2015年01月09日 ---- ボス

表現の自由

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北朝鮮の金正恩第1書記暗殺計画を描いたコメディー映画「ザ・インタビュー」の配給元であるソニー・ピクチャーズエンタテインメント(SPE)がサイバー攻撃を受けた。捜査したFBIはサイバー攻撃を仕掛けたのは北朝鮮であると断定した。米国は北朝鮮を再度「テロ支援国家」に指定し経済封鎖等の圧力をかけることを検討しているという。一度はこの映画の上映を中止すると決めていたSPEに対し「米国はテロには屈しない」という姿勢を明確にするために上映を促し、結果SPEは公開に踏み切った。「テロに屈しない国」アメリカは強い。◆昨日パリにある政治風刺の雑誌「Charlie Hebdo」(CH)の本社に銃を持った2人の男が乱入し、12人が死亡、多数の負傷者が発生した。「イスラム国」あるいはアルカイーダのテロとみられている。CHは「イスラム国」指導者の風刺画をたびたび掲載していた。フランスでも「テロに屈しない」との強い意思表明のための大規模デモが起こっているという。◆双方とも「(表現の自由)VS(テロ)」である。そして「テロには屈しない」という強い意志。◆私個人的には「テロには屈しない」という強い意志表示は応援したい。いかなるテロも許してはならないと思うし、テロに屈しないことがテロ自体を減らすことになると思っている。そうは思っているものの「でも、どうなの?」と問いかける自分もいいる。◆個人でもそうだが国家間、宗教間、組織間で価値観が大きく異る場合がある。こちらでは善であってもあちらでは悪であることも多い。すべてこちらの価値観で物事を進めることに対しもう少し慎重になるべきではないだろうか。こちらには「表現の自由」があってもあちらにはそれがないのだから。◆コメディー映画であちらの国家の元首の首が吹っ飛ぶシーンが必要なのか?もう少しあちらに配慮すべきではなかったのか。我々日本国民でも、あちらの国が作った娯楽映画に天皇陛下や総理大臣のそっくりさんの首が吹っ飛ぶシーンがあれば許すことはできないだろう。◆日本人仏教徒は穏やかで寛容であるので「何妙法蓮華経(なむみょうほうれんげきょう)」を「ナンミョー ホーレンソー」などと大声で歌われてもにっこり笑って返す。成田山や明治神宮の初詣で大勢の参拝客の中で「神はあなたを救います。聖書を読みましょう。イエスキリストは・・」などとキリスト教徒が布教活動をしていてもなにも言わない。ところがこれがイスラム教徒に対してコーランを貶したりメッカ巡礼の場所で仏教の布教活動をすればとんでもないことになることを皆知っている。◆こちらとあちらでは価値観が違うのだ。こちら側の「表現の自由」というものは絶対的なものではない、ということを一度じっくりと検証すべき時期になっているのではないだろうか?

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