◎2019年12月13日 ---- ボス ◎
- 罪と罰のバランス
-
長男を殺害した殺人罪に問われた元農林水産事務次官、熊沢被告に、検察側は懲役8年を求刑した。「懲役8年は重すぎる」と私は感じた。◆「息子を殺したのだから懲役8年くらい当然」という声があれば「あれは息子が悪すぎたのだ。あんな悪ガキを殺しても正当防衛だ。もし熊沢さんが殺さなければ息子が近所の小学生を殺していたかもしれない」と被告を擁護する声もある。さらに「そうは言っても、そもそもあんなバカ息子に育てた親がダメなんだ」と親としての責任まで問う見方もある。難しい。◆親がどれだけ愛情を持って育ててもときどき悪魔のような子供が出てくる。週刊誌は「悪魔の子」が出てくると必ず「親の責任」を問う。宮崎某がそうだったしサカキバラ某もそうだった。親がきちんと教育していれば悪くならなかった子供もいようが、親が愛情を持って一所懸命に育てても化け物のような子もたまに出てくる。難しい◆私は罰の意味を考える。「悪いことをしたのだから」の罰と「二度と悪いことをしないように」の罰がある。さらに「悪いことをしたらこんな罰があるんだ」と世間に知らしめ、犯罪を減らすという目的もある。◆同じ「懲役8年」の罰でも「あっ、こいつ8年後に出て来てもきっとまた悪いことをするだろうな」というヤツもいれば熊沢さんのように「これ以上の罰を与えなくても二度と悪いことはしないだろう」という人もいる。◆熊沢さんに情状酌量を望む。
- コメント (0)