‘ボス’ の記事一覧
◎2018年12月14日 ---- ボス ◎
- 大手術
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小学校2年生の時、乗っていたタクシーが路肩に停まっていたトラックに突っ込んだ。その事故で私は父親を失った。父と同時に生え変わったばかりの前歯を失った。小学生低学年から入歯人生は結構きつかった。◆骨格の成長がほぼ終わった中学生の頃、入歯を差し歯に替えた。複数の歯を削ってブリッジという工法で新しい人口の歯を支える。入歯の不快感は無くなったが歯はさらに傷ついた。人口の歯は徐々に隣の歯を侵食してくる◆騙しだまし50年、歯医者とのつきあいが続く。そして今回は、ブリッジを支えている歯の根元が侵されているということで歯茎を切削する大手術を行うことになった。昨日、その大手術を行った。◆怖さ、痛さに耐え、2時間の大手術は終わった。「痛い手術だけど、終わったら元通りになりますよ」と歯科医は言っていたのに今朝起きてびっくり。私は整形手術に失敗したような顔になっている。残念!
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◎2018年12月13日 ---- ボス ◎
- 社内テスト
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技術を売る会社であって欲しいのだが担当者の技術の知識や営業意欲があまりにも低い。当社の製品や技術に対する知識が、当社職員よりもお客様の方が詳しいということがしばしばある。これではダメだ、あまりにも情けない。そこで数か月前から社内テストを行うことにした。案の定、私の定める合格点に達する職員は少ない。◆ハーバードビジネススクールを出た友人がいる。彼は国内の優秀な大学を卒業した後、優良企業に入り、入社4年目にハーバードに入学する。30年前のことだ。ハーバードでは各国のエリートたちが競う。毎日、数十ページの英文資料を渡されそれを読みこなし、それに対する自分の考えをまとめる。そのため毎日図書館通いだったという。英文を理解するだけでも大変なのにそれに対する自分の考えを翌日発表する準備が大変だったそうだ。で、翌日の授業、先生から指名されなければ彼は自分の考えを発表する機会がない。人の発表を聴くだけで終わることも多い。それでも、いつ指名されるか分からないので毎日毎日、英文を読み、調べ、考えをまとめる。そうして彼は知識を深めていく。知識だけではない、物事の真善美を見極める力も磨かれた。英語も堪能になった。◆ハーバードの仕組みで私が一番驚いたのは、世界各国から選ばれたエリート集団なのに、その中で成績の下位15%は毎年退学させられるということだった。彼らは自分が上位85%に残るために必死で毎日勉強する。それに勝ち抜いて卒業にたどり着き、やっと真のエリート候補になる。◆一方、当社のテスト。デキの悪い中学校のテストのようなムードすら感じられる。ハーバードのように相対的な成績判断を導入してみたくなった。「テストの下位3名はボーナスありません」そんなことを言ってみたい。いや本当にそれくらいやらなければならなくなりそうだ。
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◎2018年12月12日 ---- ボス ◎
- 道草精神
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社是というものは持っていない。持っていないが「義理・道徳」の大書を私の部屋の壁にかけ、なにかあると「それは義理を欠くことにならないか?」「道徳に反することにならないか?」とチェックする癖はついた。会社の経営方針や自分の生き方でもまずこの「義理・道徳」を確認する。自分と、自分の作った会社の強いポリシーでもある。◆そして私はこの「義理・道徳」の次に「美」「粋」「遊び心」「道草精神」を置いている。「美しいか?」「粋であるか」は何においても重要なチェックポイント。「遊び心」のないものに「美しいもの」も「粋なもの」もない。◆「キノシタさんは、いつもキョロキョロしてますね」時々言われる。街を歩くときにはすれ違う人の姿勢を観察し「なんで背筋を伸ばして歩かないのかな?」などと思い「おっ、この人のコートはオシャレだな」などと感じる。昼飯時にニュー新橋ビルを歩いていても「あっ、こんな店ができたんだ!今度、入ってみよう」「忘年会はこんな店を使えばいいのにな」などとすぐに思う。これが私の「道草精神」の一つ。「好奇心」という言葉に置き換えてもいいだろう。◆下を向いて歩き、自宅と会社の往復だけ。毎日、なにも新しい発見のない生活を送っている多くの日本人を寂しく感じるようになってきた。私も、年齢を十分重ねてきた。
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◎2018年12月11日 ---- ボス ◎
- ゴーンさんて、どんな悪いことしたの?(その2)
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昨日に続いて「ゴーンさんて、どんな悪いことしたの?」のテーマ。◆私個人の感想を言うと「ゴーンくらいの実績を上げたのならゴーンが言うように年収20億円もらってもいいのだろうな。欧米で同等の実績を上げた者がいればそれ以上の報酬をもらっているのだろうから」というもの。無能な経営陣の元、瀕死に近い状態にあった日産を立て直したのだ。リストラやコストカットは当然、敵を作ることになる。敵ができること、人に嫌われることを恐れず、冷徹に目標に向かうことができる指導者は少ない。誰もそんなこと、したくない。しようと思っても能力のない者には無理。それをゴーンはやった。年収20億円くらい安いものかもしれない。だがカネに関して突出を嫌う日本の世論はゴーンの功績は認めつつも20億円の報酬は「高すぎる!」と認めないだろう。実際10億円でも「高すぎる!」と皆、言っていた。そこで今回の問題が起きた。◆おそらく私の読みは多くの人が「そだねー」と言ってくれるであろう。◆で、やっぱり分からないのが「ゴーンさんて、どんな悪いことしたの?」って言うこと。さて、誰にどのくらい迷惑をかけたのだろう?◆ゴーンさんって決して私の好きなタイプの男ではない。言葉が通じても友人にはなれないだろう。好きではないが、迷惑をかけられたわけでもない男が「ルール違反しました」って言うだけで、誰もそれを説明できないで、「悪い奴だ、悪い奴だ」と繰り返し叫んでいる日本のマスコミと「そうだ、そうだ、ゴーンは悪い奴だ!」と追従する嫉妬深い日本人が怖くなる。
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◎2018年12月10日 ---- ボス ◎
- ゴーンさんて、どんな悪いことしたの?
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親しい会計士や弁護士に訊ねると丁寧に説明してくれることと思うが、彼らに教えてもらう前の、今の私の感覚としては「ゴーンさんってそんなに悪いことしたの?」っていうのが率直な気持ち。昨日の新聞には社会面トップに大きく「複数の覚書 効力焦点」と見出しにあり記事では「ゴーン容疑者が退任後に受け取ることにした報酬に関する覚書など複数の文書の存在が浮上」などと書いてある。どうも「私が会長職を辞めるときには退職金としてこれだけもらいますよ」ということを決めていたことが問題らしい。◆11月19日に「ゴーン氏逮捕」の第一報をニュースで知ったときに私は「20億円の年収があったのに10億円と過少申告して脱税をした」のかと思った。そうではなかった。まだ受け取っていないようだ。受け取ってもいないカネを受け取る約束しただけでこんなに大きな問題になるのか?不思議だ◆私には「ゴーン氏への妬み」としか思えない。テレビではゴーン氏が断行したコストカットやリストラによって生活が苦しくなった者に焦点を当て、まるで「ゴーンさえ来なければ私たちの穏やかな生活は続いていたのに・・」とばかりの番組が流れる。アホかいな。◆この間までは「ゴーンの力でV字回復なった日産」ともてはやしていたのに。ゴーン氏にしろ、ゾゾタウンの前澤氏にしろ、マスコミは庶民の妬みを煽ることによって販売部数を伸ばそうとする。◆我々はマスコミに踊らされることなく、もっと冷静に「なにが起こったのか」「なにが悪いのか」「なぜ悪いのか」を確認するべきである。
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◎2018年12月04日 ---- ボス ◎
- 雰囲気
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なんて読みますか?「雰囲気」と書くと皆「ふんいき」と答える。どういう意味ですか?と聞くと「ムードのこと」とか「その場の空気感みたいなもの」と皆が答える。みんな知っている。ところが・・・◆逆の質問をする。「その場の空気、ムードのようなことをなんと言いますか?」と若い人に尋ねると多くの方が「ふんいき」ではなく「ふいんき」と答える。「ふいんきを漢字で書いて」と言うと書けない。「ふんいきを漢字で書いて」と言うと書ける人が多い。多くの若者にとって「ムード=ふいんき=ふんいき=雰囲気」となっているようだ。回りの人で試してみてください。「書く」ことをしなくなると日本語もおかしくなる。
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◎2018年12月03日 ---- ボス ◎
- ゴーン氏の弁護人
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ゴーン容疑者の弁護人、大鶴基成氏は元東京地方検察庁特別捜査部長でライブドア事件を担当された方。その後、最高検察庁公判部長まで務め検察官を退官し弁護士に転向された。◆私はゴーン氏の裁判がどの方向に進むのか全く予想できない。無罪になる可能性もあると思っている。◆で、ゴーン氏の弁護人の大鶴氏の話。Wikipediaで「大鶴基成」を引くと経歴の欄に「実家の近くには名門の佐伯鶴城高校があるが、鹿児島県にあるラ・サール中学校・高等学校に中学受験して進学した。真面目に勉学に励むタイプだったという。」◆そう、私の家の近所の人間。私の母校「名門の佐伯鶴城高校」には行かず、もっと難しいラ・サールに行った方のようだ。大鶴さんのお手並み拝見。
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◎2018年11月30日 ---- ボス ,サイトからのお知らせ◎
- 大股広げて座るアホ
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もう15年前の話。私立中学に合格した息子は電車通学することになった。私は地元の中学校に通ってもらいたかったが本人はせっかく合格したのだからと家人の応援ももらい、渋谷の難関中学に通いたいと言った。私は電車通学を許可する条件として「電車の中で、ひとりでも立っている人がいたらたとえ席が空いていてもキミも立っていなさい」と言った。息子の中学、高校生活の6年間に何度となくそのことを息子に言った。約束を守ってくれていたのか守ってくれなかったのかは確認していない。◆電車に乗ると隣の席まで大股を広げて座っているバカを見かける。三席のところに二人しか座っていない。おそらく彼らは「ちょっとすみません」と声を掛ければ少し足を閉じてくれるのだろう。◆空いている席に荷物を置いているバカも多い。彼女らも「ちょっとすみません」と声を掛ければその荷物を自分の膝の上に置いてくれる。◆人から「ちょっとすみません」と声を掛けられるまで常識に気づかないヤツが多い。ほんのちょっとした気配りが普段からできないヤツばかりが目に付く。
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◎2018年11月28日 ---- ボス ◎
- 軽々に使ってはならない「大丈夫か?」
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30歳を前に大企業を退職した。退職を考え始めたのは27歳の時、会社に退職願を出したのは28歳のときだった。「辞めよう」と考えてから実際に辞めるまでにはいろいろと「引き留め」があった。「バカなことはよせ」「これまで育ててくれた会社に失礼だろ」「なにが不満なんだ。隣の芝生は青く見えるけど実際はそうではないよ」などなど先輩や上司や友人が私に思いとどまらせようと言ってきた。「大丈夫なん?モトミなら大企業じゃなくてもなんとかやっていけるやろうけどやっぱり心配やなあ」と故郷の友人は言ってくれた。◆そんな厳しく優しい多くの声に従わずに私は30歳で大企業を辞めた。世の中はバブル景気に浮かれていたが私は必死に勉強をした。不安だった。じきにバブルが崩壊した。さらに不安は増した。それでも「だからあのとき『辞めるな』と注意したのに・・」などと言う者はいなかった。友や先輩は優しかった。私を引き留めた前の会社の上司や先輩は「頑張ってるか?」と声をかけてくれた。「飲み会には来いよ」と誘ってくれた。携帯電話もない時代、自宅や職場へ連絡をくれた。暖かい元上司や先輩や友人に支えられていた。◆親や親せきや元上司もが「頑張れよ」「なにか手伝えることがあったら・・」と言ってくれる。空元気(からげんき)を出してはいたがいつもいつも不安だった。子供ができ、バブルは崩壊し、「さて、オレはこの子たちを養っていけるのだろうか?」と心配だった。その頃一番イヤだったのが何人かの友人から聞かれた「大丈夫か?」という言葉。彼らは決して意地悪で聞いてくるのではなかったのだが「大丈夫か?」と聞かれてどう答えればいい?◆「大丈夫だよ」と答えるほかないだろう。「大丈夫じゃない。助けてくれ」と言ったら助けてくれるわけでもない。助けてくれるような方は決して「大丈夫か?」などと聞いてこない。◆私は決して人に対して、重要なことでは「大丈夫か?」とは聞かない。入院患者に対して「大丈夫?」などと聞いている見舞い人を見るとなんとデリカシーのない奴だ、と腹が立ってくる。
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◎2018年11月26日 ---- ボス ◎
- のど飴
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随分と落ち着いてきたが、ひと月ほど前から咳が続いていた。ずっとのど飴を舐めていた。この間、幾つかの学会で発表したり質問することがあった。当然、発表や質問をするときにはのど飴を舐めない。口の中にある場合は噛み砕くか或いはそっとティッシュに出す。マナーである。◆のど飴をティッシュに出そうとしていて思い出した。それができないバカな市議会議員が熊本にいた。私は「それができないバカな市議会議員」と書いたが海外のメディアは違うようだ。◆「のど飴をなめるという害のない行為で、議会が8時間も延長した」「飲食に関する規則は設けられていないにも関わらず”品位の尊重”に触れると言い張った議員もいた」と、熊本市議会の対応を批判的に取り上げた。その上で、今回の騒動は「のど飴を職場でなめることの是非」に留まらず、「エチケットやルール、上下関係の融通が利かない社会を浮き彫りにした」と、日本社会をこっぴどく批判している。◆情けないことにほとんどの日本のメディアは、これら海外の報じ方を紹介することにより暗に「議会でのど飴舐めるくらい許しましょうよ」と言っているようだ。自分の考えは言わない。◆「我が国には大昔から続いてきた道徳観や礼儀がある。我が国では年長者には『さん』を付けて名前を呼ぶのが礼儀、年長者の名前を呼び捨てにするおたくらの国とは違う!」「我が国では人前で話をするときは口にくわえた飴玉を出すのが常識。どうしてもそれができない場合には最初に非礼を詫びるのが常識」とはっきり言わないマスコミばかりになった。
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◎2018年11月15日 ---- ボス ◎
- 謙譲語
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我が日本語には美しい謙譲語や尊敬語がある。高校を卒業するころまでには基本的なことは習っているはずだが自分で気を付けていないとそれらの美しい言葉が使えなくなる。美しい言葉を使えない者は当然美しい文章を書けない。(ここで言う「美しい言葉」「美しい文章」と言うのは芸術的なことを指しているのではありません。ビジネス用語としての的確な表現を指しています。)そして今、一部のエリート企業や官公庁を除いて、職員のほとんどの者が「美しい言葉」を話すことができず「美しい文章」を書くことができない。◆先日、当社の社員と客先を訪問していたときのこと。私の隣に座った部下が先方のAさんにヘリポートに関する説明をしていた。彼はこう言ったのだ。「Aさんも多分お伺いなさっていると思いますが・・・」◆私は「おいおい・・」と思ったが黙っていた。Aさんは普通に聞いている。なんの問題もなく説明は終わった。謙譲語を使えなくても技術の説明はでき、営業もできる。問題ないのか? いや、そんなことはないはずだ。英語を話すときには少々の文法の間違いは許されようが私たちは日本人だ。いや当社の韓国人スタッフの安クンは普通の日本人よりもキレイな日本語を話すことができる。安クンを見習って、もっと反省し勉強してもらわなければならない。◆さて「Aさんも多分お伺いなさっていると思いますが・・・」 これをまともな日本語で言うとなんと言うべきか。・・即座に正解を言える者は多分、当社社員の半分もいないのだろう。
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◎2018年11月14日 ---- ボス ◎
- ゼロベースで考える
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ある女性から相談を受けた。彼女の顔には左の頬から目尻にかけて小さなホクロが三つ四つ点在する。そのホクロを取ろうか取るまいか悩んでいるという。さほど気になるホクロではないが、なるほど取ったほうがキレイになるような気もする。◆「手術が怖いの?それとも痛いのが嫌なの?」私は聞いた。「ううん、そんなことは全然平気なの。悩んでいるのはおカネのこと。これ取るのに5万円もかかるって。5万円払ってまでホクロ取ることはないかな、って悩んでるの」と言う。「経営者的な発想ではどっち?」彼女が聞いてきた。◆「もし手術がイヤという訳でないのだったらそれほど難しい問題じゃないね。まずキミの顔にもともとそのホクロがなかった状況を想像してごらん。キミはずっとホクロ無しで生活していたとしよう。ある日、誰かが『おカネあげるからキミの左の頬に3つホクロを付けさせて』と言ってきたらキミは幾らもらったらホクロを付けることに同意する?」私は尋ねた。「きっと百万円でもダメって言うでしょうね」即座に彼女は答えた。◆「それがゼロベースで考えるってことだよ。5万円でホクロを取るのはキミにとってはすごく安いことじゃない?」
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◎2018年11月06日 ---- ボス ◎
- 常識のない医者の続き
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昨日、この欄で書いた倉敷の美観地区で大声で電話で話していた厚化粧の女性医師の話の続き。彼女は早口で「私は医者よ!」とばかりの会話を終えるとまた別の誰かと話し出した。そこでも医療用語を多く出し、また回りの観光客に例の「私は医者よ」オーラを放とうとしていた。ただ今度の相手は上司なのか金持ちの患者なのか、厚化粧医師の声のトーンが違う。高い声で説明している。「この女、品がないなあ」と思いながら私は彼女の話を聞くともなしに聞いていた。歩く速さがちょうど同じだったのだ。◆彼女の電話が終わろうとしていた。そしてその最後の言葉にまた驚いた。「はい、それでは〇〇日にお伺いさせていただきます」と厚化粧は言った。「お伺いさせていただく」ってなんだ?最近の医者は満足に謙譲語も使えないのか? 「〇〇日に伺います」で十分だ。日本語も知らない、公衆マナーも知らない、美しい化粧の仕方も知らない、こんな女医師には絶対に診てもらいたくないな、と思った。
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◎2018年11月05日 ---- ボス ◎
- 医者は声が大きいの?
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週末、倉敷へ出張した。東京駅から岡山へ向かう新幹線のグリーン車に乗った。新幹線の中は私にとっては休息の場、グリーン車内ではぐっすり休める。ところが後方の話し声がうるさい。「〇〇先生はオペのとき・・・」「麻酔科の〇〇さんがこの間患者さんの・・・」などと話している。明らかに医者同士の会話。普通、新幹線の中では声を潜めて話すべきなのだろうが彼らはまるでおかまいなし。「俺たちは医者なんだよ」とアピールしたいように医療用語を交え大きな声で話す。振り返ると、私の3席後方で通路を挟んで30歳代と思われる男二人だった。回りは皆、迷惑そうな顔をしているように私には見えたが誰も彼らに注意する者はいなかった。私は彼らが新大阪で降りるまで眠りに就くことができなかった。◆倉敷に着くと少し時間に余裕があったので大原美術館を訪れた。素晴らしい絵画や彫刻を堪能した。いい気分で美術館を出、美観地区の川のほとりを歩いていたら大きな女性の声。この静かな観光地で、なんでそんな大声でしゃべらないといけないの?声のするする方をみるとキャリーケースを引いた厚化粧の女だった。「それはいいのよ!あの時患者さんは△△が・・。○○先生が執刀したけどあの先生は〇〇〇でしょ?だから私は・・」朝の新幹線の中と同じ。さも「私は医者なのよ!」と回りに気付いてもらいたい感じ。◆私も仕事柄、多くの医者と接するので医者の悪口を言いたくはないが・・・。医者って言う職業の方はプライドが高いのか自己顕示欲が強いのか・・・? 残念な医者3人に私ののんびりとした楽しい時間を邪魔された。
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◎2018年11月02日 ---- ボス ◎
- やましいことは無かったのだが・・
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今年は例年にまして多くのコンサートに行った。ジャズではカレン・ソウザ、ベニー・ゴルソン、ミッシェル・ルグランなど。日本人では小野リサ、南こうせつ、浜田真理子、なかの綾、遠藤征志。(そして昨夜はポールマッカートニー。この話は置いておいて・・)中でも最高に盛り上がったのが先週末のブルーノートのピンクマルティーニだった。◆今まで私が足を運んだどのコンサートよりもエキサイトした。こんな素晴らしい演奏がこんないい席でこんな料金で楽しめていいのだろうか?武道館か国際フォーラムの後ろの席でもきっとみんな立ち上がってノリノリになるステージが200人ちょっとのブルーノートの一番前の席で楽しめた。◆「明後日、ブルーノートに行こう」家人を誘ったのはコンサートの二日前だった。「えっ、ブルーノート?誰のコンサート?」「ピンクマルティーニ? 知らない。でも喜んで」家人は二つ返事でOKした。◆午後9時開演だったがブルーノートは超満員。ピンクマルティーニを知らなかった家人も大喜び。大満足のようだった。私は少し鼻高々になっていた。◆「ねえ、こんな人気のコンサートのこんな前の席がよく取れたね?」家内は私に感心しているようだった。私は自慢げに答えた。「いやあ、絶対に満員になると思ったからチケット売り出し時に一番で申し込んだんだよ」・・いらんことを言ってしまった。すぐに家人から疑いの声。「えっ、そんな早くから決まってたの?私誘われたの一昨日よ」◆いらん言い訳はしない方がいい。やましいことは何もなかったのだから。だが確かにチグハグな私の行動であった。
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◎2018年10月30日 ---- ボス ◎
- アホかっ!1730億円
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学生時代、午前10時の開店から午後10時の閉店までずっとパチンコをしていたことがある。同じく午前10時の開店から深夜12時過ぎまで雀荘で過ごしたことも一度や二度ではない。ギャンブルの楽しさを知らないわけではない。しかし・・・◆アメリカの宝くじでこれまでの最高賞金1730億円が出たとの報道があった。「あたり」が出ずに数週間繰り越し、賞金額が膨れ上がったそうだ。このニュースに触れ、私は腹立たしくなった。◆あの才能に恵まれたタイガーウッズやマイケルジョーダンが血のにじむような努力をして世界のスーパースターになっても生涯収入は恐らくこの1730億円には達しないだろう。それが何の努力もしないで適当な数字を並べただけで偶然当たった人間に1730憶円だって。「ふざけるなっ!」と思うのは私だけではないだろう。しかし残念ながらテレビからは「うらやましい」という声しか聞こえてこなかった。これでいいのだろうか?◆なんの努力もしない、ただ運が良かったというだけの普通の人間が1730憶円もの大金を手にして果たして幸せになれるのだろうか?10億円当たった人と100億円当たった人、1000憶円当たった人で幸せ度に差があるのだろうか?◆どう考えても1730億円もの当選金を一人の人間に渡すことによって誰かが幸せになるとは思えない。せいぜい10億円渡して残りの1720億円を社会的に有効に利用した方が絶対にいい。◆私個人的には、宝くじの最高受取額はその人の前年の年収の100倍程度を上限にすべきだと思っている。インチキして過少申告しているヤツは受取額が少なくなる。
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◎2018年10月29日 ---- ボス ◎
- 「カネ貸して!」
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中学生時代に一年間だけ同じクラスになったことのあるA君から電話があった。「モトミ?久しぶり!」から始まった。私は同窓会の幹事などをやっているのでその関係の電話かと思ったが違った。「オレも東京で頑張ってるんやけど近いうちにメシでもどう?」と誘われた。断る理由もなかったし、懐かしくもあった。「そうやね、じゃあみんなに声かけようか?」私が答えると「みんなが来るとうるさくなるし、今回は二人でどうかな?」と言う。「ああ、それでもいいよ」と答える。「早い方がいいな。オレは夜はずっと空いてるよ。場所はモトミにまかせていい?」と言うので私は「じゃあ明後日、銀座の〇〇でいい?」と聞いた。「おっ、モトミの会社の近所かい? じゃあモトミの奢りってことやね?」と言う。そう高い店でもなかったので「うん、ごちそうしますよ」と電話を切った。◆銀座の居酒屋に現れたA君は元気そうだった。中学校卒業してからはたまに同窓会で会う程度、それほど親しいわけではなかったが子供時代の友人はやはり懐かしい。昔話は楽しい。二時間程度飲んで別れた。◆それから三日後、A君からまた電話があった。「この間は楽しかったなあ。ごちそうさまでした。ところで今日はモトミに相談っちゅうかお願いがあるんよ」と切り出してきた。どうしても早急に100万円が必要ということだった。「なんだ、そういうことだったのか」と私は思った。この「カネ貸して」の布石を打つために先日の「一杯どう?」があったのか。私は寂しくなったがA君を不憫にも感じた。貸せない額ではない。A君と共通の友人の顔が浮かんだ。「じゃあ、今回限りって言うことでね。返済はいつになるの?」確認して私は彼の口座に100万円を振り込んだ。◆4か月後、A君から100万円が返済された。私は彼にメールを送った。「本日、100万円の返済を確認いたしました。いろいろと大変だとは思いますが、こういう付き合いは今回限りにしましょう」と。その後、彼からは電話もメールも来なかった。3年前の話である。◆あれから3年経った。A君から電話があった。「オレ、ちょっとカラダを壊しててな」と始まった。「今はもう元気になったんよ。仕事も順調よ」と言ったあとで「悪いんやけど、またカネ貸してもらえんかなあ?」と予想通りの言葉。3年間、音沙汰無くてよく「また貸して」などと言えるな、と思った。「そういうのはもうやめようや、悪いけど」私は断った。◆カネを貸すのもイヤだが、無心を断るのもイヤなものだ。寂しくなった。故郷が少しずつ遠くなる。
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◎2018年10月26日 ---- ボス ◎
- KYBおそまつ
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秋葉原はAKB,博多はHKT,難波はNMB,栄はSKE・・・若い女性のユニット名。これと同様のノリで社名を変更したのだろうか?◆立派な「カヤバ工業株式会社」という名前があるのに訳の分からない「KYB株式会社」に変えた。「ブランドイメージをより強固なものにする目的で」の変更だと発表された。よその会社の社名変更なんてどうでもいいのだが当時私はこの軽いノリに違和感を覚えた。その商号変更で「ブランドイメージが強固になるの?」と感じたのだ。◆先日、そのKYBの大不祥事が発覚した。道徳観のない大企業は多い。国を挙げて気を引き締めるべきだと思う。わが社は「道徳」を最も大切にしたい。
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◎2018年10月25日 ---- ボス ◎
- 変な日本語
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テレビをザッピングしていたらある番組で膝痛の対策などを取り上げていた。最近ゴルフをするたびに膝の痛みに悩まされるようになってきている私は興味がありその番組にとどまり眺めていた。大学の先生なのかどこかの医者なのか或いは医薬品会社の男なのか分からないが膝痛の解説が始まった。◆「膝の故障というのは高齢者にとっては生活の質、要するにクオリティオブライフに大きく影響してきますので・・・」賢そうな顔をして訳の分からない日本語を話す。私は「こんな男の話を聞いても騙されるだけだ」と思ってチャンネルを替えた。「・・・生活の質、要するにクオリティオブライフ・・・」どういうこっちゃ?なにが「要するに」なのかさっぱり分からない。◆賢そうなフリをしたいがために訳の分からないカタカナ言葉をつかいたが
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◎2018年10月23日 ---- ボス ◎
- 星の王子さま
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本屋で『星の王子さま』を初めて買ったのは小学生の頃だったろう。誰かの読書感想文に「読み返すたびに違った面白さを感じる」などと書いてあったので「オレもそろそろこの絵本を読んでおかないとまずいな」と思ったのであった。読み始めると面白くない。20ページくらいまでは頑張ったが結局そこで読むのをやめた。◆それ以降、同じことを5.6回繰り返した。「今度こそ読もう」と思って本屋で購入し20~30ページ読んでは終わる、ということを繰り返した。「何度読んでも面白くないこの絵本がどうしてこんなに人気があるのだろう。めげずに最後まで読むとすごく感動するのだろうか?」そう思うが何度チャレンジしても途中で投げ出していた。◆先日、名古屋へ日帰り出張があった。「ちょうどいい機会だ」私はカバンに『星の王子さま』を入れた。名古屋までの往復3時間あれば楽に読める分量だ。そして帰りの新幹線の中、私は50年ぶりにやっとこの絵本を読了した。そして思った。「これは子供が読んで面白い本ではないな。なぜあんなに人気があるのか不思議だな」。しばらく経ったらもう一度読み返してみよう。次回はまた別の感想を持つのだろうか。
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◎2018年10月18日 ---- ボス ◎
- すさまじいリーチ
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先週末、東京ヘリポートにある某社屋上で開かれたバーベキュー大会に招待された。我が社からは5人が参加した。パイロットや整備士、事務の方々や航空関係の役員の方も参加されていた。和やかなムードで楽しくお酒とお肉を楽しんだ。歓談が盛り上がってきたところでビンゴ大会が始まった。数字を読み上げること、10回目あたりから例によって「リーチ!」の声がかかる。私もめずらしく順調に開きダブルリーチとなった。そこからが長い。◆ふと隣を見ると当社の明るい営業マン、安クンがブツブツ言っている。「どうしたんだ?」私が訊くと「いっぱいリーチがかかっているのに最後の数字が来ないんです」とニコニコしながら答えた。「オレだってダブルリーチだぜ」というと「僕はそんなもんじゃありませんよ」と言って自分のカードを見せてくれた。(写真) なんとダブル、トリプルどころか8つもリーチがかかっている。それでも結局最後まで安くんが「ビンゴ!」と手を挙げることはなかった。残念。
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◎2018年10月16日 ---- ボス ◎
- スーツケース
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「そろそろ親に頼らない生活を始めようかと思うんだ」数か月前、息子が言い出した。「いいことだ、オレもキミに『そろそろ家を出たほうがいいじゃないか』と言おうと思ってたところだよ」私は笑顔で応えた。そうして9月の終わり息子は出て行った。◆「27年間お世話になりました。お礼に食事会をしましょう。もちろん僕の奢りです。都合の良い日を教えてください」息子からメールが届いた。私は「10月14日にしましょう。」と返信した。ちょうど都合がよかった。私は10月14日に彼を誘いだそうと思っていたところだったのだ。家族のだれにも教えなかったが10月14日は彼が産まれてちょうど10000日目の記念日だった。私は彼の給料では買うことができない少し高級なスーツケースをプレゼントした。出張に、プライベートに、大いに利用してもらいたい。スーツケースのキズと彼の経験は比例する。◆スーツケースを渡し、私は彼に一言注意した。「そのスーツケースをJALやANAで預けようとするとCAが『カバーをおかけしますか?』と聞いてくるだろうが『いえ、結構です』と答えろよ。キズがついたら困るようなスーツケースなんて人様に迷惑をかけるだけだ」。彼は素直にうなずいた。「ありがとう。お世話になりました。家は出ましたけどこれからもよろしくお願いします。僕もスーツケースにカバーをかけるようにお願いしているオッサンたちには腹立ってました」笑顔で頭をさげた。
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◎2018年10月15日 ---- ボス ◎
- 海外から学ぶ
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ジュースの自動販売機の会社だったホシザキの社長が若いころ米国出張に行き、あちらの国では製氷機が使われていることを知った。「日本ではうちがやろう!」そう思って彼は熱心に勉強し日本製の製氷機を開発した。今では国内70%、世界25%の製氷機の製造会社になった。◆ユニチャームの前社長も若いころ米国出張に行き、あちらの女性がスーパーで生理用品を大量にカゴに放り込む姿を見て「やがて日本もこんな時代になる」と直感し生理用品の開発を急ぐ。当時我が国の女性たちは薬局でこっそりと生理用品を求めていたという。今ではユニチャームは日本でもアジアでも圧倒的なシェアを誇っている◆アメリカやヨーロッパにはいろいろなヒントが転がっている。同じものを見て「これは仕事に繋がる!」と気付く人とボーっと見ているだけの人がいる。◆当社の職員も毎年何度となく視察出張やビッグサイト等の展示会に出向く。「なにかヒントになるものはないか?」「どこかにチャンスを見いだせないか?」彼らは真剣にモノを見ているのだろうか。 とても気になる。残念ながら「これの開発を当社でやりましょう」という提案を社員から受けたことが一度もない。我が社には、好奇心や負けん気がそれほど強くなく「現状でいいや」とのお坊ちゃんが多いのだろうか◆ホシザキやユニチャームの、米国に学んだ商品開発の話を聞き、この話を社員たちに教えて彼らも奮起するよう促そう。そう考えていて、ふと思った。「そういえばオレだって米国出張時に、あちらの病院ヘリポートがアルミでできているのを知って『日本ではうちがやろう!』と思ったんだったな」と。
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◎2018年10月12日 ---- ボス ◎
- 問題対応
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「Aに関しまして、このような問題があることが分りました。残念ながらAの受注は諦めます」担当者が報告に来る。「諦める前にその問題の解決方法を考えるのがキミの仕事だろ!考えろ!」私は叱る。翌日「一つ解決方法が見つかりました。これで行けそうです」担当者が報告に来る。その翌日、また彼が私の元にやってくる。「あの解決策にはこのような問題があるとのことで受け入れてもらえませんでした。残念ですがやはりAの受注は諦めます」悔しそうに話す。「一つの解決策がダメなら他の解決策を考えるのがキミの仕事だろ!考えろ!」翌日再度彼がやってくる。「今度の解決策なら大丈夫かもしれません。これを提案してみます」・・・・◆こんなことばかり。ひとから「考えろ!」と言われない限り自分で考えることをしない。◆「もっと良い方法はないか?」「どうしたら解決できるか?」「これにはどんな問題があるか?」・・・考えることは無数にあるのに、「考えろ!」と言われて問題を提示されなければ考えることをしない。立派な大学を卒業していても考えることを忘れたヤツばかりが集まっている。
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◎2018年10月09日 ---- ボス ◎
- 横綱輪島 死去
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大相撲で初の学生相撲出身横綱となった輪島さんが死去した。まだ70歳だった。寂しい。◆私が大学1年生の頃のことだからもう40年以上も前の話。相撲界は「輪湖時代」と呼ばれ輪島と北の湖の両横綱が毎場所優勝を争っていた。大関に貴ノ花や魁傑が座り相撲人気は何度目かの頂点を迎えていた。その頃、特に北の湖の強さが際立っていた。一方で輪島は「素質は北の湖より上なのに練習嫌いでダメだ」と言う風な記事を多くの週刊誌やスポーツ紙が載せていた。そんなある日私は輪島の夢を見た。◆私が福岡市の百地(ももじ)海岸の砂浜を一人で散歩していると向こうの方からジャージ姿の大男がランニングしながらやってきた。輪島だった。輪島は私の隣に座って首にかけたタオルで汗を拭きながら言った。「キノシタ君、オレのことをマスコミは『あいつは練習嫌いでダメだ』と書いているけどそうじゃないんだ。オレは練習しているところを見られるのがイヤなだけで実際には誰にも負けず練習してるんだ」というようなことを言ってまた走りはじめた◆目が覚めた私はその日から輪島の大ファンになった。夢って面白い。◆引退した後もテレビなどで時々見かけていた。輪島を見ると、あるいは友人らと相撲の話になると、私は決まってこのエピソードを披露してきた。決して上手な生き方ができたわけではなかったようだが私は輪島のファンであったことを誇らしく思っている。ありがとう、輪島さん。安らかにお眠りください。
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◎2018年10月05日 ---- ボス ◎
- お迎えのハイヤー
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私の自宅近くのマンションには大企業の重役と思われる方が多く住んでいる。彼らは毎朝お迎えのハイヤーで出勤する。その中の一人の行動が私には理解できない。◆彼は私よりも5,6歳年長だと思われる。彼のマンションの前を私は広尾駅に向かって毎朝歩いて通る。彼の出勤に出くわすことがたまにある。◆彼の住むマンションの出入り口は横断歩道近くなのでお迎えのハイヤーはいつも20mくらい離れた路上に停車し彼を待っている。運転手は、彼がエントランスから出てくるのを見つけるとすぐに発車させすーっと彼の脇にクルマを停める。ここからが理解できない彼の行動。その重役然とした男はいつも左手に新聞を持っているだけなのに車のドアを自分で開けようとしないのだ。車が自分の前に着き、運転手が急いで車から降り、車の脇を後ろに回って軽く彼に一礼してドアを開ける。運転手がドアを開けるまで彼はじっとしている。右手が不自由なわけでもないのに。雨が降っていても自分でドアを開けない。運転手に「おはよう」とも言わない。◆この不遜な態度に私は不愉快になる。こんな男が重役になっている企業が不思議でならない。きっと上に対するゴマすりは上手く、部下たちには嫌われているだろう。それにしてもこんな男が偉くなるような会社はまともな会社じゃないだろう。
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◎2018年10月03日 ---- ボス ◎
- 冷麺食べてる姿は美しくない
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二週間ほど前の話になるが韓国の文在寅(ムン・ジェイン)大統領と北朝鮮の金正恩(キム・ジョンウン)朝鮮労働党委員長が平壌で開かれた昼食会で、談笑しながら名物の冷麺を食べるている姿がテレビで流された。お二人には失礼だが実に下品な食べ方だった。◆私も平壌冷麺は大好物で新大久保の「金達来」まで時々食べに行く。もちろん私の食べ方も下品。だいたい冷麺を上品に食べることのできる者などいないだろう。フォークで食べるパスタは上品に食べることができる。ドンブリを持つことが許される日本のうどんや蕎麦もそこそこ上品に食べることはできよう。だが冷麺はどうしても顔を皿に近づけて食べるいわゆる「犬食い」になってしまう。おまけにうどんや蕎麦のように簡単には噛み切れないし麺は絡まっていることが多い。文在寅大統領も金正恩委員長も皿の真上に顔を持っていき垂直に垂れた麺を噛み切って落とそうとするが苦労していた。実にみっともない姿であった。あの姿が世界中に報道されたことを韓国北朝鮮の両国民は恥ずかしいと思わなかったのだろうか?思わなかったのなら両国の食事マナーに関する民度が低いということだ。◆両国の友好関係の再構築に茶々を入れるつもりなど毛頭ないが、せめてテレビ放送局があの犬食い姿を自主規制で流さなければ良かったのに、と思ってしまう。
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◎2018年10月03日 ---- ボス ◎
- 気配り足らない「大丈夫か?」
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三十歳になる前に大企業を辞めた。家族や友人たちは心配してくれ、また応援もしてくれた。◆「なんとかなる」と思いながらも不安だった。そんなときに嬉しかったのは「モトミのことだから大丈夫だと思うけど心配はしとるよ。頑張れよ」との言葉。「大変な時期だから今夜はオレに奢らせてくれ」と言って居酒屋に連れて行ってくれた先輩もいた。その先輩も「頑張れよ」と言ってくれた。嬉しかった。◆反対に、とてもイヤだったのが「キノシタ、会社辞めて大丈夫なん?」と平気で聞いてくるヤツ。悪気はないのだろう。だが「大丈夫か?」と聞かれてどう答えたらいい?「大丈夫じゃない」と答えたら救ってくれるのか?◆悪意がなくても人を不愉快にする言葉、気配りの足らない言葉は多い。
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◎2018年10月01日 ---- ボス ◎
- お土産
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お客様のところを訪問する際に手土産を持っていくことがある。部下がお客様へお持ちした手土産に何を選んだのかが気になる。駅のキオスクで1000円程度で買って持っていくくらいなら持っていかない方がまし、と思っている。お土産を選ぶのも彼の仕事。選ぶときには相手の好みを考え、喜んでもらえれば嬉しいもの。営業活動では、お土産の蘊蓄(うんちく)を語りその話が盛り上がれば受注に一歩近づくこともある。◆当社のすぐ近くに「切腹もなか」の本店があり、いつも行列ができている。なにか不手際があった際にお詫びの意思表示を込めて「切腹もなか」をお土産に客先を伺うことがある。「本来なら私の腹を切ってお詫びをしなければならないところですがそういうわけにも参りません。申し訳ないのですがこちらで・・」と言いながらそっと「切腹もなか」を出す。部下の不手際でも上司が謝りにいけば意外と笑顔で許してもらえることもある。お土産一つで話がまとまることもある。お土産は馬鹿にできない。◆持って行った土産でせめて5分間程度は話をはずませたい。或いは置いて帰ったお土産に対して、後日「キノシタさん、いただいたお土産とっても美味しかったよ」と言ってもらえると嬉しい。そういうところから縁が深まる。◆お土産をいただくことも多い。お客様からもらったお菓子などは社員のみんなでいただくようにしている。大抵はそのお菓子の箱に付箋が付いている。「〇〇社の△△社長からのお土産です」などと書いてある。私はそのお土産を食べながら△△社長のことを思い出す。お土産のお礼の電話をしようか、と思うこともある。◆先日、誰からの土産なのか分からないお菓子の箱が開けられ、既に半分くらいが無くなっていた。お菓子箱には付箋が付いていなかった。するとある職員が部下に注意を始めた。「『みなさんで召し上がってください』と言ってお客様がわざわざ持ってきてくれたお菓子を、誰からの土産なのかも気にせずにむしゃむしゃ食べるな!」と言っている。その叱責の声を聴き、私は嬉しくなった。「そのとおり! 誰からいただいたのかを確認し『ありがとう』と思いながらいただくことにしましょうよ」と言いたかったが声に出すことは控えた。
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◎2018年09月28日 ---- ボス ◎
- サマータイム導入議論
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オリンピック開催に向けてサマータイムの導入が検討されている。これまでサマータイムを導入していた多くのヨーロッパの国々が「メリットよりもデメリットの方が多い」としてサマータイム廃止の動きがみられる中、我が国は逆向きの検討が開始された。情けない。◆結果的に、我が国でサマータイムが導入されることはないだろう。だが我が国の「時刻」を考える良い機会だ。私は標準時をずらすことをかねてから提案している。これを知ってもらいたい。◆我が国では北海道から沖縄まで国内では同一時刻の制度をとっている。我が国の経度は東経123度(沖縄)から146度(北海道)。このほぼ中心である東経135度(明石)を基準に時刻を設定している。明石市が南中を迎えた時が正午である。◆韓国は東経126度から130度の国だが我が国と時刻設定が同じ。国内には東経135度のところがないのに時刻は東経135度を基準に設定しているのだ。このためソウルは午後0時40分頃に南中を迎える。明石に比べるとソウルの日の出は遅く、それだけ日没も遅くなる。韓国をまねて、我が国でも時刻を少し早めてはどうか。◆日の出前の電力使用量と日没後の電力使用量には大きな差がある。言うまでもなく日没後の使用が圧倒的に多い。「節電」の意味からも日本の時刻を1時間程度繰り上げるべきだ、と私は主張するのだが誰も理解してくれない。
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◎2018年09月20日 ---- ボス ◎
- 人間ドック
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一年に一回、本郷の東大病院で人間ドックに入っている。命に係わる疾病の元はないか入念に調べてもらう。MRI、CT、PET、超音波検査、血液検査、尿検査、便検査、痰検査、骨密度など徹底的に調べる。その日のうちに大方の結果が出る。◆高血圧・高コレステロール・肥満、これらの値が正常値を少し外れていたが「まあ大きな異常はありませんね」とドクターが優しい顔で言ってくれた。「最低でも、もう一年間は元気に生きる権利をあげますよ」と言われたみたい。ホッとした。不整脈、不眠症、無呼吸症、耳鳴り、頭痛、ひざ痛、腰痛、頻尿・・悪いところは数え上げたらキリがないがそれらはどうやら「命に係わる疾病の元」とは判断されないみたい。加齢とストレスからくる様々な症状は人間ドックの対象外、と言うことのようだ。◆さてその人間ドック、昨日は3回、合計90分間もMRIとCTの機械の中に入れられた。検査前に必ず「インプラントはありませんか?」「ペースメーカーは入れていませんか?」などと口頭で聞かれ全部「ありません」と答えた上でもさらに金属探知機で体中を探られる。安全のためだ、不快ではない。不思議な質問が一つあった。「入れ墨、タトゥーはありませんか?」というもの。「入れ墨してたらMRIの検査は受けられないの?」と聞いた。看護師が笑顔で「ええ、タトゥーをした方が受けられると火傷してしまいます」と教えてくれた。「じゃあ、安室ちゃんはMRIを受けられないの?」私は聞いた。最近の安室奈美恵の引退を伝える報道で、彼女の左腕にタトゥーが入っていることを私は知ったばかりだった。「そうですね、残念ながら。MRIを受けられないから、なにか身体に異変があっても発見しにくくなりますよね」と寂しそうな顔をしてその看護師は答えた。◆入れ墨なんてしない方がいい。
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◎2018年09月18日 ---- ボス ◎
- テレビ報道の在り方
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なにか事件が起こるとテレビはえげつないほどに取材しまくる。◆問題を起こした本人が自宅にいないことは分かっているのに自宅に押し寄せインターホンごしに家族の声を取ろうとする。父親がセクハラをしたとしても妻や子供の元に押し掛けてどうする。◆子供が殺された母親の元へ行き、さも同情していますという顔で「今のお気持ちは?」などと平気で尋ねる。◆レポーターと呼ばれる卑しい仕事をプライドを持ってやっているヤツはいるのだろうか?誰かが言っていた。彼らの自宅へ行って「あなたのお父さんはこんな仕事をしていますが子供としては恥ずかしくはないですか?」と聞いてみたいくらいだ、と。◆加害者であれ被害者であれ、マスコミが家族の元へカメラを持っていき取材することは控える、というような報道協定はできないものなのだろうか?◆その一方、不思議なのは、なぜ前科を発表しなくなったのか、ということ。かつては犯人の報道では顔写真とともに「前科○○犯」と公表されていた。懲役を務めればキレイな身体になったとみなされるとでも言うのだろうか? ふざけるな!◆もちろん誰でもが他人の前科を調べることができるようでは前科者の再出発が困難になるのかもしれない。それでも彼がまた罪を犯したのであれば、その報道では彼の前科は伝えるべきだと思うのだが。◆私はテレビで犯人(容疑者)の顔写真が流れるたびに「こいつはいったい前科何犯なのだろう?初犯じゃないだろうな」などと思う。
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◎2018年09月12日 ---- ボス ◎
- 日本人らしい謙虚さ
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「将棋でも囲碁でも、勝負の決着は静かにつく。対局者の表情からは、どちらが勝ったのか分からない場合がある。感情を面に出さないのが、プロ棋士のたしなみだからだ。スポーツの世界ではあり得ない光景である」・・・これは昨日ある全国紙のコラムの書き出し。名文である。コラムはもちろん大坂なおみ選手の全米オープンテニス優勝を讃え、決勝での態度を褒めた。◆確かに大坂選手はあこがれのスーパースター、セリーナ・ウィリアムを倒した瞬間にガッツポーズをすることも飛び上がって歓喜することもなかった。あふれる涙を抑え静かに帽子を深くかぶった。普通のスポーツの優勝者とは違う、棋士のような穏やかな勝利であった。◆高校野球でもサッカーでもラグビーでも最近の大会では優勝したチームはその瞬間ガッツポーズをし、グラウンドに集結し「オレらが一番なんだ!」とばかりに人差し指を天に向けて突き上げ、飛び跳ねる。歓喜の表現は派手であるが、敗者への配慮がないことを私は常々不快に感じていた。大坂なおみ選手はあこがれのセリーナを破り、チャンピョンになったことを謙虚に喜び、とまどいすら見せていた。◆日本人はこうであって欲しい、などと言うと「アナクロ!」と叱られるのだろうか。◆大坂さんの人気は、ずっとずっと続くだろう。私もずっとずっと応援しよう。
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◎2018年09月11日 ---- ボス ◎
- 墓参り
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9月9日は私の恩人川嶋信義さんの命日だった。早いもんで亡くなってもう丸五年が経った。今年は日曜日だったので週末のゴルフをやめて私は一人墓参りツアーを企画した。前田建設時代に大変お世話になった先輩秋場毅さんの墓にも参ろうというもの。◆川嶋さんの命日の前日、8日の土曜日に静岡県の富士霊園に眠る秋場さんの墓に参った。きれいに区画整理された富士霊園だが昨年参ったときいは秋場さんの墓周りに花が植わってなかった。父母と同じ墓に入ることはできたものの生涯独身で身寄りのなかった秋場さんには戒名すらない。戒名がないのは我慢できても花がないのはあまりにも可哀そう。私は霊園事務所に行ってどうすれば秋場さんの墓周りに花を植えてもらえるのか尋ねた。◆今年はきれいな花が植わっていた。秋場さんもきっと喜んでくれているだろう。感謝の気持ちを伝え、近況を報告し「また来年来ますね」と言って私はクルマで湯河原へ向かった。◆湯河原の温泉に浸かり、暑く長かった夏の疲れを落とした。翌日は湯河原から千葉へ向かい川嶋さんの墓に手を合わせた。◆還暦を過ぎた私にはとても多くの恩人がいる。彼と出会わなかったら今の私はない、という多くの方々が既に鬼籍に入っている。皆の墓を参ることはできないが秋場さんと川嶋さんの墓を参り、また一段と感謝の気持ちを強く感じた。
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◎2018年09月10日 ---- ボス ◎
- 電力会社のリスクヘッジ
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9月6日早朝に北海道を強い地震が襲った。30人を超える死者を出した。さらに北海道全域が停電するという事態になった。全面停電はほぼ一日続き地震から四日経った今日もまだ全面復旧に至っていない。残暑の時期であったことが不幸中の幸い。もしこれが真冬の停電であったら百人単位の死者を出していたことだろう◆なぜこんな事態になったのか。テレビで解説する電力関係者の話は皆同じ、「想定外」ということだ。私がテレビで見た解説者たちの誰一人も「申し訳ない」と言う顔をしていない。「しようがなかったんだ」「オレはこの想定には関与していない」と平気な顔して解説する。視聴者へ暗に「悪いのは北海道電力だ」と伝えようとしているようだ。腹が立ってくる◆昨夜のNHKの解説者も淡々とこう言っていた。「絶対にブラックアウトを起こさないように様々な想定をしています」「今までブラックアウトは絶対にない、と考えていました」私は恐ろしくなった。◆我々はあの東日本大震災で福島原発のメルトダウンを経験した。全国の原発は一旦停止し「絶対に大丈夫」と確認されるまで再稼働できなくなった。「絶対に大丈夫」と確認されたところから再稼働が始まろうとしている◆この「絶対に大丈夫」という言葉が信用できなくなってきた。私はこれまではどちらかというと原発再稼働容認派であった。「絶対に大丈夫」と確認して再稼働することが日本国民の幸せそして我が国の発展に通じるのだろうと思っていた。だが昨夜のNHKの解説者の言葉で立場を替えた。日本の電力関係者の「絶対に大丈夫」などとの言葉は信用できなくなった。
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◎2018年09月06日 ---- ボス ◎
- 地震
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ビルやヘリポートを設計するとき、その強度計算の多くは構造力学によることになる。高校で習う「物理」を元に少し専門要素が入っている。構造力学による計算で「これだけの風には耐えます」「ここまでの揺れは大丈夫」「雪は〇〇センチまで積もってもOK」などと一つひとつチェックする。「50年に一度」程度の災害にまでは耐えられるようには作っている。「100年に一度」となると壊れることがある。そのような考えが多い◆さてその構造力学。実は「地震と台風は一緒に来ない」「大雪と地震は一緒に来ない」という前提になっている。「100年に一度」よりもっと確率が低いということだ。◆昨日、北海道を台風が襲い、そして今日早朝同じく北海道を震度6強の大地震が襲った。建築関係者の想定外の事態。心配している。◆昨日、当社職員が2名出張で北海道帯広に向かった。早朝から連絡が付かなかったが午前8時過ぎ元気な声で電話がつながった。安心した。わが社は安心したが北海道の方々はしばらく不安な日々が続くことだろう。被害が大きくならないことを願う。
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◎2018年09月05日 ---- ボス ◎
- 「やばい!」と言う無教養
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台風21号は関西地方を中心に甚大な被害を残した。◆最近はにわかカメラマンが多い。テレビでは視聴者が撮影した様々な被害状況が流されていた。近所の家の屋根が飛ばされる様、橋の上のトラックが風で横転する様、天井のガラスが割れて落ちてくる様、電線に何かが絡まって火花が散る様・・・スマートフォンでそれらを撮っている者たちの多くが「やばい、やばい!」と叫んでいる。◆私はこの「やばい」という言葉を聞くと、その言葉を発している者の育ちの悪さと無教養を確信する。親からきちんとした教育を受けた者は決して使わない。親からまともな教育を受けていなくても自分で社会常識を学んだまともな大人は使わない。◆だが、いい年をしたきれいな服をきた女性でも、ゴルフ場でドライバーをミスショットして「やばい!」と言っているのを聞くことがある。育ちと教養が露呈する。「やばい」という言葉、使わないことをお勧めする。
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◎2018年09月03日 ---- ボス ◎
- 「食べな」「行きなよ」
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鵠沼海岸に叔母が住んでいる。大分出身だが私が生まれた頃から鵠沼に住んでいる。大分弁もかすかに残るがきれいな東京言葉を話す。私が遊びに行くと「モトミちゃん、よく来たね」と笑顔で迎えてくれ「これ食べな、おいしいよ」といろんなお菓子を出してくれる。叔母さんが私に話すときの「食べな」という言葉、なかなか粋な感じで嫌いではない。◆この「食べな」という命令形の言葉、若い人が使うのは難しい。東京で生まれ育った娘が「これ食べなよ」と弟に言っているのを聞いて家人が叱っていた。「そんな汚い言葉を使っちゃダメですよ」◆娘は不思議そうな顔をする。私はどちらの味方もしたかったが気づかないふりをした。「食べな」は粋なのか、汚いのかよく分からない。大分便では「食べよ」になる。博多弁では「食べりぃ」になる。特に女性が使うとき、情趣ある博多弁に適わない。昨日、そんな話をしながらゴルフを楽しんでいた。一緒に回っていたSさんが「キノシタさん、鹿児島弁ではなんて言うか知ってますか?」と聞いてきた。Sさんは鹿児島出身だ。私が「いえ、知りません。どう言うのですか?」と聞くとSさんは嬉しそうに「食わんね?」と答えた。「食べな」「食べよ」「食べりぃ」「食わんね」・・日本に生まれて良かった。
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◎2018年08月31日 ---- ボス ◎
- パワハラ
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今度は女子体操界でのパワハラ問題が出てきた。どの方向へ進むのか?マスコミとしては格好のネタができて嬉しそうだがマスコミに煽られ踊らされてはいけない。◆「セクハラは相手が不快に感じた段階で即セクハラ、だがパワハラは難しい。相手が不快に感じてもパワハラではない場合も多い」というようなことを村上龍さんがなにかに書いていた。私もそう思う。◆私は息子、娘を厳しく育てた。息子を殴ったこともあったのかもしれない。息子は親の教育を不快に思ったことだろう。だが今、成人となった息子、娘は私の厳しい教育に感謝してくれているようだ。◆相手の成長を考え、組織全体を思い、厳しく接することは厳しくされた方にとっては一時的に不快なことかもしれない。だがそれを「パワハラ受けました」の一言で片づけてはならない。「弱い者は何でも勝つ」という風潮はいかがなものか?
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◎2018年08月30日 ---- ボス ◎
- 4✕100m リレー
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「四人の選手が一人100mずつ走るリレーがあります。全部で何m走るのでしょうか? 式と答えを書きなさい」小学校低学年の算数の問題。賢かった私は「式: 100m✕4= 答え 400m」と書いて〇をもらった。多くの生徒は「式: 4✕100m= 答え 400m」と書いて「式」のところが✕か△だった。◆この教えは正しい、と思っている。100mを4倍する計算だろう。4を100倍するのではない。◆しかしどうだ、最近のオリンピックやアジア大会。NHKは必ず「4✕100mリレー」と言っている。わが社も含め、世の中算数のできないヤツばかりになった。NHKがこんないい加減な表現を使うこともその原因の一つなのではないだろうか?
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◎2018年08月27日 ---- ボス ◎
- ICAO
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ただいま『新ヘリポートの造り方』を執筆中である。挿絵・写真などを多用し分かりやすい解説書にしたい。11月上梓を狙っている。私のような者でも警鐘を鳴らし続けなければ、わが国には危ないヘリポートばかりできてしまう。「ヘリポート」という小さな世界、無知な者が少しかじっただけで知ったかぶりをし、結果、妙な残念なヘリポートがあちこちにできている。なんとかしなければならない。◆ヘリポートのことを書くとき必ず出てくるのが「ICAO(イカオ)」という組織。「国際民間航空機関」と訳されている。ヘリコプターよりもむしろ固定翼機(飛行機のこと)に関する国際的な基準を管理している。我が国の「航空法」も成文化されていないものは基本的にICAO基準に従うことになっている。この「ICAO」、「国際民間航空機関」と訳されていて誰も疑問を持たないのが不思議。私は必ず注釈を付ける。「国際民間航空機関」の「民間」というのは「ICAO」の「C=Civil」のこと。「公」に対する「民間」ではないし、「官」に対する「民間」でもない。CivilのCは「軍」に対する「民間」のこと。だから各県の防災機も、警察機も、消防機もすべて「民間機」。当然、ICAOの基準に従わなければならない。◆「ICAO」の埒外にいるのは我が国では自衛隊機のみだということを、航空会社に所属する多くの者たちが知らないという情けない現実がある。
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◎2018年08月21日 ---- ボス ◎
- 銀座と新橋の温度
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雨が降っていない限り毎朝、電車を神谷町で降り新橋のオフィスまで歩いている。途中、愛宕神社にお参りし家族と社員たちの健康を祈る。愛宕神社は愛宕山の山頂に建っている。この愛宕山、「山」と言っても標高26m、「山」と呼ぶほどのものではない。それでも東京都23区内では最も高い地面だそうだ。◆会社に着いた頃には汗びっしょりになっている。そのため出社時は白いポロシャツ、会社に着いて汗を拭き、朝のマッカーサー通りを眺めながら汗を拭きワイシャツに着替える。気分爽快。◆昼休みはできるだけ銀座まで歩く。銀座のジャズ喫茶でレコードを聴きながら午後の仕事を練ることも多い。先日、ふと気づいた。「新橋よりも銀座の方が涼しいな」と。「なぜだろう?」考えてみた。私は都市土木、建築の専門家。すぐに理由が分かった。◆①銀座の通りは新橋よりも広い。風が流れる。②新橋は低い小さなビルが密集しており各店のエアコンの室外機が2階、3階に並ぶ。銀座のビルの室外機は8階以上の屋上。③新橋は焼き鳥屋、焼き肉屋、などの煙が狭い路地にあふれる。など◆「なぜだろう?」と考えることが大切。
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◎2018年08月10日 ---- ボス ◎
- 断捨離
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明日から盆休み休暇ということもあって机回りの整理をしていた。私の机の回りには書類が散乱している。机の引き出しの中には筆記用具が山のように入っている。本棚にはぎっしりといろんな本が詰まっている。「これはもう不要だな、捨てよう」と思った瞬間もう一人の自分が囁く「まだ使えるじゃん、もったいないよ」と。◆生まれつきの貧乏性、自宅のタンスにもパンツやら靴下やら一杯詰まっている。使えるものがまだ一杯あるのに、つい新しいものを買ってしまう。あるいは誰かからプレゼントされる。モノが一つ増えれば一つ捨てればいいのに貧乏性の私はそれが苦手◆片付けの合間、散歩がてらTSUTAYA書店に行った。情報誌などを立ち読みしていたらふと気になる本を見つけた。『捨てる。』という本。帯にこう書いてある。「デスクに書類を積んでいる人に仕事ができる人はいない!」・・おお、まさにオレのことだ。私はその『捨てる。』という本(幻冬舎)を持ってレジへ向かった◆『捨てる。』を購入し、TSUTAYAから出てオフィスへ帰る道で気付いた。「おいおいキノシタ君、キミは捨てられなくて困ってたんでしょ?それなのにまた、要らん本を買っちゃったね」
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◎2018年08月09日 ---- ボス ◎
- 米中貿易戦争・・漁夫の利は?
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米国は中国からの輸入品に関税を上乗せすると発表した。すると中国は対抗制裁として米国からの輸入品の関税上乗せを発表。まさに米中の貿易戦争が始まろうとしている。◆経営者ではあるが世界経済を語るほどの知識のない私は単純に、中学生のような希望的な疑問を抱く。中国はアメリカから輸入しようとするモノが高くなるのだからアメリカ以外の国から買うようになる。アメリカは中国からモノを買いたくないのだからその分を中国以外の国から買うことになる。つまり米中の間にいる我が国はアメリカにも中国にもこれまで以上にモノを売ることができるようになるんじゃない? どうだろう?
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◎2018年07月31日 ---- ボス ◎
- 松井秀樹敬遠と西野ジャパン
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昨日の続き。・・・明徳義塾はルールをまもった作戦で四球(敬遠)を出し「勝ち」にこだわった。正しいルールで勝って次のゲームへと駒を進めたのに殆どの日本人は明徳義塾の監督を非難した。一方西野ジャパンはサッカーというゲームのルール以前の問題、「勝つ」ということを放棄し、引き分けすら拒否し、「負け」によって、そして他力本願セネガルの勝ちによって予選リーグの突破を狙った。それなのに殆どの日本人は西野監督の采配を肯定し、讃えた。◆「殆どの日本人」とは少し離れた場所で物事を見る癖のある私は、その双方で異論を呈し、先輩経営者に叱られた。◆私は、明徳義塾の監督を非難するなら西野監督も避難すべきだと思うし、西野監督の采配を良しとするなら明徳義塾の監督の采配も肯定すべきだと思う。だが、殆どの日本人は「明徳義塾の監督=悪。西野監督=善」と判断している。◆なぜだろう?私は考えた。そして気付いた。「明徳義塾の監督=悪。西野監督=善」とする世論はいろいろと理由付けはしているが本質はただの自分の感情から来ているのだろう、と。つまり「松井が甲子園で活躍する姿を観たかった」オジサンたちはその夢を破った明徳義塾の監督に腹を立て、日本チームが決勝トーナメントで活躍する姿を観たかったオヤジたちは結果的に観ることができて西野を持ち上げた、ということ。もしあそこでコロンビアが1点入れたとしたら、その瞬間「守ってちゃダメだ!攻めろ!」と作戦が大変更になったはずだ。そうならなくて良かったがもし、そうなっていたら西野監督は歴史上最低の監督との烙印を押されていただろう。「負けること」を選んだ最低の監督、と言われただろう。◆自分の思考回路に矛盾があることに気付かずに「勝てば官軍」と偉そうに言っているバカなオヤジたちを見ていると情けなく悲しくなる。日本の将来は明るくない、と悲観的な私は感じてしまう。
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◎2018年07月30日 ---- ボス ◎
- 甲子園とサッカーワールドカップ
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今年も夏の甲子園大会が近づいた。列島各地の予選大会で熱戦が繰り広げられ、それを勝ち抜き子園出場を決めた高校が話題になっている。残念ながら我が母校、佐伯鶴城高校は大分県予選ベスト4まで進んだが準決勝で惜しくも敗れた。◆この時期になると私は毎年26年前(1992年)の甲子園を思い出す。この大会2回戦の明徳義塾高校(高知)対星稜高校(石川)戦において、明徳義塾は星稜の4番打者・松井秀樹を5打席連続して敬遠した。松井は一度もバットを振ることなく星稜高校は敗退した。敬遠を繰り返されてもなお松井は常にバッターボックスで「好球が来たら打つ」という構えで立ち、四球になると静かにバットを置き、相手投手を睨みつけることもなくまっすぐ1塁ベースへ向かった。松井の態度には全国の高校野球ファンが拍手を送った。◆その試合の後、日本中のオヤジたちの話題はその5連続敬遠にあった。「あれはけしからん」「明徳の、敬遠を命じられた投手も可哀そう」「勝つためには何をしてもいいのか」「スポーツマンシップを失った」「勝利至上主義はいらない」「高校生らしくない」などなど、明徳義塾の監督へのバッシングはひどかった。例によってマスコミは「賛否両論ある」と言いながらもほとんど「賛」は報道せず「否」ばかり報道していた。若く、少し天邪鬼な私は「四球だろうが盗塁だろうが正しい野球のルール。戦術として敬遠もある。もちろん僕も勝負をして欲しかったとは思うが監督を非難するべきじゃない」と主張していた。私のその意見を聞いて「キノシタさん、私はあなたを見損ないました」とある大商社の役員に叱られた。◆26年後、今年のサッカーワールドカップ。日本チームは負けているにも関わらず攻撃しなかった。同じ時間帯にやっているセネガル・コロンビア戦でセネガルが勝てば日本は決勝トーナメントに進出できるから、自分がリスクを冒して勝ちに行くことをやめ、セネガルがコロンビアに勝つ方に賭けたのだった。結果的にセネガルがコロンビアに勝ち、日本は決勝トーナメントに進出できた。マスコミは「賛否両論あるが・・」と言いながらも日本人で「否」とする人を一人も紹介しなかった。私の回りもみな「あれで良かったのだ」「西野監督すばらしい」と言っている。もう若くはないが未だに天邪鬼である私は「負けてるゲーム。このまま負けてもかまわない、と言うのはルール以前の問題。やはり試合には『勝つ』ということを目指さなければならないんでは?」と思う。私のその意見を聞いてある人材派遣会社の社長が「キノシタさん、あなた分かってないねえ!社長がそんなキレイごと言っててオタクの会社、大丈夫なの?」と言ってきた。◆26年前の高校野球、今年のワールドカップ予選。並べて比較する記事を見たことない。誰か取り上げないかなあ。
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◎2018年07月27日 ---- ボス ◎
- ひともし幼稚園
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私は2歳で幼稚園に通い始めた。大分県の国東(くにさき)町にある「ひともし幼稚園」という小さな幼稚園だった。5歳の姉が入園し通い始めたのだが私は姉に付いて行って離れなかった。見かねた園長先生が特別に入園を許可してくれたのだという。◆当時、父はまだ三十歳代だったが県の国東工事事務所の所長をしていた。県のエリートであった。工事事務所所長には専用の車がつき、その車の運転手さん夫妻は我が家(所長官舎)のすぐ隣に住んでいた。我が家にはまだテレビはなかったが運転手さんのお宅にはテレビがあり、よく見せてもらいにお邪魔していた。優しい運転手さんご夫妻は私のことを「ぼっちゃん」姉のことを「嬢ちゃん」と呼んでくれ、それは可愛がってくれた。◆終戦からやっと15年が経った頃だった。地方公務員のエリートは今とは全く比較できない厚遇を受けていた。◆さて「ひともし幼稚園」。「ひともし」が何なのか私は知らなかった。興味がなかった。地域の名前か人の苗字か・・そのくらいにしか思っていなかった。「ひともし」が「灯をともす」からくる「灯ともし」だと気づいたのは小学校の高学年になった頃だったろう。とても流行った歌謡曲「二人の銀座」で山内賢と和泉雅子が楽しそうにリズミカルに「待ち合わせて歩く銀座 灯ともし頃恋の銀座・・」と歌っていた。小学校4年生か5年生だったか、キノシタ少年は「ああ、あの『ひともし幼稚園』の『ひともし』はこの『灯ともし頃』の『灯ともし』だったのか」と気付いたのだった。◆50年以上の歳月が流れた。私は毎日のように銀座を歩くが、灯ともし頃歩くと必ず『二人の銀座』を口ずさんでいる。
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◎2018年07月24日 ---- ボス ◎
- 「お伺いしている・・?」・・の続き
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昨日、この欄でフジテレビの皇室担当部長のおかしな敬語の使い方を指摘した。まだ収まらない。◆「『愛子さまは大変英語が堪能だとお伺いしています』と彼は言った。いくら相手が高貴なお方でも謙譲語『伺う』に『お』を付けるのは二重敬語。聞いていて気持ち悪い。」と昨日私は書いた。「なぜこんなに気持ちわるいのだろう?」考えていた。分かった。彼の言う「お伺いしています」は誰に向かってへりくだっているのか。「私は聞いています」ではなく「私はお伺いしています」は愛子様へ言っているのではなくテレビの視聴者へ向かって言っているのである。◆マスメディアの部長さん、もう少しまともな日本語を勉強して欲しい。
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◎2018年07月23日 ---- ボス ◎
- 「お伺いしている」・・・?
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皇太子ご夫妻の長女愛子さまが英国ロンドン郊外にある名門私立イートン校のサマースクールに参加することを伝えるテレビ報道。昨夜、フジテレビの皇室担当部長という方が解説していた。彼の言葉使いにがっかりした。「愛子さまは大変英語が堪能だとお伺いしています」と彼は言った。いくら相手が高貴なお方でも謙譲語「伺う」に「お」を付けるのは二重敬語。聞いていて気持ち悪い。◆同じ「伺う」でも「行く」という意味で使われるのだったらまだ理解できる。「私がそちらにお伺いしましょうか?」などと使う賢くない若者は確かに増えた。しかしテレビ局の部長が「聞く」の意味での謙譲語「伺う」を「お伺いしています」と平気で使うとは・・。情けない言葉の乱れ。「お聞きしています」でも「伺っています」でもきれいな日本語なのだが・・。
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◎2018年07月20日 ---- ボス ◎
- 熱中症対策
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今朝のテレビの報道番組で熱中症対策をいろいろと紹介していた。「エアコンは25℃に設定してください」「エアコンはタイマーで切れるように設定はせず、朝まで付けっぱなしにしてください」と言っていた。「ああそうですか。はい、そのようにします」と素直に聞く気にはなれない。だってちょっと前までは同じ番組で『温暖化対策』を取り上げ「一人ひとりが注意することが大切です。エアコンは28℃に設定し夜はタイマーで切るようにしましょう」などと言っていたじゃないか。◆テーマごとにその分野の専門家の言葉を垂れ流しにするマスコミ。『熱中症』がテーマだと「室温は25℃に!」と言い『温暖化』がテーマだと「室温は28℃に!」と言う。マスコミっていうのは本当にいい加減だ。◆自分のアタマで考えない連中はその都度「ああそうですか。はいそうします」とマスコミに従う。
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◎2018年07月17日 ---- ボス ◎
- サッカーのルール
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FIFAワールドカップロシア大会はフランスの優勝で幕を閉じた。今回から誤審を防ぐために「ビデオ・アシスタント・レフェリー(VAR)」と称する映像確認の審判員を採用することになった。私個人的にはとても良い事だと思っている。テレビ観戦しながら何度もこのVARの確認で納得した。VARは基本的にゴール前での攻防の確認に使われる。得点に絡みそうなプレーをスロー映像でいろんな角度から再生し正確なジャッジをする。審判は落ち着いて、双方に不公平が生じないように判断できるようになった。それはよい事なのだが、このVARのスロー映像を観ながら私は「サッカーのルールっていつからこうなったの?」とつぶやいていた。◆ゴール前、防御する者たちは皆、攻撃側の選手のユニフォームを引っ張っているのだ。ラグビーではボールを持ったプレイヤーの服をつかむことは許されている。だがサッカーでは許されていないだろう。ルールでは許されていないことを世界のトッププレイヤーが皆やっている。それが今のサッカー。日大アメフト部とどこが違う?監督やコーチは「敵のユニフォームを引っ張手でもゴールさせるな!」と指導しているとしか思えない。◆1986年のワールドカップ、マラドーナが華麗なステップを踏んで5人抜きでゴールを決めた。私は深夜、工事現場横の事務所で書類整理をしながらテレビを眺めていた。あの頃は誰もマラドーナのユニフォームを引っ張って止めようとはしなかった。世界の代表になる選手たちはルール通りの競技をしていた。◆いっそサッカーも「ユニフォームを引っ張るのはOK」とルールを変えてしまえばいいのに。
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◎2018年07月13日 ---- ボス ◎
- しゃべれても書けない奴ばかり
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航空業務に関するコンサルタントも当社の重要な仕事の一つ。アドバイスを求めるお客様に対し当社が何をお手伝いできるのかを伝え、お客様が「じゃあ、エアロさんお願いします」となると専門知識を駆使して最適な案を提示する。10年前までは私が一人でこのコンサルタント業務を行ってきた。会社が大きくなってきて、私が年老いてきて、後進の育成が必要になり・・、などの理由から私が直接この業務に関わることはなくなっていた。◆先日、確認したいことがあり最近当社が請け負ったコンサルタント業務の成果物(客先への提出物)をチェックした。驚いた。「キミたちはこれでコンサルタントと言えるのか!?」私は声を荒げた。専門的な資料を集め、整理し、図面に起こしただけの成果物。「キミらが客ならこれをもらって嬉しいか?」私は担当者に尋ねた。返事がない。◆資料を集め整理し図面にするだけならきちんと教えれば中学生にだってできる。我々プロはその次の過程が最も重要。「だから・・・・なのです」の説明が重要ということだ。「プロとして、キミの言葉で、『だから・・・です』を伝えなければコンサルとは言えないだろう」と叱責すると「いえ、そのことはちゃんと伝えています」と返ってきた。「じゃあ、その提出物を持って来い」と言うと「説明は会議のときにしました」と言う。◆「言いました」「相手も理解しています」「分かっているはずです」・・・プロとしては使ってはならない言葉。しゃべることはできても書くことのできないヤツばかりが揃ってしまった。これでは利益が出るわけがない。情けない事態に今頃気付いた私もダメな経営者。◆来週から、月に2回、「書くこと」の試験を実施することにした。
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◎2018年07月12日 ---- ボス ◎
- イヤホン
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「自律神経」とは、自分の意志とは無関係に体の機能を調整する神経。呼吸や心拍、発汗など生きることに関わっている。その「自律神経」は心身を緊張させ興奮状態に導く「交感神経」と心身をリラックスさせ鎮静状態に導く「副交感神経」に分かれる。病院で検査したところ私は極端に「交感神経」が優位で「副交感神経」が全く働いていない。「これでは深い眠りはないですね。疲れるでしょう」医者に言われた。最近は頭痛や耳鳴り、さらには不整脈や頻尿など通常の老化現象以上の悪さが目立ってきた。「社長業を長くやってきて、仕事を中心とするストレスの蓄積が原因でしょう。とにかくリラックスを心掛けなさい」と医者に言われた。◆そういえばもう数十年、ベッドで寝つくまで、あるいは目覚めた瞬間から仕事のことを考える生活が続いていた。夢の中で仕事のことを考えていることも多い。特に最近の二年間は映画や読書も減り、気分転換といったらゴルフと「数独」くらいだった。友人のT君から「『数独』はやめたほうがいいよ、どうせキノシタのことだからベッドで眠るまでやってんだろ」と言われた。そう、私は自宅ではベッドはもちろん、トイレや風呂の中でも「数独」を解いていた。◆T君は続ける。「『数独』やめてラジオを聴けよ。NHKの『ラジオ深夜便』お勧めだよ。聴きながら眠ったらいい」◆私は早速実践した。『数独」をやめた。スマホに「ラジコ」をインストールして(こういう作業が苦手です)イヤホンで聴きながらベッドに入った。悪くない。ちょっとイヤホンが邪魔だが・・◆昨夜、銀座で軽く飲んだ帰りの電車の中、私の回りに3人イヤホンをしている若者が・・。「おやっ?彼らのイヤホンはスマホと繋がってないぞ!どうなってる?」・・勘の良い私はすぐに理解した。「なるほど、スマホから(ブルーツースで)飛ばしているんだな」・・「明日、あれを買いに行こう」と思った。
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◎2018年07月11日 ---- ボス ◎
- マスコミ・・都合のいいヤツばかり。
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経営者仲間と話す、建設業の仲間と話す、航空業界の仲間と話す、公務員と話す、地方議員と話す、私は多くの話す場所に参加している。それぞれテーマがあって話が始まるが会議の後の飲み会での話題の半分以上は銀行とマスコミの悪口。◆銀行の連中は「世間では自分たちの悪口を言われている」ということを知っている。リーマンショック時の自分たちの態度を反省している。そういう意味からは銀行業界に身を置く方々のほうがマスコミの連中よりははるかにまとも。マスコミの連中はどれだけ叩かれても「俺らを叩くお前らがバカ」という態度。聞く耳持たない。◆「オレは高校時代から飲んでいた」とうそぶきながらも芸能人が19歳と飲んでいるところを写真に撮って「とんでもない!」と騒ぐ。「あんたも飲んでたでしょ?」と言っても「時代が違う」で片づける。◆自分は週に2回新橋で賭け麻雀をやっているくせにどこかの市長が賭け麻雀をやっていることが分ると「とんでもない!」と騒ぐ。「あんたもやっているじゃない」と言ったら「オレは私人、市長は公人」◆ベッキーさんの不倫騒動が激しいときに飲み屋で一緒になった週刊誌の記者に聞いた。「オタクの会社の人はもちろん不倫なんてしていないんでしょうね?」返ってきた彼の言葉に驚いた。「いえいえ、うちの会社内では社長の不倫は有名ですよ」◆受験偏重がどうの、小学生の塾通いがどうの、いろいろと騒いでいても一流と言われる新聞社の社員のほとんどが小学校から塾通いをして難関大学を卒業した連中。自分がやっていることでも人がやったら「とんでもない!」と平気で言える。そんな人間として「とんでもないヤツ」がマスコミ業界に多いことだけは確かなようだ。◆そういえばいつもは主張が対立している新聞各社が「新聞には軽減税率を!」との主張では一致している。私は個人的には、食料品を含むすべての商品に一律に消費税をかけるべきだと思っている。軽減税率などいらない、と思っている。少なくとも新聞を含む出版物に軽減税率などいらない!
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◎2018年07月10日 ---- ボス ◎
- 音楽を聴いて涙を流す
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「牛肉と女性は腐りかけが一番おいしい」などという上品でない冗談を耳にしたことがある。叱られそうだがそれを聞いて私はニヤッとする。「おもしろい」と思ってしまう。下品だがセンスある冗談。「腐りかけ」というのがいったい何歳くらいのどんな女性をイメージしているのかしれないがほとんどすべての女性のような気もする。「セクハラです!」などと目くじらを立てずに笑い流して欲しい。一方、「腐りかけの男」はどうしようもない。男は若くて粋の良いのに限る。では年齢を重ねた男はみなダメなのか?違うのである。自分で注意して、努力すれば、腐らないことが可能である。「腐る」ことを避け「枯れる」ことを目指せばいい。◆「腐りかけの女性」は魅力あるが「腐りかけの男」はどうしようもない。一方「枯れた女性」は色気ないが「枯れた男性」は色気がある。◆週末、枯れた男性のピアノを聴いて私は涙を流した。素晴らしいピアノだった。御年86歳のミッシェル・ルグランさん。私の長い人生、音楽を聴いて涙を流したのはこれが2回目。最初は4年前、ウェイウェイ・ウーさんの演奏で聞いた「この空を飛べたら」。そして今回のミッシェル・ルグランさんの「シェルブールの雨傘」が2度目の涙。会場はスタンディングオベーションで枯れたルグランさんを讃えた。そういえばルグランさんは枯れており、ウェイウェイさんは・・りかけ・・・? ごめんなさい。ウェイウェイさん、冗談です。ウェウェイさんはまだまだ「旬」でした。
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◎2018年07月03日 ---- ボス ◎
- 桂歌丸さん死去
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「笑点」は唯一、毎週かかさず観る番組。日曜日、ゴルフで帰宅が遅れるときには家人にビデオ録画をお願いする。その「笑点」で長く司会を務めた桂歌丸さんが亡くなった。寂しい。◆彼が生前よく言っていた言葉「人を怒らせる、人を泣かせるのは簡単。人に笑ってもらうのは大変なんです。人は簡単に笑ってはくれません」・・歌丸さんは人様が笑ってくれるように精進を重ねた。誰からも愛される人だった。◆彼の言葉を聞いて考えた。「オレの人生で『怒ったこと』『泣いたこと』そして『笑ったこと』はどうだろう?」と。人生を振り返ってみた。そして感じた。「怒ったこと」「泣いたこと」に比べて「笑ったこと」は少ないんじゃないかと。決して平坦ではなかった私の人生、山あり谷ありの人生だった。怒ったこと、泣いたことは平均的60歳男性よりはるかに多いだろう。じゃあ、笑ったことは・・?◆還暦過ぎたこれからの人生、もっともっと「笑うこと」の多いものになるようにしよう。歌丸さんが私に楽しい生き方を教えてくれた。
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◎2018年07月02日 ---- ボス ◎
- 家族のある幸せ
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大学の同級生、O君から今年は年賀状が届かなかった。「こりゃ、Oも虚礼廃止、今年から年賀状をやめるんだな。オレもそうしようかな」などと思っていた。◆2月も下旬になった頃、そのO君から「寒中見舞い」が届いた。「病気療養していました家内が昨年10月に永眠しました。寂しくなりました」と書いてあった。私は、奥様とは35年前のO君の結婚式でお会いしたきりだった。奥様が病気療養していたとは知らなかった。子供ができなかったO君は一人になってさぞ落ち込んでいることだろう。心配だが軽々に励ましの声もかけられない。◆奥様を亡くして半年が経った。そろそろ言葉をかけてもいいかな、そう思って先月、O君にメールした。メールで飲み会に誘った。するとO君にしては珍しく、少し長い返信があった。奥様を亡くして寂しくなったこと、数年前に花が好きな奥様のために庭付きの一軒家を買ったこと、奥様は庭にきれいな薔薇を毎年咲かせていたこと、今年は自分でやっているがなかなか薔薇をキレイに咲かせるのは難しいこと、今は愛犬が一匹残っており彼と仲良く過ごしていること、その愛犬の世話があるので飲み会にも出られない・・・・そんなことが書かれてあった。そして「木下、ありがとう」と結んであった◆昨日の昼、川崎市郊外のO君の自宅を訪ねた。最寄りの駅までO君が迎えに来てくれた。O君は笑顔だった。「キノシタ、アリガト」と悲しそうな笑顔で迎えてくれた。◆奥様の仏前に手を合わせ、今は何も咲いていない庭の緑を眺め、O君の愛犬ディーンと少し遊んだ。奥様が元気であればきっときれいに片付いていたはずの家は玄関も居間も、そして庭も散らかっていた。O君が笑顔なのだから、こちらも悲しい顔はできない。近所の食堂に行って、私だけビールを飲んだ。◆O君は同情されることは嫌うだろう。O君の笑顔から悲しみが消えるまではもうしばらく時間が必要だろう。次回会う頃には、少し元気になってくれていることを願う。◆電車で自宅に戻った。元気な家内と息子、娘が「おかえり、父さん、どこ行ってたの?」と憂いのまったくない笑顔で迎えてくれた。デキの悪い家族だが、改めて家族が健康で過ごせている現状に感謝。
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◎2018年07月02日 ---- ボス ◎
- 賛否両論
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サッカーワールドカップ。決勝ラウンド進出がかかったポーランド戦。日本はポーランドに1点負けているにもかかわらず点を奪いに行こうとしなかった。◆同時刻に行われている「セネガル対コロンビア」の試合でコロンビアが1点差で勝っていた。そのままコロンビアが勝手くれれば日本はポーランドに0-1で負けても決勝ラウンド進出が成る。もしセネガルが1点入れて同点になれば日本の決勝進出はなくなる。その状況で日本チームは「コロンビアさん頑張って!オレたちは自力で勝つことを放棄してコロンビアさんの勝利に賭けますよ」と言って点を奪いに行くことをやめた。◆翌日のマスコミはテレビもラジオも新聞も「賛否両論ある」と言う。「賛否両論ある」と言いながら「否」に関しては海外のマスコミ報道を紹介するだけ。どの評論家や解説者も西野監督を持ち上げる。「決勝進出できたのだからこれで良かった」「結果がすべてですよ」などと言う。それでは「賛否両論ある」とは言えないじゃないか。なぜ「私はあの作戦は受け入れられません。あそこでは点を取りに行くべきでしょ!あの試合に勝ったわけじゃないんですよ!負けたのですよ。負けてもいいや、って試合をしてそれでも決勝進出できたのだから満足とはならないでしょ!」・・こういうことを熱く語る解説者が一人も居なかった。そういう人がいれば私は彼のファンになっただろう。◆「結果がすべてですよ」「決勝進出できたのだからこれで良かった」などと西野を持ちあげている殆どの評論家は、もしセネガルがコロンビアに追い付いて日本の決勝進出がなくなっていたら「西野監督はあそこでなぜ消極的になったのでしょうか?」「あまりにも弱気ですよね」「負けているのに他力に賭けるなんて許せません」・・・そんなことを言って西野を貶していたことだろう。◆「結果がすべて」などということは言ってはならない、と私は思うのだがどうだろう?
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◎2018年06月29日 ---- ボス ◎
- あれでいいのか?時間稼ぎのパス回し。
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サッカーのワールドカップ、日本の試合はすべて観ている。決勝ラウンド進出がかかった昨夜の試合、日本はポーランドに1点負けているにもかかわらず勝ちに行こうとしなかった。最後の20分間は観客席からのブーイングも無視し自陣でのボール回しに徹していた。同時刻に行われている「セネガル対コロンビア」の試合でコロンビアが1点差で勝っていた。もしセネガルが1点入れて同点になれば日本の決勝進出はなくなる。その状況で日本チームは「コロンビアさん頑張って!オレたちは自力で勝つことを放棄してコロンビアさんの勝利に賭けますよ」と言っていたのだ。◆「情けない!そんなヤツらが日本代表だなんて恥だ!」と「男、キノシタ」は思っていた。一方で「よーしよし、確率的にはここでは仕掛けない方が可能性は高いな。コロンビアに賭けて、ここはリスクを避けておこう」と「経営者、キノシタ」は考えていた。・・難しい。◆この日本の取った戦術に対する各国メディアは厳しい。韓国のアン・ジョンファン氏は「全世界で数多くのファンが見ているのに、このような姿はサッカーファンへの礼儀ではない」と厳しく指摘した。また同氏は「私たちは、美しく脱落したが、日本は醜く(16強)に進んだ」と自国の韓国と比較し、日本に厳しい視線を送っていた。◆元北アイルランド指揮官のマイケル・オニール氏は、西野朗監督が選んだ消極的な戦術に信じられないといった様子。「監督として他のチームの試合結果に全てを委ねるのは唖然とさせられるね。日本にはここまで良い意味で少しスポットライトが当たっていたが、私は次のラウンドでボコボコにされるのを望んでいる」(Yahooニュースより)◆彼らの批判に反論する元気は私にはない。私は「経営者、キノシタ」である前に、特にスポーツや生き方においては「男、キノシタ」でありたい。やはり本音は攻めて欲しかった。◆残念なのは、そして不思議なのは国内の誰もが「あれで良かったのだ」と西野監督の采配を評価すること。「勝てば官軍」とはいうものの、「勝ってもないのに(決勝進出すれば)官軍」なのだ。◆誰も「おかしい。変だ!間違いだ!」と言わない日本サッカー界はおかしい、と私は思う。どうだろう?◆アン・ジョンファンの言葉「私たちは、美しく脱落したが、日本は醜く(16強)に進んだ」には素直に拍手を送りたい。
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◎2018年06月29日 ---- ボス ◎
- 禁煙条例
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先日、銀座の安い焼き鳥屋に友人と二人で入った。この店では入ったときに座る場所を指定される。「オニーサンはそこに掛けて」とオバサンに指さされた席は壁から4番目の席だった。私の右側、壁から3席では先客が串を食べていた。「とりあえずビールね。それから焼き鳥8本コースを」私はオバサンに注文した。ビールがすぐに出された。ちょうど友人と乾杯したときにタバコの煙が流れてきた。私の右隣の若者が吸っている。◆私の右側の3人は親子だった。一番向こう側、壁よりに父、真ん中に母、そして私の隣がデキの悪い息子。福岡から上京して働いている息子のところに両親が様子を見に来た、と言ったところか。でかい声の博多弁でしゃべっているので嫌でも状況は分かった。私も福岡市で6年過ごしたので親近感が湧く。それでも隣席に平気でタバコの煙を流すバカ息子の態度は不快であった。◆父も母もタバコは吸っていない。息子一人がタバコを吸うのなら彼が壁側に座れば良い。息子がタバコを吸って隣に煙が流れているのが分かるのだから親が注意すればいい。バカ息子本人はもとより、バカ親も、店のオバサンも誰も注意しない。結局バカ息子は10本程度の串を食べる間に5.6本は吸った。若いころの私なら「ニーさん、煙たいよ、注意してね」くらいは言った。還暦過ぎると我慢を覚える。◆私もかつてはタバコを吸っていた。タバコを嗜(たしな)む人の気持ちも理解できる。みんながマナーを守って吸うのならあまり厳しく規制しなくてもいいのではないか、と思っていた。◆バカな親子と一言も注意しない店員がいた銀座の安い焼き鳥屋。私は二度と行かない。東京都は国よりもはるかに厳しい禁煙条例を施行することが決まった。私は歓迎する。
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