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2018年01月22日 ---- ボス

郷中(ごじゅう)教育

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学生時代からの親しい友人であり、今もいろいろと仕事のアドバイスをもらっているN君の父上が亡くなった。週末、鹿児島で開かれた葬儀に参列してきた。◆学生時代のN君はまさに「薩摩隼人」を絵にしたような男だった。曲がったことは大嫌い。豪快に酒を飲み、派手に喧嘩もする。やくざ者と絡み包帯を巻いて授業に出ていたことも何度かあった。パチンコが上手く、休みの日は開店から閉店時刻まで中洲のパチンコ屋で過ごすことも珍しくなかった。連想ゲームで「酒・喧嘩・博打」と言えば誰でも「N君」と答えていた。◆優しいところもあった。私の留年が決まった日曜の夕方、N君はパチンコの景品(多分、タバコだったと思う)を抱え私の部屋を訪ねてくれた。「いつもなら閉店まで頑張るんやけど、今日はキノシタとの飲み代を稼げばそれでいいと思っとった」と言いながら私を筥崎宮の参道にある屋台「花山」に連れて行ってくれた。二人で飲んだ「薩摩白波」は旨かった。それ以外にも随分と世話になった。今もまだ彼には世話になっている。◆葬儀に参列して驚いた。97歳で亡くなったお父様、まだ元気なお母様ともに上品で優しそう。ご両親だけではない。N君には3人の優しそうで上品なお姉さまがいたのだ。N君は豪快で荒々しかったので私は勝手に「男3人兄弟の長男だろう」と思っていた。違った。驚いた。◆上品な両親、姉3人の末っ子。みんなに可愛がられて育ったことだろう。普通なら女々しいワガママ息子になりそうなもんだ。N君は全く違う。◆葬儀で年老いた母親を優しく支えるN君を見て私は「ああ、これも郷中(ごじゅう)教育の結果なのだろうな」と思った。◆「郷中教育」とは鹿児島の武家に続く教育方針で「負けるな・嘘をつくな・弱い者をいじめるな」などを中心とする教育である。◆回りを見回せば「負けても悔しがらないヤツ」ばかり。「なぜ悔しくない?なぜ怒らない?」私は不思議でならないが敢えて聞かない。申し訳ない顔をしながら「嘘をつく」者もいる。私は騙されたフリをしている。追及して逃げ道を亡くしても詮無い。自分の方が立場が上となると急に威張るヤツも多い。私は「負けるヤツ」「嘘をつくヤツ」は諦めたが、せめて「弱い者をいじめるヤツ」だけは回りから排除したいと思っている。

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  • 午前虎の門病院屋上ヘリポート見学
  • 午後事業計画見直し
  • 夕方麻布十番某所で会食
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