2019年03月26日 ---- ボス

最初の記憶

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私の人生最初の記憶は2歳の終わりか3歳になったばかりの頃のもの。当時、我が家は大分県の国東(くにさき)に住んでいた。その日、5歳の姉は二階の子供部屋でお友達と遊んでいた。私は一階で遊んでいた。母が「姉ちゃんたちと分けなさい」とキャラメルを一箱くれた。私はキャラメルを片手に持ち急な階段を這うように上った。◆「母ちゃんがみんなでお食べって」と言いながらキャラメルの箱を開けた。キャラメルは8個だった。姉と友人に3個あげた。「ぼくは2個でいいけん」とか言いながら階段を下りて母の元へ戻った。◆私の自慢。私は幼いころから「人に譲る」ことの美しさを知っていた。◆それでもちょっと残念だったのだろう。母に言った。「姉ちゃんたちに3つずつあげた。ぼくは2個」と。台所に立っていた母はニコニコしながら私を誉めてくれた。「もとみは優しい子やね。えらいね。じゃ、これ、ご褒美」そんなことを言いながら角砂糖を一つくれた。生まれて初めて角砂糖を食べた。その甘さに驚いた。キャラメルよりずっと美味しい。◆「人に譲る」ことをすると結果、もっと良いものが返ってくる。私の人生最初の記憶はいろんな「良いこと」の詰まった記憶である。

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2024年04月24日 ボスの
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  • 夕方銀座徘徊
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