2016年08月09日 ---- ボス

夜の空

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私の故郷、大分県佐伯市は日本中で最も星がキレイに見える地域である。高いビルも少なく空が広い。街燈も、都会のものに比べると落ち着いた色で物静かな印象だ。◆先週末、法事でその佐伯市の実家に帰ってきた。母が居なくなった実家は数か月のチリが溜まっており、掃除が大仕事になった。家人と二人で大仕事を終え、家人を誘って疲れたカラダで一杯飲みに行った。私はビール2杯で簡単に酔った。「タクシーで帰りましょうか」と聞く家人に「いや、歩こうよ」と答えた。高校時代の通学路であった。まだ9時を少し過ぎたばかりなのに殆ど人を見かけない。静かな道を、家人と二人、なにも話さず静かに歩いた。「うわぁ、星がキレイ!」 家人の声。新月であったために空は暗い。深い紫の空に「夏の大三角」をはじめ無数の星たちが輝いていた。◆日曜日、家人を福岡の実家に預け、一人東京に戻ってきた。疲れたカラダで近所の居酒屋へ一人で行った。カウンターで一人静かに飲んだ。またビール2杯で簡単に酔った。広尾の坂を歩いて帰った。11時は過ぎていた。広尾の丘から眺める東京の空。ミッドタウンと六本木ヒルズが聳え立つ。空は狭い。月は見えないのにその空は明るい。マグリットが描くような、明るい深夜の青い空に、キレイな白い雲がいくつかポッカリと浮いていた。星は一つも見えなかった。星が見えなくても、深夜の明るい青い空と白い雲、これも悪くないな、と思った。

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2024年04月24日 ボスの
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