◎2013年07月26日 ---- ボス ◎
- 同郷の先輩
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泥酔した友人を一番町の自宅に送り届けるため銀座からタクシーに乗った。運転手は優しい人だった。自宅の場所を上手に告げられない友人に対して「じゃあ、次の角を左に曲がってみましょうか?」などと穏やかに対応してくれた。その運転手のイントネーション、アクセントに微妙な訛りがあった。「左」という言葉。「ヒダリ」は共通語では平坦に発音する。だが我が故郷、大分県の南部では「ヒダリ」と「ヒ」にアクセントがつく。「あれ、運転手さん、ひょっとして大分県?」と聞く私に「ええ、佐伯市です。」と穏やかに嬉しそうに答えてくれた。「やっぱりね。僕も佐伯です。」という私に「どこで分かりましたか?」と運転手さん。「ヒダリ」のアクセントで気付いたと教える私に運転手さんは「東京に来て、タクシーの運転手になって60年。すっかり東京人のつもりでしたがなかなか抜けないんですね。」と言った。また驚いた。「タクシーの運転手になって60年?」 聞くと彼は私の母と同級生であった。81歳だという。◆昨夜は銀座で79歳の艶っぽい美人(元女優さん)と飲んで、81歳の同郷の優しいタクシー運転手さん(神田さん)に送ってもらった。楽しい一日だった。
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