◎2016年10月11日 ---- ボス ◎
- 誰もやっていないこと
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電話を発明したのはグラハム・ベルということになっているが、ベルが電話の特許を出願したその日、2時間後にエリシャ・グレイが同様の特許を出願申請している。ベルとグレイはどちらが先に電話を実用化できるかを競っていたのだ。電話の発明に関してはエジソンも似た特許を申請していた。彼らだけでなく欧米の複数の発明家が競っていた。たまたまベルが最初に完成形に到達した。ベルは偉大な発明家ではあるが、もしベルがいなくても歴史は大きく変わらない。教科書で「電話を発明したのはベル」となっているのが「電話を発明したのはグレイ」に代わっている程度なものだろう。◆ライト兄弟の飛行機発明にしろ青色ダイオードを開発した中村修二先生にしろ、世界中の研究者と、「どちらが早く成しえるか」を競って勝ったものだ。もちろんベルもライト兄弟も中村修二先生も偉大である。南極点に初到達したアムンゼンもエベレストに初登頂したヒラリーもまた偉大である。何事でも1番になることは、2番と大きな差がつく。2番では名前が残らない。1番になることの意味は大きい。◆ところで今年ノーベル賞を受賞した大隅良典先生の言葉に私は大きく共感した。「誰が一番乗りするかを競うより、誰もやっていないことを見つける喜びの方が大事ではないか」・・・・この、先生の言葉を聞いてとても嬉しくなった。私もそう思っているからだ。「そのことであなたが1番になったとしても世の中は変わらない。誰もやっていないことをあなたがやったら世界は変わる」・・・1番になることは難しいし素晴らしいことだが誰もやってないことを成し遂げるのはその何倍も素晴らしいことだと思う。
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