘリポートマーク』を記入するべきなのである。世界共通の『病院ヘリポートマーク』とは「白の十字」の中に「赤のH」を記入するもの。大規模災害が起これば国内はもとより海外からも応援のヘリコプターが飛来する。それらのヘリコプターが「あそこが病院だ!」と一目で認識できるマークなのだ。ところが東京に関しては「国土交通省航空局」や「自治省消防庁」が独自の「無様なチェックリスト」を持つためにこの「世界共通マーク」を描けない。彼らが描かせるのはどこも同じ〇にHのマークなのだ。日本のヘリポートはオフィスビルも学校もマンションもそして病院も同じマーク。これではどこが病院なのか上空からは分からない。分からないように指導しておいて今度は多額の税金を使って「分かるようにヘリサインを描きましょう」という。バカみたい。本末転倒。緊急時に「ヘリサイン」なんて誰も読まない。◆私は航空関係の新聞でもこのことを訴え、国交省や消防庁の役人にも訴えたが誰も聞こうとはしない。「この話を聞くと面倒なことになりそうだなあ」というのが一様に彼らの態度なのである。総じて日本の役人はダメなのである。
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◎2015年02月12日 ---- ボス ◎
- 大義なし。18歳の選挙権。(その2)
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高校2年生の夏休み以降、学業の成績は急降下した。志望大学を変えることにした。悶々とした毎日を送っていた。夜の街をふらつくことも多くなっていた。それでも私の高校生活は充実していた。よく遊び、それなりによく学んでもいた。年齢不相応の本も多く読んだ。生意気な言い方になるがほとんどの同級生が幼く見えていた◆一浪して九州大学に入った。これまた生意気だが大学に入ってもなお同級生が幼く見えた。同級生の半分以上は(現役入学で)年下なのだから当然と言えば当然でもあった。九州大学には裕福な家庭の子女は少なかったがそれでも自分に比べると皆が「おぼっちゃん」「おじょうちゃん」に見えていた。「ガリ勉」で入ってきた者が多く、物理や数学はできても世間の不条理などを考えている者は私の回りにはいなかった。受験勉強で「文学史」を学ぶので三島由紀夫の著作品名を3つあげることは誰でもできたがそこには『豊饒の海』は入っていなかった。もちろん『豊饒の海』全四巻を読んでいる者など皆無であった。五木寛之の『青春の門』すら大学1年生当時は誰も読んでいなかった。みんな本当に「いい子」であった◆一世代前の学生運動の反動からか我々は「ノンポリ」色が強かった。誰も政治に興味がなかった。もちろん誰も「選挙権が欲しい」などと言わなかった。「回りの同級生よりも大人である」と思っていたこの私ですら(?)選挙権が欲しいなどとは思わなかった。二十歳になって権利を得ても「選挙権」を行使する喜びも責任も感じなかった。一票を投じる権利を持つにふさわしい年齢になったとは思わなかった◆あれから40年近く経った。果たして今の18歳が当時の私よりも精神的に思考的に知識的に上か?根拠はないが「決してそんなことはない」と思う。彼らが「選挙権が欲しい」と望んでいるのか?それもないだろう。社会が成熟してくれば平均寿命が延び、国民の平均年齢は上がり、大人になる年齢は遅くなる。アフリカや南米の低開発国と我が国が選挙権年齢を同じにする必要など全くない。
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◎2015年02月10日 ---- ボス ◎
- 日本で一番美しいビル
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隣のカルティエビルが建て替えのため解体された。そのおかげで銀座2丁目のデビアスビルの全景が今、中央通りから見える。デビアスビルは、兼ねてから私が「日本で一番美しいデザインのビル」と言っていたもの。カルティエビルには申し訳ないが、カルティエビルがあるとそこを歩く人々はなかなかデビアスビルの凝ったデザインに気付かなかった。もうしばらく新カルティエビルの建築が遅れてくれると嬉しい。◆日本にも美しいビルはいくつかあるのだけれど隣のビルとの間隔が狭すぎるためその全貌が通行人に観られることが少ない。デビアスビルと並ぶ美しいデザインのビル、汐留のシティセンタービルやピアス銀座ビルもなかなか通行人は気付かない。◆九ちゃんは「上を向いて歩こう」と歌い、その歌は我が国を代表する曲となったが実は我々はあまり上を向いて歩かない。キレイなビルにも気付かないし、きっと銀座松屋の屋上に日本国旗が揺らめいているのにも気付いていないのだろう。少し寂しい。◆気付いた私は少し嬉しかった。
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◎2015年02月10日 ---- ボス ◎
- 大義なし。18歳の選挙権。
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2月6日 共産、社民両党を除く与野党8党1会派は、選挙権年齢を「18歳以上」に引き下げる公職選挙法改正案について、今国会への再提出に向け調整を急ぐことと合意した。◆バカなこと。なぜ今、選挙権年齢を引き下げる必要がある?私個人的には25歳に引き上げてもいいくらいだと思っている。◆江戸時代、武士は15歳頃元服し大人になった。第二次世界大戦の頃は17歳の特攻隊員が国のために命を投げた。家のため、領地領土のため、国のため、15歳で元服し大人になり、17歳で特攻で死んでいった。このように、かつて我が国の男は若くして大人になっていた。彼らが自ら「早く大人になりたい」と願っていたものなのかどうか誰も知らない。◆翻って今の18歳が彼らのような大人と言えるのか?家や国の将来のことを真面目に考えている18歳がどれだけいる?はっきり言って現代の若者は時代と共に幼稚化している、と私は思っている。◆江戸時代の武士の平均寿命は50歳を下回っていた。その中で15歳で大人と認めた。第二次世界大戦中でも日本人男子の平均寿命は60歳くらいだろう。その中で17歳が国のためにと死んでいった。ところが今は平均寿命が80歳を超えた。人間の成長速度が遅くなってきた。家を、国を考えるのはせいぜい25歳から。18歳で考えている者は非常に少ない。◆「選挙権を18歳に引き下げろ」と高校生がデモをした、との話を聞いたことがない。40年前はその年齢の学生が「安保反対」と叫んでいた。40年前の学生が幼稚であり、今の18歳が思慮深くなったからではない。「モラトリアム」という言葉に象徴される、無思慮・無責任な若者がどんどんと増えているのが実情だ。なのになぜ「選挙権年齢の引き下げ」なのか?まったく理解できない◆「若者に媚を売り、票が欲しいだけ」・・・正直にそう言えよ、と言いたくなる。◆誰かが言っていた。「年齢の『18歳以上』は世界的な潮流だ。世界中の国で18歳以上に選挙権があるのは約9割を占めているのだ。」と。・・・情けない。ここにも自分のアタマで考えないヤツばかり。世界がそうだから我が国もそうするんだって。◆共産党・社民党 頑張れ!
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◎2015年02月09日 ---- ボス ◎
- 宣伝広告と「夢」
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仕事でもプライベートのゴルフでも大変にお世話になっているマックスラジアン(株)の小野元さんから昨日素敵なプレゼントをいただいた。私の大好きな焼酎「兼八(かねはち)」の原酒と綺麗な「薄はりグラス」のセット。しかも「薄はりグラス」は通称「しわ」と呼ばれる最も美しい形のもの。これでしばらくは私の銀座通いが減り「自宅で兼八のお湯割り」が増えることになりそうだ。健康のためにも嬉しいプレゼントである。ありがとうございます。◆焼酎といえば最近はこの「兼八」しか飲まない。新橋や銀座の居酒屋やバーなどに私のキープボトルが10本程度もある。それらすべて、もともとは置いていなかった店に「なんとか一本入れておいてください」と私が頼み込んで置いて頂いているもの。とにかく美味い。燻(いぶ)したような独特の香ばしさがあり深い麦の味がたまらない。私の郷土大分県を代表する焼酎となりつつある。そして私は無償の一人広報宣伝部長のようなものである。勝手宣伝部長である。◆最近「兼八」が勢いを増してきている「大分の麦焼酎界」だがここにも長い歴史がある。私の知る限りでいうと、私が九州大学2年生のとき「二階堂」が福岡に攻め込んできた。福岡の貧乏学生はそれまでは癖の強い鹿児島の芋焼酎「白波」しか知らなかった。そこへ大分の洗練された麦焼酎「二階堂」が攻め入った。博多の屋台では賛否両論あったが「二階堂」は徐々に確実に領土を広めていった。一方、それと同じ頃やはり大分の洗練された麦焼酎「いいちこ」が東京は赤坂を攻めていた。「いいちこ」大好きな当時の大分県知事、平松守彦氏は上京の都度四合ボトルを宿舎近所の飲み屋に持って行った。そして「いいちこ」の美味さを語り、彼が訪れる店々に置いてもらっていたと聞く。大きくスケールは違うが、今の私は当時の平松知事みたいなものか。◆その「いいちこ」、とにかく宣伝が上手い。売り出し当初は「下町のナポレオン」のコピーが秀逸だった。現在は大分空港に陶器やガラスなどいろんなボトルが並んでいる。カラでも欲しいようなボトルばかり。テレビや新聞広告も卓越している。「いいちこ」のテレビコマーシャル挿入歌として有名になったビリーバンバンが歌う「また君に恋してる」はその後、坂本冬美がカバーして爆発的ヒット曲となった。テレビ・ラジオ・雑誌で時々「いいちこ」の宣伝を見かけるがどのメディアでも華麗な、洗練されたCMである。「さすが大分県。あか抜けている!」◆その「いいちこ」の歴代CMの中で私が最も気に入っているのが次のコピー。◆「『夢を持て』」と励まされ、『夢を見るな』」と笑われる。ふくらんで、やぶれて、近づいて、遠ざかって・・・。今日も夢の中で目を覚ます。」◆素敵でしょ。
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◎2015年02月06日 ---- サイトからのお知らせ ◎