◎2017年04月06日 ---- ボス ◎
- 忖度しないでもいいから一緒に考えてください。
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口幅ったいが我が国のヘリポートに関しては第一人者であると自負している。◆ドクターヘリの普及に伴い、病院屋上にヘリポートが増えている。私の会社ではこれらヘリポートのコンサルタントや設計を行っている。ところが最近、いわゆる「危険なヘリポート」が増えてきた。コンサルタントとして「その構造は危険ですよ。10年~20年は持つでしょうが経年劣化によって大事故につながりかねません」とアドバイスしても「そんな先のこと、知らないよ」と言わんばかりの業者もいる。私も実際一度言われたことがある。関西の工事の打ち合わせだった。中堅ゼネコンの所長が「キノシタさん、オレはね、この現場を最後に定年で退職なんよ。30年後に事故があるかもしれない、なんて関係ないのよ。」と。◆このままでは危険なヘリポートが増え続ける。しかしそれを監視する法やシステムがない。我々がいくら言っても聞いてもらえない。◆関係者の中では「いつか落ちるぞ」と言われていたというトンネルの上のコンクリート床版。2012年、笹子トンネルの天井版(コンクリート床版)が落下して多くの命が奪われた。「危ない」と誰もが知っていて知らぬフリをしていた。笹子トンネルで事故が起こったら日本中のトンエルから天井コンクリート版がなくなった。◆「人柱(ひとばしら)行政」などと言われて久しい。私には大物政治家のバックもない。だから「忖度しろ」など言えない。言う気もない。忖度しなくてもいいが、安全のためにまじめに取り組んでいただきたい。◆昨日、国土交通省航空局から電話をいただいた。「なにが問題なのかお聞かせいただきたい」と非常に丁重な話し方だった。本日、午後2時、航空局を訪問する。話を聞くだけでなく、一緒に解決策を検討していただきたいと切に願っている。◆今朝、私は、いささか緊張している。
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