◎2019年08月26日 ---- ボス ◎
- 「禍福は糾える縄の如し」「塞翁が馬」
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盆休み中に観たテレビ番組で、東日本大震災のその後を特集していた。被災した地域で頑張って生活している方々の姿が紹介された。親を失い、友人や学校生活まで失った子供たちも8年間を経て大きくなった。笑顔が戻っている。◆私が不思議に思い、そしてとても嬉しかったのが彼らの笑顔とその言葉。「確かに大変な災害だった。とても苦しんだ。でもあの大災害を被災したことによって学び成長したことも多い。もちろん『地震に遭って良かった』などとは思わないが、地震に遭っていなければ今のような成長はなかったとも思う」というようなことを笑顔で話す方が何人もいた。私は、とてもとても感動した。テレビに向かって「そうだ、そうだ、頑張ってね!」と言っていた。涙が溢れていた◆実は私には彼らの話すことがよく理解できた。私は幼い時に、一家四人で乗っていたタクシーの事故で父を失い、母は大けがをした。私も前歯を失い、唇を数針縫った。その事故から我が家は辛い、貧しい生活を強いられることになった。◆すでにその交通事故から50年以上が経った。私はあの事故から「苦痛に耐えること」や「人様に優しくすること」の大切さを学んだ。『事故にあって良かった』と思ったことなど決してないが、取り返しのつかない出来事に遭遇してしまったらそこから何かを学ぶべきだろう。学んで成長して『あの事故に遭ったから今の強い自分がある』と思えるようになればいい。◆まさに人生は「禍福は糾える縄の如し」「塞翁が馬」である。
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