◎2015年07月16日 ---- ボス ◎
- アリとキリギリシャ
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怠け者のキリギリスは夏の間、働きもせず歌を歌って過ごす。食料を蓄えるために一所懸命に働いているアリを見てバカにしていた。やがて冬が来て食べるものが無くなったキリギリスはアリの元を訪れ「食べるものを恵んでくれ」と頼む。・・・誰でも知っているイソップ寓話 『アリとキリギリス』だ。ここまでは誰でも知っているのだがその結末を覚えている大人は意外と少ない。◆①アリは「キリギリスさん、あなたは私たちが一所懸命に働いていた時に遊んでいましたね。自業自得でしょ」と言って食料をあげない。 ②アリは「キリギリスさん、あなたは私たちが一所懸命に働いていた時に遊んでいましたね。私たちはとても不愉快だけど、この冬は私たちの食糧を分けてあげましょう」と言ってキリギリスを助ける。キリギリスは礼を言い、改心し、翌年からは夏もまじめに働くようになる。・・・・さて、どちらのストーリーだったのか、あなたは覚えていますか?◆日本の子供向け図書では②の「優しいアリ」が怠け者キリギリスを助けるそうだ。だが紀元前3世紀頃にまとめられたオリジナル(?)のイソップ寓話集では①の「厳しいアリ」の対応でキリギリスは餓死している。◆我が国には「童話なのに、キリギリスが死んでしまうというのは、ちょっとねえ・・」という優しい大人が多く、日本の子供向け図書では①ばかりとなった。◆まさかEUとギリシャの問題が②の結末になるとは思ってもみなかった。私は今なお「結局、ギリシャはユーロ圏から出て行くことになる」と思っているのだが・・・。風向きはどうも①と読む人が多くなってきた◆昨夜、銀座のバー『曜』で飲んでいた。私が尊敬する、某社の社長さん、小山(おやま)さんが私の隣で飲んでいた。酔いが回り、めずらしく高尚な話題になった。ギリシャ問題を振ったのは多分私からだったのだろう。「どう思いますか?」と問うたら小山社長は即座に「あんな『アリとキリギリシャ』のようなことは・・・」と説明してくれた。『アリとキリギリシャ』・・・素晴らしいたとえ。うーん、すごい!『アリとキリギリシャ』 ◆みなさんご存じだろうか? イソップ寓話が編さんされたのは紀元前のギリシャだったのですよ。『アリ と キリギリシャ』は ギリシャでまとめられた童話だったのです。◆私はそれでも個人的には「厳しいアリさん」である。
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