◎2018年03月05日 ---- ボス ◎
- 海外出張
-
今から20年前、ロスアンゼルス郊外で開かれたヘリコプターショーに参加していた私は、3日間続くそのショーの見学を1日で繰り上げ、現地に住む知人にお願いして一人でロス近隣のヘリポートを何か所か見学させてもらった。立ち入り制限の厳しい日本と違って当時のアメリカは、お願いすると快くヘリポートを案内してくれた。ある小さな救急病院のヘリポートに驚いた。アルミでできていたのだ。当時、日本にはアルミデッキのヘリポートなどなかった。すべてコンクリート製だった。◆アルミデッキ製のヘリポートを私に案内しながら病院の担当者(病院長だったと記憶している)は「アルミ製のヘリポートはとても良いですよ。このヘリポートは作ってもう20年経っていますが全くメンテナンスの必要がないんです。コンクリートじゃ、こうはいきませんね」というようなことを笑顔で自慢げに話してくれた。全面ブルーの塗装こそ少し色褪せてはいたが床面はきれい。とても建造後20年経っているとは思えなかった。◆大学時代にコンクリート工学を勉強していた私はコンクリートの限界を知っていた。「日本のヘリポートこそアルミデッキで作るべき!」・・そのとき私は確信した。その後、懸命にアルミデッキヘリポートを研究し、わが国での普及にむけて頑張った。いま、日本には約80か所のアルミデッキヘリポートがある。すべて当社がなんらかの形で絡んでいる。◆5年前、ドイツの自動車連盟が運営するドクターヘリ運航会社の基地を見学に行った。そこには医師やパイロットを訓練する素晴らしいシステムがあった。「いずれ日本にもこのような施設が必要になるんだろうな」そう思った。そして今、私は日本にヘリコプター操縦士の訓練施設を作ろうと必死に頑張っている。◆私は「アルミデッキヘリポート」と「操縦士訓練施設」などを海外出張で学んで帰り、それをわが国でも実現させようとした。◆先週、ラスベガスでヘリコプターショーが開かれた。我が社からは5人が参加した。さて彼らはなにか大きな土産を持って帰ってきてくれただろうか。
- コメント (0)