◎2016年11月08日 ---- ボス ◎
- 合議制は弱い
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トヨタには豊田家が、ホンダには本田家が、創業家として大株主としてお目付け役として今なお君臨している。この豊田さん、本田さんの存在が大きいのだと私は思っている。トヨタには豊田家がホンダには本田家があるのにニッサンには日産家がなかった。創業家の監視のない大会社はやがてサラリーマン社長が合議制で選ばれる。ニッサンに限らず、どの会社でも、多くのサラリーマン社長は創業家と違い「自分が社長でいる間は・・・」「自分が社長でいる間に・・・」と物事を考えてしまう。決断力のないトップはすぐに合議制を持ち込む。社長のリーダーシップが失せて何事も取締役会で判断しようとするようになる。徐々に徐々に「会社としての意思決定」が遅れてくる。おそらくそんなことでジワジワとニッサンは弱い会社になっていっていたのだろう、と私は勝手に推測している。◆弱体化している会社を救ったのがゴーン社長。強いリーダーシップを持ってまるで創業社長のように決断実行していく。そこには日本的な「しがらみ」など入り込む余地はなかった。リーダーのいない合議制の弊害を示してくれた。しかし残念ながら「合議制は弱い」と気づいた人はごく少数であった。◆ヒットラーのおかげで世界中から強いリーダーが消えた。我が国はその最たる例。強いリーダーは要らない。「合議制で決めましょう。多数決で決めましょう。多数決といっても少数意見を無視することもやめましょう」・・・これでは何事も決まらない。すべての問題が先送りされていく。なにか問題を解決しようとすると「なぜそれを今やらなけりゃならないのか?」などの質問が必ずでる。いくら「今でしょ!」と言っても「なぜ今なのか?」と聞いてくる。◆プーチン、習近平、金正恩、ドゥテルテ・・多くの国が強い指導者の元、動いている。決断も行動も早い。我が国だけがのんびりと「合議制」で動いているような気がしてならない。
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