◎2015年01月05日 ---- ボス ◎
- 新年の小さなグチ
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あけましておめでとうございます。今年も「スカイアゴラ」をよろしくご指導お願いいたします。◆「なんとなく 今年は良いことあるごとし 元日の朝 晴れて風無し」・・・箱根で元旦を迎えた私は露天風呂から初日の出を拝みながら啄木の歌を口ずさんでいた。晴れて風のない元旦には毎年この短歌を口にしている。本当に良い年になってほしい。◆元旦におせちをいただきながら「元旦というのはね、元日のことではなく元日の朝のことなんだよ」などと息子(慶応大学3年生)娘(社会人4年生)に講釈を垂れていた。ふと啄木の歌を思い出し「なんとなく今年はよいことあるごとし・・・・この続きは?」と下の句を息子、娘に問うた。双方とも「知らなーい」との返事。「今どきの慶応生はこの歌も知らないのか・・・」私は不満だったが優しく下の句を教え解説した。彼らは「へえー、そうなの」と言ったが興味なさそうだった。◆おせちの中に「なます」があった。娘が「わーい、なますだ。私、なます大好き」と言って嬉しそうに食べていた。すると「なますってなんなの?」と慶応3年生が聞いてきたので、また少し講釈を垂れた。そしてうるさい教授がまた質問を出した。「何に懲りて膾(なます)を吹くの?」・・・慶応3年生と社会人4年生はまたしても「知らなーい」◆啄木の歌も、「羹(あつもの)に懲りて膾を吹く」も知らない慶応3年生がすでに複数の企業から内定をもらっているという。正月早々、日本の将来が不安になった。◆ふと救いの言葉が見つかった。「そうだ、キミたちは『ゆとり教育』で育ったからな。ダメだな、『ゆとり教育』なんて」。そう言った私に社会人4年生がすぐに反論してきた。「おとうさん、私たちは『ゆとり教育』じゃないよ。円周率は3.14って習いました」だと。◆我が家の教育水準が低すぎたようだが、それにしても「ゆとり教育」の弊害は大きいと今更ながら思った。「3.14」はともかく彼らはまさに「ゆとり教育」時代に義務教育を過ごしていた。◆正月早々、グチになったが、まあまあ平和な年明けではあった。
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