◎2015年10月26日 ---- ボス ◎
- “おもてなし” のためにはもっと勉強を!
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物覚えが悪くなった。物覚えは悪くなったがそれに反比例するように知的好奇心はますます増してくる。◆パソコンとスマホのお蔭で知らないこともすぐに調べることができる。高校生や大学生のころは辞書や百科事典で調べるしかなかったものが今はすぐにウィキペディアで知ることができる。便利になった。だが・・・・。◆昨日、久しぶりに埼玉にゴルフに行った。いや、ゴルフは決して久しぶりではない。埼玉でのゴルフが久しぶりだったのだ。毎週のように回っている君津市にある私のホームコースと違い、久しぶりに来たこの埼玉のコースは接待用コースと言われるだけあってレストランや更衣室、風呂場までが贅沢な作りである。芝生の手入れも良いし紅葉が 始まった樹木も美しい。◆知的好奇心が増してきている私はキャディさんにいろいろと聞く。「これはなんて言う樹なの?」「富士山はどっちに見えるの」「この足跡はなんの足跡なの?ウサギ?タヌキ?}残念ながら若いキャディさんはなにも知らなかった。「さあ?」「ごめんなさい、知りません」「なんなんでしょうかねえ?」◆彼女が悪いわけではない。だが、とても残念だった。◆キャディの仕事はバッグを乗せたカートを運転し、クラブを渡し、グリーンではボールを拭きラインを読むことと思っているようだ。それができれば一人前。それ以上はいらない、そう考えているキャディが多いようだ。若い客はそこまでしか望まないのだろう。◆「違う!」と大きな声で言いたい。言いたいけど言わなかった。言ったら 、あまりにも彼女が可愛そうだから。でも、でも言いたいのだ。「違うんですよ。キャディさん。我々は自然の中でやるゴルフというスポーツを楽しみに来ているんだよ。良いスコアで回りたい、というだけではないんだよ。・・・お客さんに楽しんでもらおうという“おもてなし”があなたの仕事なのですからあなたはこのコースに植わっている樹木の名前を勉強し、どんな花が咲きどんな実を付けるのかを知らなければならないのですよ。富士山がどっちにあるか、太陽はどちらに沈むか、このコースにはどんな動物が出現するのかなどこのゴルフ場のことは全部知らなければならないのですよ。もちろん、レストランのお勧めメニューもね。」と言いたかった。◆キャディだけではない。多くの「若い社会人たち」は上司から「これを覚えなければなりませんよ」と与えられたものだけはなんとか覚えようとする。逆に上司から「これを覚えなさい」と言われたこと以外は一切やらない。覚えようとしない。「覚えなさいと言われたものは覚えました。それを覚えてしまったので私の記憶力は飽和状態なのですよ 」と言わんばかりである。◆この美しい国、我が日本から“おもてなし”の精神がどんどん薄れているような感じがする。
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