2017年02月23日 ---- ボス

6年前

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7年前の8月、カナダ国境に近いミシガン湖のほとりの田舎町メノミニーで、試験飛行を終えたその小型ヘリコプターは一旦分解されコンテナーに積み込まれた。そのコンテナは陸路、西海岸を目指し、数日後ロサンジェルス港で貨物船に乗せ換えられる。数週間かけて太平洋を渡り横浜港へ、さらに陸路仙台空港を目指した。仙台空港に着いたのは9月の下旬だったろうか。そのヘリコプターは仙台空港で組み立てられ、初めて日本の空を飛んだ。いくつかの計器が加えられ、胴体には漢字文字や日の丸が描き加えられた。5か月かかってすべての調整が終わった。◆6年前の昨日(2月22日)、陸上自衛隊練習用ヘリ「TH-480B」 全30機のうちの初号機を当社が納入した。寒い日だった。盛大なセレモニーを終え、機体は西の空へと飛んでいった。私はその機体に向かって手を振りながら初号機納入の安堵を覚えた。と同時に続く29機を滞りなく納入する使命に対し新たな緊張感をも覚えていた。◆納入式から20日後、その仙台空港を大地震が襲う。続いて大津波が襲った。仙台空港にあった数十機のヘリコプターは全滅した。5か月間仙台空港にいたあの機体が仙台空港を離れて20日後に津波が襲ったのだ。◆地震がもう少し前に発生していたら、あの機体も流されていた。私は自殺していたかもしれない。運命の恐ろしさを感じる。被災者の方々には誠に申し訳ないが、自分の幸運をとてもとてもありがたく感じた。あれから6年が経った。

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2017年02月22日 ---- ボス

不謹慎はどこまで?

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私がまだ高校生の頃の話。中国地方の国立大学の医学部で、人体解剖実習のさなか切断した首をラグビーボールのように投げた学生二人が退学処分になった。未成年の学生が粋がってやったこととは言え、そしてその学生たちは十分に反省しているとはいえ、その行為はあまりにも不謹慎。退学処分は妥当だと高校生の私は思った。◆解剖実習中の不謹慎な行動で退学処分となった例は意外と多い。遺体から耳を切り取り、壁に貼り「壁に耳あり」と言ったバカな学生や、小腸で縄跳びをした者もいる。医者となる資質というよりもまず常識的な人間としての資質に欠ける。退学処分は当然である。◆こちらはどうだろう? 福岡の外科病院で高齢(85歳)の院長が立ち会う最後の手術で、手術中に記念写真が撮られた。全身麻酔で眠り、腕の手術を受けている患者の横でピースサインをする看護師の写真やカメラ目線の医師たちの写真など。バカな看護士がこれをSNS上に公開した。マスコミは例によって正義人ヅラして「全身麻酔で眠らせ、何が起こるかわからない状態の患者と写真を撮るという、非常識な行動。」と非難する。マスコミに非難されて院長は反省し謝罪した。◆私には分からない。手術中に冗談は言えないのか。手術中にリラックスはできないのか。・・・・意外と簡単な手術だったのかもしれない。◆写真をSNSに公開した看護師は避難されても仕方がないが、高齢の院長最後の立ち合い手術を、手術中に撮る行為を「不謹慎だ!」と決めつけ、「反省しろ。謝罪しろ」と迫るマスコミの方がよほどおかしいと感じる。少なくとも全国ネットのニュースで報道するほどの大事件ではない。

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2017年02月22日 ---- ボス

実業家大統領 トランプさん

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平成5年、私は請われて、ある会社の「取締役航空事業部長」になった。事業部員50人、所有ヘリコプターは15機程度だった。バブル経済が崩壊していくなか、放漫経営を続けてきた前任者の尻ぬぐいをするのが私の役目だった。◆「どう、贔屓目(ひいきめ)に見ても利益が出ているわけがない」と直感的に思ったが経理資料を詳細に調べるとやはり前任者の「いい加減さ」ばかりが目立つ。「まず無駄を省かなくては・・」 私はコストカットを急いだ。当時はまだ土曜日は半日出勤であったが、これを週休二日にすることでベースアップをゼロにした。エレベータのメンテナンス会社を替えたら料金は半値になった。コストカットできる項目はいくらでもあった。それほど無駄が多かった。そして私が最も大きくカットしたのが保険料であった。◆ヘリコプターの保険料だから高額だった。販売用の新機にも「飛ぶかもしれない」と飛行保険が掛けられていた。年間で数千万円の保険料だった。保険会社の担当者を呼び「必要性の低いもの、リスクが小さいと思われるものから徹底的に削ってください」とお願いした。一週間後、担当者はニコニコして私も元へやってきた。「年間40万円ほど削ることができました。あとはやはりすべて必要でしょう」と言い、彼はなぜそれらの保険が必要か、止めたらどんな心配があるのかを説明し始めた。彼の話を最後まで聞かないうちに私は腹が立ってきた。「あなたの話を聞いてもしようがない。私と一緒に苦しんで考えてくれない担当者には用がない。帰ってください。そして別の担当者か上司をよこしてください」私の声は荒れて大きかった。◆別の担当者がやってきた。「『今の保険を削る』という考えは私にはない。あなたも捨ててください。まずは現状は保険に入っていないと思ってください。どうしても入らないとならない保険を必要性の高い順に教えてください。理由も説明してください」と私は言った。つまり 「現状を変更する」のではなく「ゼロベースに戻し新たに始める」と考えることにしたのだ。結果、保険料は前年度の半分以下に収まった。◆なにかと批判されている米国トランプ大統領だが私にはメディアが叩きすぎと見える。7か国からの入国を制限しようとしたところ大バッシングを受けている。もちろん、いろんな意見があるだろう。だがトランプ大統領はイジワルで入国制限したのではない。アメリカを守るためにはどうしたらいい?考えた結果が入国制限だったのだろう。現状から7か国を禁止にしたのではない。彼は一度ゼロベースにしたのだと思う。頭の中で一度、鎖国して、すべての国に対し入国を制限する。そして「この国は大丈夫」と思える国は開国する。開国する国はどんどん増える。だがまだ「この国は大丈夫」とは言えない国が7つ残った。そういうことだろう。◆政治家の考え方ではなく、事業家の考え方。私にはトランプさんの思考回路、理解できなくはない。・・・・理解はできるが気が小さい私にはとてもトランプさんのマネはできない。

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2017年02月20日 ---- ボス

「弱いものが強い」のが正しいのか?

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私が前田建設工業に勤務していた頃、イヤでイヤでどうしようもない上司がいた。ある作業所で彼と一緒に勤務することになった。毎日が苦痛だった。会社を辞めたい、と思ったが大学を浪人し留年までした身、簡単に辞められない。とにかく頑張った。「2年も我慢すればヤツと別れられる」・・耐えた。2年が過ぎた。工事が終わり、私と彼はそれぞれ別の作業所へ異動した。私は思った。「またヤツと同じ作業所になったら、その時がこの会社を辞めるときだ」◆それ以来、彼と一緒に働く機会はなかった。あれから30年経った。私は全く別の理由で前田建設工業を辞めることになったのだが、今でも私は彼のことは好きではない。好きではないが、実は彼から教えられたこと彼から学んだことが実に多く、それによって私はあのときに成長していたのだと今は素直に言える。(結果的に、いくら私のプラスになったといっても、嫌いなものは嫌いだ)◆個人のことよりも組織(会社)のことを優先して考えるのが良い会社人だ、と考える人が多い。事実、私も社内会議では「自己犠牲」という言葉を多用する。「自分を捨てて、会社のために頑張ってくれたら、きっとその結果があなたに還元される」・・そんなことを言う。真面目な社員ほど、素直に私の言葉に従う。私は彼の査定点(評価点)を上げる。会社は利益が増し、彼の給与は上がる。好循環だ。◆自分を犠牲にしてまで会社の発展に尽くした者ほど部下にも自己犠牲を求める傾向がある。私もその一人だろう。(前田建設時代のあのイヤな上司もそんな男だったのだろう。) そうやって多くの会社は成長してきた。◆ところが昨今、「弱いものが強くなった」と私は感じている。私は、自分がそう考えたように、「どうしても耐えられない」という状況になったら会社を辞めればいい、辞めるしかない、と思ってきた。ところが・・・。◆厳しい上司の気持ちも知らず、辞めることもせず、恨み節を書いて自殺する人が出た。世間は事情を確認することもなく「会社が悪い!」「上司が悪いい!」と騒ぎ立てる。「死ぬ選択より辞めるを選択すべきだった」と言っている人を私は知らない。言えないムードがこの国を覆ってしまっている。◆大手証券会社の関西支店に勤める私の親しい友人(後輩)がいる。バリバリの営業マンで客からの評価も高かった彼が突然、資料室に異動になった。カラダを壊したのかと思って連絡してみた。そうではなかった。「厳しくしすぎたみたいです」・・元気なく彼は答えた。「チクられました」と寂しそうな声。 「上司の上司」に問題解決を頼むか、かつての私のように「辞める」という選択を考えるのではなく、「こんなに酷い上司がいます」と本社の、コンプライアンスを管理する部署に、あることないことをチクったそうだ。◆「強い者」「厳しい者」に対抗する手段として「自殺」や「チクり」が広がってきた。今後、我が国には「厳しい者」がどんどんと減って、どの企業も高校の文化祭のような仲良し集団になっていくのだろう。それが居心地の良い社会につながるとは私は思わない。もちろん会社の発展につながるとも思えない。◆  ◆念のために申し添えるが私は「パワハラ」を肯定しているわけではない。 現実を見ずに一方的に

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2017年02月24日 ボスの
スケジュール
  • 午前海上・港湾・航空技術研究所 訪問
  • 午後ヘリポート部 会議
  • 夕方直帰
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