2015年09月01日 ---- ボス

締め出し

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お盆に里帰りできなかった家人が先週末から福岡の実家に帰っている。多くの男性諸氏にはご同意いただけると思うが、家人のいない休日はそれだけでなぜかウキウキとするものがある。家人が留守のこの週末、残念なことに私のスケジュールは既にビッシリと埋まっていた。連日、仕事とゴルフと法事などでハメを外すことはできなかった。◆土曜日にゴルフへ行った。夕刻、帰宅すると大学生の息子が一人でインスタントラーメンを食べていた。「父さんもいる?作ってあげようか?」との優しい言葉をもらったが遠慮した。ゴルフ仲間との反省会に参加する予定になっていたのだ。息子に「うん、ありがとう。でも父さんちょっと食事会があるから」と言って家を出た。反省会は私の自宅から徒歩2分の広尾「しょうみん」で開かれた。「しょうみん」は安くて最高に美味い店。芸能人の来客も多い隠れた名店だ。お勧めです!◆「しょうみん」でお酒と食事をたらふく楽しんだ後、タクシーに乗り込むゴルフ仲間を見送って自宅へ戻った。エントランスでインターホンを押すが応答がない。しようがなく自分のキーで開けようとポケットを探るがキーが見つからない。「しまった!キーを持って出るのを忘れた!」恐らく息子はあのあとどこかへ飲みにでも行ったのだろう。まず娘に電話した。すぐに娘が出た。「今、どこにいる?」尋ねると娘は「父さん、私、いま伊豆だよ」と答える。母親の留守に、娘は上手に羽を伸ばしている。息子に電話する。出ない。何度鳴らしても出ない。困った。どうしよう。◆3分おきに息子に電話しながら、マンションのエントランス前でしばらく待っていた。突然、尿意を催した。困った。再び「しょうみん」に戻ってトイレを借りることも考えたが恥ずかしい。「しょうみん」の皆様に心配をかけてしまう。といって立ちションなどできない。私は近所の公演に急いだ。なんとか間に合った。息子は相変わらず電話に出ない。どこかで飲んでるのだろう。恵比寿あたりなら「タクシーで帰ってこい。タクシー代は父さんが出してやる」と言うつもりだった。だが電話がつながらないことにはそれも言えない。私は息子にLINEでメールを送った。「どこで飲んでるの?これ読んだらすぐ連絡ください」と。さらに30分くらい経った。酒の酔いもあり、疲れから眠気も襲ってきた。どこかホテルに泊まろうか、と考え一番近くのアパホテルへ向けて歩き出したとき息子から電話がきた。「恵比寿かせめて渋谷あたりで飲んでますように!」「女の子と一緒だったら申し訳ないな」などと思いながらも「やっと救われた」と安堵感を覚えながら電話にでた。◆「父さん、ごめんね。電話、気付かなかった」申し訳なさそうな息子の声。「キミ、いまどこにいるの?」尋ねた。「えっ?オレ家にいるけど。どうしたの?」◆ラーメンを食った大学生は満腹感を持って幸せに眠っていたようだ。まったく腹は立たなかった。家人がいないとこのような不都合も起こるものなのか。

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2024年03月29日 ボスの
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