2015年01月07日 ---- ボス

ふるさと納税

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都会と地方の経済的格差が開いているという。「地方再生」という言葉をよく耳にするようになった。政治家も官僚もそれなりに方策を考えているようだがなかなかうまくいかない。年収数億円のテレビ司会者が「アベノミクスにより格差は開く一方だ」と深刻な顔をして訴えているのは滑稽でもある。◆厳しい言い方になるが私は「地方は政治のせいにして自分で努力することを忘れているんじゃないの?」と思うことがある。地方の方々に聞きたい「あなたはどんな努力をしているの?格差是正に向けて明らかに都会の人以上に努力していると言えますか?」と。◆「ふるさと納税」という制度がある。地方税を現在の居住地ではなく故郷に納めることができる制度。私の例で言うと現在住んでいる渋谷区ではなく大分県佐伯市に納めることができる。(実は日本中どこの自治体へでも納めることができる制度) 私は毎年、かなりの額を佐伯市に納めてきた。黙って渋谷区に納めるのと違ってわざわざ銀行へ言って手続きをする。5千円以上の手数料もかかる。それでも私を育ててくれた佐伯市のため、佐伯市へ恩返しと思って続けてきた。◆ところが佐伯市の対応はいかにも事務的、お役所的なもの。形式的なお礼を述べる文書と粗品が送られてくるだけ。誠意も工夫もない。「都会で稼いでいる人間が郷里に送金するのは当然」とでも思っているようだ。それでも数年続けていた。憤慨したのは納税のお礼に「佐伯市歌」のCDが送られてきたとき。いまどき出身地の聞いたこともない「市の歌」のCDを送られて喜ぶ都会人が居ると思うのか?あなたはこれ貰って嬉しいの?・・腹が立った。情けないと思った。意見をしようと佐伯市のホームページで「ふるさと納税」のページに行くとそこには直接記入できず、意見を書くページをプリントアウトして手書きで記入後FAXで送信してくれとある。これじゃ「意見など聞きたくありません」と言っているのと同じ。このような例はおそらく佐伯市だけではないだろう。◆やはり役人は役人。「納税してくれた人はどんなお礼が嬉しいのだろうか?」と真剣に考えることがないのだろう。◆私は東京で同窓会の幹事をしている。同窓会があっても「なあ皆さん、僕もやっているけどみんなでふるさと納税しようや」と誘えないのである。私が大分県の役人だったら年末年始は職員総出で大分空港に立ち、都会からの帰省客に「ふるさと納税」をお願いするのだがな。「ふるさと納税」してくれた方々にはそれなりの凝ったお返しをするのだがな。同窓会の幹事を見つけ出して「みんなを誘って『ふるさと納税』してよ」とお願いするのだけどな。・・・地方の役人と東京の経営者には感覚に大きな差がある。私は当分「ふるさと納税」をすることを辞めた。めんどくさいのである。

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