◎2016年02月05日 ---- ボス ◎
- 看病(急ぐことはないよ)
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母の最期を看取るために大分県佐伯市に帰ってきている。昨夜は母の病室のソファーで寝た。◆一昨日の夜、「母が倒れた」との報せを受けた。「今夜がヤマ」と言われ、昨日早朝のANAで帰省した。大分空港から佐伯市の病院へ向かうクルマの中、携帯電話がなる度に「亡くなりました」の報せかと緊張した。午前10時過ぎに病室に入った。母のベッドの回りには親戚が集まっており、叔母さん連中が私の顔を見ると、ベッドの母に向かって大声で「モトミちゃんが来たよ!」と声をかけてくれた。医師の懸命な手当てによって、なんとか「昨夜のヤマ」は超えたようだ。◆「脳出血」によるもので、今後、意識が回復することはない、ということだ。今日逝くことがあるかもしれないし、明日かもしれない。持っても二週間くらいでしょう、と言うことだった。◆「母さん、モトミだよ。帰って来たよ。聞こえる?」と声を掛けたかったが、口を開くと嗚咽になりそうだったので、私は何も言えなかった。◆一旦ヤマを越えたということで親戚連中は帰宅した。私が一人、母の病室に泊まった。今、私の見守るなか、母はスヤスヤと寝息を立てている。◆私は随分と母に苦労を掛けたのだが、母は長患いもせず、ワガママも言わなかった。認知症が進んでいたが、徘徊することもなく、人様へは決してご迷惑をおかけすることがなかった。「親不孝」な私に対し母は決して「子不孝」ではなかった。「子孝行」な母に感謝する。急ぐことはない。もうしばらく病院のベッドでゆっくり休んでから五十年ぶりに会える夫の元へ旅立って欲しい。
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