2022年08月01日 ---- ボス

「ありがとう」を言えない後輩たち

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大学時代にお世話になったM先生が久しぶりに上京してくることになった。研究室の後輩たちにも声をかけ「先生を囲う会」を開いた。10人が参加した。一次会は新橋の居酒屋。一人7000円。サラリーマンにとっては安くない飲み代かもしれない。昔話に花が咲き楽しいひと時だった。6時半から始まった一次会が終わったのは9時半を少し回っていた。「もう一軒行こうよ」とM先生の声。2次会に参加したのは6人だった。銀座の安いクラブ「N」に行った。安いクラブと言ってもそこは銀座。一人当たりの料金は新橋の居酒屋よりも高くなる。◆私は翌日、午前4時起きの接待ゴルフの予定が入っていた。そのため11時半までには帰宅したい。だが2次会は1次会以上に盛り上がり、先生はすでに呂律が回っていない。そんな中で「悪いけどオレ、明日が早いから先に帰るね」とは言いにくい。そこでトイレに行くふりをしてママさんを呼び、事情を説明してそっと帰ることにした。店を出る前に、6人全員分の飲み代を私が払った。◆先生や後輩の飲み代を、幾分小遣いに余裕がある私が払うことは問題ない。彼らが「キノシタさん、ご馳走してよ」と言ったわけではない。私が、一人、そっと中座するために勝手に払ったのだ。それはいい。だが残念なのは2次会に参加した6人のうち誰一人も「ありがとう。お世話になりました」との連絡をくれないこと。みんなLINEもメールも繋がっているというのに。◆2週間後、今度はT先生が上京してきた。前回と似た状況になった。T先生を囲み、銀座の裏通りのレストランで1次会。2次会の参加メンバーは前回よりも年長者が多かった。彼らは小遣いには少しは余裕がありそうだった。皆、会社の重役であった。2次会は先日の「M先生を囲う会」で使ったのと同じ銀座の安いクラブ「N」だった。この日も私は中座しなければならなかった。ママさんにお願いして、全員分の飲み代を払って、そっと帰った。◆翌日、私のスマホにT先生からLINEが届いた。「昨夜は楽しい時間をありがとう。お世話になりました。飲み代までお世話になりました。次回は福岡で私がご馳走しますね」と。T先生だけではない。参加したすべての方が「ご馳走様でした」とか「ありがとうございました」などとメールをくれた。電話で直接「ご馳走様」を伝えてくれた者もいる。◆同じ、九州大学の卒業生の集団。M先生の周りの若い奴ら(といっても50歳~60歳)は「ありがとう」を言えず、T先生の周りの大会社の重役連中はきちんと「ありがとう」を伝えてくれる。◆「ありがとう」を言える人だから大会社の重役になれたのだろうか?不思議な気持ち。

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