◎2016年02月22日 ---- ボス ◎
- 複雑な家庭事情
-
腹違いの兄がいる。とても優しい。我々は大変仲が良い。◆兄は生まれるとすぐに母親を亡くした。その後は祖父母に育てられる。随分と苦労をしたことだと思う。その苦労が彼をとても優しい大人に成長させた。◆父は最初の妻を亡くしたあと私の母を後妻に迎え姉と私が生まれた。だから私は、この父母の間の長男である。父母と姉弟の四人の生活が続いた。一方、兄は田舎で祖父母と生活していたがやがて祖父が亡くなり祖母と二人で生活することになる。夏休みや正月休みは我々が田舎の祖母の家へ行き、兄姉私の兄弟3人で仲良く遊んだ。まだ兄が中学生、高校生の頃だ。兄はきっと寂しかっただろう。◆51年前、父が死んだ。兄は高校生だった。高校生で両親を亡くした。父の墓はその兄が建てた。兄もまた、父の長男であった。父と先妻の長男が兄、父と後妻の長男が私。父親に限っては兄が長男である。◆私の母は幼い頃、実母を亡くした。私は母方の実の祖母を知らない。母方の祖父は先妻を亡くすと後妻を迎えた。母には腹違いの妹と弟ができた。血の繋がらない祖母だが私たち姉弟を実の孫のようにとても可愛がってくれた。半分しか血が繋がっていない叔父と叔母だがこちらも大変可愛がってくれた。母とその妹弟もとても仲が良い。◆みんな良い人ばかりなのだが、「私の母」と「父方の祖母」の相性だけは最悪だった。母にとっては義母との相性が最悪ということだ。「私が死んでもお父さんの墓には入りたくない。ばあちゃんと一緒は絶対にイヤ」生前、母はそんなことを言っていたようだ。「私は実のお母さんと一緒のお墓がいい」そんなことも言っていたらしい。◆さて困った。両親の位牌は私の元に来る。父の位牌は母が守っていたから。父は浄土真宗、母方の実家は真言宗。どちらかに宗旨替えをお願いするしかない。◆この週末、銀座と浅草の仏壇店を回った。私も、母の四十九日までは忙しい日が続く。そしていつまでも暗い顔をしていられない。先週はずっと紺色のネクタイを選んでいたが今朝はピンクのネクタイを締めてきた。
- コメント (0)