◎2019年07月17日 ---- ボス ◎
- 老化
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歳を取るということはまことに悲しいことが多く、身体のいろんな部位が老化によってそれまでの機能に変調をきたす。たとえば若いころは徐々に増してきていた尿意が、歳を取ると前兆無く突然襲ってくる。いつ突然襲ってくるか分からない尿意に備えるために行動が慎重になる。映画館や飛行機では通路側の席を確保しようと心掛け、いざ着席する前には体内にある水分はとりあえずすべて放出しようと心掛ける。情けなく、寂しい身体と心になってしまった。さらに、それだけではない。◆昨夜、銀座で飲み終えて広尾の自宅に帰るため日比谷線の銀座駅を目指して歩いていた。そこに突然強烈な尿意が襲ってきた。まずい!油断していた!この辺にトイレはないか?そうだ、数寄屋橋近くの公園に確かトイレがあったぞ!私は足早に公園を目指した。◆セーフ!なんとか事なきを得た。良かった。排泄後の快感に満足し、事件にならずに済んだことに安心感を覚え、ゆっくりとした足取りで日比谷線銀座駅に向かった。◆電車はすぐに来た。先ほどの緊張感のせいで酔いはすでに半分覚めかかっていたが、それでも万一にも眠ってしまわないようにと座席に腰かけずに頑張った。数駅行って気が付いた。私は安心感からか注意不足になっていた。電車は広尾とは逆方向に向かって走っていた。◆老化は幾重にもなって私を襲ってくる。
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