2019年01月08日の記事一覧
◎2019年01月08日 ---- ボス ◎
- 粋な閉店
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東京オリンピック開催による動きのためか、あるいは単なる時代の流れなのか、最近、新橋の当社近所の老舗が相次いで閉店した。◆新橋では数少ないミシュランの星を持つ、鮎料理の名店「鮎正(あゆまさ)」が昨年末、店を閉じた。そして昨日、この近辺では唯一だった文房具店「ニシムラ事務機店」が閉店した。その「ニシムラ」、閉めたシャッターの前に箱を並べている。「ご自由に御取りください」と書かれた紙が貼られ、そこにはシャチハタ印がずらりと並ぶ。◆私の「木下」はないか、探したが見つからない。誰か当社の社員の名前はないかと探したが残念ながらそれもなかった。私の隣で探していた中年の夫婦、奥さんが「あっ、あなた、あったわよ」と嬉しそうに手にしたシャチハタを主人に見せていた。◆閉店において、つまりはお別れにおいても「粋」な別れを演出する。別れにおいてもささやかな、小さな幸せを残していく。こんな「ニシムラ」に私は「ありがとう。お世話になりました」と小さくつぶやいた。
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◎2019年01月08日 ---- ボス ◎
- 「若いんですね」と「若いですね」
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鏡を見るたびに「老けたな」と感じる。最近、頭髪がまた一段と薄くなった。寂しい。「男の、還暦過ぎたオレでも寂しく感じるのだから、『美しさ』を売りにしてきた女優さんなどは毎日大変だろうな」などと思う。藤原紀香さんだって松嶋菜々子さんだって毎日鏡を見ながら「あーあ、昔はもっとハリがあったのになあ」などと不愉快な思いをしているのだろうか。周りからは相変わらず「おきれいですね」などと言われ続けているだろうが、本人はきっと「若さ」や「美しさ」に対して常人では理解できないストレスを感じているのだろう。可哀そう。◆私は45歳ころまでは年齢を伝えると相手から「若いんですね」と言われることが多かった。この「若いんですね」は「実際は、見た目よりもお若いんですね」という意味。つまり老けて見られていた。ところが55歳を超えた頃から「若いですね」と言われることが多くなった。この「若いですね」は「そんなお年には見えません。実際よりも若く見えますね」の意味。◆「若いんですね」と「若いですね」。『ん』があるかないかで全く逆の意味になる。日本語は難しい。当社の、日本語ペラペラの韓国人社員、安クンですらきっとまだここまでは理解できないだろう。◆さて私、最近は「61歳ですが」と言っても「ああ、そうですか」と言われるだけ。「若いんですね」も「若いですね」も言われなくなった。
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