◎2013年08月01日 ---- ボス ◎
- 原子力発電所ヘリポート
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本日は専門的な話を。◆これまでは原子力発電所敷地周辺の上空をヘリコプターが飛ぶことは航空法で禁止されていた。敷地の上を飛べないわけだから当然敷地内にヘリポートはなかった。ところがあの3.11以来、状況が変わった。万一の事故発生時など緊急時にはヘリコプターで技術屋や政府要人が原発施設を訪問する必要が生じるかもしれない。そのような事態に備えなければならない、ということ。この事態、ヘリポート屋としては当然、予測していた。ところが・・・。◆気付くと全国の複数の原子力発電所施設内にヘリポートができている。当社が作った「原発ヘリポート基準」からするととんでもないしろもの。「誰が許可したんだ!どのような基準なのだ!」との疑問が浮かび確認した。驚いた。とんでもない!◆農薬散布するヘリが畑の中に降りる臨時ヘリポートがある。それと同じ基準で原発施設敷地内ヘリポートも許可したところがあるという。バカじゃないの?日本の役所。農薬散布機と原発施設内訪問機が同じ基準で着陸?あり得ないでしょ!これではいくら私たちヘリポートのプロが「安全なものを!」と言っても、安全に対する意識の低い「電力会社」と「役所」が勝手に適当なヘリポートを作ってしまう。◆「まず、事故なんて起こらないんだから適当に許可さえ取れて『ヘリポート作りました』と言えればそれでいいんだよ。」とヘラヘラ、ニヤニヤしながら責任感、緊張感の足らない電力会社職員と航空局担当官のだらしない対応が目に浮かぶ。
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