◎2019年03月06日 ---- ボス ◎
- 金沢にて接した歌
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「奥山にしをる栞(しおり)は誰のため 身をかき分けて生める子の為」「奥山に枝折る(しおる)栞は誰がためぞ 親を捨てんといそぐ子のため」◆昔、わが国の貧しい地方には「姥捨て山」が存在した。老いた親を、食い扶持を減らすために山の中に捨てるという悲しい風習。◆山奥深くまで息子が老いた母親を背負って登る。背負われている母は、自分が山中に捨てられることをもちろん承知している。それでも息子が山中で迷うことなく帰ることができるようにと枝を折り目印とする。◆二泊三日で金沢、富山と回ってきた。金沢でこの深い愛情の悲しい歌に接した。優しかった母を思い出した。
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