2018年03月15日 ---- ボス

ユトリロ

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大正生まれ(生きていればそろそろ白寿)の私の父は絵を描くことが趣味であった。「東京芸大を受けて落ちた」という話と「東京芸大を受験することを親に許してもらえなかった」という話を聞いたことがある。真相は分からない。なぜか父は山梨大学の土木工学科に進んだ。父は美しい絵を描いたが字は上手と言えるものではなかった。◆昭和7年生まれの母は美しい字を書いたが絵はからきしダメだった。◆私は両親双方のの悪い方を遺伝でもらい絵も字も下手。才能はないのに両親は私に書道と絵画を学ばせようとした。書道教室、絵画教室、どちらも幼い私には苦痛だった。◆字も絵も上手くならなかったが美しいものに対する興味は持った。ルノワール、ドガ、セザンヌ、ピカソ、ゴッホ、モディリアーニなどの絵に対する興味は小学生の頃にすでに芽生えていた。中でもその頃の私が最も好きだったのがユトリロ。ユトリロの画集を見ながら母が教えてくれた。「ユトリロはね、子供の頃から体が弱くてな家から出ることができんかったんよ。それで家の窓から見える景色をずっと描いてたんよ。寂しそうやろ、この絵」◆ませた子供であった私は小学生の頃にすでにユトリロの絵画に「郷愁」のようなものを感じていた。それは母の教えの影響があったのかもしれない。◆銀座の「ためなが画廊」でユトリロ展が開かれているので覗いてみた。素晴らしい、郷愁溢れる雪の坂道の絵があった。

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2024年04月24日 ボスの
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