2015年08月06日 ---- ボス

否定する声は大きく聞こえる


「おいしいね!」という声よりも「まずい!」という声の方が大きく聞こえる、ということに気付いている人がどれほどいるだろうか?思い出してみて欲しい。あるいは想像してみて欲しい。ワインでもいい、寿司でもイタリアンでもいい、数人で食事をしながら料理を楽しんでいるところを。「これは美味い!」と誰かが言う。「本当に美味しいね」と誰かが答える。みんな笑顔だ。そこに「いや、これは大して美味くないよ。キミたち本当にこれが美味いと思うの?」と誰かが否定する。一人が否定するとなかなか「いいや、絶対に美味い」と言い返すことなどできない。あらゆることに於いて「否定は肯定よりも強い」「否定は肯定よりも簡単」「否定は肯定よりも楽」だと私は感じている。◆サイレント・マジョリティー(物言わぬ多数派)、ノイジー・マイノリティー(声高な少数派)という言葉がある。多くの場合、私には(サイレントマジョリティー)=(常識派)、(ノイジーマイノリティー)=(非常識派)の公式が成立しているように感じる。「おいしいね」と言うのがサイレントマジョリティー、「まずい!」と言うのがノイジーマイノリティーということも多い。◆問題なのは「まずい!」という言葉に、「おいしい!」と感じていた人が引きずられてしまうこと。「あなたには『まずい!』と感じるのかもしれないけど、私はとても『おいしい』と感じますよ」とはなかなか言えないのである。◆何事も否定する人がいる。彼らは「否定する方が肯定するよりも有利な立場にたてる」ことを知っている。「否定する方が肯定するよりも、世間の耳目を集められる」ことを知っている。ずるい!◆テレビ番組のアンカーとしては私が最も嫌いな古館伊知郎氏などはまさにこの手を使って視聴者を「まずい」という方向に誘導しているように思えてならない。

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2024年12月26日 ボスの
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  • 午前人事考査
  • 午後整形外科で診療 (左膝痛)
  • 夕方「有薫酒蔵」で飲み会
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