2016年08月23日 ---- ボス

メダルの色と国民意識

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オリンピックのメダルは基本的に金・銀・銅の数は同じ。言うまでもなく1位に金、2位に銀、3位に銅のメダルが授与される。実際には一部格闘技で3位決定戦を行わないので、金銀メダルに比べるとほんの少し銅メダルの数が多い。銅メダルがほんの少し多いのだが最近の日本チーム、銅メダルが異常に多い。多すぎるのだ。◆今回のリオ五輪での金銀銅メダルの国別獲得個数は 米国「46.37.38」 英国「27.23.17」 中国「26.18.16」 ロシア「19.18.19」 ドイツ「17.10.15」である。不自然ではない。これに対してわが国は「12.8.21」と銅メダルが多い。(金メダルの数)+(銀メダルの数)=(銅メダルの数)。おかしくないか?◆4年前のロンドノリンピックでも、我が国の金銀銅の数は「7.14.17」と銅メダルが異常に多かった。本来、同数程度になるはずの金銀銅の数が最近は銅メダルに偏っているのだ。これはわが国民の、何らかの精神的なものが原因になっていると言えるのではないだろうか。因みに50年前の東京オリンピックでは金銀銅の数は「16.5.8」と金メダルが際立っており、続くメキシコシティでも「11.7.7」ミュンヘンでも「13.8.8」だった。この頃は、我が国選手は「1等賞」が「3等賞」よりもはるかに多かったのだ。◆ところが最近は「3等賞」が「1等賞」よりもはるかに多くなった。完全に逆転した。このことを指摘する報道に私は接したことがない。マスコミはなぜこのことを話題にしない?アホか?◆2009年、蓮舫議員が「事業仕分け」において、スパコン開発に関して「世界一になる理由は何があるんでしょうか?2位じゃダメなんでしょうか?」と問うた。今回のリオ五輪の最中に解散が報じられたSMAPは、ヒット曲「世界に一つだけの花」の中で「ナンバーワンではなくオンリーワン」と歌う。わが国民の多くが「1番じゃなくてもいいんだよ」と言っているみたい。◆「国が豊かになったのだ」と喜ぶべきところなのだろうか? 果たして我が国は米国、英国、中国、ロシア、ドイツよりも豊かだと言えるのだろうか?◆今回のオリンピック、銅メダルを取って「幸せです」と笑顔で答える選手たちを何人も見た。私は彼らに拍手を送りながらも違和感を覚えていた。そんな中、レスリングの吉田沙保里選手が決勝で米国選手に負けた。「たくさんの方に応援していただいたのに銀メダルに終わって申し訳ない。日本選手団の主将として金メダルを取らないといけないところだったのに、ごめんなさい」などと泣きながら話す彼女に私は心打たれた。銅メダルをもらって「幸せです」と言っている選手たちよりも、銀メダルで泣きながら「ごめんなさい」と言う吉田沙保里選手に、何倍も大きな拍手を送りたい。

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