2014年03月26日 ---- ボス

愚かな企業の「駆け込み購入」

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税抜100円で仕入れたものを300円で販売するとしよう。粗利は200円だ。これまでは消費税が5%だったので実際には105円で仕入れて315円で売っていた。一見、粗利は210円に見えるがそうではない。仕入れのときの5円は「仮払(かりばらい)消費税」、販売のときの15円は「仮受(かりうけ)消費税」として処理される。差額の10円を年度末に納税する。つまり実質は税込でも粗利は200円なのだ。◆3月中に駆け込み購入し、つまり消費税を5%のうちに仕入れて4月以降消費税8%で販売するとどうなるか。税込105円で仕入れたものを324円で売ることになる。仮払いが5円、仮受けが24円になる。しかしこの差額19円はあとで納税することになる。やはり粗利は200円なのだ。◆つまり商品の仕入れは消費税が上がる前だろうが上がった後だろうが企業にとっては同じこと。利益には影響しない。まともな経営者はみな分かっている。ところが多くの営業マンはこれを理解していない。「消費増税前に仕入れてしまえ」などとバカなことを口にする輩を時々見かける。情けない。もっと社員教育を徹底しろ。政府も上手に広報しろ!◆駆け込み購入をしてメリットがあるのは一般消費者のみ。エンドユーザーのみなのだ。

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2024年04月24日 ボスの
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