2021年07月13日の記事一覧
◎2021年07月13日 ---- ボス ◎
- 嫉妬
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わけあって高校時代のアルバムを眺めることになった。懐かしい顔がいっぱい。ふと温泉の出来事を思い出した。◆当時、わが佐伯鶴城高校では学年別に、夏に久住山のふもとへ一泊旅行があった。クラス別、男女別でバンガローに泊まるミニ修学旅行。飯盒で飯を炊き、夕飯を済ませると温泉に入り、その後キャンプファイヤーを囲み歌い踊る。楽しい思い出◆その温泉での出来事。ヤンチャなH君が女風呂を覗いた。H君が覗くのをK君が手伝った。K君は自らが踏み台となりH君の覗きに協力した。10秒で交代との約束で先にH君が覗いた。H君が覗いた先の女風呂に学年のマドンナNさんがいた。もちろんNさんは覗かれていることなど気づかない。H君はほんの数秒Nさんの裸を眺め瞼に焼き付けた。K君と交代というときに運悪く教師が入って来た。教師は「そろそろキャンプファイアが始まるぞ。おまえら早く出ろ」と二人をせかした。結果、K君は女風呂を覗けなかった。この時点でK君はHがNさんの裸を見たことを知らない。キャンプファイヤが始まるころ、男数人がHに「誰がおったんか?」「誰かの裸を見たんか?」と聞いた。Hは自慢げに「Nさんがおった。きれいかった。真正面から見た。今夜は眠れん」と答えた。実はK君はNさんに惚れていた。K君は物凄く悔しがった。とは言えH君に対して怒ることもできない。なぜならK君はH君の次に覗くことになっていたから。「あの教師さえ入って来なければ・・」と怒る。そして徐々にHにも腹を立てはじめた。◆数日後、「HがNさんの風呂を覗いた。それでKが腹を立てている」という噂が私にも聞こえてきた。同じころNさんもそのことを知った。覗かれたNさんも怒った。◆実は私はこの3人とも親しかった。私はフロイトのように冷静に分析した。そして彼らの心の揺れの大きさを私なりに数値化してみた。◆Nさんの裸を見ることができたHの「嬉しさ」は「6」。Hに女風呂を覗かれて裸を見られたNさんの「怒り」は「4」。大好きなNさんの裸をHに見られて自分は見ることができなかったKの「悔しさ」は「20」というのが当時の私の分析。いま考えても実に冷静な分析を高校時代の私はしていた。優秀だ◆人間社会において、もっとも気を配らなければならないのは、そして最もやっかいなのは「嫉妬心」である、ということを私は高校時代に学んだのである。
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