◎2014年09月02日 ---- ボス ◎
- 都市の色
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京都市で新しい景観条例が、昨日(9月1日)から施行された。市内全域で、屋上広告や点滅照明の設置を禁止したほか看板の大きさや色、デザインについて細かな基準が定められた。市民の反応は賛成ばかりではないようだが、私は大賛成。◆観光都市、観光立国を目指すのなら特徴ある街づくりが必要。我が国の、他の街のように個人の自由ばかりが優先されていたのでは街のデザインは無秩序になり、結果どの町も特徴のない雑然としたものになる。各都市でその町の芯となり核となるイメージを作り、デザインの方向を決め、数年をかけてでも特徴ある景観作りを目指すべきだと私は考える。◆イタリアは各都市で大きく景観が異なる。山や川の景観ではなく街路の景観がことなるのだ。各都市にはそれぞれ個別の色があり香りがあるようにすら感じる。各都市は核となるモチーフを持ち、掲げているように感じる。私が感じたのは、ローマは「歴史」、フィレンツェは「朱色」、ミラノは「近未来」、ナポリは「海と火山」、ベニスは「水」。◆ドラえもんの「どこでもドア」に載って降りたところがローマであってもフィレンツェであってもミラノでもナポリでもベニスでも、一度訪れたことがある者ならそこがどの都市であるのかすぐに言い当てることができるだろう。だが日本の都市の町中にいると京都以外はどこも同じ。東京も大阪も名古屋も福岡も札幌も。これで「観光都市を目指している」というなど片腹痛いことだ。◆(※添付写真はフィレンツェの街)
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