◎2016年08月01日 ---- ボス ◎
- 小池ゆりこ新東京都知事に期待
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「自衛隊の練習用ヘリコプターにはエンストロムが最適なんだけどなあ」・・そんな声が陸上自衛隊OB複数の方々から聞こえていた。「それならば当社で売り込みましょう」と自衛隊にアプローチを開始した。10年前のことだ。◆当社が米国のエンストロム社の代理店になり「練習用ヘリコプターに最適です」と防衛省に向けた案内を始めた。だが防衛省内の誰に話をしても「うーん、難しいでしょうね」との返事。そしてその誰もが、なぜ「難しい」のかを説明してくれなかった。ある方は「キノシタさん、キノシタさんが頑張っているしエンストロムも良い機体だから応援してあげたいけど、もう既に次期練習機の機種は内々決まっているのですよ」と言った。「まだ仕様書も出てないのに機種が内々決まっているなんておかしいじゃないですか?」私は腹が立ったが、彼はなにも答えなかった。エンストロムを担いで営業活動をするだけでも労力とカネがかかる。それ以上に私たちの精神的疲労が蓄積されていた。そんなときに小池ゆりこ氏が防衛大臣に就任した。◆小池大臣はなにやら防衛省の改革を始めようとしていた。防衛省に君臨する前の事務次官M氏との間で激しいバトルが始まった。私たちはただ傍観するしかなかった。そのバトルは小池氏が勝った。M前事務次官は逮捕された。と同時に防衛省のムードが変わった。「キノシタさん、練習機の入札が延期されました」「キノシタさん、ひょっとしたらエンストロムも入札に参加できるかもしれませんよ」そんな声が聞こえ始めた。それでもなお「キノシタさん、いくら頑張っても無理ですよ。傷が深くならないうちに止めたようが良いですよ」と親切にささやいてくれる防衛省幹部もいた。◆結局、練習機の入札は当初予定より2年以上遅れた。わが社はエンストロムを担いで入札に参加し、見事に落札することができた。◆私は直接、小池氏と話をしたことはない。もちろん何事もお願いしたことはない。だがあのとき小池防衛大臣が誕生していなければエンストロムが陸上自衛隊の練習機に選ばれることはなかったと確信している。そういう意味で私は小池氏に大きな借りがある。◆昨日の東京都知事選挙、小池氏が圧勝した。防衛省改革に続いて東京都庁改革をしてくれるものと期待している。
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