‘ボス’ の記事一覧

2014年02月03日 ---- ボス

失礼なおせっかい

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拙著「おやじのぼやき」をたまたま読んだという方からメールが届いた。「社長に至急ご面会願いたい、場所は御社か銀座○○にて」というまったくもって失礼な書き出しでそのメールは始まっていた。そして「(中略)残念ながら弊社のブログは発注中のため電話やメールファックスのみでの対応となりますが」と書かれている。おそらくホームページを作成中とのことだろうが「ブログは発注中」とのおかしな表現。さらに「御社社長の著作三点を拝見し御社の改善点を発見、差し出がましいようですが(中略)多分簡単なアドバイスを受け入れていただければ御社の経常利益の20%向上はさほど難しくないと感じています。」と続いている。「礼儀も常識も知らないあなたのような人に教えてもらうことは何もない!」と返信メールでも送ろうかと思ったがそれが狙いの怖い筋の人かもしれないのでやめた。人の会社の経常利益を20%向上させることができるのならもっと自分に投資して常識を養え、と言いたい。その非常識なメールは「社長のご英断をお待ちおもしあげております。」と誤字(脱字)で終わっていた。どうも情けない経営コンサルタント気取りのオジサンのようだ。

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2014年01月28日 ---- ボス

リコール

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「トヨタ車のブレーキに不具合か 米国で調査」なる文字が今朝yahooニュースの見だしになっている。詳細は知らないが「担当者は大変だな」とトヨタ職員に同情してしまう。もちろん乗り物に欠陥があってはならないのだが完璧なものなどなかなか作ることはできない。「リコール」となると莫大な出費となる。◆ヘリコプターもたまに「不具合」の報告がある。販売代理店の担当者の心は痛む。だが自動車業界と大きく違うのは、ヘリの場合販売店もメーカーも実はそれほど大きな出費を伴わないで済むのだ。まず売れている台数(機数)が大きく違う。プリウスなどは国内だけで1カ月に2万台以上が売れたことがある。一方、我が社が輸入販売しているエンストロムヘリコプターは年間製造機数が高々35機しかなく日本国内で売れたのは今期は10機しかない。1カ月20000台のプリウスと1年間10機のエンストロム。大きな差だ。さらにさらにリコール対応が大きく違う。トヨタのリコールに関しては顧客が工場に車を持ち込めばトヨタの整備士が部品の取り換えなどをすべて対応する。ヘリコプターの場合は違う。「この部品を説明書に従って取り換えてください。」と新しい部品をユーザーに送っておしまいなのである。ユーザーは大きな迷惑だ。◆「空を飛ぶものに車のリコールと同じ対応を求めるとリコール隠しが起き対応が遅れ事故に繋がるから」というのがその理由と言われている。だが、それを書いている文書を私は見たことがない。◆数年前、ヘリコプターの輸入業を開始するとき「もしリコール問題が発生したときは莫大な保障が発生するのでは?」と各銀行に聞かれた。「いえいえそれほどリスクは高くないのですよ」と航空業界の制度を説明するのだが心配性の銀行マンはなかなか信じてくれなかった。当然だ。

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2014年01月24日 ---- ボス

大相撲

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3歳まで大分県の国東(くにさき)で暮らし、4歳になる直前に父の転勤で大分市へ移った。大分市の自宅近所にはなぜか子供が少なく幼稚園に通う前の私は友達がいないため毎日自宅で読書をしたりテレビを見て過ごしていた。大相撲中継が楽しみだった。中でも大鵬が特に好きだった。◆あの時父が自宅に居た記憶があるから恐らく日曜日、千秋楽だったのだろう。優勝がかかった大一番、大鵬が柏戸に負けた。大鵬ファンの4歳の私は思わず声を上げて泣き出してしまった。「えーん、大鵬が負けたぁー」と泣いていた。父と母は、その私の泣く姿を優しく楽しそうに見てくれていた。そして笑顔で慰めてくれた。◆あれから50年以上経った。認知症の兆候が見られる母は新しいことはなにも覚えることができない。なにも覚えることができない母だが大相撲の話になると必ずこの「大鵬が負けたぁー」と言って私が泣いたエピソードを懐かしそうに笑顔で話しだす。私はいつまで経っても母にとっては可愛い子供なのだろう。◆明日、生まれて初めて大相撲を観に両国国技館へ行く。楽しんで来よう。

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2014年01月23日 ---- ボス

勤務成績の査定

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年に数度、全職員の勤務成績を査定する。大抵は休日の静かなオフィスで行う。査定項目は大きく分けて「資格・能力」「努力・自己犠牲」「売上・利益」「コミュニケーション力」の4つ。「才能」「努力」「結果」「協調性」と言い換えても良いかもしれない。この4項目がさらに細かく分かれる。◆30歳までサラリーマンをしていた。家庭も自分の時間も犠牲にして、がむしゃらに働いた。当時思っていた。「オレがこんなに頑張っていることをウチの会社の上層部は誰も知らないのだろうな」と。◆ところが部下の査定をする側になってみると、実は彼らの「努力」や「考え方」などがよく見えるのだ。そして思う。「オレがキミの努力に気付いていることをキミは知らないのだろうな」と。◆もちろん良い面ばかりではない。彼らの「手抜き」や「ずるさ」も意外と見える。ズルいのはダメだが人間だ、少々手抜きしてもかまわない。◆きっちりと査定評価してあげることが組織の力を強くすると信じている。

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2014年01月22日 ---- ボス

上達しない。

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まじめに、なるべく毎日この「エアロスカイアゴラ」を書いている。実は書いた文章をすべて掲載しているわけではない。書きかけたが忙しくて最後まで書けなかったもの、書き終わったがどうも満足いかず「あとで推敲しよう」と下書き保存したままのものなども多い。◆たまに読み返してみる。「鍛錬」と思って毎日続けているがなかなか上手くならない。ゴルフのパター練習も同じ。毎日続けてもなかなか上手くならない。◆この世はやはり「努力よりも才能」なのか、と自分の才能の無さを嘆くこともある。「いや、やっぱり努力だ」と自分に言い聞かせ頑張っている。◆昨日の「本屋の店員」に関する拙文。冗長で情けない。これでは読む気も起きないだろう。もっとピシッと締まった文章を書けるように頑張って行きます。

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2014年01月21日 ---- ボス

本屋の店員

boss-b

真山仁の新刊『グリード』の下巻を購入しようと昨夜自宅近所の本屋に行った。棚には上巻が3冊平積みされていたが下巻は見当たらない。「あの、真山仁さんの『グリード』の下巻は入ってないのですか?」と問う私に「はっ?マヤマ誰ですか?」と店員は聞き返してきた。「マヤマジンさんです。『グリード』です。」と言いながら私は棚の本を指さした。店員は「少しお待ちください」と言って上巻を持ってレジ付近のパソコンへ向かった。しばらくして戻ってきて「下巻はただ今売り切れています。お取り寄せしましょうか?」と聞いてきた。「いえ、結構です。」と断り、続けて「法月綸太郎さんの話題の新刊は何ていう題でしたっけ?どこにありますか?」と聞いた。店員は「法月綸太郎」なる名前は初めて聞いたようで「ほうずきですか?どんな字でしょうか?」と聞いてきた。丁寧に説明するとまた「しばらくお待ちください」と言ってレジの方へ向かった。戻ってくると彼女は「法月綸太郎の最新刊は『キングを探せ』ですね・・」と言った。「いえ違います。『キングを探せ』は文庫化された最新刊でしょ。それじゃなくて『このミス』の2014年版で1位になったヤツなんですけど・・・?」と言うと「このミス?」と不思議そうな顔。宝島社の「このミステリーがすごい」を知らないようだ。なんとか法月綸太郎の新刊『ノックス・マシン』を手にすることはできたが書店店員の無知に呆れた。◆一昨年の夏、銀座『教文館』での出来事を思い出した。『教文館』の店員さんは何でも知っている。大して話題にもなっていなかった原田マハ「楽園のカンヴァス」を手にしてレジに行くと顔なじみの男性店員がとても感じよく笑顔で「直木賞取れなかったんですよね、この作品。実は私はこれが本命と思ってたのですけどね。すごく面白いですよ。」と言ってくれた。たしかにとても面白かった。直木賞を受賞した辻村深月の『鍵のない夢を見る』が全く面白いと感じなかったのでこの店員のコメントをなおさらはっきりと覚えている。余裕があるなら本は銀座『教文館』で買いたい。◆自動車でも果物でもお寿司でも版画でもカメラでも、「売る側の人、お客様と接する人」は「買う側の人、お客様」よりその商品に関しては詳しくなければならない。当然だろう。だが残念ながら全く素人の販売員が多くのお店で増えている。知識も笑顔もないが「時給が安い」という理由のみで「知識と笑顔の店員」と代わろうとしている。嘆かわしいことだ。◆今日は昼休みに銀座『教文館』へ行ってみよう。『教文館』で笑顔の店員から真山仁『グリード(下巻)』を購入し「なにかお勧めの本はありませんか?」と聞いてみよう。◆それにしても悔しいのは、あの素人店員ばかり置いている本屋の名前がサービス最高の『教文館』と一文字しか違わないこと。同じような名前の書店でも○と×、大きな違いがある。

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2014年01月17日 ---- ボス

原発。推進?反対?

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細川護煕氏が都知事選に名乗りを上げたことによって原発問題が選挙の争点となり始めた。「原発問題は国の問題であり東京都の問題ではない」という意見も多く聞かれるが実際問題として細川氏と彼を応援する小泉元首相が「原発反対」を掲げて都知事選に臨む限り「論外」と切り捨てることは無理である。◆福島原発事故発生以来、私も我が国の原発の向かうべき方向を考えてきた。一経営者として感情的になることなく、なるべく客観的にこの国の将来のエネルギー政策の方向を自分なりに検討してきた。まだまだ十分なデータが揃わないので「絶対」とは言えないのだが私としての答えがでた。◆「原発推進」・・これが私の答え。もちろん原発に大きなリスクがあることは分かっている。分かっているが今、「原発反対」はできない。なぜか。◆我々はもう「パンドラの箱」を開けてしまったのだ。今さら元にもどせない。つまり一度原発を使ってしまったからには一時的に使うのを止めたところで必ずいつかまた利用し始めるのだ。細川氏、小泉氏が「原発反対」を訴えそれが都民のマジョリティーを得て細川都知事が誕生し、阿部内閣へも影響し、我が国から原発がなくなったとする。そのまま未来永劫、我が国から原発が無くなることは絶対にない。10年後か30年後か、必ず原発は復活する。化石燃料はいずれ高騰する。或いは枯渇する。その時は必ず我が国も原発が稼働する。◆永遠に我が国で原発を稼働させないことなど100%ない。いずれ再稼働する。それならば「原発禁止」ではなく「より安全な原発推進」しか今選ぶ方向はないのだと気付いた。◆毎年5000人以上の交通事故死者を産みながらそれでも車産業が発展しているように、リスクを抱えながらでも原発は稼働させるしかないところまで来てしまったのだ。◆どうだろうか?

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2014年01月17日 ---- ボス

老害ナベツネ

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渡辺恒夫(読売新聞グループ会長)はとても賢い人だと思っていた。ところが正月のテレビの特番で中曽根元総理と対談しているのを見て驚いた。ありゃ老害だ。経営者的な判断が全くできていない。客観的に物事を見ることを心がけず、自分の利益になる方向に読者視聴者を誘導しようとする。さも「オレは賢いんだ。オレの言うことを黙って聞いていればみんな幸せになるよ」と言わんばかりに。「相続税なんてせいぜい1兆5000億円くらいなんだ。こんなものをいろいろ議論しても幾らも出てこないよ。それだったら・・・」などと言っていた。相続税の控除引下げ、税率アップが議論されることにひどくご不満な様子。◆「バカを言うんじゃないですよ。」と言いたい。現在100人死んで相続税を少しでも払うのは4人。100人のうち96人は控除によって相続税を一銭も払っていない。私個人的には100人のうち50人くらいが幾らかは払うくらいまで控除を引き下げても良いと思っている。「親の財産はすべて子供のもの」なのか「親の財産をもらうのは不労所得」なのかと問われれば後者を認めるのが優れたリーダーだろう。◆老人が増え、これからは毎年死亡者も増え続ける。年間に50兆円程度の財産が実際に相続され世代交代することになる。不労所得なのだから年間10兆円や20兆円を相続税として徴収すれば良い。そうすべきだと思う。早くマイナンバー制度を導入定着させ隠し財産を表に出すことが望まれる。◆あのリーダーの元、働かされている読売新聞の記者及び社員に同情を禁じ得ない。◆今日は辛口毒舌になった。

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2014年01月15日 ---- ボス

年度末

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年度末に向けてこれから忙しくなる。我が社の年間売り上げの70%以上が1月~3月に集中する。今年度も日本の各地でヘリポート建設工事が控えている。中でも大変なのが零下20度に達する北海道の名寄市での工事。極寒の地で雪かきをしながらの工事になる。現場担当者には安全第一で頑張ってもらいたい。◆公共機関の会計年度は4月~3月である。3月が決算月である。国も地方自治体も同じ。だから公共機関の発注工事の多くが「3月末工事完了」が条件になっている。そしてその殆どが工期にゆとりがない。◆地方自治体の首長と話をする機会が時折ある。私は「地方自治体の首長は経営者の感覚を持っていることが必須」だと思っているが、すぐれた経営感覚を持った首長を一人も知らない。経営感覚のない政治屋ばかりが目立つと言えば言い過ぎか。◆自治体が発注する「3月末工事完了」の仕事を例えば「9月末工事完了」で発注すれば工事価格は1割は安くなるだろう。こんな話を地方公共団体の首長にすると「木下さん、日本の地方自治法208条によって自治体の決算月は3月と定められているのですよ。」との返事が返ってくる。アタマの悪い役人と同じ答え。言い訳とできない理由の説明ばかり長けている。◆会計年度を動かす必要はない。発注の時期と方法を変えれば済む話。◆どこかに気の利いた少し賢い経営者感覚を持った若い首長が誕生しないものかと数年前から待っている。

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2014年01月14日 ---- ボス

分からない

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高校時代、要らぬことを覚えてしまい、たいがい勉強をしなかった。◆それでも数年前、高校生活を楽しんでいる息子を見て思った。「こいつの高校生時代よりはオレが高校生の時の方がはるかに勉強していたなあ」と。さらに大学受験生となった息子と話をしていて「オレが受験生だった頃の方がこいつよりはるかに賢かったなあ」と思っていた。◆息子が慶応大学を受験すると聞いて驚いた。「この程度の知識・学力で、この程度の努力で名門慶応大学に合格することは絶対ない」と。◆予想に反して息子は慶応大学経済学部に合格した。私は思った。「(うちのバカ息子が合格するのだから)慶応大学って全く難しい大学ではないのだなあ。九州大学工学部の方がはるかに難関なのだなあ」と。◆私は大学生時代、もっともっと要らぬことを覚えてしまい、まったく勉強しなかった。おかげで留年した。それでも今、慶応大学生となった息子を見ていて思う。「こいつの大学生時代よりはオレが大学生の時の方がはるかに勉強していたなあ」と。◆賢くもなく、勉強をさほどしなくても恐らく留年することなく息子は慶応大学経済学部を卒業するのだろう。時代の違いなのか、私が客観的にモノを見ていないのか?◆分からない。

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2014年01月10日 ---- ボス

睡眠時無呼吸症

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南の、波のない静かな海で漂流しているところを想像してもらいたい。浮き袋の代わりに板切れにしがみついている。眠くなった。うとうとしてきた。やがて眠りに落ちる。眠りに落ちた瞬間、板切れを放してしまい溺れかかって目が覚める。・・・私の持病、睡眠時無呼吸症はそんな感じ。◆昨夜、また無呼吸症で苦しんだ。眠りに入ったとたんに呼吸が止まる。苦しくて目が覚める。目が覚めるとハアハアと呼吸を繰り返す。呼吸がだんだんと整ってくる。じきにまた眠たくなる。眠ると同時に呼吸が止まる。苦しくて目が覚める。これの繰り返し。心細い、南の海の漂流が2時間は続いた。◆さて、どうしよう。酒を止めるか、体重を落とすか、それとも今計画している新規事業への挑戦を止めようか。◆体と心のバランスを取るのは難しい。

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2014年01月09日 ---- ボス

「義理」と「道徳」

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机の後ろの壁に「義理 道徳」と大書された額を掛けている。経営者として、いや人間として、この二つを決して忘れてはならないと心がけている。◆年末27日、社内で仕事納めのささやかな宴会を開いた。皆、笑顔で飲んでいた。酒が進むと、自然と幾つかのグループができ、そこで各々が楽しそうに語り合っていた。60歳を過ぎた顧問たちのグループが向こうで話していた。私には聞こえないと思っていたのだろう。こんな話をしていた。「『義理』といえば普通は『人情』でしょう。ところがウチの社長は『義理』と『道徳』だ、と言っている。『義理人情』って言葉を知らないのかなあ・・」と一人が言えば「いくらなんでも『義理人情』って言葉は知っているでしょう」と答えていた。その後もこの会話は続いていたようだがそこから先は私には聞こえなかった。その場で口を挟んでも良かったが、酒の席、社長が真面目に講釈を始めても失礼だろうと聞き流しておいた。◆「義理人情」と言うが、時に「義理」と「人情」は対立する。「義理と人情を秤(はかり)にかけりゃ 義理が重たい男の世界」と「唐獅子牡丹」で歌ったのは高倉健さん。義理が人情より重たいのは任侠の世界だけではない。ビジネスにおいても「義理人情」とひとくくりにするのではなく「義理」と「人情」は分けて捉え、「人情」を棄ててでも「義理」を重んじることが最も大切であると信じて疑わない。◆「道徳」と「法律」も似たような関係。時に相反することがある。「法を犯しても良い」とは言わないが「道徳」を優先することが大切。◆そして「道徳」と「義理」は決して相反することがない。目指す方向、経営の根幹理念がぶれないことが経営者として最も大切なことだと思っている。◆少し難しい話、とりとめのない話になった。

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2014年01月08日 ---- ボス

睡眠不足

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夜中に何度も目が覚める。数年前、病院で睡眠状態を検査してもらった。脳波を測定するコードをあちこちに付けて一泊入院して検査する。医師も驚いていた。「脳波の測定から言いますと、あなたは一晩中眠っていません」ということだった。◆通常、睡眠は「レム睡眠」と呼ばれるごく浅いまどろみから始まって「ノンレム睡眠」という深い睡眠に移行する。「ノンレム睡眠」はその深さによって1~4までに区分されている。ところが私の睡眠は「覚醒」と「レム睡眠」を繰り返すばかりなのだそうだ。脳波から見ると一晩に30回近く覚醒しているとのことだった。一晩眠って一瞬も「ノンレム睡眠」に入ってないという。「これでは疲れるでしょう」「昼間、眠たいでしょう」と聞かれる。さらに「アメリカの統計ではこの状態の睡眠では20%の方が9年以内に亡くなっています」ということだった。◆検査をするずっと前から、この状態は続いている。今の会社を立ち上げた頃からだろう。恐らく私は15年間以上まともに眠っていないのだ。◆眠れない原因は特定できない、ということだった。いろんな要因が考えられる、ということだった。最も可能性として大きいのが精神的なストレスだと聞いた。◆会社は少しずつ大きくなりかなり安定してきた。ストレスは随分と減ったと思う。心配で寝付けない夜は減ったが「覚醒」と「レム睡眠」を繰り返し、夜中に10回以上目覚める睡眠状態は変わらない。歳のせいではないようだ。今年は睡眠改善に本格的に取り組んでみようと思っている。

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2014年01月07日 ---- ボス

奇妙な夢

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年が明けて正月2日、奇妙な夢を見た。◆私は川沿いの土手を歩いていた。故郷の番匠(ばんじょう)川に似た風景。川に向かって大きなカンバスに絵を描いている人がいる。私の恩人である元前田建設工業副社長の川嶋信義さんだ。私は嬉しくなって近づいた。「お元気だったんですね」、声をかけた。川嶋さんは振り返り私を見ると「ああ、ちょうどよかった。オレ、もう行かないといけないんだ。」と言ってどこかへ行ってしまった。残された絵はカンバスの上半分が夕日のような朱色に染まり下半分はまだ何も描かれていない白いカンバス地のままだった。朱色の部分にうっすらと字が書かれていた。「ありがとう ありがとう ありがとう」 段を替えて「幸せな人生でした」と。私は「あれ、川嶋さんはどこへ行ってしまったのだろう」と河川敷を探していた。そこで目が覚めた。◆あとで気付いたのだが、その日は川嶋さんが生きていればちょうど70歳の誕生日であった。そして脳腫瘍で突然倒れて救急車で運ばれたのも2年前のこの日、1月2日のことだった。◆夢で会えて嬉しかった。亡くなられたことを再認識させられ寂しかった。「ありがとう」の気持ちを伝えたいのは私の方なのに・・・。

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2014年01月06日 ---- ボス

あけましておめでとうございます。

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「なんとなく 今年は良い事 ある如し 元日の朝 晴れて風なし」 ◆私の大好きな石川啄木の歌。今年の東京の元旦はまさにこの歌のようであった。◆仕事もプライベートも良い事の多い一年になって欲しい、と切に願い祈る元旦であった。

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2014年01月06日 ---- ボス

予想外


(2013年12月29日 記す)
参った。今日、明日と福岡でゴルフの予定が入っていた。昨夜遅く福岡市のホテルに着いた。屋台へも行かず今日のゴルフに備えた。◆今朝、大学の同級生で今は福岡県庁に勤める溝口君がホテルに迎えに来てくれた。昔話をしながら筑紫野カントリー倶楽部へ向かった。福岡は東京より寒かった。ゴルフ場に近付くにつれ周りの景色がだんだんと白くなってきた。雪が積もっているのだ。果たしてゴルフ場に着くと一面の雪景色。これではゴルフはできない。残念。ゴルフ場でコーヒーを一杯飲んで、再び溝口君にホテルまで送ってもらった。◆本当に困ったのはこの後。一日の予定がポッカリと空いた。東京なら会社に行って仕事をするかゴルフの練習に行くか、することはいろいろとある。しかし福岡市で予定が空くとなにをすれば良いのか・・。◆一人で映画『永遠の0』を観て、その後は学生時代に通ったジャズ喫茶『JABB』へ寄った。それでも時間を持て余した。天神を一人で歩き学生時代を懐かしんだ。◆暇を持て余すことの辛さと楽しさを同時に味わった。

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2013年12月25日 ---- ボス

ふざけたリース会社

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会社で使っている車のうち1台はリースしているもの。新車で購入してもよかったのだが付き合いのある銀行が「是非、ここを使って」とリース会社の営業マンを連れてきたのだった。融資をお願いしている立場としては断り辛い。リース自体のメリットも確かにあるのだがその状況で他のリース会社と比較することは許されなかった。◆3年リースで借りていた車が来年2月末日で満期になるということを知らせるFAXが届いた。継続契約を促すFAXだと思ったが読んで驚いた。新車で借りて、これまで月額10万6千円を支払ってきた。ここで3年リースは終了。継続契約した場合には月額のリース料金が大きく下がると思っていた。ところが書かれてある数字はなんと10万4千円。新車で借りたら10万6千円のものが3年落ちで10万4千円だという。それなら誰でも一旦はリースを終了し、再度新車をリース契約するだろう。私もその方針を伝えた。すると「再度新車をリースするには今年中に車種と仕様を決定し契約してもらう必要がある」という。そんなことできるわけがない。◆FAX1枚送りつけただけで説明もせず、年の瀬24日になってやってきて「年内に決めてくれ」などとよく平気で言えたものだ。10万4千円で3年落ちの車を再リースしてもらうことしか選択できないように持って行く営業方針か?3年乗った車の再リース価格が新車リースの2千円引きなどとよく言えたものだ。これも銀行のバックがあるからなのか。私は頭に来た。銀行系のリース会社との付き合いを止めることにした。◆「3年前、銀行の紹介でやって来たおたくがそんな会社だとは思わなかった。もう結構。3年満期になったら車を返す。再契約はしない。」と言ったことは当然だが、このような顧客のことを思わない経営体質の銀行系リース会社がまだ存続することにとても驚いている。

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2013年12月20日 ---- ボス

「餃子の王将」社長、殺害さる

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「餃子の王将」の社長が本社前でなにものかに早朝、殺害された。名物社長の殺害だけに世間の反響は大きい。◆「本社前が汚れていてはいけない」と言って毎日早朝五時半頃から、社長自ら清掃をしていたという。近隣住民の評判もすこぶる良いようだ。数百人の社員の名前を覚えており、70歳を超えた今でもたまに店に立ち餃子を焼くという。一度は傾きかけた会社を立て直し急成長させた辣腕社長とのこと。テレビの報道は「立派な人」「気配りの効く優しい人」「敵がいない」と強調していた。良い事ばかりでなぜこのような殺され方をしたのかが分からないとのことのようだ。◆だが私はテレビの報道を見ていてこの会社の異常な様子に気付いた。社内の式典で、壇上の社長に対し社員の代表が大声で礼を言うのである。まるで大学の応援団のような発生で社長を持ち上げる。社員代表は一人ではなく複数の者が次々に社長に対する謝意を大声で述べていた。それを聴きながら社長は満足そうな笑みをたたえていた。私には北朝鮮のような異様な風景に思えたがテレビではこの風景を「家族的」と言っていた。テレビの報道姿勢に疑問を感じた。◆私はこの社長がどのような方なのか全く知らないから何も言えない。もちろん殺害との因果に結びつける気もない。だがしかし少なくともあの異様な光景を「家族的」と表現するテレビの報道姿勢には腹が立った。

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2013年12月19日 ---- ボス

無様(ぶざま)な営業

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うちのような小さな会社にもこの時期になると、多くの営業マンが年末の挨拶に来てくれる。そして決まって彼らは来年のカレンダーか手帳を持って来る。申し訳ないがそれらのカレンダーや手帳はオフィスの隅の「お好きなものをお持ち帰りください」と書かれた段ボール箱に入れられる。そして殆どすべてのモノが年明けにはゴミとして捨てられている。我が社に限ったことではなかろう。◆年末の挨拶に営業マンがセンスのないカレンダーや手帳を持って来るような会社は失礼ながら芸のない気の利かない会社だと思っている。重厚長大産業の多くがまだ、くたびれた営業マンがカレンダーを運んでいるようだ。◆100枚配るカレンダーに対し、恐らく4~5人くらいが「ありがたい。毎年これが楽しみなんです」などと世辞を言うのだろう。センスのない営業マンはその言葉を信じ疑うこともない。10年も20年もカレンダー配りを続けてなにも感じないのだろうか?時代は加速度的に変化しているというのに爺さん好みのカレンダーを平気で配るその会社のセンスを疑う。◆その会社の広報部はなにを考えているのだろう。営業部はどう思ってカレンダーを配り続けるのだろう。私には彼らの頭の構造が分からない。或いは「もうそろそろカレンダーはやめましょうよ。誰も喜んでくれませんよ」と社内では発言できないような会社なのだろうか?北朝鮮みないな会社なのだろうか。◆いずれにしても我が社はセンスのないカレンダーを配るような会社にはならない。「これはやめましょうよ。だれも喜んでくれませんよ」と社内で誰もが発言できるようなムードを作っておきたい。さらには「年末にはこんなものを配りたいのですが・・」となにかユニークな提案を社員が持ってきてくれることを私は願い、待っている。

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2013年12月17日 ---- ボス

大人のマナー

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昨日夕方、会社の近所で偶然T君を見かけた。小・中・高校までの同級生。仲良しだった。◆彼は東京の大学を卒業した後、小さな広告代理店で働いている。何種類か、うちの会社のパンフレット作成をお願いしたこともある。なかなか良い仕事をしてくれた。だが最近は仕事をお願いしていなかった。◆「ここで偶然会ったのも何かの縁。次のパンフ作成は彼にお願いしよう。」と思った。足早に歩くT君を追いかけた。彼は煙草を吸いながら歩いていた。私がもう少しで追いつきそうなところで彼は煙草を路上に放り投げた。すぐに私が声をかけた。Tちゃん!。彼は一瞬ビックリしたようだがすぐに嬉しそうな顔になった。「おう、モトミ君、久しぶり!」  友達は楽しい。友達は素晴らしい。◆「久しぶり!」とだけ応え、すぐに「歩きながら煙草を吸ったらいけんやろ。その煙草をポイ捨てするのはもっと悪いやろ」と笑顔できつく注意した。彼はバツの悪そうな顔をして「そうやな、マナー違反やな。わりいわりい。」と頭をかいた。イタズラ小僧だった小学生の頃と同じ顔だった。懐かしい。◆道徳観の無いことを注意してあげるのが友達。親しい友達と言えども道徳観の無い者に仕事は任せられない。結局、私は次のパンフレット作成の話をこの幼馴染のT君にしなかった。煙草のポイ捨てでT君は一つ仕事を逃してしまった。

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2013年12月13日 ---- ボス

反原発論者

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今のところ私は原発に賛成でも反対でもない。データが少なすぎる。データがすべて出なければメリットが大なのかデメリットの方が大きいのか分からない。私は経営者として物事の「Go」か「No」かを決める機会が多いがその時はできるだけ多くの客観的資料を得てから判断をするようにしている。経営者としては当然なこと。感情のみで判断してはならない。◆現在の原発賛成派と反対派の主張を聴いているとどちらもまず感情から入っている。賛成派の論客はとにかく「危険ではない」資料ばかりを探す。反対派は逆に「危ない」ことを裏付ける資料ばかり探す。先に自分のポジションを決めているのだから彼らが100年論争しても結果が出るとは思えない。◆「お前は原発容認派なのか?」とは思われたくないがシンプルな疑問が一つある。我が国だけでも毎年、何千人もの人が交通事故で亡くなっているのになぜ誰も「自動車反対」を声高に叫ばないのか。煙草の害がこれだけ証明されているのになぜ誰も国会周辺で「たばこ反対」を叫ばないのか。データが十分ある「自動車」や「たばこ」は容認しておいてまだデータが十分でなく、死者もでていない「原発」のみを悪者にして「反対」を叫び続ける方々の感情が私には理解できない。だれか「車と煙草はいいが原発はダメ」な理由を教えてくれないかなあ。

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2013年12月11日 ---- ボス

マー君 移籍問題

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日本野球機構(NPB)と米大リーグ機構(MLB)の間で協議が難航していた新ポスティングシステムがやっと決着した。入札額の上限は2000万ドル(約20億円)になるという。日米の野球ファンは「これでマー君(田中将大投手)も来春はMLBのマウンドに立てることになった」と安堵したとの報道が伝わってきた。◆「そう簡単にはいくまい」と思っていた。一時は移籍金額が100億円に届くかも、と言われていた。それが20億円とは・・。私が楽天経営陣なら移籍させない方を選ぶだろう。◆そもそもNPBとMLBの間で協議が難航していると伝えられていたが、なにを協議し、なぜ難航していたのか?ただ単にMLBの中で難航していただけじゃないの?日本側はどんな主張をしたのだろう?◆球団経営というビジネスにとって選手は商品。一人の選手に「情」をかけすぎるのもまずい。楽天経営陣が「マー君を移籍させない」との結論を下した時、商売を理解しないファンが「マー君がかわいそう!」などと大騒ぎしないことを望む。

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2013年12月10日 ---- ボス

猪瀬さん、お辞めなさい。

boss-2

この欄では政治色の濃い話はなるべく避けてきた。誤解されて敵を作りたくない。「等距離全方位外交」が当社のビジネススタンス。無用な争いを極力避けるのは社長として当然の考えだろう。◆しかしあの貧相な猪瀬東京都知事に対してだけは「早く辞めなさいよ」と声を大にして言いたい。◆「落選した場合の生活が不安だったから5000万円を借りた」と言う。バカか!生活が不安で借りるのだったら返済できる見通しがないじゃないの?返済できない人にカネを貸す者がいるわけがない。◆人を攻めるときは小馬鹿にしたような態度で容赦なく攻め立てた。スノッブな服装を鎧(よろい)にしてその貧相な外見を隠し続けた。隠したのは貧相な外見だけでなく賤しい心構えも。賢くない東京都民、有権者はこの貧相なオトコに史上最多票をプレゼントした。選挙とはそんなもの。いつも有権者は騙され続けているのが選挙。◆東京都民である私はあの選挙で私の清き一票をこの政治家に入れなかった。これがほんの少しの慰めである。猪瀬さん、賢くない東京都民と言えどももうあなたのウソは見ぬいている。これ以上みっともない言い訳を続けるのではなく、せめてほんの少ししかない男気を見せてスパッと辞意表明をしませんか?◆いや、この男にはそれも無理なのだろう。

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2013年12月09日 ---- ボス

112

boss-3

私を良く知る人は皆知っていることだが私はとても気が小さい。人見知りをするし人前で話すのが苦手。この時期、忘年会を兼ねた立食パーティーに招かれることも多いがこれが苦痛。誰かから話しかけられれば笑顔で返すことくらいはできるがなにか気取っている自分が嫌い。知らない方に自分から話しかけることができない。誰とも話さずビールを1杯だけ飲んで会場を出ることもある。◆麻雀でもゴルフでも知らない人とやるのが苦手。小心者。内弁慶。最初に自分を実力以上に見せようとして墓穴を掘る。◆7日の土曜日、久しぶり(といっても2週間ぶりだが)にゴルフに行った。初対面の、知らないメンバー二人が一緒に回った。パー4のスタートホールでいきなり8の大たたき。「本当はオレはそんなに下手じゃないんだよ」とも言えない。「今日は調子が悪い」などと言うのも嫌い。笑顔だけは作るように心がけ次のホールへ。◆トリプルボギー、ダブルパーと続いて、出だしの3ホールで11オーバー。終わってみれば112という今シーズン最多記録。◆私ほどゴルフに時間とカネをかけている者はあまりいないだろう。これだけカネと時間をかけていまだに112も叩くのはフィジカルはもちろんメンタル面の弱さがある、とあらためて気づいた。とはいえメンタル面を強くする方法などないのだろうと諦めている。

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2013年12月04日 ---- ボス

ペッタンコの靴

boss-5

なぜあんな見っともない靴を履くのかわからない。家人に問うと「楽ちんだから」と返ってきた。◆我が社の就業規則では「踵(ヒール)の無い靴」を履くことは禁止になっている。せめて1cmでもしっかりした踵のある靴を履いてもらっている。「仕事場では緊張感を保て!」と部下に注意する。それでもこちらが少し油断しているとだらしない服装で出勤してくる者がまだまだいる。本人の自覚が足りないのかこちらが舐められているのか。◆アベノミクスの効果なのか、たまたま流行が去ったのか、街を歩いていてあの最悪の服装チュニックを見かけることはなくなった。代わりにペッタンコの靴の不細工な女性を見かけることが多くなってきた。「街を歩く女性の服装センスと景気動向は比例する」と確信している私にとっては「一難去ってまた一難」といった心境。◆私は彼女らが「楽ちんだから」という理由ではなく「オシャレだから」とか「かっこいいから」との理由でペッタンコの靴を履いているのだろうと思っている。お尻の垂れた日本人女性にはペッタンコの靴は決して似合わない。その真実をしらず、店員のおべっかを真に受けた「私はスタイルがいいから似合っているはず」とうぬぼれた、勘違い女性がペッタンコ靴を履いているように感る。どうだろうか?

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2013年12月03日 ---- ボス

母の具合

boss-3

九州出張のついでに大分の実家に寄ってきた。実家には母が一人で暮らしている。数年前から母の具合が少しずつおかしくなってきていた。認知症の兆候。◆とても聡明でキレイ好き、そして誰にも優しい母だったのだが最近おかしくなってきた。掃除がおっくうになったのか部屋が少しずつ汚くなってきた。冷蔵庫には腐った野菜や消費期限切れの卵や惣菜がぎっしりと詰まっている。私が片付けようとすると怒りだした。「ほっといて!」と。◆医師からもらっている薬も飲んだり飲まなかったりのようだ。せめてヘルパーさんに週に数回来てもらいたいが「知らない人に家に上がられるのはイヤ」と言ってかたくなにヘルパーの訪問を拒む。こちらも頭が痛い。◆幸い近所には親戚や親しい友人が多く、彼らが母を支えてくれている。だがいつまでも甘え続けるわけにもいくまい。◆役所に行ったり、身の回りのものを買ってあげたり、ご近所に挨拶に伺ったり、忙しい帰省だった。この調子では来年はもっともっと帰省する機会が増えることになりそうだ。◆そんな訳で菅校長にもトッチンにも悠子ちゃんにもタカヤマミドリ先生にも会えない寂しい帰省となった。

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2013年12月01日 ---- ボス

アピール下手の自衛隊

boss-2

台風30号によってフィリピンのレイテ島は壊滅的な被害に遭った。貧しいこの島の木造家屋の殆どは強風と高潮で壊されてしまった。飲料水と食料を求める多くの被災者の姿がテレビで放映された。おそらく数十万人が水と食料を求めて苦しく不安な時間を過ごしたことだろう。◆我が国の自衛隊がいち早く現地に乗り込んだ。救援活動の名称は「SANGKAY(サンカイ)作戦」と名付けられた。SANKAY(サンカイ)とは、現地のワライ語で「友達」という意味。士気の高い我が国の自衛隊の方々は献身的に被災者の救援にいまなお当たっていることは間違いない。◆だが、私に言わせればアピール下手。「日本の自衛隊はフィリピンの被災者救援にこれだけ早くかけつけこんなに一所懸命に活動していますよ」ということを世界中に示すことができていない。サンカイ作戦と言う名称を知る日本人は殆どいない。ただ懸命に実直に救援活動を行うのみ。愚直と言っは失礼か。◆ニュースは今や映像を伴って即日、世界中に流れる。同じ救援活動でもビジュアルに訴えることができた方がアピールできる。私が自衛隊の救援活動班の責任者であれば今回のレイテ島の状況ではまず「コプターボックス」に水と食料を詰めて空からどんどん地上に落とす。テレビは間違いなくその映像を日本の自衛隊の救援活動として世界中に配信する。レイテ島の人々の記憶にも深く残る。その効果は10倍返しどころではないだろうに。◆我が国の自衛隊には音楽隊以外にまともな広報活動は期待できない。残念だ。実は自衛隊はコプターボックスを知ってはいるが1個も持っていないのである。

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2013年11月27日 ---- ボス

不思議なこと

boss-b

四半世紀も前の話である。30歳を少し過ぎ、長女が生まれたばかりの頃だった。故郷大分から中学校の同級生君が青雲の志をもって上京してきた。建設会社勤めを辞めたばかりのはその頃は自由になる時間が多かった。私が仲良くしていた会計士の君を加えて3人で遊ぶことが多かった。3人とも貧しかった。貧しいけど、不安だけど、3人が揃うと明るかった。いつも笑っていた。自分たちの置かれている状態を「貧乏神にコブラツイストをかけられている」と嘆きながら「どうやってこのコブラツイストをはずそうか」と笑顔で相談していた。◆そんなとき君が妙な話を聞きつけた。大分にすごい預言者がいる、というのである。その預言者が上京するから診てもらわないか、というのである。「貧乏神にかけられたコブラツイストのはずし方を教えてくれるかもしれない。診てもらおう。」君が真っ先に乗った。◆私の仕事仲間や君の友人なども含めて10名以上が診てもらった。その十数人のうち君と君そして私の仕事仲間のさんの4人に対しその預言者が「これを飲みなさい」とある薬(健康食品)を勧めた。半年間飲み続けろと言う。「飲めば重たい病気にならないし幸せになる」というのである。その健康食品は30万円以上もした。◆私は「右の腎臓付近に結石ができるぞ」と言われた。Sさんは「大腸の病気になる。」と言われた。その薬を飲めば大丈夫、というのである。今なら「霊感商法」などと問題になるかもしれない。君と君は病気の指摘はなかった。彼らはただ「貧乏神のコブラツイストをはずしたい」だけだった。貧乏のどん底にあった君、君はなんとかそのカネを工面して薬を購入し飲み続けた。なぜ当時、30万円を超えるカネを工面してその薬を飲み続けたのか分からない。不思議だ。◆4人のなかで最も裕福だったさんは「そんなバカなことがあるか!」と腹を立てた。もちろん薬の購入はしなかったし後々までその預言者のことを貶し続けていた。薬を飲み続ける私たち3人をバカにしていた。あの時の私が、今の50歳を超えた私なら、私もさんと同じ行動をとっただろう。だが当時私は若かった。貧乏から抜け出したかった。不思議だ。◆25年が経った。君は代官山に数億円の豪邸を建てた。君は石神井公園にこれまた豪邸を昨年構えた。君も君もお金持ちになった。私も貧乏神のコブラツイストをなんとかはずすことができた。そして私は6年前に右の尿道結石で苦しみ救急車で運ばれていた。幸い大事にならなかった。◆さんとは20年以上連絡をとっていない。◆先日、「あのとき、あんな貧乏だったのによく30万円もの大金を工面し、あんな薬を飲んだなあ」などと君と話していた。ふとさんはどうしているのだろうか、と思ってインターネットで検索してみた。驚いた。さんは自分の得意分野で成功を収めてはいたが長い闘病生活の後、4年前に大腸がんで亡くなっていた。怖くなった。◆全部、あの預言者の予言どおりに動いている。不思議な不思議な、本当の話である。その預言者はまだ大分に健在であるが私はあれ以来お会いしていない。

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2013年11月25日 ---- ボス

軽減税率の是非

boss-5

消費税率の引き上げに伴い食料品や新聞などに軽減税率を求める声がある。消費税の持つ逆進性のイメージ払しょくのための措置である。経営者として、カネを伴う物事の判断を確率や期待値で計る癖のついている私にとって、なぜこんなバカげた議論が続いているのか不思議でならない。物事を確率や期待値つまり算数で考えれば、消費税に軽減税率を導入すべきではない。逆進性をなくすには一定額を還付をすればそれですむ。◆国民の多くは算数が苦手である。感情で物事を判断する。算数の基礎が分かっていないので確率や期待値の説明が通じない。インテリが揃っている新聞各社が新聞に軽減税率を求めているのは特に腹が立つ。◆自分は算数を理解しているが、つまり軽減税率を設けることはナンセンスと知ってはいるが、感情で動く国民を煽ることによって票につなげようとする国会議員や新聞社の論調はいただけない。だが、ひょっとすると国会議員や新聞各社の論説委員が本当に算数を理解していないのかもしれないと思うと怖くなる。多くの国で軽減税率が導入されているが、どこも理論でなく感情に訴えて導入したものであろう。◆算数が分からなくても、ゴマすりが上手で口が上手ければ国会議員や大手企業の役員になれてしまう今の仕組みを早急に改めなければならないと思うが、私の力ではなにもできない。◆経営においても理論だけではいかんともし難く感情に訴えることが多い。世の中難しい。

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2013年11月22日 ---- ボス

風邪

boss-b

昨日から家人が福岡の実家に帰っている。両親の健康問題もあり4泊の帰省。普段からあまり口うるさくはない家人であるが、やはり居ないとなるとこちらも羽を伸ばせる。久しぶりに徹夜の麻雀にトライしてみようか、いや銀座の店に閉店まで座っていようか、などと考えていた。日曜日はゴルフコンペだから前日の土曜日から近所の温泉に行くのもいいな、などと思ってもいた。◆神様は少しイジワルなようだ。会計検査の始まった水曜日から咳が出るようになり喉の調子がおかい。昨日は微熱が出て夕方には帰宅。今日もカラダはだるく咳と微熱は続いている。銀座も温泉もなく一人自宅のベッドの中での週末になりそうな予感。◆こんなときこそ家人が居てくれると助かるのだが、人生そう甘くない。

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2013年11月22日 ---- ボス

会計検査

boss-5

水曜から始まった会計検査院による検査も今日でやっと終了する見込み。なにを検査しているのかというと防衛省が無駄遣いをしていないかということ。もっと言うと当社エアロファシリティーを儲けさせすぎてはいないかということ。「防衛省さん、もっと値切れるじゃないか!」と指摘できるところを探り出すのが彼らの仕事。当社が苦しんでいるどんなに理不尽な状況を見つけても「これではエアロさんが可哀そうじゃないか」などとは決して言わない。◆「当社は銀行から年利2%以上でカネを借りているのですよ。でも防衛省は1%しか出してくれません。」と泣きそうな顔をして私が言っても「ああ、そうですか。」でおしまい。彼らの仕事とは関係ないようだ。◆当社は私のポリシーで、ずるいことは一切しない。させない。だからなにを開示しても困ることはない。すべてをさらけ出す。しかし・・・。◆この会計検査の3日間。私は社長室から動けない。当社の会計士も私の部屋でスタンバイ。当社の担当者3人は検査資料作りと検査対応に多くの時間を強いられる。はっきり言っていい迷惑。◆今回来られた検査院の方々3名は皆さん穏やかな紳士。言葉使いも丁寧。とても感じのいい人ばかり。「なんでも言ってください」と彼らは言う。甘えて私はズケズケと言う。「たまには『これでは民間が可哀そうじゃないの?』というところも見つけて持って帰ってください。」と言う。言っても詮無い事と分かっていても言わないことができない。そんな私でも「この検査対応ですら非常に多くのカネと労力がかかっているんですよ。誰も払ってくれないのですよ。」とは言えない。私も気が小さい、紳士の経営者の一人である。こんなところでグチるしかないのである。

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2013年11月18日 ---- ボス

みてくれ

boss-5

机の上が汚い。書類等が乱雑に散らかっている。隅には紙コップの山。ボールペンや頂いた名刺なども散乱している。そろそろ整頓しなければ・・。自分の机の上は乱雑にしていることも多いが、人様の目に触れるところでは人様に不快感を与えることのないように注意している。◆出張でホテルに泊まることが多い。先週も福島市のホテルに泊まった。朝食を終えて自室に戻ろうと廊下を歩いていたら隣の部屋から女性が出てきた。キレイなスーツを着ていた。チェックアウトに向かうのだろう。前を通ったときに彼女の部屋の中が一瞬見えた。汚い!どう汚かったのか具体的には覚えていないがとても乱雑であった。こんなオンナはダメだ、と思った。◆ビジネスホテルでもリゾートホテルでも私はチェックアウトの前にベッドを綺麗にし、使ったタオルは畳んでバスルームへ持って行く。トイレも汚していないかを確認する。「来たときよりも美しく」は無理だが、清掃員の方が部屋に入ったときに不快ではないように心がけている。◆かつて運輸大臣が新幹線の座席に弁当の食べ残しをそのまま置いて降りて行ったことが話題になったことがある。下品な運輸大臣。こんな男に投票する者が多く、それを運輸大臣にしてしまう国。まだまだ民度が低い。◆洋服売り場できれいに畳んであるモノを広げてみて、ポイとその場に置いて出て行く女性を見ると寂しくなる。申し訳なさそうな顔くらいしろ!と言いたくなる。地下鉄の床に空き缶が転がっていることが多い。随分少なくなったがまだまだ煙草のポイ捨てもある。◆一人ひとりが「みてくれ」を気にして、人に不快感を持たれないように努力することはそれほど難しいこととは思えないのだが・・・実はとても難しいことのようだ。◆自分さえよければいい、という人がまだまだ多い。

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2013年11月13日 ---- ボス

手袋

boss-b

小学校2年生のクリスマスを最後にクリスマスプレゼントが無くなった。サンタさんから最後のプレゼントをもらった10日後、交通事故で父を失くした。3年生、4年生のクリスマスは辛かった。同級生がプレゼントを見せ合うのに、その輪に入られなかった。その辛さを誰にも話したことはなかったがもちろん母や祖父母は寂しそうな私に気付いていただろう。小学校5年生のクリスマス、見かねた叔父が「プレゼント」と言って持ってきてくれたのが手袋だった。大分県佐伯市といってもやはり冬は寒い。半ズボンには耐えても手袋は欠かせない。嬉しかった。◆その手袋は薄革製の高級品。ぴったりと手になじみ拳(こぶし)にすると指の付け根の骨の隆起がキレイに出る。暖かくはなかったが上品だった。モノを見て「かっこいい」と思ったのはこの時が最初かもしれない。◆クラスの友人たちは毛糸の手袋が主流だった。革製の手袋を持っている者も数人いたが彼らは皆その暖かさを競っていた。裏地のついたゴワゴワとした分厚い革製だった。「オレの方があったけーぞ(暖かいぞ)!」などと言って自慢していた。私は決して口に出すことはなかったが「オレの手袋の方がかっこいいぞ」と思っていた。◆幸運に恵まれ貧乏ではなくなったが最近は安物のウールの手袋をしている。今年は久しぶりに薄革製のかっこいい手袋を購入しようと思っている。今朝、この冬はじめてコートを着た。コートを着ながらそんなことを考えていた。

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2013年11月11日 ---- ボス

島倉千代子さん亡くなる

boss-b

島倉千代子さんの代表曲といって出てくるのはまず「東京だヨ おっかさん」続いて「この世の花」か「人生いろいろ」。島倉さんの訃報を伝えるテレビやラジオでもこの3曲が必ず流れていた。◆「東京だヨおっかさん」は二番の歌詞が特に泣かせる。「やさしかった兄さんが 田舎の話を聞きたいと桜の下で さぞかし待つだろおっ母さん あれがあれが九段坂 逢ったら泣くでしょ兄さんも」。靖国神社に眠る兄を母と共に参るもの。私は大学生のときにこの歌詞を知り、この曲を口ずさむようになった。島倉さんは紅白歌合戦に計35回も出場したがこの二番の歌詞を歌うことは許されなかったと聞く。「靖国が問題」だからという。本当だとすれば全くバカみたいな判断。残念で腹が立つ。◆それはさておき私が好きな島倉さんの曲がもう一曲ある。もう皆さん忘れてしまったのか、テレビやラジオの追悼ニュースでも聞かなかった。その曲は「愛のさざなみ」というもの。きっと思い出してくれる方も多いと思うのでその一番の詩を書く。「この世に神様が 本当にいるなら あなたに抱かれて わたしは死にたい ああ湖に 小舟がただひとつ やさしくやさしく くちづけしてね くり返すくり返す さざ波のように」。恋する女性の心を歌わせたらこの人の右に出る人はいない、なかにし礼さんの詞に優しいメロディーを浜口庫之助さんがつけた名曲。なぜだか私はこの歌詞をそらんじている。◆昨日、恩人の墓参りの帰り、車を運転しながら一人で寂しく歌っていた。時がたつのは早い。寒くなった。冬が近づいてきている。

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2013年11月08日 ---- ボス

人に頼る

boss-5

まがりなりにも16年間この会社を続けて来られた。社員も売上も徐々に増えてきた。安定してきた。起業して10年間続く会社は10%もない、と聞いた。16年続いたのは幸運だった。◆会社がなんとか16年間もった一番の要因は「幸運」によるものであることは間違いないが「その次はなにか?」と問われたら「上手に人様に頼ることができたこと」と答える。◆小さな会社では社員ができることは限られる。会社が大きくなるには常に「次のステップへの挑戦」が必要だがそれには必ず専門外の障害が現れる。社員がいくら頑張ってもそれを乗り越えるのは難しいと思われる時にはちゅうちょなく社外の方の知恵を借りるようにしてきた。まずは友人の中から応援団を探した。土木・建築を専門とする友人は多い。会計士も弁護士も友人に頼んだ。友人の友人まで探せば大抵の分野のスペシャリストに行きついた。彼らに顧問になってもらって多くの障害を乗り越えて来られた。それが我が社の特徴であり強みでもあった。◆会社はさらに大きくなろうとしている。幾つかの方面でまた「次のステップへの挑戦」を試みている。社員の意欲は高い。だが実は先日、彼らの頑張りを見る中で、ふと不安に感じることがあった。人に頼ることをせず、なんとか自分たちの力のみで解決しようとしているのだ。もちろん悪いことではない。悪い事ではないが今さら専門外のことを勉強するよりは専門家を探してお願いする方が早く確実にステップを乗り越えられるのに・・。◆話してみて分かった。誰に頼っていいのか、頼るべき適任者を見つけられないようなのだ。「この件に関して自分の回りには信頼できる頼るべき人がいない」という。そういえば当社の顧問及び顧問経験者は総勢40名を超すがすべて私が声をかけた方々だ。これではいけない。◆もっともっと人様に頼る気持ちを社員に持ってもらわねば・・。信頼できる友人の友人を増やすことを勧めねば・・・。簡単なようでなかなか難しい。

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2013年11月05日 ---- ボス

ホームページ リニューアル

boss-b

義理・道徳・美・粋・遊び心・道草精神という6つの言葉を大切にして生きてきた。自分の生き方のみでなく会社の経営や商品開発に関しても同じ。◆私の机の後ろには我が故郷大分の名筆、樋口紫水による「義理 道徳」の大書額をかけている。「経営の根幹は義理と道徳にある」との信念がある。「人様に後ろ指を指されるようなことまでして利益を出すことなど考えるな」と社員には厳しくお願いしている。◆開発に関しては「美・粋」と「遊び心・道草精神」が大切。機能のみの追求では心が和まないし、まず売れない。今朝、朝礼で旨い事を言った。「ゴルフ場に行ったら上手にボールを打つことも大切だがそこに一所懸命になるだけでなく山の景色、花や木々の美しさも楽しむ余裕が大切」◆当社のホームページがリニューアルされた。まだ最終的な完成ではないが、旧ホームページは徐々に姿を消していくことになる。美・粋・遊び心・道草精神という言葉を大切に当社の海老澤課長を中心に作りあげてもらった。遊び心あふれた粋なホームページに私は大満足している。皆さまも是非、覗いてみてください。まずは「エアロファシリティー」と検索してみてくださいね。◆(これ言ったら海老澤課長に叱られるのですが数少ないスカイアゴラ読者にだけ情報を・・・昼間と夜とで動画画面が変化するのですよ。夜の画面も楽しんでください。また、是非、感想をお聞かせください。)

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2013年10月31日 ---- ボス

奥の深い男

boss-a

15年くらい前だろうか、業界大手の商社と大喧嘩をした。まだ若かった私はその商社の担当者を大声で怒鳴りつけた。さらにその商社の社長に怒りの手紙を書いた。いろんなルートを通じ執拗に抗議を続けた。そうすることで問題が解決するはずもないことは理解していたが、舐められてはいけない。若い、うちの会社の社員たちにも示しがつかない。例えるなら、アンパイアの判定に猛烈に抗議し、退場させられるプロ野球の監督みたいなものだったろうか。◆その商社に私と仲の良い伊藤さんという紳士がいた。当時、彼もまだ若かった。そして伊藤さんは私が怒りの手紙を出したその社長を尊敬し信頼していた。伊藤さんは私にむかって「木下さんの誤解もあります。一度社長と会って話してみてください。彼は木下さんが思っているようなオトコじゃない、深く、キレイなオトコなんですよ。」と言った。若い私はとりあわなかった。「そっちが謝りにくるならともかく、なぜこっちが話に行かないといけない?」とかなんとか、伊藤さんにも強く当たった。その商社との距離はその事件を機に大きく開いていった。◆その商社との付き合いはなくなったが狭い業界、いろんな噂は聞こえてくる。そしてその社長を悪く言う人は一人もいない。経緯を全く知らずに「彼は立派だよ、木下さん、彼を紹介しましょうか?」などと言ってくる人もいた。ずっと私は気になっていた。10年が経ち、若い頃のパフォーマンスを反省しはじめた頃、業界のパーティーで偶然彼に会った。既にあの商社はリタイアされていたが彼の方から私に挨拶にきてくれた。「あのときは失礼しました。」と頭を下げてくれた。「いえいえ、私のほうこそ。若輩者が分別も知らず噛みついてしまいました。大変失礼しました。」と心から詫びた。話してみると確かに伊藤さんが紹介してくれたように「深い、キレイなオトコ」の人であった。そして、さらに5年が流れた。◆昨日、突然、メールが届いた。家人の具合を心配してくれてのことだった。医療にも詳しい彼からのメール、適切なアドバイスと励ましが込められていた。嬉しいことに、そしてもったいないことに、この稚拙な文章を毎日読んでくださっているとも書いていた。ありがたい。恥ずかしい。◆私も彼のように人間味のある奥の深いキレイなオトコになりたいと強く思った。川居さん、ありがとうございました。若い頃を無礼をお許しください。

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2013年10月31日 ---- ボス

いやらしいこと

boss-b

「人生の3分の2はいやらしいことを考えて生きてきた」との書き出しで始まる三浦じゅんさんの連載コラム(週刊文春)がとても面白い。この欄で少々固いことばかり書いているが実は私も三浦さんとさほど変わらない。男とはいろんなことを妄想し、それを実現できないかと考え、挑戦する動物だと思っている。そうであり続けたいとも思っている。◆三浦さんは実際に自分が経験したとんでもない過去を披露する。確かにいやらしいことばかりだがこれが爽やかに思われるのだから不思議。なにがこんなに爽やかな印象を与えるのか不思議に思い過去の数冊を読み返してみた。分かった。三浦さんは、どんなにいやらしいことをしても基本的に誰にも迷惑をかけていない。誰からも嫌われていないのだ。これが男の基本であり理想である。◆「こんないやらしいことをして!」「こんな下品なことを雑誌に掲載するなんて!」と軽蔑する女性も多いのだろう。そんな女性に限って配慮の足りない、面白みのないオトコとくっついている。私は、そう思っている。そんな女性を何人か知っている。

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2013年10月28日 ---- ボス

病気

boss-3

金曜の夜、仕事を早くやめ麻雀をしてしまったため土曜日に出勤する羽目になった。溜まっていた仕事を片付け夕方から一人で銀座をぶらついた。たまにはこんな週末も悪くないな、そんなことを思っていた。久しぶりに自宅で夕食。少し飲んだら眠たくなった。テレビで日本シリーズを観戦しながらソファでうとうとしていた。◆ふと気づくと家人が苦しそうにうなっている。腹が痛いという。尋常ではない痛みのよう。「病院に連れて行こうか?」と聞く私に「もう少し様子みる」と答える。疲れと酒のせいで私はまたソファで眠ってしまった。◆夜中、1時半頃、娘に起こされた。「母さん、病院に連れてってって」と。少々、酒気帯びかもしれないが車で日赤病院の救急外来へ向かった。聞くと、下血がひどい、という。救急受付をすませると家人はすぐにトイレに向かう。◆診察が済み、採血し、薬をもらって帰宅したのは午前4時を回っていた。医師は「食中毒の症状」といい「なにか心当たりはないか」と聞いた。「ない」と家人は答える。実はちょうど一年くらい前にも今回と全く同じことがあった。猛烈な腹痛と下血。そのときも深夜、私が日赤に運んだ。やはり土曜日だった。その時も医師は「食中毒でしょう」と言った。◆土曜の夜、くつろいでいるところで発症。症状は猛烈な腹痛とその後の下血。素人だが「これは食中毒ではない」と判断する。食中毒に似た症状の病気。なんなのだろうか。複雑な、重たい病気でなければいいが。家族に病人がいると心が重たくなる。あらためて普段のなにもない平穏に感謝する。

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2013年10月24日 ---- ボス

ドッキリカメラ

boss-2

子供の頃、テレビ番組の「ドッキリカメラ」が面白かった。好きだった。いろんな趣向を凝らしたイタズラを仕掛ける。仕掛けられる方は有名人のこともあれば一般人のこともあった。最後にヘルメットをかぶった仕掛け人が登場し「ゴメンナサイ」という。仕掛けた方も騙された方も笑顔。テレビで観る側も腹を抱えて笑うことが多かった。罪がなかった。◆先日、似たような番組が流れていた。でも少し様子が違う。仕掛けの裏側でモニターを眺めながら、仕掛け人が下品にニタニタ笑いコメントを続けている。仕掛けられるのはアイドル女性や若手芸人。芸能界の力関係では明らかに仕掛けている方(騙す方)が強い。◆アイドル女性は落とし穴に気付かず水中に落ちた。すぐに騙されたと気付くが怒ることはしない。仕掛け人が芸能界の大先輩であり、テレビの向こうには大勢の視聴者がいると思えば腹が立っても隠さねばならない。このような光景が続いた。仕掛けた側は「大成功」とか言いながら大喜び。ゲラゲラ笑っている。◆ヘドが出た。「父さん、テレビなのだから、そんなに怒ることないでしょ。」と隣で観ていた娘が言った。「テレビだから許されないんだ!消せ!」と私は不機嫌。◆なぜ、このような下品な番組を作り垂れ流す?視聴率が稼げればなんでもありなのか?なぜ、賢い視聴者は怒らない? そこにあるのが「イジメの構図」であることになぜ思いが行かない? 力の強い芸能人が弱い者にイタズラをしかけてゲラゲラ笑う。それをテレビで観ながらゲラゲラ笑っている視聴者。グロテスク以外のなにものでもない。こんな番組が高い視聴率を稼ぎ、それに対して怒りの声をあげない我が国のテレビ視聴者。情けない。

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2013年10月23日 ---- ボス

深夜の電話

boss-c

夜中11時30分、いつものように少し酔って自宅に帰りついた。シャワーを浴びてパジャマに着替えたところでマナーモードにしている携帯電話が振るえた。テレビはついていない。静かな部屋。携帯のバイブの音が響く。本を読んでいた家人がこちらを向く。私は「いまどき誰だろう?」と言いながら携帯電話の画面を見た。中学校の同級生、トッチンこと宮崎俊明クンからだ。電話に出た。電話の向こうは少し騒がしい。「トッチン?どうしたん?」。まず私が聞いた。トッチンの声は明るい。「今な、悠子のところで飲んでるんよ。悠子がな、モトミと話してえって。」大分弁で大きな声。少し酔っている感じ。悠子というのは小学校・中学校の同級生。その頃は日本人形のようなとても美しい少女だった。今も綺麗。いろいろあって今は故郷でバーをやっている。「悠子と代わるな。・・・悠子、モトミが出たぞ・・・」 すぐに懐かしい悠子ちゃんの声が聞こえてきた。悠子ちゃんも少し酔っている様子。声が大きい。「モトミ君!私を囲ってぇ!」 いきなりすごい言葉が飛んできた。「もう、やなの。疲れたよ。」 そう言う悠子ちゃんの声は暗くはない。 私はニヤッとしながらも気になって隣の家人を見た。声が漏れて聞こえているかもしれない。・・・・聞こえていた。家人は笑いをこらえきれずに吹き出してしまった。平和な深夜。故郷の友人は楽しい。悠子ちゃんの声の向こうに大声で騒いでいるトッチンの声がまだ聞こえていた。

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2013年10月22日 ---- ボス

無理な職業

boss-c

二か月ほど前から週一回、歯医者に通っている。少しでも怪しいところを総点検中。◆腹が痛いと「病院に行く」という。しかし歯が痛いときに「歯科医院に行く」と言う人はめったにいない。みんな「歯医者に行く」という。おもしろい。歯医者さんは少しかわいそう。◆キーンという高い音でドリルが奥歯を削る。事前に十分に麻酔を打っているがそれでも怖い。顔が引きつる。「痛かったですか?」という歯科医の声に「いえ、怖いだけです。」と答えた。歯科医は再びドリルで奥歯を削りながら「もっと怖いものがありますよ。オンナですよ。オンナは怖いよ。」と僕にだけ聞こえる声で耳元でささやく。すぐ隣にいる女性の衛生士には聞こえない。おそらく本当に女性問題で大変な苦労をされたのだろう。彼の名誉のため、ここで歯科医院の名を明かすことはできないが私はこの歯科医が大好きだ。◆ギクッときた。ドリルの剣先が麻酔の効いていない神経を刺激した。「ウギャー」と声を出した。「あっ、ごめんなさい。ここまでは麻酔が効いてなかったね。」と歯科医。私の背中は汗でびっしょり。痛い。怖い。◆治療のあと歯科医に言った。「先生、僕は絶対スパイにはなれないね。もし歯医者の拷問にあったら国家機密であろうが1秒でなんでも話してしまいます。耐えられません」  初老の歯科医はニッと笑ってウィンクした。かっこよかった。

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2013年10月21日 ---- ボス

航空祭

boss-4

この週末、招かれて三重県の明野にある「陸上自衛隊航空学校」の航空祭に出席してきた。陸上自衛隊の大イベント。全国から多くの防衛関係者が集まる。前夜祭では僭越ながら諸先輩方を前に乾杯の音頭取りを仰せつかった。◆翌イベント当日は残念ながら朝から大雨。それでも地元の方を中心に数千人が見物に訪れた。国会議員や近隣の市町村長なども多い。陸上自衛隊が有するすべての機種のヘリコプターが並び、パトリオットなどの装備品の展示もある。先着1000名は大型ヘリでのホバリングも体験できる。式典の最初に、明野駐屯地司令も兼任する大西裕文航空学校長が「ヘリや装備品を見るとともにこの駐屯地で働く隊員たちを見ていただきたい。」と挨拶された。◆「隊員たちを見ていただきたい」と学校長が挨拶されるずっと前から私は隊員たちを見ていた。そして感動、感心していた。大雨の中、駐屯地の広大な駐車場に着いたのだが隊員の方々の誘導はきびきびとし、分かりやすく、その辺の大型スーパーの誘導員とは大違い。トイレの場所を探す子供を案内する女性自衛官は、デパートガールのようにほほ笑みを絶やさず丁寧に接していた。総合案内所に控える隊員たちはまるで一流ホテルのベルボーイのよう。とにかく隊員全員が「おもてなし」の心を持って来賓、来客を分け隔てなく接していた。◆当社が納める練習用ヘリ「TH480B」が5機で編隊飛行を披露する予定であり、それを楽しみにしていたが、雷の予報があり中止となった。編隊飛行を見ることができずに残念ではあったが、上空を眺めることをせず地上の隊員たちを眺めることにより新たな発見があった。得るところの多い航空祭であった。「みんなのために」と頑張ってくれる意識の高い自衛官が多い。感謝と感動の航空祭であった。

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2013年10月17日 ---- ボス

レナード・コーエン

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二日酔いが厳しくない朝はなるべく7時半頃には出社するようにしている。自室に入るとまず窓のブラインドを上げる。神棚に手を合わせた後、パソコンを立ち上げ、コーヒーを淹れる。次に「本日のCD」を選びスタート。8時40分頃まで高音量で音楽は続く。大抵ジャズを聴いている。◆台風一過の朝、真っ青な空をバックに赤い東京タワーが美しい。今朝、選んだCDはジャズではなくカナダのかっこいい爺さん歌手レナード・コーエンのアルバム。渋い! 先日、秘書の岡崎さんが「これ、面白かったですよ」と読み終わったばかりの本をくれた。驚いた。しょっぱなに我が愛する爺さん、レナード・コーエンの名曲の詩が出てくる。岡崎さんはコーエンを知らないだろう。僕がコーエンのファンということも知らないだろうに。本を読むよりコーエンを聴きたくなった。◆コーエンの曲の中でも最も好きなのが「Dance me to the end of love」。哀愁を帯びたメロディーがたまらない。久しぶりに聴いてみた。素晴らしい。無性に誰かに紹介したくなった。◆故郷の中学校の校長をしている我が親友、菅淳クンにメールで紹介した。「①酔っぱらって聴くこと。②部屋の灯りを消して聴くこと。③できれば煙草をくゆらせながら聴くこと。」との条件まで付けYouTobeを教えた。深夜、0時を回った頃、菅君からメールが届いた。「最高や!」から始まる彼の感想文を20分かけて読んだ。涙が出てきた。友人は嬉しい。昨夜も飲み過ぎたようだ。

※参考までにhttp://www.youtube.com/watch?v=2zjLBWnZGTU


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2013年10月16日 ---- ボス

銀行のコンプライアンス

boss-b

銀行の悪口ばかりを書いてきた。◆経営者となって何度銀行に裏切られたことか。それでも怖くて大声で文句も言えなかった。銀行の裏切りで自殺を考えたことさえあった。テレビドラマ「半沢直樹」では主人公直樹の父親が私と同じような目に遭い自殺する。彼は死ぬ前直樹に「ロボットのような(人間的ではない)仕事をするな。」と言い残す。私の出会った銀行マンの殆どがロボットのような仕事しかできない人だった。銀行員に対する蔑みは未だ深い。◆だが今騒がれているみずほ銀行が非社会的勢力へ融資をしていたという事件では銀行に同情する。同行がオリコの審査を通った顧客にお金を貸す「提携ローン」と呼ばれる融資。自動車ローンなどの顧客に暴力団組員らが含まれていることを把握しながら、契約を解消せず放置していたことが問われている。ならばどうすれば良かったのか。ロボットではない私でも「自然と返済してもらうのを待つ」ことしかできない。待つのがベストの選択と思う。◆現実問題として暴力団の事務所まで行って「オタクが暴力団であることが分かったからおカネ返してください」などと言えるわけもなかろう。◆ドラマ「半沢直樹」がブームとなり世間が「銀行ってこんなところなんだ」と悪意を感じ始めたタイミングであったためにマスコミが面白おかしく書きたてる。この件に関しては冷静な分析や報道をしないマスコミが悪い。◆今回ばかりは「銀行マンも辛いなあ」と、銀行マンに同情している。

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2013年10月15日 ---- ボス

ゴルフ

boss-4

ゴルフをはじめて30年。かなり真面目で熱心なゴルファーであると思っているが一向に上達しない。情けない。恥ずかしい。学生の頃、体育の成績は良かった。小学校、中学校時代は通知票ではずっと「5」をもらっていた。運動神経が良い、と褒められていた。だがゴルフはいくら練習しても上手にならない。それでもゴルフが大好き。ゴルフは面白い。◆この週末もゴルフを楽しんだ。秋晴れの空、真夏のように熱い日差しを浴び、千葉県のロイヤルスターゴルフクラブを回った。相変わらず調子は良くない。インコース13番、173ヤード、ショート。ピンはグリーン左寄りに切ってある。ティーショット、当たりは悪くなかった。が、球は左に逸れバンカー方向へ。バンカーを超えるのは見えた。◆グリーンエッジにあるものと思って歩いていったがボールが見えない。バンカーの中にもない。すぐ隣にサブグリーンがあるがこちらにも載っていない。ラフを一所懸命に探した。見つからない。おかしい。絶対になくなるようなボールではない。◆諦めかけたとき、サブグリーンのホールが目に入った。前日、使用したホールか。「ひょっとして?」・・・歩いていって覗いてみた。果たして私の打ったボールがそこにあった。生まれて初めてのホールインワン。ああ、サブグリーンでなかったら・・・! ◆サブグリーンにホールインワンしても自慢にもならないが面白い。記憶に残ることが起こっただけで満足しよう。

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2013年10月15日 ---- ボス

産経抄

boss-2

こんな稚拙なブログでも毎日書くのは結構ホネが折れる。どのように表現したら自分の思いが正しく読者に伝わるのか悩むこともある。少しでも分かりやすい文章にしたいと思う。だが読者が少なく大した責任もないので手抜きすることもある。手抜きをしても誤字があっても誰からも文句を言われることはない。気楽なものだ。◆だが大新聞のコラムとなると私みたいな手抜きはできない。一人で書いているのか数人が順番で書いているのか知らないが大変な仕事だと思う。読者は厳しい。私も自分のことは棚に上げ、プロの執筆者であるコラムニストには容赦しない。以前も書いた。最近の「産経抄」がおかしい。文章に格調がまったくない。下手!。なにを言いたいのか分からない。気配りのない自己満足的な文章が目立つ。◆「気象庁の統計によると、今年は特に3月が暖かく、大正4年より約1.8倍、平均5.5度も上がり、今月も3月に次ぐ上昇をみせている。」という文が10月12日の産経抄にあった。意味不明。1.8倍ってなんい対して1.8倍なのか?比較すべき数字がどこにもない。筆者はおそらく算数が苦手なのであろう。算数が苦手な者が大新聞のコラムを書いてはいけない。◆かつては4大新聞のなかでも産経抄の格調高い文は際立っていた。今は最低。産経新聞、もっと読者に気を配るべき。

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2013年10月11日 ---- ボス

こだわり

boss-b

女性が服や靴を選ぶときに「着心地」「履き心地」「肌触り」などと口にし出すと歳をとった証拠。若い女性は口にしないし、そもそも気にもしない。ある程度年齢がいった婦人にとっては「着心地」「肌触り」が洋服選択において大切な要素であることは理解する。だがこれらを選択基準の第一にしている女性は寂しい。やはり一番は「みてくれ」だろう。少しきつかろうが肌触りが滑らかでなかろうが、より美しく見えるもの、より似合っているものを選んでもらいたい。◆女性に対してうるさいことを言うが実は私は自分の服装に関してもかなりこだわりがある。ワイシャツはダブルカフで襟はスナップダウン。左のカフに名前を斜めに入れる。時計、ベルト、靴はそれぞれ黒と茶の二色を持ち、スーツの色で替える。誰も気づいていないだろうが自分なりのオシャレ。自己満足であるが仕事に対する緊張感が増す。悪いことはない。◆若く、給料の安い頃からこだわっていたので家人には随分と迷惑をかけた。少し反省。◆ジャズをこよなく愛す私は「みてくれ」だけでなく音に対してもこだわりがある。ビジネスシューズは歩くときカッカッと音がするものしか履かない。これがなかなか難しい。ゴム底の靴が増えたからだ。気に入ったデザインの靴を見つけて底を見るとかかとまでがゴムというものが殆ど。なかなか理想の靴に巡り合えない。ビルの中を歩くときカッカッと音を立てて歩きたい。◆小さなこだわりはビジネスにプラスになると信じている。なにごとにもこだわりのない人が多く寂しく感じている。

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2013年10月10日 ---- ボス

10月10日

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前回の東京オリンピックが少しでも記憶に残っている世代の者たちにとって今日、10月10日は「体育の日」であろう。東京オリンピックの開会式をいつにするか。過去のデータを調べて10月10日が最もお天気が良いことが分かりこの日を開会式にした。1964年10月10日、日本晴れの空の元、東京オリンピックは開会した。翌年からこの10月10日が体育の日になり国民の祝日となった。◆しかし、今年は10月14日が体育の日だという。おかしい。なぜその日が祝日なのか、制定した日にちには理由がある。体育の日は「10月の第2月曜日」ではなく「10月10日」に戻すべきだと思う。「10月10日を体育の日」としたうえでその次の月曜日を振替休日とすればいいのに。

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2013年10月09日 ---- ボス

前田建設工業グループ

boss-a

昨日、前田建設工業グループ各社の社長会の集まりがあった。◆私は大学を卒業すると前田建設工業に入社し、社会人生活をスタートした。きつい仕事だった。厳しい会社だった。思うところあり7年間勤務して辞めた。勝手に辞めた8年後、今の会社「エアロファシリティー株式会社」を設立するにあたり、出資のお願いに行った。厚かましいもんだ。若いからできた。◆若い私の厚かましいお願いを前田建設工業は真摯に検討し、そして受けてくれた。グループ会社の末席に加えてもくれた。◆前田建設工業グループ各社が素晴らしい。各社の繋がりが魅力的。私はこれまで何度も助けてもらった。助けていただいたお礼に伺うとどの社長も必ず微笑みながら「前建グループなんだから遠慮するなよ」と言ってくださった。◆不景気でギスギスしたことの多いこの時代、優秀な社長たちが「カネ」や「地位」ではなく「情」で繋がっている。グループが「数字のみ」で生きているのではなく「情」で繋がっているのだから強い。この「情」で繋がる強さを前田建設工業内部でも、あるいはグループ各社に対しても、深く深く教えてくれたのが私の恩人である故川嶋信義元副社長。昨夜の社長会に出席されたすべての社長が彼の死を心から悲しんでいた。◆川嶋元副社長が亡くなられて今日でちょうど一か月。泣き虫の私はまだ泣いている。

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2013年10月07日 ---- ボス

携帯電話マナー

boss-5

先日、大学生の息子とその友人T君を連れて食事に行った。若く、夢と希望にあふれる者たちとの語らいは楽しい。私も、家人や娘には話せないような、大人の男同士だからできる話をしてあげた。酒も入り、男同士の話は盛り上がった。彼らの目は爛々と輝いていた。◆ただ残念だったのはT君が話の合間にときどき携帯電話(スマホ)を眺めること。時刻を確認していたのかもしれない。或いは誰かからメールか電話があったのかもしれない。礼儀正しいT君は携帯電話のチェックをこっそりとテーブルの下で行っていた。息子の手前もあり私はその場でT君を注意しなかった。◆T君に注意をしなかったのはその場のムードを壊したくないとの配慮からだけではなかった。「オレもこれくらいのことやっているかな?」という自分に対する反省、心配からでもあった。やっていない、という自信がなかった。◆仕事中はもちろん食事中でも相手がそこにいる限り、携帯電話は出るべきでもないし見るべきでもないと思う。着信履歴機能もあればメールもある。今、あわてて確認しなければならない理由はない。楽しい会話を中断して、電話に出る者やメールをチェックする者が多い。ひどいヤツは人と話しながらメールに返信している。◆時代と共にモラルも変わった。東京育ちの若い人は「長幼の序」と言う言葉を殆ど知らない。時代の流れ、モラルの変化の中であらためて携帯電話のポジションを自分なりに考えてみようと思う。これまでの自分の態度を反省している。とにかく人を少しでも不快にさせるかもしれない行為は慎もう。

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2013年10月04日 ---- ボス

映画スター

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映画をよく観る。観る割に詳しくない。詳しくないが好きな俳優はちゃんといる。歴代男性スターではマーロン・ブランド ⇒ ポール・ニューマン ⇒ ロバート・デ・ニーロ ⇒ トム・クルーズ が好き。どこで小遣いを工面していたのか中学生の頃は姉と一緒に映画の月刊誌「スクリーン」や「ロードショー」をよく買っていた。◆私の大好きな俳優というわけではなかったが、先日ジュリアーノジェンマが亡くなったとニュースで報じていた。彼を劇場のスクリーンで観た記憶はない。いつもテレビで観るばかり。当時は「金曜ロードショー」だの「日曜洋画劇場」だの洋画番組が多かった。マカロニウェスタンといえばジュリアーノジェンマ主演が殆どであったような記憶がある。個人的にはクリント・イーストウッドのほうが好きだった。西部劇ではないがアラン・ドロンやマルチェロ・マストロヤンニの方が好きだった。でも当時の「スクリーン」も「ロードショー」もジュリアーノ・ジェンマの方が大きく扱われていて悔しいような寂しいような感じがしたことを覚えている。◆自分が子供の頃の大スターの死の報せはやはり寂しい。

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2013年10月04日 ---- ボス

尊厳自死制度

boss-5

遮断機が閉まる寸前に男性が踏切に進入し、線路上に首を置くように、うつぶせに横たわった。車の中からその様子を見た村田奈津恵さん(40)は父親の制止もきかず急ぎ車を降り、男性(74)を助けようとした。男性は助かったが奈津恵さんは電車にはねられて死亡した。◆また痛ましい事故が起こった。奈津恵さんの勇気ある行動、優しさあふれる行動は讃えなくてはならない。自分の命もかえりみず他人を救おうとすることは容易ではない。◆この男性は突然具合が悪くなって倒れたのか自殺しようとしていたのか詳しいことはわからないが、新聞記事からはどうも後者であったような感じがする。もし自殺しようとしていたとしても強く彼を攻めることもできまい。強く攻めてまた自殺されれば奈津恵さんの勇気ある行動の意味がなくなってしまう。◆この事故の前日(9月30日)に私はこのコラムで「尊厳自死」について書いた。本当に死を望む者を「人様に迷惑をかけず」「安楽に」「人間としての尊厳を持って」死なせてあげる制度ができないものか。このような制度があれば奈津恵さんは死なずにすんだ。



村田奈津恵さん(40)が、取り残された同区の無職男性(74)を助けようと踏切内に進入。電車にはねられて死亡した。男性の命に別条はない。奈津恵さんは父親の運転する乗用車の助手席に乗って踏切が開くのを待っていたが、父親の制止を振り切り救助に向かったという。

父親の村田惠弘(しげひろ)さん(67)=同区台村町=によると、2人の乗った乗用車が踏切北側で停車していたところ、逆側の遮断機が閉まる寸前に男性が踏切に進入。線路上に首を置くように、うつぶせに横たわった。

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2013年10月01日 ---- ボス

不言実行

boss-c

昨日、医者から高コレステロールを指摘され「食生活の改善」と「運動」を指導された。夜、実は銀座で肉料理を食べようと思っていたのだがそれを止めて新橋でサンマの刺身を食べた。これで「食生活の改善」OK。酒はビール1杯と日本酒1合に押さえた。その後、新橋の居酒屋から広尾の自宅まで約1時間かけて歩いて帰った。「運動」も十分だ。この生活を毎日続ければ健康になる、と確信して眠りについた。◆夜中2時に目が覚めた。腹の具合が少しおかしい。カラダ中が痒い。ジンマシンか。眠れないので体のあちこちを掻きながら読書をしていた。痒みは治まってきたが目が冴えてきた。全く眠たくない。でも眠らなければ明日が大変じゃないか、もう若くはない、心配。4時になってほんの少し睡眠導入剤を飲む。◆午前5時50分の目覚まし時計の音が厳しい。いつもより長く、ベッドの中でうつろうつろしながらも頑張って起きだした。今朝は電車で出勤。銀座~新橋の一区間は電車を使わず歩いてみた。朝から「運動」。昼飯は野菜ジュースのみにしよう。しばらくこんな生活を続けてみることにした。◆学生の頃から「不言実行」にあこがれながら決してできない。「有言実行」を目指し「有言不実行」に終わることが多い。

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2013年09月30日 ---- ボス

自殺

boss-5

JRや地下鉄に飛び込んで自殺する方が後を絶たない。なにが原因で自殺するのか。病気か借金苦かあるいは失恋か。苦しんで苦しんで、他の選択肢がなく自死されるのであろう。そんな方へ対して酷な言い方になるが、それでも「死ぬ時くらいは極力人様の迷惑にならない方法で死ね」と言いたい。◆鉄道への飛び込みは多くの通勤通学者が迷惑を被る。家族は保証金を請求されることもあると聞く。担当の駅員や警察官も可哀そう。時には飛び散った死体を集める作業もある。鉄道への飛び込み自殺だけはやめて欲しい。◆とはいえ高層ビルから飛び降り自殺も困ったもの。首つり自殺だって発見者はたまらない。結局、自殺はすべて誰かが大きな迷惑を受ける。◆宗教的に「絶対に許されない」「とんでもない発言だ」とお叱りを受けるかもしれないが、私は是非「尊厳自死」という制度を設けてもらいたいと思っている。肉体的に苦しまなくていいように、また社会的に周りに迷惑がかからないように、医師が立ち会って死なせてあげればいいと思う。「殺人との境い目が分からなくなる」との意見も出ようが、真剣に討論すればなんとか「苦しまずに、迷惑をかけずに、尊厳をもって」自死できるのではないだろうか? こんなことを思う私が異常なのだろうか?

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2013年09月28日 ---- ボス

ロッテ~楽天戦

boss-4

昨日、幕張に住む松崎孝之さん(松ちゃん)に誘われてマリンフィールドまでロッテ~楽天戦を観に行った。楽天は前日、マー君を胴上げ投手に、優勝を決めたばかり。松ちゃんは私と会うと開口一番「木下さん、良かったですね。危うく目の前で星野(監督)の胴上げを見させられるところでした。」悔しそうとも嬉しそうとも取れる顔をしている。松ちゃんは続ける。「今日からは気持ちを切り替え、2位争いですよ。今日の試合が大切です。それでね、今日の楽天は主力選手はみんな二日酔いですよ。昨夜は飲みすぎてるはずです。今日は大丈夫ですよ。」 松ちゃんの読みは深い。◆試合はロッテがやや押し気味に進めている。5回が終わったところで松ちゃんは既にビールを4杯、私も3杯空けていた。そしてロッテが1点リードして迎えた6回裏の攻撃。1アウト、ランナー3塁で打席にはサブロー。ここで松ちゃんが怒り出す。「伊藤(監督)は去年までの西村(監督)に比べたらはるかにいいけど、それでも、なんでここでサブローをそのまま打たせるわけ?ここは代打でしょ。木下さん、サブローは昨日も散々でした。ここで打てるわけありません。今が突き放すチャンス、今日のゲームのヤマですよ。ここは福浦かブラゼルを・・」と熱く語っているところでカキーンと鋭い音。ボールは高く舞いレフト後方、楽天応援席、外野スタンドに飛び込んだ。2ランホームラン。◆結局6-0の楽勝だった。ビールは松崎6杯、木下4杯だった。◆試合後、ロッテのヒーローインタビューのあと、楽天の選手たちがフィールドに出てきた。パリーグ優勝のお礼をレフトスタンドの楽天応援団に伝えるためだろう。驚いたことにこのときロッテの応援団席からも楽天を讃える熱い声援があがった。この球場に応援に来ているのは内野席も殆どがロッテファン。そのロッテのファンのみんなが昨日優勝を決めた楽天に拍手を贈った。嬉しかった。私も一緒に拍手した。楽天頑張れ!負けるなロッテ!◆野球は楽しい。スポーツは素敵。日本と韓国と中国もこのようになったらいいのになあ、などと手を叩きながら思っていた。

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2013年09月27日 ---- ボス

立ち退き? 都営住宅

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2020年の東京オリンピックに開催に向けて新国立競技場が建設される。それに伴い近隣に存在する都営住宅の住民たちに立ち退いてもらう必要が生じたという。例によって早速テレビでは「立ち退きさせられる可哀そうな都営住宅住民」を同情深い視線で報じていた。「なんとかならないものか」などと心配そうにコメンテーターが言う。◆なんでもかんでも無理やりに弱者を作りだし、その弱者を憐れむフリをして自分を良く見せようとするズルいテレビ。実は数億円もの年収を得ていながら、自分も弱者であるようなフリをし、自分が作り出した弱者に同情する司会者。このバカな構図はいつまで続くのか。◆かねてから赤坂や青山などの都心の一等地に都営住宅(或いは区営?)を置く必要があるのか疑問だった。近隣のアパート、マンションに比べ1/5程度の賃貸料。たまに空室が出て、抽選をすれば100倍を超える競争率。抽選に当たった幸運な者は当然20年でも30年でも住み続けたいだろう。こんな不公平なサービスはない。◆バカな役人はこう反論する。「違いますよ。一定の基準を満たせばどなたでも応募できるのです。抽選は公平に行われています。機会の均等は守ってます。」◆1%に満たないラッキーな人に都民の税金で安く居住させることが公平ではないことは中学生でも理解できるだろうに。◆私は、都営住宅、区営住宅が要らない、と言いたいわけではない。都心の一等地には必要ない、競争率が5倍を超えるようなギャンブルみたいなものは必要ない、身体が健康ならばせめて5年間程度の上限期間を設けるべき、そういうことを言いたい。◆渋谷区千駄ヶ谷の一等地、2LDKで家賃2万5千円、30年間以上ここに住み続けることができたとてもラッキーな方々になおも同情を示すマスコミ。この状況を「おかしい!」と思う人が少なすぎる。

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2013年09月20日 ---- ボス

リニアモターカー

boss-5

リニアモーターカーの品川~名古屋間の工事着工が秒読みになった。品川駅は大深度地下駅だという。品川~名古屋が40分間だという。まさに夢の超特急。◆品川~名古屋の予算が5兆円を超えると言われる。予算が5兆ということは現実にはその倍、10兆円くらいかかってしまうのだろう。本当に必要か。◆現行の新幹線「のぞみ」で名古屋まで行くのは1時間半。ひと眠りするのにちょうどいい。これが40分になったところで、どれほど「楽になった、便利になった」と感じるものか。今、6時間かかっている東京~博多が2時間で移動できるというなら魅力も分かる。わかるが恐らく博多までリニアを通せば20兆円以上はかかる。費用対効果を考えればやってはならない。◆建設業に関わるものとして、仲間の業界人から叱られるだろうが、将来のことを考えるとリニアなど作ってはならない。リスクが大きすぎる。日本株式会社には優秀な、冷静な、経営者がいない。

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2013年09月20日 ---- ボス

付き合いたくない銀行

boss-2

週刊ダイアモンドが半沢直樹特集のようなものを組んだ。銀行をいろんな角度から滅多切り。電車の吊り広告に「付き合いたい銀行、付き合いたくない銀行」とあった。「付き合いたくない銀行」が特に気になった。きっとあの銀行だろう、と思った。◆読んでみた。やはりワーストはあの銀行だった。選ばれた理由が「銀行都合の営業活動」「銀行というよりは“商売”という感覚」とのこと。まったく同感。あの銀行の、あの担当者とその上司の顔を思い出し、またまた腹が立ってきた。倍返しは無理だが1/10返しでも1/100返しでもしたいものだ。

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2013年09月19日 ---- ボス

揚げ足とるな! バカなマスコミ。

boss-2

「今は政党の段階で候補者の選び方が未熟だ。政党が本当に正しい意味で国会議員を選ぶことさえできれば、あまり大きな声では言えないが、選ぶ人がアホでも、選ばれる人は立派だ。」というようなことを自民党参議院議員の脇雅史氏が言った。この発言が「選挙民はバカだ」と言ったと曲解され、例によって新聞・テレビが騒いでいる。◆まったくおかしなことを言っているように私には思えない。至極まっとうなことを言っている。立候補する候補者がすべて善人ならばバカが投票しても善人しか当選しない。立候補者に悪人がいれば、それを見抜けぬバカな選挙民によってその悪人が当選する可能性がある。だから立候補者を決める段階で候補者を善人ばかりに絞りたい。そのとおり。◆そもそも騒いでいるテレビ局、新聞社の人間たちの方がエリート意識が強く、はなから「国民はバカだ」と思っている。私はそう感じている。彼らは、「国民の殆どはバカだ」とは思っているが、そのように受け止められるような発言は絶対にしてはならないと常に注意している。だから国会議員がホンネをしゃべったら、或いは誤解されやすい表現をしたら「待ってました」とばかりにバッシングする。弱い方に味方するフリして正義人になる。◆本音を言おう。国民の大多数は選挙において賢くない。賢くない奴らを味方につけたいばかりに、本音を言ったヤツを貶すマスコミはもっとズルい。◆脇さん、頑張れ!

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2025年01月07日 ボスの
スケジュール
  • 午前接客(来客多数)
  • 午後事業計画チェック
  • 夕方西麻布某所で会食
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