◎2013年12月01日 ---- ボス ◎
- アピール下手の自衛隊
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台風30号によってフィリピンのレイテ島は壊滅的な被害に遭った。貧しいこの島の木造家屋の殆どは強風と高潮で壊されてしまった。飲料水と食料を求める多くの被災者の姿がテレビで放映された。おそらく数十万人が水と食料を求めて苦しく不安な時間を過ごしたことだろう。◆我が国の自衛隊がいち早く現地に乗り込んだ。救援活動の名称は「SANGKAY(サンカイ)作戦」と名付けられた。SANKAY(サンカイ)とは、現地のワライ語で「友達」という意味。士気の高い我が国の自衛隊の方々は献身的に被災者の救援にいまなお当たっていることは間違いない。◆だが、私に言わせればアピール下手。「日本の自衛隊はフィリピンの被災者救援にこれだけ早くかけつけこんなに一所懸命に活動していますよ」ということを世界中に示すことができていない。サンカイ作戦と言う名称を知る日本人は殆どいない。ただ懸命に実直に救援活動を行うのみ。愚直と言っは失礼か。◆ニュースは今や映像を伴って即日、世界中に流れる。同じ救援活動でもビジュアルに訴えることができた方がアピールできる。私が自衛隊の救援活動班の責任者であれば今回のレイテ島の状況ではまず「コプターボックス」に水と食料を詰めて空からどんどん地上に落とす。テレビは間違いなくその映像を日本の自衛隊の救援活動として世界中に配信する。レイテ島の人々の記憶にも深く残る。その効果は10倍返しどころではないだろうに。◆我が国の自衛隊には音楽隊以外にまともな広報活動は期待できない。残念だ。実は自衛隊はコプターボックスを知ってはいるが1個も持っていないのである。
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