2016年02月07日 ---- ボス

母の最期

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母の意識がなくなって丸四日、今、私は母の病室に母と二人だけで居る。土曜日の深夜、辺りはとても静かだが病室内には母の苦しそうな息遣いがこだまする。◆決して「スヤスヤ眠る」などと表現できる眠りではなくなってきた。舌や唇は乾燥し保湿クリームが塗られれいる。逆に喉には唾液や痰が詰まり、口呼吸はゴロゴロと音がする。ときどきゲボゲボと苦しそうに咳をする。意識はない。意識がないのだから苦しさもないのだろうか?そうであってくれることを願う。◆日に日に少しずつ、だが確実に痩せてきた。見るのも辛い。◆私はソファーに横たわり、苦しそうな母の寝顔を寂しく眺め、苦しそうな母の息遣いを悲しく聴くことしかできない。「意識が戻らなくてもいい。少しでも長く生きて!」と願う一方で「寝ているのも苦しいのだったら、苦しいだけの最期なら、もう頑張らなくてもいいんだよ。早く逝ってもいいんだよ」とも思う。◆どんな言葉をかけても母には私の言葉は届かない。実に寂しい。◆私は明日、一度帰京する。「またすぐ戻ってくるから頑張って待っててよ」と声を掛けようか「無理しなくていいよ。」と言って別れようか、そんなことを考えながら長い夜を母と二人きりで過ごしている。

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2024年04月23日 ボスの
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