◎2014年07月30日 ---- ボス ◎
- 「大丈夫?」という言葉の怖さ
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30歳で前田建設工業を辞めた。中途半端な生活が続いた。毎日が不安だった。40歳でエアロファシリティーを立ち上げた。不安はさらに増した。とても不安だが従業員の前や家族の前で不安な顔をすることはできない。カラ元気だけで頑張ってきた。◆不安を忘れようとカラ元気で明るく振る舞っている頃、とても残酷だったのが友人らの「大丈夫なの?」という言葉。彼らには悪気がないのは分かる。悪気はないのだがこちらにはグサリと来た。カラ元気で「大丈夫だよ。」と答える他はなかった。◆自分の友人が大きな会社を辞めたけど大丈夫なのか、生活できるのか。今度は自分で会社を立ち上げたようだが大丈夫なのか、家族を路頭に迷わすことにならないのか。・・・彼らはそれを心配してくれたのだろう。だが「大丈夫か?」と言われる側にすればとても残酷な響き。「大丈夫だよ」と答える以外になんと返せばいい?カラ元気のみで凌いでいる身、「大丈夫か?」と聞かれれば「大丈夫さ」と答える以外になかった。◆あれから数十年経った。まだまだ私のカラ元気は続いている。不安は少し小さくなった。友人たちは「大丈夫か?」とは聞いてこなくなった。私は何もしてあげられない相手に対して決して「大丈夫か?」などとは聞かないで生きてきた。
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