2015年11月18日の記事一覧

2015年11月18日 ---- ボス

チカンを捕まえる

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「女風呂とか更衣室を覗きたいと思うのはオトコなら普通の欲求。しちゃあダメだけど、まあ、理解できる。でもな、絶対にしちゃあダメなのは痴漢。もしオマエが痴漢行為をしたら父さんは絶対に許さないからな!」と自宅で酒を飲みながら息子に注意をしたことが何度かある。「するわけないでしょ!」と息子は反発する。家人は家人で「お風呂や更衣室は覗いてもいいような言い方はやめて!」と言う。まともな注意をしたつもりなのだが、こちらが非難されてしまう。おかしい◆痴漢を捕まえて駅員室まで連れて行ったことが二回ある。どちらとも15年くらい前のことだ。◆当時私は海浜幕張からJR京葉線で新木場へ通っていた。私の乗る快速電車は毎日、超満員だった。決して美人ではない、全く女性としての魅力のない、三十歳くらいのその人といつも同じ電車になった。◆その朝私はいつものようにドア付近に立ち本を読んでいた。決して美人ではない、女性としての魅力の全くないその人も私のすぐ近所に髪の毛をボサボサにしたまま立っていた。私は、すぐ近所で痴漢行為がなされているなど全く気付いていなかった。新木場駅に到着する寸前、あの美人ではない女性が大声を発した。「チカン、チカン! こいつチカンです!」 ドアが開いた。乗客はホームに押し出される。女性は男の腕をつかんでいる。一番近所にいたのが私だった。正義感の強い私は瞬間的に、その男が逃げないように彼の服をつかんだ。◆女性は美人ではないし、女性としての魅力もないし、髪の毛はボサボサだ。男はこれまた貧相な五十歳代後半。情けない風体だった。私に服をつかまれで観念したのか、その男が謝りはじめた。「ごめんなさい、ごめんなさい。もう絶対にしませんから・・」 すると女が大声で男をののしる。その言葉がすごかった。その美人ではない女性は自分のことをオレと言った◆「テメエ、オレのケツをずっと触りやがって!このヤロー。黙って我慢してたら調子に乗りやがって!オレのケツずっと触ってたろうが!この手で!」 確かに彼女は「オレのケツ・・」と何度も言った。「オレのケツ」と言った決してオカマではない。単に育ちの悪い、知性も魅力もない女性だった。私は貧相な男の服をつかんだままだったが情けなくなった。「おじさん、よりによって、なんでこんなオンナのケツなんか触ったの?」と聞きたかった。いや、心のどこかで「オレ、強く握ってないよ。振り払って逃げたら逃げられるかもよ」とさえ思っていた。しかしその貧相なオトコはおとなしかった。「ごめんなさい、ごめんなさい」と繰り返し「なんとか見逃してくれませんか?」と私とその魅力のない女性に懇願してきた。◆「はい、どうぞお逃げなさい」と言うことはできない。女は「ふざけるなよ、この変態ヤローが!」となお毒づいている。私にうながされ男は素直に駅員室に入って行った。「チカンです」私は男を駅員に手渡した。駅員は「ありがとうございました」と言った。名前は聞かれなかった。男を引き渡すと私はそのまま会社へ向かった。◆その翌朝、またあの魅力のない女性と同じ電車になった。女は「昨日はありがとうございました」などとは一言も言わず、会釈もせず、昨日と同じドアの脇に立っていた。私のことは無視した。◆私は少し後悔していた。そしてこの育ちの悪い女に対し大変腹を立てていた。・・・・・それでも私はその数か月後、またしても新木場駅で痴漢を捕まえてしまった。2回目の痴漢を捕まえた話はまた後日・・・・・。

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