2014年05月23日 ---- ボス

残業代ゼロ法案

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「ホワイトカラー・エグゼンプション」という。いわゆる残業代ゼロ法案。残業代や深夜、休日労働への割増賃金の支払いなどの労働時間規制を適用しない制度のこと。経済財政諮問会議で、安倍首相はこの制度の導入を含めて検討をするように指示をした。するとまたまた訳の分からぬバカなマスコミが「残業しても残業代をもらえないのか!ただ働きをさせるのか!」と騒ぎ、さらには「そんな制度を取り入れると過労死が増える」と感情的にわめく。なぜそのような制度の導入が検討されるのか、冷静にメリットを語る者は少ない。◆1日8時間、1カ月20日間勤務の会社を想定しよう。ひと月の勤務時間は160時間になる。Aさんは残業せずに1カ月に100の仕事量をこなし20万円の給与をもらっている。Bさんは同じく100の仕事をするのに毎日2時間の残業が必要だという。Bさんの1カ月の勤務時間は200時間になる。そしてBさんの給与は残業代を含めると26万2500円の給与になる。同じ仕事をするのに定時で完了する能力が高いAさんが要領の悪いBさんより6万2500円も給与が少ないのだ。◆二人の仕事ぶりを覗いて見よう。Aさんは机の回りをきれいに整理しテキパキと仕事をこなしている。Bさんは机の回りが汚く、仕事の合間にしょっちゅうパソコンでyahooニュースを覗いている。個人的なメールの返信も忙しい。Bさんはデートの約束が午後8時から入るとそれまでの時間潰しにのんびりと仕事をこなす。時間が潰せて残業代がもらえて大満足の様子。一方AさんはBさんよりも頑張っているのに給与が少ない。不満だ。「それなら私もゆっくり仕事をやって残業代をもらおう」という発想になってもおかしくない。結果、その企業全体としての効率が悪くなり仕事量(出来高)に比べて人件費がかさみ、業績が悪くなり倒産に繋がることもある。◆そのようなことが無いように、仕事量や頑張った量に比して給料をスライドさせようというのが「ホワイトカラー・エグザンプション」なのだが・・。この制度の導入で過労死が増える訳がない。万一、増えたとしたらそれは制度が悪いのではなく運用の仕方の問題だ。◆私は若い頃、とてもとても頑張った。当時「ホワイトカラーエグザンプション」の制度があったらもっと給与が多かっただろう。当時この法案の是非を問われればもちろん賛成しただろう。◆世間では「頑張らない人」が増えた。「仕事をする(出来高を上げる)」ことによりカネを稼ぐのではなく「自分の時間を上手に売る」ことによりカネを稼ぐ人が主流になってきているようだ。或いは「遅くまで会社にいる」ことを「残業した」と思い「頑張っている」と勘違いしている輩も多い。◆「時間に比例した現在の給与体系」は若者たちから競争心をなくし、仕事に対する意欲をなくし、国力を落とし、結果どんどんと貧しくなっていく。今も「残業代ゼロ制度は悪法だ」と深い見識もなくわめき続けるバカなマスコミがこの国をどんどん情けない国にしていっている。

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