2014年07月07日 ---- ボス

越智繁雄氏、関東地方整備局長

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2011年1月の終わり、宮崎県の霧島連山・新燃岳(しんもえだけ)が噴火した。2月7日に政府の支援チームが宮崎県入りし、大災害につながることないよう避難計画の策定などを連日、夜を徹して行った。この支援チームは一日の休みも取ることなく約1か月間、自然の驚異に立ち向かった。やっと避難計画をまとめ上げ、噴火が落ち着いたのは3月10日だった。翌3月11日、チームリーダーの越智繁雄氏はまず宮崎県庁を訪れ知事に活動報告をした。県知事から暖かい感謝とねぎらいの言葉をもらい、続いて隣県の鹿児島県知事のもとへ向かった。宮崎県庁から鹿児島県庁へ向かう車の中で越智リーダーの携帯電話が鳴った。「東北で大震災発生。至急、帰京して対応してください。」とのものであった。越智リーダーは鹿児島県知事への報告と挨拶をキャンセル、空路東京に戻った。当時越智氏の肩書は「内閣府政策統括官(防災担当)参事官(地震・火山・大規模水害対策担当)」であった。自然は越智氏を狙ったように続けざまに大災害を起こした。神は越智氏を試すように難問をぶつけ続けた。◆新燃岳噴火にしろ東日本大震災にしろ、越智氏がいなかったら住民の不自由はもっともっと大きかった。越智氏はまさに身を粉にして働いた。住民に少しでも早く落ち着いた生活を取り戻してもらうために。結局、彼は1年間近くまともな休みを取ることがなかった。息子の結婚式にほんの数時間参列したのが唯一のプライベートなひと時であった。◆実は私はこの越智氏(ここからは越智君)と九大の同級生である。こんな素晴らしい同級生がいることが誇りである。越智君は大学入学時から成績優秀であった。普通の優秀なタイプと違い、自分で勉強したことを一所懸命に同級生に教えてくれた。時効であるから許してもらうがカンニングにも「教える側・見せる側」として懸命に協力してくれた。出来の悪い私に対しても「キノシタ、一緒に卒業しようよ」と言いながら、私のアパートでマンツーマンの家庭教師をしてくれたことも何度かあった。とにかく自分のことよりも周りのこと、自分のためよりもみんなのため、という素晴らしい人間。これまで私は越智君のことを悪く言う人にあったことがない。◆つい先日、とても嬉しいニュースが飛び込んで来た。「正式発表がまだだから公にしちゃダメですよ。実は越智さんが関東地方整備局長になることが決まりました。」ということ。関東地整のトップ。超エリート。越智君をいじめにいじめた自然、意地悪くためした神がやっと越智君にほんの少しご褒美を上げたのか。◆周りの者は「すごい快挙」などと言うが、越智君の活躍をまじかに知る私としては当然のポストだと思う。周りの方々もきっと彼の知力はもとより人間的な素晴らしさを買ったのだろう。当の本人はこの栄転を「嬉しい」などと思っていないことだろう。「また一段と責任の重い役職になった。みんなのためにさらに一層頑張らなければ・・」と思っているはずだ。◆役人の鏡。同級生の誇り。我が良き友人、越智繁雄君、カラダに気を付けながらさらに頑張ってください。(正式な発表は明日のようだが、本日、複数の新聞が発表したので私も急いでこのコラムを書き上げた。)

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