2018年05月の記事一覧

2018年05月31日 ---- ボス

機会均等って?

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テレビで全仏オープンテニスを観ていたら解説者が「この人は8歳でテニスを始めたというのですから遅いスタートですね」と言った。「はっ?8歳で遅いの?」私は画面に向かって訊ねた。そういえば福原愛ちゃんをはじめ卓球の選手たちはみな幼いころから涙を流しながら練習したようだ。ゴルフだってプロになる人たちはみな小学生のときに始めている。◆多くのプロスポーツ選手は恵まれた環境に生まれ、幼いころから厳しい指導を受けて力量を上げる。いやいやスポーツ選手だけじゃない。政治家だって国会議員の3割が世襲議員。世襲議員は自民党では4割、閣僚に至っては5割と言われるほど。◆どんな家庭に生まれるか、親の教育方針がどうか、そういうことによって子供の将来が大きく異なることは誰もが承知している。だが政治の場、教育の場で「機会均等」を掲げる現代において理想と現実が逆行していることをもっと注意して視るべきではないだろうか?

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2018年05月29日 ---- ボス

自分のアタマで、自分たちのアタマで考えろ!

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指示されたことだけを指示されたとおりに粛々とこなす、一般的にはそれも仕事というようだ。私はそれを仕事ではなく作業と呼ぶ。◆プラモデルを設計図通りにキレイに早く組み立てることのできる者とできない者がいる。前者が仕事ができ後者は仕事ができない、という方が多いが私は前者は作業が上手く後者は作業が下手なのだと思っている。そんな上手、下手は大した問題ではない、と私は思う。◆作業をして賃金をもらっている者が多い。日本のサラリーマンの半分以上は作業者だ。わが社の職員の多くも作業者だ。◆私はその作業者に少し「仕事」をしてもらいたいと常々思いリクエストしている。指示通りではなく、「どうすればよいのか」を先回りして考えるクセをつけてもらいたい。◆先日、一人のスタッフにある管理表を作成するように頼んだ。簡単な指示をした。翌日、彼は「できました。これでいいですか?」と持ってきた。見にくい。読みにくい。「これじゃよく分からないよ。もっと見やすく簡潔にまとめてよ」彼に返した。「どうすればいいですか?具体的に指示してください。その方が時間のムダがないじゃないですか」・・腕のいい作業者である彼の言い分にも一理ある。だが私は彼にたまには作業ではなく「仕事」をしてもらいたい。「どうすれば見やすくなるのか、自分のアタマで考えてみろ! 分からないのだったらオレに聞くのではなく自分たちで考えてみろ!」と突き放した。◆翌日「これでどうですか?」と彼が持ってきたその管理表はとても分かりやすいフォームに替わっていた。彼が一つ「仕事」をした。

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2018年05月25日 ---- ボス

読書

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気になることがあると読書が進まない。字面(じづら)のみ追って内容が入って来ない。5ページ進んでは3ページ戻る、というようなことが続いていた。思い切って好きな読書をやめた。年末のことだからもう半年近く小説を読んでいなかった。小説を読む時間が「数独」を解く時間になり、ジャズを聴く時間になり、ゴルフのパター練習をする時間に替わった。おかげで「数独」を解く力は随分と上がった。まず、解けない問題はない。最も難しい「超難解数独問題」を一問90分くらいかけながら解く。ジャズのCDは10枚ほど増えた。残念ながらパターは一向に上達しない。◆徐々に体調がおかしくなった。もともと睡眠障害はあったがさらにひどくなった。病院に行くと「キノシタさんは交感神経が強く副交感神経がほとんど機能していません」と言われた。原因はストレスのよう。仕事をし、家庭を持っているとストレスは追ってくる。私のように根がまじめ(?)な男はなかなかストレスから逃れられない。具合はさらに悪くなり不整脈が増した。夜はほとんど眠れない。代わりに昼間はいつも眠たい◆「数独」が悪いんじゃないか?・・ふと思った。「そういえばオレはいつもモノを考えている。目が覚めた瞬間から仕事のことを考えている」・・ベッドに入って灯りをを消す瞬間まで数独を解いている。「ぼーっとすること」を忘れていたな、そう思った。◆「数独」をやめ、アタマを使うことをやめ、読書を復活しようと思った。読書をしなかった半年に「読みたい本」は溜まっていた。どれで読書を再開しようか? ツタヤへ行った。多くの魅力的な本の中から私が選んだ一冊は直木賞作家、東山彰良『僕が殺した人と僕を殺した人』。面白い!

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2018年05月24日 ---- ボス

自律神経失調

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「前回よりは良くなっていますけどね・・。ただ、まだまだ危険な状態ですね」・・言葉ほど医師の表情は暗くはない。少し安心した◆基準値は「0.8~2.0ですがキノシタさんは大きくはずれて15.2です。ものすごくバランスが悪いんですね」・・LF/HFという数値の説明。「交感神経と副交感神経のバランス指標です。キノシタさんは交感神経が極度に強く副交感神経が全く出て来られないんです。睡眠障害、疲労蓄積、メンタルヘルス障害へと繋がります」とのこと◆「どうすればいいんですか?実際、睡眠薬を飲まないと夜は殆ど眠れません。昼間はずっと眠たい状態です。不整脈も頻発しているし何か薬を出してもらえませんか?」と私が聞くと医師は「バランスは極端に崩れていますがキノシタさんの場合、自律神経の働き自体はすごく元気。45歳相当に若いんです。まだ薬に頼らずに治しましょうよ」と励まされた◆「夕方以降はヨガ、呼吸法、音楽、アロマなど副交感神経活動を高めるようにすることをお勧めします」とのことだった。「24時間 ON」はやめて、「心配しても始まらない」と考えるようにしよう。「部下たちを信頼して、任せてみよう」と決意したが、さあ、できるだろうか?

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2018年05月23日 ---- ボス

プロとアマの違い

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広尾の自宅からは日本を代表する二つのビル「六本木ヒルズ森タワー」と「東京ミッドタウン」が見える。六本木を訪れる方は大抵どちらかのビルに向かう。「どっちのビルが好きですか?」と聞くとその答えは恐らく半々くらいになるのだろう。「建造物大好きオジサン」である私の評価は「断然、森タワーの勝ち!」なのだが多くの素人にはその差が分からない。残念!◆夜の10時過ぎ、この二つの巨大ビルのオフィスフロアの照明が少しずつ消えていく。それでも二つのビルは「オレが六本木の主だ!」と言わんばかりにオーラを放ち続ける。この時間帯になると「建造物大好きオジサン」でなくとも、誰でもが「森タワー」に軍配を上げることになる。◆森タワーは世界的な照明デザイナー石井幹子(いしい もとこ)さんによる優雅で気品のあるブルーの光が穏やかにビルの側面を撫で上げるように移動する。かたやミッドタウンは日によってけばけばしい赤い光だったり、とげとげしい緑色の光だったり。アジアの場末の街を思わせる。センスが全くない。森タワーの照明がプロ中のプロ仕事であるのに対しミッドタウンのそれはまるで高校の美術部の学生が作ったようなもの。「美」に関して少しでも興味がある者は誰もが森タワーの照明にときめき、ミッドタウンのそれを見て「残念!」と声を上げる。◆先日、鹿児島出張の折に同じような気持ちになった。鹿児島市内の二つの病院ヘリポートを視察した。どちらも築3年。毎日、ドクターヘリが飛来する。その一つ「米盛病院の屋上ヘリポート」は実に見事。プロ中のプロの作品。かたや「鹿児島〇〇病院の屋上ヘリポート」は「残念なヘリポート」の典型。びっくりした。◆何事も「プロが手掛けた素晴らしいモノ」と「素人が適当に作った残念なモノ」がある。


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2018年05月22日 ---- ボス

当事者意識

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アメリカンフットボールで日大の選手が悪質なタックルなど反則を繰り返して退場となった問題。内田正人前監督の対応はとても不快。「はいはい、私が悪うございやした。全部責任は私が背負いますよ。弁明なんてしませんよ」・・文字にすれば男らしく聞こえるかもしれないこの対応、責任の所在を明確にしない最低の対応だ。普段は常識が欠如しているように感じるテレビのコメンテーターでさえ一様に内田前監督の態度や日大の対応には憤りを表している。当然の感覚◆私は日大の他の体育会系クラブに所属する者たちの反応が気になる。サッカー部や野球部やラグビー部の連中はどれほど怒っているのだろう?推測で話して失礼だが、彼らはそれほど怒ってないのではないだろうか?「あれはないよね、困ったもんだよね」「俺たちのクラブでも理不尽なこと多いけど、さすがにあそこまではひどくないよ」・・・そんな話が聞こえてきそう。◆もっと言うと、当のアメフト部員ですら「どうなるんだろう? 俺たち」てなもんなのではないだろうか◆私が言いたいのは、本来は「自分たちの問題」として怒り、悲しみ、必死に行動すべき者たちに「当事者意識」が欠如しているのではないだろうか?ということ。◆何事にも深く関わりたくないといった風潮が強くなってきたと感じている。我が社でも「それは〇〇さんのミスですね」で終わらせる者が多くなった。「〇〇クンの問題は会社の問題。会社の問題はキミの問題でもあるよ」・・そんなことを言う元気が私にもなくなってきた。

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2018年05月15日 ---- ボス

角を矯めて牛を殺す

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リニア新幹線の建設工事を巡る談合事件で起訴された大林組が再発防止策を発表した。6月1日からほかのゼネコンが出席する懇親会への社員の参加を禁止する。大学の同窓会で同業者と仕事の話をするのも禁止対象だという。◆バカみたい。◆私は昭和57年に九州大学の土木工学科を卒業した。「土木工学を学ぶ者は天下国家を語れ!」と励まされ、その裏では「土木屋は一人ではなにもできない。多くの仲間がいて初めて仕事ができる」と教えられた。成績優秀な者から国家公務員(建設省・運輸省)に送り込まれ、続いて公団や地方県庁、その下がスーパーゼネコンやコンサルタント会社へと就職していった。私たちは「一人ではなにもできない」と言うことを知っているので卒業後もしょっちゅう「同窓会」を開いては励ましあい、教えあい、そして「天下国家を論じて」きた。ダムを造り、港を造り、橋を架け、トンネルを掘り、鉄道を通し、上下水道を整備し、護岸工事をし、共同溝を造り、空港を造ってきた。それぞれが常に関連している。仲の良い、なんでも話せる、そしてなんでも聞ける「同窓生・同級生」の存在は大きい。◆公務員がいて、コンサルタントがいて、ゼネコンや造船もいる同窓会は話題が多岐にわたり面白い。楽しい。◆談合問題の再発防止策が実質的な「同窓会への参加禁止」となりそうな大林組。寂しい。「大林組は土木を捨てるのか?」「大林組は天下国家を論じることをやめるのか?」と問いたい。「角を矯めて牛を殺す」という言葉を思いだした。






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2018年05月09日 ---- ボス

お役所みたいな発想

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昼休み、会社近所のラーメン屋に一人で入った。「あっ、社長!」声がかかった。隣の席にH君が座ってラーメンを食べていた。昼食談議になった。「キミはいつもどんなところで食べているの?」と聞くと、Hクンはいくつか店の名前をあげた。大衆チェーン店ばかりだった。「あんまり魅力を感じないなあ」私は思ったまま口に出した。Hクンは申し訳なさそうに「ええ、そんなに・・。昼飯にかけられる小遣いに余裕がないもんで・・」と言った。私は少し申し訳なく感じた。Hクンが先に終え、店を出て行ったあと、一人でラーメンを食べながらある名案を思い付いた。「新橋の食堂で食べた昼食には会社から補助を出そう!」◆「ランチ、会社補助」に関して、いろいろなアイデアが浮かんだ。「600円以上食べたら100円、800円以上なら150円、1000円以上のランチには200円」「どの店で、何を食べ、料金はいくら、それにお勧め度を5点満点で報告」「それらをホームページに『我らの新橋お勧めランチ』として掲載」・・考えていたら楽しくなった。「彼らにとっては100円、150円でも喜んでもらえるんじゃないだろうか?」「コンビニ弁当には補助を出しても意味ないな」「社内のコミュニケーションも活発になるかもしれないな」「お客様への話題作りにもなるな」「原資はどうしよう?オレのポケットマネー?それはちょっときついな」・・・などといろいろと考えた。◆会社に戻るとすぐに広告宣伝担当のTクンに相談した。「新橋の食堂で食べるランチに補助金を出そうかと思うんだけど・・。食べたものを報告してもらって点数付けてホームページに掲載するってどう?・・補助にかかる原資はともかくホームページをいじるのに大きなカネがかかるんじゃ無理だけどね?」・・・◆「社長、それはありがたい!みんな喜ぶと思います。それに、面白いですよね。あちこちの店に行ってみたくなりますね」・・・正直、そんな返事を期待していた。全く違った。◆「昨日と同じ店で食べたときはどうするんですか?毎日100円もらえるんですか?」「感想をメールで送ってもらうんですか?」「目的はなんですか?」・・役所と同じようなくだらぬ質問が続いた。私は大声を出した。「オレに聞くな!オマエが自分のアタマで考えろ!」◆一から十までこちらで考えて指示しないと一歩も前に進まない。「分かりました。検討してみます。二日ください」そんな返事を聞いた記憶がない。◆「できない理由の説明と、できなかったことの言い訳ばかりが上手」・・そんなヤツばかり。

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2018年05月09日 ---- ボス

教育

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娘も息子も中学生になったときから電車通学になった。どちらも片道1時間以上。彼らが自分で志望校をみつけ「〇〇中学に行きたい」というので許可した。その時に約束をした。◆娘とは「電車の中ではどんなにお腹が空いていてもモノを食べてはいけない」。息子にはさらに厳しく「誰か一人でも立っている人がいたら多少座席が空いていてもキミも座ってはいけない」。娘との約束は彼女の懇願もあり途中で「ポッキーまでなら食べても良い」とした。◆「人様に迷惑をかけるな!」「だらしない態度をとるな! きちんとしろ!」「弱い人の気持ちをおもんぱかれ!」そういうことを教えたかった。大人になった彼らは今もまだ父親との約束を守ってくれているのだろうか?もう訊くことも注意することもない。◆先日、満員電車に乗っているとスタバの紙コップのコーヒーを持った若いアタマと根性が悪そうな女性が乗り込んできた。「私って都会人でしょ?」とでも言いたそうな顔をしている。電車が揺れて危うくコーヒーがこぼれそうになる。◆きちんとした教育を受けていない、「自分さえよければそれでいい」と言った感覚の者がどんどんと増えているように感じる。

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2018年05月07日 ---- ボス

自慢合戦

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Facebook、Twitter、Instagramという3大ソーシャルメディア。私はそこに投稿することはないが届いたものを覗いてみることはたまにある。このゴールデンウィーク中にも幾つも届いた。面白くない。「お友達と〇〇ゴルフ場でプレーしています。ツツジがとってもきれいです」「家族で△△寿司で食事です。ここのアナゴは日本一です」「〇〇ホテルのプールに行ってきました。プールサイドでモヒート。最高です」などとくだらない。みんなで「私って幸せでしょ?」と幸せ自慢合戦をしているみたい。◆行ったところ、食べたもの、買ったものを知り合いに自慢して、見た人から「いいね!」と言ってもらいたいらしい。実にさもしい。私は彼らに「だからどうしたの?」と聞きたい。◆大学の卒業実験を思い出した。汚い寒い実験室に何週間も泊まり込みで実験を続けた。膨大なデータを整理した。「実験のデータをまとめました」。教授に伝えた。「何週間も泊まり込みで頑張りました」と言いたい気持ちは押さえた。教授から「よく頑張ったね」と言ってもらえると思っていた。違った。「キノシタくん、だからどうしたの?」と言われた。「キミのやったことはオカネさえ払えばその辺のおばちゃんでもできることだよね。作業だよ。学問じゃないよ」・・・優しい教授がそのときは厳しかった。問題は「だからどうしたの?」だった。◆「実験の結果から何が推測され、どう応用できるか、そのために次にどのような実験をする必要があるのか」それをまとめるのが私の卒業研究なのだった。それを教えられ、私は大きく成長した。社会人となり、常に目的意識を持ち行動できるようになった。人から「だからどうしたの?」と言われることのないように「だからこうなのです」と言えるように意識してきた。◆「なにをしました」「どこに行きました」「なにを食べました」・・なんの考察もない「幸せ自慢」のSNSなんかには興味がない。




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2024年04月26日 ボスの
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  • 午後防衛案件会議
  • 夕方新橋「有薫酒蔵」で飲み会
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