◎2011年07月14日 ---- サイトからのお知らせ ◎
- 貸したカネ
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8歳の時に父親を交通事故でなくし大変な貧乏を経験した。ただ、誰から教えられたか「貧乏は恥ずかしいことではないが、貧乏臭いのはダメ」という言葉が幼いころからしみついていた。「武士は食わねど高楊枝」である。
さて経営者となって約20年。決して金持ちではないが子供の頃ほど貧乏でもない。貧乏ではないが裕福でもない。相変わらず「武士は食わねど・・」と虚勢を張っているからか、あるいは経営者ということだけでそうなるのか、私のことを「小金持ち」と思っている方もいるようでカネの無心をされることも時々ある。
上手に断るのだが間違って貸してしまったこともある。自宅のローンもまだまだ残っており当然資産より借入金の方が多いのだが時に銀行の預金残がいくらかある時がある。ここに無心の相談があり、涙を流されてつい貸してしまったことがある。「ありがとうございます。ありがとうございます。このご恩は忘れません。必ず返します。」と言っても返ってこないことがある。いや、約束通り返してもらったことは一度もない。良い場合で当初の予定より1年遅れくらいで利子もつかずに返してもらう。最近は「借りたあとは行方知れず、音沙汰なし」という状態。貸すこちらも悪いのだが人間の基本ができていない人が多い。
「人にカネを貸してはダメ。貸すときはあげると思いなさい。」とは昔からの哲学ではあるが、なかなかそのようにはいかない。悔しい。まだまだ人を見る目ができていない。 - コメント (0)