2016年12月26日 ---- ボス

超ホワイト企業

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電通の過労死事件によって「実は電通は超ブラック企業だったんだ」などとの噂が広がっている。恐らく電通は今回の事件を機に、ブラックイメージ撤廃に向けて動き出すのだろう。35年前、私が就職した当時の前田建設工業の現場監督は、恐らく電通以上のブラック労働条件だった。安い給与で、悪辣な環境で、とにかく長時間働かされた。苦しかった。きつかった。腹が立った。情けなかった。逃げ出したかった。だが逃げることはできなかった。我慢して、努力して、耐えた。そんな時期が数年続いた。気づくと私は社会人として大きく成長していた。あの苦しい経験が、結果的に、私を大きく成長させたことは紛れのない事実である。◆だからと言って、我が社を興したとき「我が社もブラック企業で構わない」などとは全く思わなかった。「今の当社の社員に、あの頃のオレのような苦しさを味合わせたくない」と強く思っていた。いわば「超ホワイト企業」と呼ばれるような会社になりたい、と願っていた。会社が「超ホワイト」なら社員は「会社のために」と頑張ってくれるものだと思っていた。しかし・・・◆現状を見るに、私の考えは間違っていた。中小企業経営は難しい。従業員が千人を超え、放っといても同期生同士で競争が起こるような大企業なら「超ホワイト」でもいいのだろう。当社のように従業員30名では社員同士の競争は起こらない。「叱る上司」もいなければ「理不尽な仕打ちをする先輩」もいない。少々の失敗をしても社長はじめ、みんなが「いいよ、いいよ」と優しい。その優しさに甘え慣れした連中が今日も「何も指示されないから、私、帰っちゃいますうー」と定刻に会社を出ていく。◆「情報の共有をしろ!」と言っても「ベクトルの方向を合わせろ!」と叫んでも、ほとんどの社員はこのブログすら読もうとしない。(社員30名の会社で、社長が毎日ブログを書いているのに、「読め」と言われなければ読まない社員ばかりであることが不思議でならない。)「自由でのびのびできるのがこの会社の魅力ですよね」などと能天気なことをほざく。◆私は、どうも社員に、ここ数年甘すぎたようだ。舐められているようだ。こんなことではいけない。・・・・年の瀬、いろんな問題が起こっている。来年「優しい社長」はこの会社にはいないだろう。

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