2016年10月26日の記事一覧
◎2016年10月26日 ---- ボス ◎
- ペイズリー禁止
-
久しぶりの、秋らしい青空だ。朝、一旦オフィスへ入ったがもったいないので愛宕神社まで散歩にでかけた。大きな心配事もなく、嫌なこともなく、秋の晴天のもと散歩ができる。幸せなことだ。これまで苦しかったことも多かったがその分だけ些細なことに幸せを感じるようになったのかもしれない。◆この時期になると毎年何本かネクタイを購入する。蒐集というほどではないがネクタイを沢山持っている。おそらく平均的なサラリーマンの10倍は持っているだろう。毎朝、スーツとワイシャツを選んだあと「さてどのネクタイにしようかな?」と数本をピックアップして鏡の前に立つのも幸せを感じる一時である。100本近いネクタイの中からその日の気分にあったものを選ぶ。このひととき、なかなか楽しい。◆いろんな柄のネクタイを持っているがペイズリーは一本しか持っていない。ペイズリーが嫌いなわけではない。ネクタイ売り場に行ってまず目につくのがペイズリー柄。思わず手に取る。「いいなあ」と思うが購入はできない。◆もう30年も昔の話だ。「エトロ」が銀座松坂屋に出店した。ペイズリー模様がなんともオシャレだった。その頃はじめて「ペイズリー」という言葉を知った。ある日、私のビジネスの師匠であり当時私が在籍した会社のオーナーであった酒井邦恭さんと話をしていた。酒井オーナーはとてもオシャレな方で、美術や書にも造詣が深かった。私のことを随分と可愛がってくれた。銀座のオーナー事務所に呼ばれて行ってもほとんど仕事の話はない。雑談や美術の話が多かった。そのとき、たまたま「エトロ」の話題になった。「キレイですよね。でも僕には高すぎて買えません」・・・そんなことを私が言った。酒井オーナーは笑顔で「ああ、あれはキレイだな。でもな、キノシタ、ペイズリー柄は身に着けちゃいけないよ。ペイズリーを身に着けるとおカネが近づいてくれなくなるよ。気をつけな」と言われた。酒井オーナーは毎日、ミッソーニやソニアリキエルなどの派手なネクタイを楽しんでられたが確かにペイズリー柄はなかった。◆それ以来、私はデパートのネクタイ売り場で、感じの良い女性店員が「これお似合いですよ」とペイズリーを勧めてくれても「ある事情があって我が家ではペイズリーが禁止なのです」と答えている。ネクタイに限らず洋服の裏地も、靴下も、カバンも、我が家ではペイズリー禁止になっている。 ◆(2年前、米国出張時、サンフランシスコのノードストロームでふと魔が差してゼニアのペイズリー柄のネクタイを買ってしまった。買ってしまったからには、とたまにしている。)
... 続きを読む
- コメント (0)