◎2022年07月04日 ---- ボス ◎
- 今年の暑い夏。なにか足りない。何が足りないの?
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先週は月曜日に富山に一泊、金曜日には金沢に一泊という私にとっての北陸週間であった。東京も暑い日が続いていたが富山も金沢も暑かった。六月なのに真夏の暑さ。◆金沢の兼六園を歩きながら「なにか落ち着かないな。しっくりこないな。足りないな。足りないものは何なんだろう?」と感じていた。真っ青な空、灼熱の太陽、豊かな緑、大きな松の木が浮かんでいるように見える池、どれを見ても、いつもの、いや例年以上に美しい兼六園であるのだが、なにか足りない◆兼六園の中の「芭蕉の句碑」の前に来て気が付いた。いや直接、芭蕉の句とは関係ないのだが・・。句碑には「あかあかと日はつれなくも秋の風」と書いてある。陽光は真夏と変わらずに真っ赤に照らし続けているが吹き抜ける風には秋の気配を感じるなあ、といったことをうたったものだろうか◆この句とは直接関係ないのだが、この句を読んで気が付いた。「そうだっ!足りないのはセミの声なんだ!」真夏の暑さ、真夏の景色、真夏の風なのだが蝉の声が聞こえない!梅雨明けが早かったから、今年は真夏になっても蝉がまだ地上に出てきていないのだ。考えてみればまだ6月だった。◆芭蕉の句碑の前でなぜそのことに気づいたのか。きっと「「閑さや岩にしみ入る蝉の声」の句が浮かんできたのだろう。
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