2015年02月12日 ---- ボス

大義なし。18歳の選挙権。(その2)

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高校2年生の夏休み以降、学業の成績は急降下した。志望大学を変えることにした。悶々とした毎日を送っていた。夜の街をふらつくことも多くなっていた。それでも私の高校生活は充実していた。よく遊び、それなりによく学んでもいた。年齢不相応の本も多く読んだ。生意気な言い方になるがほとんどの同級生が幼く見えていた◆一浪して九州大学に入った。これまた生意気だが大学に入ってもなお同級生が幼く見えた。同級生の半分以上は(現役入学で)年下なのだから当然と言えば当然でもあった。九州大学には裕福な家庭の子女は少なかったがそれでも自分に比べると皆が「おぼっちゃん」「おじょうちゃん」に見えていた。「ガリ勉」で入ってきた者が多く、物理や数学はできても世間の不条理などを考えている者は私の回りにはいなかった。受験勉強で「文学史」を学ぶので三島由紀夫の著作品名を3つあげることは誰でもできたがそこには『豊饒の海』は入っていなかった。もちろん『豊饒の海』全四巻を読んでいる者など皆無であった。五木寛之の『青春の門』すら大学1年生当時は誰も読んでいなかった。みんな本当に「いい子」であった◆一世代前の学生運動の反動からか我々は「ノンポリ」色が強かった。誰も政治に興味がなかった。もちろん誰も「選挙権が欲しい」などと言わなかった。「回りの同級生よりも大人である」と思っていたこの私ですら(?)選挙権が欲しいなどとは思わなかった。二十歳になって権利を得ても「選挙権」を行使する喜びも責任も感じなかった。一票を投じる権利を持つにふさわしい年齢になったとは思わなかった◆あれから40年近く経った。果たして今の18歳が当時の私よりも精神的に思考的に知識的に上か?根拠はないが「決してそんなことはない」と思う。彼らが「選挙権が欲しい」と望んでいるのか?それもないだろう。社会が成熟してくれば平均寿命が延び、国民の平均年齢は上がり、大人になる年齢は遅くなる。アフリカや南米の低開発国と我が国が選挙権年齢を同じにする必要など全くない。

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