◎2014年03月28日 ---- ボス ◎
- 映画か小説か
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「陸上競技でまったく無名の大学で、箱根駅伝出場をめざす若者たちを描いた映画『風が強く吹いている』に、こんな場面がある」・・・・これは昨日の産経新聞のコラム『産経抄』の書き出しである。違和感を覚えた。朝日の『天声人語』なら、読売の『編集手帳』ならこの表現はないだろう。思想の問題ではない。◆『天声人語』や『編集手帳』なら、「陸上競技でまったく無名の大学で、箱根駅伝出場をめざす若者たちを描いた三浦しをんさんの小説『風が強く吹いている』に、こんな場面がある」と書いてくれただろう。◆どうでもいいことのようではあるが・・・、読書も映画も大好きな私はこだわってしまう。『風が強く吹いている』は「映画」である前にまず「小説」であろう。新聞という活字媒体の一面のコラム氏が「小説」と言う言葉を選ばずに「映画」を取った。深い意味を持ってはいないのだろう。無知と無配慮から『風が強く吹いている』は「映画」と書いてしまったのだろうが、またまた産経新聞コラム氏の浅薄さが見えた気がした。寂しい。
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