2017年12月の記事一覧
◎2017年12月31日 ---- ボス ◎
- 終夢
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初夢っていうのはいつ見る夢のことなのか定かでない。除夜の夢のことだという人もいるし元日の夜の夢だという人もいる。いやいや書初めや初売りと同じで二日の夜に見るのが初夢だという人もいる。よく分からない。◆初夢の反対はなんと言うのだろう。初夢が定かでないのでこちらはなおさら定かではない。まあいい、終夢としよう。12月30日の夜に見る夢を終夢としよう。◆昨夜、素晴らしい終夢を見た。12月30日の夜、というよりは大みそかの朝に見た。私の人生に最も大きな影響を与えた一人で私の初恋の女性、松本悦子さんが久しぶりに夢に出て来てくれたのだ。◆松本悦子さんを初めて見たのは中学2年生になったばかりの頃。佐伯市立鶴谷中学校の一学年下に入ってきた彼女に一目惚れした。こんなにも女性のことを好きになるものなのか、と驚き苦しんだ。大人の恋の歌が理解できるようになった。◆彼女は、外見が美しすぎて近寄りがたい感じだった。飛びぬけて美しいのに飛びぬけてモテるわけではなかった。おそらく同級生にとっては高嶺の花であり恋の対象にはならなかったのだろう。怖いもの知らずであり同級生よりは大人であった私は高嶺の花に惚れてしまった。惚れると同時に劣等感に襲われた。「もっとかっこよく生まれてたら」「もっとお金持ちに生まれてたら」そんなことばかり思っていた。彼女の前では無理をしていた。背伸びしていた。恋は実らなかった。◆実りはしない恋だったがそれ以来ずっと、私はマツモトエツコさんを意識しながら生きてきた。今、どこかで偶然に出会ったときに自信を持った生き方をしているといえるだろうか。そんなことをいつも考えていた。彼女は定期的に、一年に一度くらいの割で私の夢に登場してくれた。彼女の夢を見るとそれだけでその日は幸せだった。◆およそ女性には分からないだろう、純情な、ロマンチックな男の感情だ。◆今はニューヨークに暮らしているようだ、と噂に聞いた。幸せなのだろう。◆素敵な、ステキな終夢で今年も平和のうちに暮れていきます。
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◎2017年12月28日 ---- ボス ◎
- 時がたつのは
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私の高校生時代は大分県佐伯市の実家で母と二人で生活していた。母は特別養護老人ホームの保母をしていたため夜勤が多く、そのため私は一人で過ごす夜も多く、ある意味自由を謳歌していた。自由を謳歌すると成績はズルズルと下がっていった。高校2年生の最初の実力考査では学年1位であったのが3年生になったときには20番くらいにまで落ちていた。成績は下がっても、お金は無くても、高校生活は楽しかった。◆母が自宅にいる夜はおとなしくしていた。もちろん勉強もしていた。母は読書をして夜を過ごすことが多かったがテレビで「懐かしのメロディー」があるときはそれを楽しんでいた。私は母の隣に寝転んで一緒に見ていた。高校生の私にとって20年前の流行歌は、生まれる前のモノクロ景色の世界を歌うものだった。紀元前のものと同じ感覚だった。◆昨夜テレビ朝日で「昭和歌謡の名曲集」をやっていた。懐かしかった。自由を謳歌していた高校時代の歌謡曲が多かった。小柳ルミ子、五木ひろし、ヒデとロザンナ、平尾昌晃・・・どの歌も歌詞を諳んじていた。40年以上も昔の曲だがモノクロ景色ではない。総天然色だ。◆時がたつのは速い。あっという間に今年も暮れようとしている。
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◎2017年12月27日 ---- ボス ◎
- 年賀状
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字が汚い。下手。だから字を書くことが嫌い。ワープロ・パソコンが普及してくれて最も恩恵を受けたのは私だ、と思っている。◆「こんな習慣なくなってくれればいいのに」・・子供の頃から、この時期になると必ず思っていた。年賀状。虚礼と思いつつも、やめることができない。向こうから届かなければこちらも出さなくていいのだが、向こうから届いているのにこちらは出さないというのは失礼かな、などと考えてしまう。◆宛名書きと図柄はパソコンがやってくれるので随分と楽になった。それでも「何か一言書き添えないと失礼になるんじゃなかろうか」と気が小さい私は思ってしまう。書き添える言葉が見つからない人も多い。顔すら思い出せない人も何人もいる。「お元気ですか?東京にお越しの際は是非連絡ください」・・本当に連絡が来たら困るような人に対しても、賀状では下手な字で愛想を振りまく。いい加減なものだ。◆それでも年に一度、この時期だけ思い出す懐かしい顔、お世話になった方々も多い。心から「お会いしたいなあ」「元気でいてくれたらいいなあ」と願う相手も多い。子供の頃にお世話になった伯父さん、学生時代にお世話になった論理学の森俊洋先生、学生時代にした家庭教師の教え子、喫茶店「電車道」のマスター、学生時代に良いことと悪いこといろいろ教えてくれた武田信治先輩などなど。多くの虚礼の状の中に、数人の本当にお会いしたい人たちを見つけては懐かしく嬉しくなった。
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◎2017年12月27日 ---- ボス ◎
- 算数
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本日は簡単な算数のおさらい。◆実際の地球には山や谷が多いが、ここでは地球をデコボコの一切ないツルンとした正球として話を進める。◆赤道から北極点までの距離を一千万で割った長さを1mと定めた。だから赤道から北極点までを巻き尺で測るとピッタリ10,000Kmになる。赤道から北極点までが10,000Kmなら赤道から南極点までも10,000Km、地球一周は40,000Kmである。ちなみに光の速さは秒速30万Km。だから光は1秒間に地球を7周半することになる。300,000÷40,000=7.5 ということ。◆さて赤道上の地球一周を巻き尺で測れば40,000Kmつまり40,000,000m(4千万メートル)であるが、では地上1mのところで一周を巻き尺で測ったらいくらになるでしょう?当然赤道一周よりは長くなりますよね。◆小学生でも分かる簡単な問題なのだが、多分これを読んでいる人で分かる方は半分もいないのだろう。理系の大学を卒業していても分からないヤツがいる。情けない。◆答えは敢えて書かない。自分で考えて分からなかったら誰かに尋ねてみてください。分からないままで放っておくのが一番ダメですよ。
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◎2017年12月26日 ---- ボス ◎
- ショック! 失注!
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母は昨年2月、大分県佐伯市の南海医療センターで息を引き取った。脳出血だった。救急車で運び込まれた後、医師の的確な処置と看護師たちの手厚い看護を受けた。十日後に安らかに、眠るように旅立った。南海医療センターの医師や看護師は素晴らしかった。治療、看護、見舞客への対応、そのすべてに気配りが行き届き慈愛深さを感じた。その時が来たら私も、この病院でこんな風に息を引き取りたいものだ、とさえ思った。◆南海医療センターに建て替え計画があるようだ、との噂は聞いていた。だが、母が亡くなってすぐに「お世話になりました。ところで私は・・・」とは言えなかった。名刺を出すのは失礼だと思った。ヘリポートの計画があればきっと私のところに連絡が来るだろう、と高をくくっていた。◆神戸で看護師をしている高校の後輩からメールが届いた。「南海医療センターのヘリポート、木下さんの会社の設計なら安心です。嬉しいな」と。私は慌てて南海医療センターに電話を入れた。数年前にヘリポートの資料は渡してあった。その時に担当者から名刺をもらっていたが彼はすでに退職していた。◆私が甘かった。運悪く、私の資料は申し送りもされないまま、院長以下多くの病院スタッフが入れ替わっていた。どうも専門家の意見を聞かないままヘリポートは設計されたようだ。来年着工とか。◆それでも安全なヘリポートができあがればいい。私は恩返しができずに残念だが、そして私の設計のヘリポートが郷里にできずに残念だが、それでもそのヘリポートが多くの命を救ってくれることを切に願う。◆「佐伯出身のヘリポートの専門家のキノシタさんちゅう人がおるんに、なんしそんしに(なぜその人に)相談せんでこんなんつくったんか!」とならないことを願う。事故などなければいい。◆それにしても私個人の営業力の無さ、情けない。もう佐伯には帰らない。帰れない。
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◎2017年12月26日 ---- ボス ◎
- やばい!
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子供が15歳になるまでに親と教師はルール(規則・法律)の基礎を教えるべきだ、と思っている。15歳までに基礎を教えられ、日本人は20歳までにそれらルールをしっかりと身に付けるべきだ。そうやって責任ある大人になる。◆20歳を過ぎたら今度は自分でマナーとエチケットを学ばねばならない。「ルールは人から教えられるもの」「マナー・エチケットは自分で学ぶもの」だと私は思っている。40歳になるとそれらが「人格」となっていろんなところに現れてくる。「きちんとした教育を受けて育ったか」「向学心はあったか」「身の回りのことに気を配ることができるか」「清潔感があるか」など、相手が40歳を過ぎた人なら私は5分も話せばその方がどんな人なのか、おおよその見当がつく。◆男は外見に、女性は言葉使いに現れる。(女性は上手に装うことができるので外見では分からないことが多い)◆朝からパチンコ屋に並ぶ男はみな同じような目をしている。銀行マンはみな同じ顔立ちと服装だ。男は外見で見分けがつく。◆先日、あるゴルフコンペで40歳を超えた女性二人と一緒にラウンドした。ゴルフをするくらいだから経済的には余裕があるのだろう。外見もそこそこ綺麗だった。残念ながら彼女らの言葉使いにがっかりした。二人ともミスショットをするたびに「やばい!」と言うのだ。「やばい」ってなんだ?◆美味しいものを食べて「うまい!」という女性がいる。ミスをして「やばい!」という女性がいる。情けない。◆人の失敗を見て「だせっ!」、注意をされて「うぜっ!」、気持ち悪いものを見て「きもっ」・・こんな言葉を使っても許されるのは高校生までだ。いや、きちんとした教育を受けているか向学心のある女性は高校生でも決してこんな言葉は使わない。◆外見と言葉使い。見る人は見てますよ。聞く人は聞いてますよ。注意しましょう。
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◎2017年12月25日 ---- ボス ◎
- 建設業界の談合体質
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リニアモーターカー新幹線の建設工事をめぐる談合疑惑が毎日大きく報じられている。私は九州大学の土木工学科の出身。建設業界の友人は多い。彼らは今回の事件に対し何も語らない。「とんでもない、腹が立つ!」と怒るヤツもいなければ「いまだに談合やっていたなんて、情けない」と嘆く者もいない。逆に「談合は必要悪だ」「談合はなくならないでしょ」と肯定する者もいない。業界の中に身を置いている連中はこの件に関しては親しい友人にさえも「黙して語らず」の姿勢を貫く。◆建設業界以外で働く人の方が多く語る。マスコミと主婦と学生は「とんでもない!」と言う。私の回りでは、タクシーの運転手と会社経営者と銀座のクラブのママは「しょうがないでしょ」と言った。◆私は友人たちと同じく基本的には「黙して語らず」で行きたい。だが、ただ一つ言いたいことがある。◆「悪い談合」によって「巨額の利益をあげているゼネコン」の社員たちは、それを報道するテレビ会社の人たちよりもはるかに安い給料で、はるかに劣悪な環境で働いている。多くのゼネコン職員は東南アジアへ長期単身赴任経験がある。テレビ会社の方々は欧米の大都市への出張は多いが、低開発国への単身赴任など極めて少ない。スーパーと呼ばれる大手のゼネコンでも、給与レベルはテレビ局や、銀行などの金融機関よりははるかに少ない。◆「だから談合もしかたないでしょ」、と言いたいのではない。「とんでもない悪いことをして『巨額の利益』を上げている」と非難するのなら、その『巨額の利益』がどこに行ったのかも報じるべきだろう。私にはテレビ会社や銀行や損保会社や証券会社ビール会社の方が「巨額の利益」を上げているように見える。
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◎2017年12月22日 ---- ボス ◎
- マナー
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政治家のパーティー、学会でのパーティー、関係ある会社のパーティーなど、一年間に10回以上は立食パーティーに出席する。私はこの立食パーティーが苦手だ。大抵のパーティーは参加者のほとんどが知らない人だ。知らない人に話しかける気にならない。知っている人、というだけで親しくもない人と話し込むのも間が持たない。饒舌な方に話しかけてもらえるならそれが一番気楽だがそういうことはめったにない。知人のいないパーティーで一人で料理を食べるのも落ち着かない。かくて私は大抵の立食パーティーでは何も食べずただ飲んでいるだけである。◆では知人が多く参加しているパーティーなら楽しめるかというとこちらもそうではない。パーティーの主催者や主賓の方々が挨拶しているさ中「ああキノシタさん、先日は・・・」などと話しかけてくるマナーの悪い人がいる。だいたいが私より年長の、うだつの上がらないオジサンだ。年長者であるからこちらも「しー!」と指を立てるわけにもいかない。オジサンに軽く目で挨拶をして壇上に顔を向ける。「今は主賓の挨拶を聞くべき時間でしょ」と態度で示すのだがうだつの上がらないオジサンはそんなことには気づかず、壇上の挨拶を無視してニコニコ顔で話しかけてくる。疲れる。
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◎2017年12月21日 ---- ボス ◎
- 幸せって・・
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「幸せを知らない人」の方が「幸せを失った人」よりも、まだ幸せそうに見える。◆「バブル景気時も実直に働いたサラリーマン」と「バブル景気で身を持ち崩した元経営者」。「彼氏ができず、一生独身を覚悟している女性」と「彼氏にフラれて落ち込んでいる女性」。「生まれつき身体にハンデキャップを持っている人」と「人生の途中で身体にハンデキャップを負った人」。「子供が欲しいのだができない仲良し夫婦」と「(事故や病気で)子供を失った夫婦」。「ずっと年収400万円の男」と「昨年までは年収800万円だったが今年から400万円になった男」。「海外旅行に興味がない女性」と「海外旅行が大好きだが(何らかの理由で)行けなくなった女性」。スポーツや芸術でも「マチュアのトップ」の方が「プロになったが全く稼げなかった人」よりも幸せな人生に見える。◆実はそうでもないようだ。「バブル景気で身を持ち崩した元経営者」は「バブル景気の頃は楽しかった」と思うことはあっても「あのバブルさえなかったらオレの人生はもっと充実してたのに・・」などと後悔はしていない。「彼氏にフラれた女性」でも「彼氏なんかできなければ良かったのに」とは思わない。◆私の友人に、大学生の子供を交通事故で亡くした夫婦がいる。彼らの落ち込みはひどく、立ち直るまでに10年近くかかった。だがもちろん彼らは「可愛い息子と過ごした20年」が無かったら良かったのに・・、などとは思ってない。◆「幸せを知らない人」の方が「幸せを失った人」よりも幸せそうに見える。それは間違いで「幸せを知らない人」よりはまだ「幸せを失った人」の方が幸せなのかもしれない。・・分からない。難しい。◆今読んでいる浅田次郎の小説に次のような下りがあった。主人公が「そうですかね。親を知らない子供よりも、親を忘れた子供のほうがかわいそうでしょう」と言うと、老人が「忘れる方がマシだろう。・・・」と返した。
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◎2017年12月20日 ---- ボス ◎
- クリスマス
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私が歳を取り、にぎやかなところに行く機会が減ったためなのかもしれないが、クリスマスの活気を感じることが以前よりも少なくなった。個人的に、クリスマスには悲しい寂しい思い出も多いのだが決してクリスマスは嫌いなイベントではない。訳のわからないハロウィンなどに比べたらはるかに心ときめくイベントである。宗教の垣根を超え、もっともっと多くの方がいろんな趣向でクリスマスを楽しんで欲しい、と思う。◆だが一方でクリスマスを心から楽しむことができない子供たちがいることも忘れないで! 私は小学校2年生の正月に父母姉と一家4人で乗っていたタクシーの事故で目の前で父を亡くした。それまでの裕福な生活が一変した。事故で大けがをした母が退院するのを待って転居した。転居先は同級生の家の二階に間借りするというものだった。◆小学校3年生のクリスマス、階下に住む同級生の家に友達が集まった。「モトミくーん、一緒に遊ぼうよ」下から声がかかった。私は友人たちが待つ下の階へ下りた。そこでは友人たちが各々、自分がサンタさんにもらったプレゼントを持ち寄って自慢しあっていた。私はなにもプレゼントがなかった。◆「サンタクロースなんていないんだよ」友人たちに向かってそう叫びたかったが、私は黙っていた。そう叫ぶ代わりに「いいなあ」と彼らを羨ましく思う声を発していた。みんな自分がもらったプレゼントの自慢に夢中で、誰も私の寂しさ、悲しさには気づかなかった。気付かないでくれて良かった。◆小学校の間、私はクリスマスが苦手だった。今、思い出しても涙が出てくる。あの頃の自分に「よく頑張ったね」と時々声をかけている。
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◎2017年12月19日 ---- ボス ◎
- 写メって?
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街並みやファッション或いは自動車などの機械と同じように「日本語」もどんどんと変化する。街並みやファッションや自動車は「進化」しているが日本語は「進化」ではなく単なる「変化」のようだ。私が小中学生の頃、国語の授業で「副詞の呼応」を習った。「もし → たら」「まったく → ない」「なぜ → か?」「おそらく → だろう」など、特定の副詞は決まった言葉と関係するという決りごとだ。「まったく美味しくない」は正しい使い方で「まったく美味しい」は間違った言葉使いだと教えられた。あれから50年経った。日本語は変わった。「まったく美味しい」「全然キレイ」などは許される用法になったようだ。もちろん私はそのような使い方はしないが。◆さて「写メ」という言葉ができたのはいつだったろうか。10年前か15年前か。スマホの普及に併せて広まった。今やおばあさんまで使う一般用語になった。だがそもそもこの「写メ」は「写真を撮ってそれをメールで送る」ことだったのじゃないか?つまり「写メして」が正しい使用法。ところがたったこの10年で、いつのまにか「スマホで写真を撮ること」に変化している。「写メ撮って送って」などと言っている。◆どうでもいいことだが、美しい日本語を愛する私はこの「写メ」という言葉を聞くといつも何かが引っかかる。
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◎2017年12月15日 ---- ボス ◎
- 目先のカネにこだわる愚
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経営者と話す機会が多い。仕事上での付き合いもあれば、全く仕事と関係のない友人にも経営者は多い。異業種交流会や政治家のパーティーでの繋がりもある。それらの経営者が口を揃えるのが「目先のカネにこだわるヤツはダメ。まず大成はしない」ということ。社長に直談判しに来る部下で「〇〇君の給料をもう少し上げてやってくれないでしょうか」というのは「〇」か「△」、「私の給料をもう少し上げてくれないでしょうか」は「✕」。◆経営者が部下から直談判されたいのは「こういうビジネスにチャレンジしたいのですが・・」であり「こうやればもう少し利益がでると思うのですが」ということである。そういうことを言ってくる者はやがて確実に給料が上がる。◆夢を持たず、未来を語らず、事業を考えないで目先の給与を語る人が悲しい。◆能力が低いのに「自分は賢い」と思っているヤツは最もダメだが、能力はあるのに「私にできるでしょうか?」と悲観してチャレンジしないヤツも情けない。◆私は60歳になったが夢を抱きチャレンジを続ける。そこには当然リスクがあるが仲間たちが支えてくれると信じている。◆夢のない、自らチャレンジしない若い人が多くなったように感じている。寂しい。
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◎2017年12月14日 ---- ボス ◎
- 悩みが増えると読書が減る
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一か月ほど前「吉原御免状」(隆慶一郎)を読了したのを最後に、いわゆる小説を手にしていない。これだけ長い時間小説を読まないのは珍しい。6.7年ぶりくらいだろうか。いや「読まない」のではなく「読めない」のだ。目が悪くなったわけではない。◆仕事で気になることが増えると読書をしていてもつい仕事のことを考えてしまう。気づくと字面(じづら)のみを追っていて全くストーリーを理解せずページをめくっている。数ページ前に戻って読み返す。それを何度か繰り返して結局途中で放棄する◆小説を読まず「数独」をし、雑誌を読み、カタログを眺める。「数独」はまた腕を上げた。「最上級者向け」をスラスラと解いている。仕事で悩むと「数独」の腕が上がる。皮肉。◆社長業を長くやっているとこの「小説が読めない時期」というのが数年おきに繰り返しやってくる。若いころは「映画」を観てストレスを発散させた。アクション映画とセクシー映画が良かった。仕事を忘れ映画に没頭できるのだ。◆仕事の悩みが増えると「数独」の腕が上がり「映画」に詳しくなる。◆正月くらいは仕事を忘れ、温泉にでも浸かって、ゆっくり読書を楽しみたいと願っているが今年はいまだに温泉宿の確保ができていない。
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◎2017年12月13日 ---- ボス ◎
- 先進国と自殺
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初めて「核家族」という言葉を知ったのは50年前、小学生の頃だった。道徳か社会の授業での副読本にスウェーデンの老人ホームの写真が載っていた。美しい施設の中でオシャレな老人が語らう様子があった。子供心に「スウェーデンのばあちゃんたちは幸せそうだな」と思った。ところが教師は私の思いを否定することを話し始めた。「『核家族』の進んだスウェーデンでは多くの老人が老人ホームで暮らします。この写真を見て、このおばあさんたちが幸せそうに見えますか?」と我々に聞いた後「先生には幸せそうに見えません。おばあちゃんになったら孫たちと一緒に暮らす方がよっぽど幸せだと思いますよ」と続けた。そしてさらに「この核家族化の進んだスェーデンでは多くの老人が自殺をするのです。寂しいんでしょうね。」と話した。社会保障の進んだスウェーデンを例にとって、「核家族化」⇒「孤独」⇒「自殺」と教えたかったのだろう。◆50年経った。今はどうなっているのだろう。我が国でも核家族化が急速に進んだ。自殺も増えた。だが我が国の自殺の多くは核家族化からくる孤独が原因の自殺ではないことを皆知っている。◆50年前の教師の教えとは逆にスェーデンのような恵まれた老人ホームでの余生を送りたいと願う老人が圧倒的に多い。私もそんな一人だ。
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◎2017年12月11日 ---- ボス ◎
- 病は気から
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早朝5時。ゴルフ場に向かって走っているとフロントパネルの警告灯が点灯し「タイヤの点検を」とコメントが出た。「まずい! パンクか? 次のインターまで持つかな?」などと思いながら走っているとその注意ランプが消えた。ほっとしたが念のためにゆっくりと100Km/s以下で走っていた。ゴルフ場近くの高速出口で降りると再度注意ランプが点灯した。「やっぱりパンクか?・・こんな早朝、開いているガソリンスタンドはこの辺りにはないな。困った」・・キャンセルできないゴルフ。「行けるところまで行こう」・・タイヤがボロボロになるのを覚悟して私はノロノロ運転でゴルフ場を目指した。「右の後ろのタイヤだな」すぐに分かった。ゴルフ場まであと5キロというところで「限界」を感じた。右後方部の違和感がひどい。「JAFを呼ぶしかないか」そう思いながら路肩にクルマを停めた。車から降りてタイヤを見た。「おやっ、これならもうしばらく持ちそうだな。あと5キロだ。ゴルフ場まで到着すればなんとかなる」・・・私はまたノロノロ運転でゴルフ場を目指した。やはり右後ろのタイヤが空気圧低下の感じがする。アストンマーチンで田舎町をノロノロ運転。後続車が繋がっている。私は不安と屈辱で涙が出そうになる。◆なんとかゴルフ場までたどり着いた。ハーフが終わってディーラーに電話を入れた。「この時期は温度低下で少し空気圧が低下しますからね。心配いりませんよ。赤ランプじゃなくて黄色いランプでしょ?こちらに帰りに寄ってください。ええ、心配いりません。コーションが少し敏感に反応するように設定していますから」と彼は明るく答えてくれた。◆ゴルフが終わった帰り道。きわめて快調。「おかしいな、朝は確かに後ろのタイヤが減っていると感じたのにな」・・・・病は気から、か。
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◎2017年12月08日 ---- ボス ◎
- ビール業界を見習え!
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業界最大手のアサヒビールが値上げを発表すると少し遅れてサントリーがとキリンも値上げを発表する。さてサッポロはどうするか、と眺めているとひと月遅れでやはりサッポロも値上げをする。かくしてわが国では4大ビールメーカーのものは同一価格になる。競うのは味と営業力であり、決して値下げして価格競争には持ち込まない。◆私は若い頃はこのビール業界の、少し時期をずらした一斉値上げに腹を立てていた。「談合かカルテルじゃないか!なぜ公取は調査しないんだ?」などと怒っていた。大人になり、経営者になった今は違う。◆いろんな業界がある。いろんな会社がある。お客様が満足するサービスを提供し続けることができなければ淘汰される。各社の経営者はもちろん従業員も「自分の会社の利益」を考えるだけではなく「業界全体の発展」を俯瞰する必要がある。◆例えばサッポロが他の3社が値上げを発表したのち「当社は値上げしません」と発表したら一時的にサッポロの売り上げは伸びるだろう。だがその行為は結果的にビール業界の収縮に繋がることになる。成熟したビール業界の賢い方々は危機感を持ちながらお客様の満足度を高めることに熱心である。◆我がヘリコプター業界には残念ながらそのような知恵が働くことがない。私は「談合」は許さないが「業界の発展を目指す大人の思考」を各社に対して訴えている。失礼ながら・・・・・いやこれ以上書くことは控えよう。
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◎2017年12月07日 ---- ボス ◎
- 誰がカネを払うのか
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男女同権とは言うがプライベートな食事や飲み会では男が多く負担すべきだと思っている。理由はない。単にそうすべきだと思っているし私はそうしてきた。◆新橋の食堂。ランチタイムに5人でやってきて食事を終えて勘定をする若者。一人一人がレジへ向かい自分が食べたものを告げている。「オレはレバニラと半チャーハン」・・レジのおばさんはそれを聞き注文票をチェックしながら「870円です」。客は1000円札を出して釣りをもらう。次の若者がまた食べたものを告げる。レジのおばさんは注文票をチェックする。これの繰り返し。ああ、めんどくさい!「5人でメシ食ったなら誰かが5人分をまとめて払え!」と言いたくなる。こんなことやっている若者は絶対に仕事できない。絶対に金持ちにはならない。断言する。◆同じく新橋のリーズナブルなワインバー。まだ付き合い始めたばかりなのか少しよそよそしい若いカップル。勘定書きを見ながら男が言った。「5640円だから一人2820円ね」・・女性は一瞬驚いた顔をしたが「2820円ね」と言いながら男に千円札を3枚渡した。男は180円のお釣りをその女性に渡した。この女性は二度と彼と二人では食事に行かないだろう。◆私でも女性と二人で食事をすることくらいはたまにある。もちろん全額私が払う。男と女が二人で食事をすれば、夫婦でない限り男が払うのが当たり前だと思っている。◆私は若い男性に教える。「無理してでもキミが払うんだよ。相手が美人でもブスでも。彼女にしたい人であろうが単に部下であろうが、二人でメシを食ったのなら男が払うんだよ」と。◆若い女性にはこうアドバイスする。「3回に一度はあなたが払いなさい。男が払うのが当然、と思ってはいけませんよ。でも彼がどうしても受け取ってくれないなら、なにか相応のものをプレゼントしなさい」・・私の忠告を素直に聞き入れた人たちは幸せになる。◆女性で一番い嫌なのが払う気もないのに、払えるわけもないのに勘定の時にさも「払う気ありますよ」とばかりに財布を手にするヤツ。「いいよ」と言ったらビックリしたような演技をして「えっ?ごちそうさまです」と頭を下げる。こういう女はタチが悪いと思って間違いない。
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◎2017年12月06日 ---- ボス ◎
- 人と繋がっていることの楽しさ
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師走。私のスケジュール帳には連日「忘年会」と記入されている。中学校、高校、大学、それぞれの仲間との忘年会。仕事関係の忘年会が最も多いが、ゴルフ仲間とのもの、ご近所づきあいのもの、辞めた会社の忘年会などもある。毎年40~50の忘年会に誘われる。もちろんすべてに参加できるわけではない。昨日も、25年前に仕事で知り合った仲間たちとの会を楽しく過ごした。◆一度仲良くなった関係、できることならいつまでも仲良く繋がっていたい。未練たらしい男と言われているかもしれない。◆私と逆に、過去の繋がりを自分から絶つ者も多い。高校の同窓会に誘った幹事に対して「同窓会?キミらいつまでそんなおセンチなことやってんの?」と返した同級生がいる。悲しいしむなしい。可哀そうでもある。◆これは多分、統計的に間違いないことだと思うが、多くの人と仲良く繋がっている人はそうでない人と比べて「幸福度」が高いだろうし「生涯収入」も多いだろう。「より幸せになりたい」「収入を増やしたい」と考えている方たちに私は「それならば多くの人と繋がっていることをお勧めしますよ」と答える。「忘年会に誘われたらなるべく参加した方がいいよ」とアドバイスする。「ええっ?キノシタさん、そうはおっしゃるけど忘年会の参加費用もバカになりませんよ」と答える若い人も多い。◆「奥さんとハワイに旅行に行くんです。節約しないといけないんで忘年会などは参加しません」という若者がいた。20年後、彼は出世もできなく、収入も低く、自分のことを幸せだと思える人になっていないだろう。どこで失敗したのかも気付かないのだろう。・・・そんなことを思っている。私の予想が当たるのかどうか・・・。きっと当たる。
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◎2017年12月05日 ---- ボス ◎
- 体調不良
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先週末、大学時代の同級生たちと沖縄でゴルフを楽しんだ。10月の終わり頃から忙しい日が続いていたから久しぶりの休養のつもりだった。違った。◆休養なら東京の自宅近所で散歩でもしてれば良かった。「久しぶりの休養」などと言いながらわざわざ沖縄まで行ってゴルフをすることはない。疲れは残っていた。いや、疲れはさらに増した。ハーフが過ぎた頃、胸に異様な不快感が生じた。胸やけに似た感覚だ。10番ホール、ティーショットを打ったあと自分で脈を取ってみた。「トン トン トン トン ウン トン トン トン トン トン ウン トン トン」(「ウン」のところは休息)・・定期的に打つはずの脈がときどき飛んでいる。気持ち悪い。痛くはない。元気もなくなった。心臓疾患、心配。◆「キノシター、大丈夫ね? 急におとなしくなってぇ。無理せんでいいよ、ここで上がろうか?」・・友人たちは優しい。「うん、ごめん。大丈夫、大したことないよ」私は明るく答え、ラウンドを続けた。◆南国沖縄とはいえ、この週末は冷たい雨と激しい風で修行のようなゴルフだった。「やっぱりここでやめてマージャンせん?」・・言いかけたが口に出さずに楽しくゴルフを続けた。実際、とても楽しかった。カラダはガタが来始めたが心は確実に休養になった。◆昨日、夕方、新橋の主治医を訪ねた。「先生、脈がときどき飛ぶんです」明るく言った。聴診器を当てながら先生は「今は大丈夫だね。順調に脈打ってるよ。心配ならホルター心電図取りましょうか?」と笑顔で聞いてきた。◆私は今、胸に測定器を張り付けたまま仕事をしている。大したことなければいいが・・・。
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