◎2018年10月09日 ---- ボス ◎
- 横綱輪島 死去
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大相撲で初の学生相撲出身横綱となった輪島さんが死去した。まだ70歳だった。寂しい。◆私が大学1年生の頃のことだからもう40年以上も前の話。相撲界は「輪湖時代」と呼ばれ輪島と北の湖の両横綱が毎場所優勝を争っていた。大関に貴ノ花や魁傑が座り相撲人気は何度目かの頂点を迎えていた。その頃、特に北の湖の強さが際立っていた。一方で輪島は「素質は北の湖より上なのに練習嫌いでダメだ」と言う風な記事を多くの週刊誌やスポーツ紙が載せていた。そんなある日私は輪島の夢を見た。◆私が福岡市の百地(ももじ)海岸の砂浜を一人で散歩していると向こうの方からジャージ姿の大男がランニングしながらやってきた。輪島だった。輪島は私の隣に座って首にかけたタオルで汗を拭きながら言った。「キノシタ君、オレのことをマスコミは『あいつは練習嫌いでダメだ』と書いているけどそうじゃないんだ。オレは練習しているところを見られるのがイヤなだけで実際には誰にも負けず練習してるんだ」というようなことを言ってまた走りはじめた◆目が覚めた私はその日から輪島の大ファンになった。夢って面白い。◆引退した後もテレビなどで時々見かけていた。輪島を見ると、あるいは友人らと相撲の話になると、私は決まってこのエピソードを披露してきた。決して上手な生き方ができたわけではなかったようだが私は輪島のファンであったことを誇らしく思っている。ありがとう、輪島さん。安らかにお眠りください。
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