‘ボス’ の記事一覧
◎2012年11月20日 ---- ボス ◎
- 俳句と短歌
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もともと興味はあったが、年を重ねるに連れ一層、俳句や短歌或いは川柳などの話題に触れることが多くなった。先日も行きつけの銀座のバーでそんな話になった。◆銀座7丁目のバー『曜』はママが元新聞記者であった所以でか文筆業の方やテレビや雑誌でおなじみの評論家の先生などインテリが多く集っている。インテリと言っても少々酒が入ればただのスケベオヤジになる方も多い。そんな中、いつも姿勢をくずさず一人にこやかにグラスを傾けている小山(おやま)さんという紳士がいる。私より5歳くらい年長か。某大手企業の重役。「こんな品の良い、かっこよい飲み方を見習いたい」と彼と出会うといつも思う。その小山さんと先日、カウンターで隣になった。なぜか俳句・短歌の話題になった。「去年(こぞ)今年(ことし) 貫く棒の ごときもの」(高浜虚子) 「雀らも 海かけて飛べ 吹き流し」(石田破郷) この2句が小山さんの好きな句だという。なんと知的!◆私も負けずに好きな短歌を披露した。「会はぬと決めて 会はざる日々に ハナミズキ 若き名もなき 木に替わりたり」(澤村斉美)
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◎2012年11月19日 ---- ボス ◎
- 大異を捨て小同に就く・・・?
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「維新」--「民主」-「自民」--「太陽」。注目の4党を私の理解で並べるとこのような位置関係になっていた。「民主」と「自民」の距離が近い。「民主」と「自民」がくっつくなら分かる。それなら「小異を捨て大同に就く」大連合になったかもしれない。楽しくはないが、我が国が取りあえず安定するにはこれしかないと思っていた。ところが「小異を捨て大同に就く」と言って連合したのが「維新」と「太陽」。どうなんでしょう?これは誰が考えても「大異を捨て小同に就いた」感じ。◆好き嫌いはともかく「維新」の橋下さんも「太陽」の石原さんも有能。魅力的。リーダーとしての器は十分。◆「維新」も「太陽」も旗幟鮮明(きしせんめい)。分かりやすかった。それぞれ魅力があった。くっついてはダメ。せめて「維新」と「民主」が連合を組むとか、「自民」と「太陽」が連合を組むのならまだ分かりやすかった。どうも、やっぱり政治は難しい。◆どうでもいいが、もしこの4党の党首が皆高校生で私も同級生だったらどうだったか、想像してみた。私は橋下さんと一番近く、「トオル」などと呼んで仲良くしている。隣のクラスの委員長が石原さん。私と「トオル」も一目置き「イシハラクン」と呼んでいる。私のクラスにはとてもまじめで良いヤツの野田さんがいる。「ノダ」と女子からも呼ばれている。誰からも嫌われず女子の友達が多いが意外と親しい男仲間がいない。安部さんはもっと友達が少なくいつも窓際の席に一人。みんなに陰で「アーベェ」と呼ばれる。たまに話を向けられると小難しいことをペラペラしゃべっているがみんなにどこかバカにされている。ガリ勉だが成績が上がらないいじめられっこタイプ。私の各党党首の学生時代イメージは以上であるがこのイメージと現在の彼らの政策・理念、さらに私の投票行動とは殆ど関連性はないことを断っておく。・・・・・・・◆◆◆(4党首の学生時代を想像しただけで現在の彼らの評価とは一致しません。自民党総裁となられた今の安部さん、我が国の総理になったとしても十分な力量のある政治家だと思います。)・・・私の本心なのですが「そんな言い訳するくらいなら最初から書くな!」とお叱りを受けそうな気もします。◆◆◆「この欄では政治の話をなるべくしない」と心がけているが、なぜか、また書いてしまった。
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◎2012年11月16日 ---- ボス ◎
- 「原発反対」を叫ぶ人々
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昨夜、少し飲みすぎてタクシーで帰宅した。途中、霞が関付近で信号停止していると小規模なデモ隊のような一団がいる。座り込みなのかもしれない。なにかシュプレヒコールが聞こえる。窓を開けて確認すると「原発反対」と繰り返している。◆「原発反対」に反対する気はない。いずれは原発がなくなることがいいと思う。原発なしで快適な生活が続けばありがたい。原発に代わる安くキレイな発電装置が普及すればいい。だが、霞が関で夜中にシュプレヒコールを上げる方々の仲間になる気もしないし応援する気もない。「原発反対」に極めて熱心な彼らは、どの程度、実際に今原発がなくなったときの生活を理解しているのであろう?◆私には夜中に霞が関で「原発反対」を叫んでいる方々の殆どすべてが、機会があげば「増税反対」と叫ぶのだろうと思えてしまう。「原発は直ちにすべてなくせ」「電気料金の値上げは絶対にダメ」「増税なんてとんでもない」などは無茶なこと。◆彼らのシュプレヒコールが「増税やむなし、原発反対」と変わった時にやっと説得力を持ってくる。
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◎2012年11月15日 ---- ボス ◎
- 銀座の駐車場
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銀座には「10分間600円」という民間のコインパーキングがある。「誰が停めるのか?」と思うがそこそこいつも満杯に近い。そしてそのすぐ脇の道には「1時間300円」の公共路上パーキングが並んでいる。こちらは常に埋まっている。「どこか空かないかなあ」と狙っている車がうろうろしている。空きが出ればすぐに埋まる。◆「民間は10分600円」「都(警視庁)は1時間300円」。実に12倍の開き。おかしくないか!! 「多くの方に公平に利用してもらうため」と警視庁は言う。果たして本当に「多くの方が公平に利用」できているのか?検証しているのか? 恐らく路上パーキングの料金は東京都の収入になるのだろう。「たまたまラッキーな人」そして「ずるい人」のみが恩恵を受けるような料金設定をする東京都(警視庁)という組織を情けなく思う。◆もうすぐ都知事選。都知事は東京都の経営者。貸すばかりで返してもらえないような、ずさんな銀行を作るよりは、路上パーキング料金の値段を上げサービスを受けた者からきっちり回収する方がよっぽど都民のためになる。経営感覚の優れた都知事を選びたいものだ。
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◎2012年11月14日 ---- ボス ◎
- パソコン遠隔操作事件
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日本の各地で誤認逮捕がおこったパソコン遠隔操作事件。今度は真犯人と思われる男が自殺をほのめかすメールを報道各社へ送ってきたという。私は恐らく彼はもう既に死んでいるのだと思う。彼の生死はともかく、恐ろしい奥の深い事件だと思う。◆この欄で以前、これまでの戦争は人員・物資の多い方が勝つパワー戦争であったがこれからは一人の天才がサイバー戦争で世界を支配できる可能性がでてきた、というようなことを書いた。◆私はコンピュータや軍事に詳しいわけではないが、恐らく、とてつもない知力をもった悪の天才が生まれれば、彼一人で米国・ロシア・中国の核ミサイルを発射させるようなことができるのだろうと思っている。「そんな心配はありません。セキュリティーは万全です。」という奢った気持ちを持っている方が多いであろうことがもっと心配。杞憂にすぎなければいいが。
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◎2012年11月09日 ---- ボス ◎
- 商工中金
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商工中金の担当者から電話があった。2年ほど前、当社が防衛省との大きな契約が決まった折りに私が相談に伺ったときの担当者だ。「相手が防衛省で既に契約書もある、いくらかお借りできないか」との私の相談・お願いに彼は見下すように「そんなん無理ですよ」と言い放った。「お宅のような売り上げの小さな会社に、いくら相手が防衛省って言ってもそりゃ無理よ」と続く。けんもほろろ。「みずほ銀行」や「りそな銀行」が真摯に当社への融資を検討くださっていた頃だったから、この商工中金の担当者の誠意のなさ、態度の悪さにあきれた。◆果たして、複数の銀行が当社へ融資くださり防衛省との契約も順調に進んでいる。そんななか先日、あの商工中金の担当者から電話があった。「防衛省との契約、順調に行っているって聞いています。良かったですね。」と話し始める。「ところで当社も是非、お付き合いさせていただきたいんですけど・・・。」と、猫なで声。私はしばらく黙っていた。するとまた彼は以前の見下すような声で「やっぱ、今さら無理ですよね?」と言う。◆「分かっているんだったら、くだらん電話してくるな!」と怒鳴りたかったが、5年前なら怒鳴っていたろうが、少し大人になった私は「ええ、みずほ銀行さんやりそな銀行さんがとても良くしてくれてますから間に合っています。」と穏やかに答えた。◆恥ずかしげもなく平気で手のひら返しのできる銀行マン。男として、人間としての矜持はないのか。情けないヤツが多すぎる。
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◎2012年11月08日 ---- ボス ◎
- 社員募集
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ずーっと技術系の社員募集を続けていた。即戦力を求めているため転職組を狙った。建設会社か設計会社に現在勤めているか、最近まで勤めていた方が対象。長引く不況のせいか予想をはるかに超える応募があり、面接をした。◆即戦力を求めるのであるから、それなりの能力と経験の有無をこちらは確認したい。応募してくる方々の履歴書を見ると同情したくなるものばかり。多くの会社を転々としている方が多い。ほとんどの場合、不況による会社都合やあまりの待遇の悪さに耐えられず辞めたもの。◆「あなたが辞めたその会社と今はどのような付き合いがありますか?あるいはその頃の同僚や先輩などとは?」との質問をすべての応募者に対して投げた。多くの方は「会社に不満があって辞めたので今は誰とも付き合いはありません。」というような返事だった。技術者には一匹狼的な方が多い。実力の世界と思っている者が多い。間違い。◆複数の会社を転々とし能力の高い設計士がいた。彼は辞めた会社の同僚とは全くコンタクトはない、と言う。その彼が面接の最後に聞いてきた。「入社までに身に着けて置いた方が良いスキルはどのようなものでしょうか?」と。◆私は答えた。いや、答えたかったが口には出さなかった。「例えば英語の試験。あなたは70点取れる能力を持っているとしよう。あなたの今の質問は『どの分野の単語勉強をしたら良いですか』というようなもの。私は70点の能力で単語を増やそうと勉強する人よりも、65点しか能力はなくても辞書を数冊持っている方の方に魅力を感じる。」と。もちろん辞書とは相談できる同僚や先輩のこと。◆「試験の点数が高い方が能力も給料も高くて当然」と思い込んでいる技術者があまりにも多い。寂しいこと。・・・そして・・・◆過去の経験と友人を大切にしている技術者2名が近々私の会社で一緒に働くことになった。
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◎2012年11月07日 ---- ボス ◎
- 「北のカナリアたち」
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故郷に素晴らしい友が何人もいる。中でも中学校時代の同級生、菅淳(すがあつし)君との付き合いは長く深い。中学時代はともに野球部で一緒に懸命に白球を追いかけた。彼は中学卒業と同時に親元を離れ単身、東京の高校、大学へと進み野球を続けた。今は故郷の小学校の校長をしている。彼と、高校・大学時代は文通し今はメールをやり取りしている。◆彼からの手紙で、高校時代は東京の流行をいち早く知ることができた。当時はまだ東京と田舎とでは流行に随分な時間差があった。まだジャズを聴き始める前、フォークを中心に東京での流行を教えてもらっていた。大分の田舎ではまだ誰も聞いたことがなかった小坂明子『あなた』とか、ふきのとう『白い冬』など私は人よりも早く口ずさんでいた。◆菅君との文通では音楽だけでなく文学や映画に関する情報交換も多かった。お互いの「私の好きなミステリーベスト10」だとか「啄木の歌ベスト10」などを高校時代に交わした。◆今は私が東京、彼が故郷大分県佐伯市だが読書情報や映画情報の交換は絶えない。そんななか先日彼から映画「北のカナリアたち」を勧められた。「泣きました。声が出るくらい。」と彼のメール。ここまで書かれると行かないわけにいかない。◆で、私の感想。確かにすごく良かった。泣いた。吉永小百合さんはいつまでも若く美しい。
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◎2012年11月05日 ---- ボス ◎
- うそつき
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20年近く前の話だからそろそろオープンにしてもいいだろう。私は部下50名の航空事業部のトップになった。取締役航空事業部長という肩書。30歳代も半ばを過ぎたあたりだからまだまだとても若かった。世の中はバブルが崩壊したところ。ある日、三井物産関係の航空商社のM社長に呼ばれた。某役所の課長Nさんの天下りを引き受けてくれという。「本来なら当社が引き受けなければならないのだけど、この景気の問題もあり、それから親会社との関係もあり・・いろいろと複雑で・・」と歯切れが悪いながらも「とにかく引き受けてくれ」と言う。私は一つ条件を提示した。「来年の○○を当社に発注してくれるなら・・・」と。民間会社間の話だから談合でもなんでもない。その社長は私の条件を呑んだ。◆半年が経ち、約束通りNさんは私の会社に来た。ところがM社長と約束した仕事は「受注できそうにない」と部下からの報告。私はM社長を訪ねた。「約束が違うじゃないですか!」と。M社長はのらりくらりと交わす。そのとき彼が言った言葉を今も忘れない。「木下さん、私は『彼を引き受けてくれたらその仕事はきっとオタクが受注することになるでしょう』とは言いましたよ。でも『必ずオタクに発注する』とは言っていません。」というもの。◆「彼の方が役者が一枚上」という見方もあるだろう。「『生き馬の目を抜く』と言われる商社間の話。木下さんは甘い。」という指摘もあろう。だが、男として人間として、このようなウソ・詭弁を許すことはできない。狭い業界。先日、ある方の葬儀で80歳近くなったM社長を見かけた。向こうはこちらに会釈をしてきたが私は無視した。「つまらない男」と、いまだに軽蔑している。◆この欄で政治の話題はなるべく避けようとは思っているが、「辞める」と言って辞めない「鳩山議員」や「近いうちに解散」と言っておいて解散しない「野田内閣」の屁理屈を聞いていたら男として最低のM社長を思い出したので書いてみた。
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◎2012年11月01日 ---- ボス ◎
- 大腸ポリープ
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先日(30日)、大腸の精密検査を受けた。内視鏡をお尻から突っ込む検査。初めての経験。下剤を前日から飲み腹は空っぽなのに検査前にはさらに2リットルもの下剤入りの水を飲まされる。かなり苦痛。胃カメラに比べると随分と大変。検査の前に「もしポリープ等が見つかったらその場で摘出手術をお願いします」というような内容の紙にサインをしておいた。◆後ろに穴の開いた妙なパンツを穿かされて寝台に横になった。「軽い麻酔を打ちますね」と言う声が聞こえたところで記憶は途絶えた。目が覚めたら手術が終わっていた。「ポリープが見つかったので取りましたからね。」という看護師の声。簡単なもの。痛みもない。「傷口はホッチキスで止めている」というようなことを朦朧とする頭で聞いた。自分の大腸の中の写真を見せられてなにか説明を受けた。◆「ホチキスが取れてしまうと大量の出血に繋がりますから絶対にお酒は禁止ですよ!」との声だけが鮮明に聞こえた。しばらくはジュースを飲みながらのジャズバーになりそう。
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◎2012年10月31日 ---- ボス ◎
- 4勝3敗 と 4勝2敗
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先日この欄で日本シリーズの勝敗確率に関して書いた。両者の実力が同じなら4勝3敗になる確率と4勝2敗で決着する確率は同じ、というもの。いずれも第5戦終了時には3勝2敗の状態になっている。第6戦でどちらが勝つか。3勝している方が勝てば4勝2敗の決着。2勝の方が勝てば3勝3敗となり、決着は4勝3敗になる。◆もう少し算数論を述べると4勝3敗で決着するも4勝2敗で決着するも確率は5/16.である。ヒマだったから過去の日本シリーズのデータを調べてみた。これが実に面白い。これまで62回のシリーズで4勝3敗の決着が19回、4勝2敗の決着が20回。19/62が4勝3敗。20/62が4勝2敗。少数に直すと4勝3敗が0.322、 4勝2敗が0.306。5/160 =0.312であるから確率論はぴったり一致している。少し難しすぎますか?◆さて今夜は巨人、日ハム どちらだろう。
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◎2012年10月29日 ---- ボス ◎
- 携帯電話
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docomoの携帯電話を使っている。とても薄く、胸のポケットに収まる。もちろんメールもできるしiモードドもつながる。子供たちからは「そろそろスマートフォンにしたら?」と勧められるが今のもので不自由を感じたことがないので替える気はない。いや、なかった。◆先週半ばから米国シアトルに出張した。成田を飛び立つ直前まで携帯電話でいろんなやりとりをして機体に飛び乗った。シアトルに着いてすぐにメールの返信を確認したかったがシアトル空港ではずっと「圏外」表示。私以外はみな既に携帯電話で日本からのメールをチェックしている。タクシーでダウンタウンに移動するが「圏外」表示が消えない。なぜだ?韓国でも台湾でも繋がったのに・・?前回の米国出張はシカゴだったな、シカゴの時は繋がったと思うが・・・?◆困っている私を見て、同行したユーロコプター社の藤澤さんが確認してくれた。「木下さん、今、NTTに電話して聞いたのですが、その機種は古くてシアトルでは通信サービスはしてないとのことです。」と。藤澤さんは困ったような顔をして、いや見ようによっては嬉しそうな顔をして教えてくれた。すると中日本航空の石黒さんが「木下さん、なにかあれば私の携帯に連絡するように会社の方へ伝えてください。」と優しく言ってくれた。彼も心なし嬉しそうな顔をしていた。◆おなじ携帯電話を5年以上使い続けている人は極めて稀であるらしい。どんどん進歩している。こちらは追いつかない。ついこの間まで米国出張時の連絡はホテルの電話かFAXだった。それが今は携帯電話がつながらないだけでとても不自由を感じ、不安を覚える。進歩の速さが怖い。◆昨日夕方、帰国し夜には「各社のスマートフォンの比較表」などを熱心に読んでいる自分がいた。
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◎2012年10月24日 ---- ボス ◎
- 堀紘一氏の講演
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ある銀行のお誘いで株式会社ドリームインキュベータ代表の堀紘一氏の朝食懇談会に出席した。堀さんのことは20年以上前から深夜の「朝まで生テレビ」で知っていた。歯に衣着せない語りでかつ論理的。押し出しも強く声もいい。その堀さんが世界的な経営コンサルティング会社「ボストンコンサルティング」を出て、自分で「ドリームインキュベータ」を立ち上げた。◆話がうまい。ひきつける。自分でリスクを取り創業し、成功された方の話は魅力がある。経営者にとって、とてもためになるお話をいろいろとしていただいた。中で「本当にそうだ!」と感心した言葉。「一流大学を出たいわゆる学歴の高い奴らってのは、言い訳と出来ない理由をのべさせたら凄い」と。私は思わずニヤッとした。そういえば私が防衛省へのビジネスにトライしようと考え始めた頃、相談する業界内の方々の中で学歴の高い方はみなさん「出来ない理由」を得々と語り「やめた方がいいですよ」とアドバイスしてくれた。◆あのとき、社内に高学歴の部下を持っていなかったからトライできたのかもしれない。堀さんは続けた。「あなたが聞きたいのは『どうやったらできるか』ということなのに奴らはそれには答えず『なぜできないのか』の説明を繰り返すだけでしょ?」と。◆堀さん個人は東大法学部出身の超エリートであるが超エリートらしくない発想と行動力が彼の魅力であり現在の彼の成功の元なのだろう。私ももう少し頑張ってみよう、と思った。
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◎2012年10月23日 ---- ボス ◎
- コンサート続き
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19日の夜、銀座のジャズバーで若き天才ピアニスト杉山英太郎に「エマニエル夫人」をリクエストし、みんなで懐かしんだ後、数軒ハシゴして最後は西麻布のなじみのバーに入った。カウンターには客が一組いた。その一人がなんと甲斐バンドの甲斐よしひろさんだった。私より4歳年長であるが若い。私より4歳年下に見える。感じの良い方。「エマニエルのメロディーが好きで、さっき銀座のジャズバーで聞いてきたんですよ」という私に甲斐さんは「あの単純なメロディーが!?」とあきれたような顔をされた。作曲のプロにとっては「エマニエル」はつまらないメロディーなのだと思い、話題を変えた。◆翌20日の夜、ユーミンのコンサートに行った。それほど感動するステージではなかったがアンコール曲の「卒業写真」では涙が出た。最後は珍しいスタンディング・オベーションとなった。◆一日置いて22日の夜、国際フォーラムに3年ぶりの「吉田拓郎コンサート」に行った。前から15列目。最高の席。3年ぶりに見た拓郎はとても若かった。私より11歳年長だが一緒に歩くと多分同い年くらいに見えるのだろう。指笛がなり、会場内のあちこちから「タクロー!」と声援が飛ぶ中、吉田拓郎が静かにギターを爪弾き始めた。つかみ。・・・なんとタクローが選んだつかみの曲は・・・・あの「エマニエル夫人」だった。ますます吉田拓郎の深い深いファンになった。
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◎2012年10月22日 ---- ボス ◎
- 髪の川柳
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短歌や俳句、自分で作ることはないがとても興味がある。今でも年に数冊は詩集・短歌集・句集の類を購入する。啄木の歌はまだ多分20以上は諳んじている。で、今朝は川柳。もちろん川柳も大好き。川柳はたまに自分でもひねってみる。自分で作ったもので傑作と思っているのは「ダイエット 減ってもないのに リバウンド」 そして 「回転ドア ほとぼりさめたら ライブドア」◆さて、昨日、某企業が募集した髪にまつわる川柳の佳作が発表されていた。「披露宴 母の白髪に ありがとう」 「帽子好き お洒落なダンナと 人は言う」 「休日も 毛無げに頑張る パパが好き」 「『紙がない』 叫ぶダンナに 『あんたもね』」 「猛暑でも 髪はスーパー クールビズ」・・・たしかにどれもそこそこ上手い。面白い。しかし数年前、ラジオで聞いた川柳には及ばない。その川柳とは・・◆「信じない 痩せる 儲かる 毛がはえる」
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◎2012年10月19日 ---- ボス ◎
- エマニエル夫人
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エマニエル夫人のシルビア・クリステルさんが亡くなった。60歳だった。私より5歳年上。◆「エマニエル夫人」を初めて知ったのは深夜のテレビであった。おそらくまだ日本で封切られる前だろう、11PMで大橋巨泉さんが紹介していた。私は母親が眠ったのを確認し、テレビの音を極力小さくし、毎晩のように11PMをそっと見ていた。大人の世界をのぞいていた。◆数か月遅れて、地方の田舎都市でも上映された。夜、友人と見に行った。大した小遣いももらっていなかった頃、どうやって入場料を工面したのか覚えていない。青春の思い出の一つ。なにか後ろめたい気持ちを持って入った映画館。大人の世界。・・・・・だが残念なことに(?)当時、シルビア・クリステルは私のタイプではなかった。田舎の高校生にとって5歳年上のショートヘアの外国人の美しさは分からなかった。もちろん美しくエロチックな映像には興奮したことだろうが覚えているのはそのことよりもむしろあの甘美で切ないテーマ曲に感動したこと。◆エマニエル夫人シリーズのDVDを持っている。1年ほど前だろうか、自宅で観た。ビックリした。シルビア・クリステルがものすごくきれい。かつて田舎の高校生が見た5歳年長のクリステルと都会のオジサンが見る若いクリステルは全く別人のようであった。それにしてもこの映画のテーマ曲の美しさもたまらない。私の好きな映画音楽ベスト10に入る。あまり知られていないのが「エマニエル夫人」と「続エマニエル夫人」のテーマ曲の違い。フランシス・レイ作曲の「続エマニエル」もまた甘美で上品で切ない。今夜は銀座のジャズバーで「エマニエル」をリクエストしてみよう。
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◎2012年10月17日 ---- ボス ◎
- 4勝3敗 と 4勝2敗
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プロ野球ではセパ両リーグともクライマックスシリーズも終盤に突入した。その後、日本一を決める日本シリーズへつながる。今年は10月27日からの予定だ。セリーグ、パリーグを制したチームの戦い。先に4勝した方が日本一の栄光を得る。日本シリーズ前には必ず「何勝何敗でどちらが勝つか」が話題になる。スポーツ番組では評論家が予想し、居酒屋ではオジサンたちが熱く語る。ここでよく聞くのが「両チームとも実力はほぼ互角。だからどちらが勝つにしても4勝3敗での決着でしょう。」という意見。実は間違っている。◆私は経営者として事象を常に客観的に捉えようとするクセがついている。確率論でものを考える。部下にもお願いしている。「まずは客観。まずは確率。そのうえであなた方の主観を交えて欲しい。」と。理論的には「実力が同じ」であれば4勝3敗になるも4勝2敗になるも同じ確率。「実力が互角だから4勝3敗で決着」ということは確率論からは間違った推測になる。これを理解していない経営者も多い。確率を知らない経営者というのは言い換えれば主観のみで仕事をしている経営者ということ。そういう方々と深い仕事の付き合いはしたくない。◆確率を苦手な方に少し解説。最終的に4勝3敗になるも4勝2敗になるも、必ずその過程で3勝2敗の状態を通る。Aが3勝、Bが2勝の状態だ。次の試合でAが勝てば4勝2敗での決着、Bが勝てば3勝3敗になる。3勝3敗になるということは4勝3敗での決着になるということ。・・・少し難しいか?
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◎2012年10月16日 ---- ボス ◎
- 食事のマナー
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三十歳を超えたなら最低限の食事のマナーを知らねばなるまい。小僧・小娘なら人が注意し、教えてもくれようが三十を超えた者に注意する人はまずいない。自分で勉強するしかない。いや、勉強などすることもない、気配りすればそれでマナーは十分なのだから。ワインの頼み方やナプキンの使い方を言っているわけではない。「気配りしながら、楽しく食べましょう。それがマナーですよ。」と言いたいのだ。◆先日、お昼に、ある方と銀座の寿司屋に入った。そこそこの高級店である。私はよくこの店を利用する。ランチの握り寿司のコースを頼んだ。回転すしとは違う。板さんが一貫ずつ握ってくれ、二人の前に置いていく。鮨は握りたてが最も旨い。出されたらすぐ食べるのが板さんへの気配りでもある。ところがその相手は仕事の話、自分の話に熱中し、出された鮨に手を付けない。「まあ食べましょうよ」と私が言うとやっと一貫手を付ける、といった具合。つけ台に三貫ほど並んでも話に夢中になっている。板さんも困ってしまう。次のものをなかなか出せない。「食欲ないならないと言え!」「さっさと食え!」と言いたい気持ちを抑え私はにこやかに会話を続けた。◆板さんに気を使い、私は「ペースは気にしなくていいよ。待たないでいいから全部握って出して」とお願いした。板さんは救われたような顔をした。「このアナゴ最高に旨いよ」などと板さんに言い、話題を食事に持っていこうとするのだが、彼は全く興味を示さずつまらない話を続ける。私は「この方との仕事はないな」と思った。◆仕事の話に熱中するあまり食事に気を配ることのできない人が多い。「今のあなたの仕事は私と一緒に楽しく食事をすることなのですよ」と言ってあげたいがいい大人に向かってそれは言えない。このタイプの男は間違いなく仕事ができないと私はみている。
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◎2012年10月10日 ---- ボス ◎
- 車のナンバー
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我が社の2台の車のナンバーはどちらも「8008」。 4ケタの数字ではこの数字が最もキレイ、粋、・・・と思っている。 すべてが曲線で描かれ,上下に,そして左右に,線対称。さらに中心を固定させて180度回転させてももとに戻る点対象(回転対象ともいう)でもある。「1001」も線対称、点対象では同じであるが残念ながら(?)1の数字の直線が気に入らない。「0880」や「8888」なども「8008」と同じくすべてを満たすが「0880」や「8888」を普通に指定することはできない。普通に指定購入できるナンバーではやはり「8008」よりも美しいものはない。(逆に私は個人的に「8888」が最も下品だと思っている。)◆同じナンバーの車が2台では区別しにくい。今は車種で「GS」だとか「RX」と呼んでいるが会社が大きくなって車の台数が増えたらどうしよう。そんな妄想を抱きながら悩んでいたら面白い案が浮かんだ。ナンバーで「1号車」「2号車」と呼べるもの。車が9台になることを前提にそれぞれのナンバーを「1101」「2204」「3309」「4416」「5525」「6636」「7749」「8864」「9981」とするの。分かりますか?... 続きを読む
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◎2012年10月02日 ---- ボス ◎
- 死の準備
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野田さんが医師から「余命はいくらもありません」と告げられたのが4月の初め。そして半年後亡くなった。野田さんは闘病中もできる限り出社された。週に3回、一日4時間程度は自分の席に着いていた。「最後までなるべく通常の生活を続けたい」という野田さんのお願いを断る理由はなかった。◆もし「余命半年」と医師に宣告されたらどうするか。ときどき考える。私は、少なくとも野田さんのように「通常の生活」を送ることができないだろう。あれもやりたい、これをやり残している、と焦るのであろう。きっと借金をしてでもできるだけ好きなことをやって終わる。友人に尋ねた「オマエならどうする?」と。彼は「オレは多分、野田さんのように生きるだろう。」と答えた。◆米国に住む女性の友人も似たような感想を送ってきた。「その方はきっと、几帳面に生きてきました。散らかしていないからお掃除する必要がない。それで今まで通りの日々が過ごせるのです。・・(中略)・・命が消えることを強く意識しながら、永遠があるような死に方・生き方を選んだのでしょう。」◆確かにそうだ。野田さんはとても几帳面な生き方をしてきた方だった。さて、私はどうだ?散らかしっぱなし。半年やそこらでは掃除できない。そろそろ掃除を始めなければ・・・・。
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◎2012年10月01日 ---- ボス ◎
- また妙な夢
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またまたヘンな夢をみた。狭い和室に布団が二組敷いている。学生時代を過ごしたアパートのようだ。私と、なぜか隣に息子が寝ている。息子はグッスリ。そこへどこからともなく南米系と思われる美女が現れ、そっと私の布団に入ってきた。夢の中の私は拒まない。むしろ歓迎している。そこへ家人が帰って来た気配。慌てる私。南米美女に向かって出て行ってくれと頼んでいる。美女は布団から出て行かない。◆この後の美女のセリフが面白いのだ。彼女は慌てる私にたどたどしい日本語で言った。「なんでそんなに慌てているの?心配ないよ。これは夢だよ。夢の中なんだよ。」と。そして私も気が付く。「あっ、本当にこれは夢の中だな」と。夢の中の話であることに夢の中で気付いていたのだ。しかしそれでも私はなお「いや、このままでは面倒くさいことになる・・」と慌てている。「夢の中なんだからばれても心配ないよ」と落ち着いている美女。◆しばらくして目が覚めた。「ヘンな夢をみたなあ」「面白い夢を見たなあ」とまたまた感じていた。疲れているのだろうか。飲み過ぎだろうか。それとも・・・「夢」なのだろうか。
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◎2012年09月28日 ---- ボス ◎
- 妙な夢
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ヘンな夢をみた。南米系と思われる暴漢にピストルで後頭部を撃ち抜かれた。打たれた後頭部を右手の掌で抑えながら私は倒れた。痛みはないが出血はひどい。薄くなっていく意識の端で「あー、オレはこれで死んでいくのか。寂しいなあ。」と思った。「いやこれはひょっとしたら夢かもしれない。」とも考えたのだがなぜかすぐに「いややっぱり現実だな。残念だなあ。」とあきらめていたことを明確に覚えている。夢の中で私は死んでいった。◆しばらくして目が覚めた。普通なら「ああ!夢だったのだ。良かった!」と思うのだろうが今回はそんな思いもなかった。ただ「ヘンな夢をみたなあ」「面白い夢を見たなあ」と感じていた。◆疲れているのだろうか。飲み過ぎだろうか。それとも・・・。
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◎2012年09月27日 ---- ボス ◎
- アンディ・ウィリアムス
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幼い頃、NHKで「アンディ・ウィリアムスショー」を見るのが楽しみだった。「ディーン・マーチンショー」は同じ頃だったか少し後だったろうか。いずれにしろ私が夜な夜なジャズバーへ繰り出すようになったのは幼い頃のこれらのテレビ番組の影響もあるのだと思っている。そのアンディ・ウィリアムスが亡くなった。実は先月もアンディのCDを買ったばかり。「ムーンリバー」で有名なアンディだが私は「恋はリズムに乗せて」が大好き。ところが仲の良いジャズメンにこの曲をリクエストしても誰も知らない。そこでCDを渡して「この曲をマスターしててよ」とお願いするためであった。残念ながらいまだアンディ以外の「恋はリズムに乗せて」を聞いたことがない。◆今夜は静かに一人ジャズバーへ行って「ムーンリバー」でもリクエストしてみよう。ジャズを聴き、お酒を飲みながらアンディ・ウィリアムスさんの冥福を祈ろう。
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◎2012年09月26日 ---- ボス ◎
- 電話での営業
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外出から戻ると机の上にメモがあった。相手先と電話番号が書かれていた。相手先「NTT東日本ソリューションエンジニアリング ・・」 そして担当者の名前と電話番号が記されていた。きっとヘリポートに関する相談か質問だろうと思い電話をしてみた。これまでもNTTの関係会社からはときどきヘリポートを作りたいとの相談を受けていた。◆電話に出た方に、相手の名前を告げるとまもなく女性が出た。「私が〇〇ですが、木下社長ですね?」 なにか様子が違う。「はい」とだけ答えるとその女性は一気にしゃべり始めた。しゃべりっ放しである。「大地震などの時に・・電話回線を守るための・・」・・・・・・。はじめは私はてっきり地震対策のためのヘリポートに関する問い合わせだと思った。ところが違った。地震などのときに備えて電話回線を守るシステムを紹介したい、という商品案内の電話だった。◆不動産や金融商品の案内は多い。こちらが知らずに電話に出るとアタマの悪そうな若者の声で「はい、木下社長様でしょうか?私は・・・。本日は・・・・」とまくし立ててくる。バカじゃないのか?「あなたがこのような仕事をしていると知ったら、きっとあなたの親は泣くよ」と言ってやりたいが普段は静かに電話を切る。◆しかし・・・。とうとうNTTグループまでそのような下品な電話による商品案内を始めたのか! 電話でNTTと名乗れば相手は聞いてくれるのか? 大企業のおごりそのもの。しゃべり続ける女性に向かって「営業の電話なの? それなら最初にそう言え! こちらはそんなにヒマじゃない!」と大声で答えて電話を叩き切った。
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◎2012年09月24日 ---- ボス ◎
- 秋
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社長業などをやっていると「仕事に関する不安」「政治家に対する不満」「マスコミに対する怒り」などマイナス感情ばかりが湧いてくる体質(?)になる。きっとなる。私はなった。これらのマイナス感情を振り払うために一所懸命に働いて来たのだと思う。不安や不満、怒りを、仕事に対する意欲に変えてきたのかもしれない。そして逆に仕事をするほどにネガティブな感情、マイナス感情ばかりが先行するクセがしみついてしまったようだ。多分そうだ。◆夏が大好きな私は毎年、夏至を過ぎたころから早くも寂しさを感じ始める。「明日から少しずつ昼間が短くなるんだ」とのマイナス発想が「さあ、これから大好きな本格的な夏だ」のプラス発想に負けない。それくらいネガティブ発想のカタマリのような私にとって「秋」は「昼間が日に日に短くなり」「気温も日に日に低くなり」まさに大嫌いな冬を予感させる寂しい季節。・・・・・で、あった。これまでは。ところがどうも今年は様子が違う。◆今朝の爽やかな秋晴れをみて「あれっ?秋もいいなあ」と感じた。オフィスの私の部屋からは東京タワーと広く青い空が見える。しばし美しい秋空をながめながら「たまには素直な気持ちを書いてみよう」と思った。「秋も素敵な季節だなあ」と。 「私も年老いてきたのかなあ。枯れてきたのかなあ。」などとのネガティブ発想を振り払いながら。
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◎2012年09月16日 ---- ボス ◎
- 野田真吾さん 逝く
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我が社の顧問、野田真吾さんがとうとう亡くなった。まだ65歳。もっともっと一緒に仕事をしたかった。映画や旅行、ヘリコプターに関してももっとお話ししたかった。残念でならない。◆半年ほど前、4月9日(月曜)、朝の8時前、私が一人で仕事をしているところに電話が入った。「おはようございます」との野田さんの声に「おはようございます。どうしました?」と軽く返した。「申し訳ないというか良くないお知らせがありまして・・」という野田さんらしい控えめな話し方で始まった。「私、先週、精密検査を受けていまして・・・末期のすい臓癌ということが分かりました。すみません。」 驚く声を発した私に、野田さんは続けた。「私、ショートタイマーになってしまいました。残り少ないんです。怖いですねえ。・・・」電話の声は嗚咽からやがて号泣に変わっていった。そしてその日午後、野田さんは出社し私のところへやってきた。「朝は取り乱してすみませんでした。できる限り頑張りますので、なんとかこれまでと変わらない生活を淡々と続けたいので・・・頑張りますから・・」と話された。◆8月中旬まで、抗がん剤を試し、通院しながら、出社もしてくれた。私は野田さんのために専用のブログを用意した。「なにを書いてくれても結構です。自宅でも病院でもこれを書いている間は当社の仕事を続けていると自信を持ってください。」と伝えた。野田さんはとても喜んでくれた。「自分の人生の整理にもなるしまた励みにもなる。」と言ってくれた。病魔に侵されるまでは常に笑顔を絶やすことのなかった野田さんらしいと思ったのは「病気、病状に関することを書くと読む方々が暗くなると申し訳ないのでなるべく明るいこと書きます。ベルヘリコプターのこと、映画のことなど・・」と言われたこと。◆3月まではすこぶる元気に見えた野田さんが「末期のすい臓がん」と宣告されて以来、日に日に痩せていかれた。それでも8月の初めまでは「この状態なら数年は頑張れるのかな?」とこちらが思うくらい安定していた。残念ながら病魔は確実に野田さんのカラダを蝕んでいた。8月13日、入院をすると野田さんはさらに急激に痩せていった。◆病室でも涙をみせ「申し訳ない」を繰り返された。そして元気な私にむかって「頑張ってください」と言ってくれた。握手を求めてきたのは野田さんの方からだった。◆野田真吾氏 享年65歳 ありがとうございました。 暖かい笑顔を忘れません。
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◎2012年09月12日 ---- ボス ◎
- 情けない!
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いつからこのような低俗な雑誌に成り下がったのだろう。『週刊文春』と『週刊新潮』。以前は両誌とも芯が一本通った、天下国家を論じることのできる雑誌であった。『朝日ジャーナル』を中心とするリベラル派の雑誌が訳の分からぬ進歩的文化人やらの発言を持ち上げるのに対し『文春』『新潮』は保守派の雑誌としてどっしりと構え対抗してきた。キレはないが重さがあった。学生から社会人なり立ての頃、私はこれらの雑誌間の論争を楽しみながら読み勉強した。これらの雑誌は骨があり芯があり主張がありそしてプライドがあった。◆いつからだろう。記者は誇りを捨てたのか?売れさえすればいいのか?恥ずかしくないのか?こんなのでは「新聞記者になれなかった落ちこぼれたちが書くゴシップ雑誌」と言われてもしょうがない!恥ずかしくないのか!◆本日発売の両誌。新聞広告では「文春」は東国原元宮崎県知事の、「新潮」は先日自殺した松下金融担当大臣の、それぞれ女性スキャンダルを大きく報じている。◆気骨のない、プライドのない低俗な記者が恐らく多くの予算と時間をかけて収集した記事だろう。低俗な読者の、下半身好奇心をあおるだけでは「書いてる奴らの方がよっぽど低俗だ!」と言われる。それが怖いからか必ず「このような道徳観のない者に国家を任せて大丈夫か?」とか「我々の税金が彼らのデートの交通費に使われた。とんでもない。」などと正義者ぶる。まるで「文春・新潮の記者はみんな品行方正です。」と言わんばかり。バカか!◆立派な人で、回りから「政治家になって」とけしかけられて、「私は叩けばホコリが出る身。週刊誌が怖くて政治家になどなれない」と冗談で返した人を何人か知っている。くだらない週刊誌が日本の政治家を小粒にしたのかもしれない。三木武吉や田中角栄が良かったとは言わないが「文春」「新潮」がまだ品格を持っていたころだからスケールの大きな政治家が生まれていた。今は「草食系」か「こずるいヤツ」しか政治家になれなくなった。◆しかしもし「新潮」の報じる女性スキャンダルがもとで「金融担当大臣」の重責を投げ、自分勝手に死を選んだのであれば鹿児島出身のこの大臣も十分に情けない。◆私は「セクシージョーク」などを書き、夜な夜な銀座に繰り出すが、つまり決して上品な男ではないのだが、絶対に下ネタを報じる「文春」や「新潮」は買わないことにしている。ここまで下品になりたくないから。
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◎2012年09月07日 ---- ボス ◎
- 防衛省 不祥事
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「陸上自衛隊へのヘリコプター納入を巡って不正が行われた・・」との報道が流れた。「これって、ひょっとしてエアロ関係してるの?」などと多くの方々から心配する電話をいただいた。はっきり申し上げます。「当社は全くなんにも関係ありません」◆前回も書いたが防衛省は説明のつかないおかしな経理体制を続けている。海外製品を納めるのに商社はメーカーからいくらで仕入れるのかを明らかにしなければならない。十分な利益(手数料)をもらえるならともかく1%程度の利益しか与えない。これでは素晴らしい海外の技術を防衛省へ納めようとする商社はいなくなる。◆このような防衛省の経理システムが「不祥事続きの防衛省」となっている大きな要因の一つであろう。防衛省の幹部たちはみな、このおかしな実態を知っているが根本的に直そうとはしない。◆ただ、今回の開発に関する「企画競争入札」に関しては防衛省の立場も理解できる。世間からは「不正」と見られることに関しても「それはやむを得ないこと」と擁護してあげたいところもある。もちろん、入札にからみもし個人的にカネが流れているとすれば論外だが。◆防衛にかかわるヘリ(一種の兵器)は国外への発注はしたくない。日本では富士重・川重しか手を上げない、となればこの2社を守るべき。どちらか一社が入札で3連勝もすれば他社は利益がなくなるのみでなく技術力の維持すらできない。ある程度の競争原理を働かせ、国防技術を維持するには何らかの配慮が必要だと思う。
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◎2012年09月06日 ---- ボス ◎
- オスプレイは危険? なにに比べて危険?
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先日、この欄でオスプレイについて触れた。テレビが「危ない、危ない」とのイメージを擦り付けているオスプレイ。落ちたことのある事実のみを報道する姿勢を攻めた。飛行機だってヘリコプターだって空を飛ぶものはたまに落ちることがある、と書いた。オスプレイは主に輸送用ヘリCH-46(通称シーナイト)の後継機。私のもとにある資料では10万時間あたりの事故率はCH-46より低い。CH-46よりも安全であっても事故は起こった。この事故ばかりを取り上げる報道姿勢を非難した。◆本日はその続き。航空機の事故に関して最も多く使われるデータがこの「10万飛行時間あたり」何回事故があったかというもの。「時間あたり」の比較であって速度は関係ない。オスプレイはCH-46よりはるかに速く飛ぶ。つまり同じ輸送ミッションをこなすのにオスプレイはCH-46よりも時間がかからない。お分かりだろうか。◆移動に伴う「安全」を比較するとき、「時間あたりの事故」「移動距離あたりの事故」「移動距離の一人あたりの事故」と3通り方法がある。時間あたりの事故率が低くても移動距離あたりの事故率が高いことなどしょっちゅう。「時間あたりの事故率」が車の方が飛行機よりも安全であっても鹿児島から稚内まで移動するなら飛行機のほうが安全になる。車で30時間かかるところを飛行機なら2時間で行けるのだから。◆私が言いたいのは、マスコミはどの数字を根拠に、なにと比較して「オスプレイは危険だ」と言っているのか分からないということ。オスプレイに反対する県知事や市長がテレビに出るが彼らもなにと比較してオスプレイが危険と言っているのかさっぱり分からない。◆日本全体があまりにも算数や物理に弱くなってきている。(オスプレイとCH-46の搭載できる人員数はほぼおなじでどちらも25名程度であるので「移動距離あたりの事故率」と「移動距離の一人当たりの事故率」は同じ比率になる。)
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◎2012年09月05日 ---- ボス ◎
- 防衛省を家宅捜索
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朝日や産経で「東京地検、防衛省を捜索」と報じられた。記事を読むまで私も知らなかった。朝日の記事の書き出しは「陸上自衛隊へのヘリコプター納入をめぐって不正がおこなわれた疑いがある・・」・・・陸上自衛隊へのヘリコプター納入はまさに当社のメインビジネスの一つ。心配して複数の友人から「キミんとこは大丈夫なの?」とメールが入った。私は午前7時半ころには出社するが今朝出社するとすぐに今度は産経新聞から電話が入った。友人らとおなじく「オタクは関係ないんですか?」とふざけた内容。◆防衛省とはほんとにおかしな役所。いわゆる制服組の命を張って国民を守るという意識の方々は立派な方が多いが、背広組と呼ばれる方たちは我々民間企業の常識からは大きくずれている人がいる。◆当社は米国のヘリコプターを輸入し防衛省へ納めるが米国からの見積もりを事前に提出しなければならない。見積もりどおりのカネを実際に米国へ送金した証明書を提出しなければならない。民間企業が輸入品を購入するにあたり商社に対し「輸入原価はいくらなの?」などと聞けるか?聞いたところで商社がメーカーからの見積書を見せるか?◆このような小学生でもおかしいと思うことをいまだに防衛省は続けている。しかも、しかもだ、防衛省が商社に支払う「商社手数料」は1%以下。銀行の両替よりも手数料が安い。「不正をしろ」と言わんばかり。◆マスコミもおかしい。「山田洋行、見積もりを改ざん」と山田洋行の不正ばかりを大きく報じた。なぜ「防衛省、商社に見積もり添付を要求。手数料はわずか0.5%」と報じない?◆こんな状況では海外の良い商品を防衛省に提供しようと努力する商社はなくなる。
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◎2012年09月04日 ---- ボス ◎
- 言葉づかい
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なにげなくテレビをつけると「無人島サバイバル」のような番組をやっていた。面白くて見入ってしまった。男二人のお笑いコンビが無人島で2泊する。別の無人島ではモデルの女性二人がやはり同じく2泊。男二人と女二人、どちらのサバイバルが魅力あるかを競う。潜ってモリで魚を獲る。風雨をしのぐ家を作る。親しい二人組がお互いに気を遣いながら無事に2泊のサバイバルを達成した。番組としては面白かった。特にモデルの御嬢さん二人と碧色の海、白い砂浜はキレイだった。◆ただただ痛く残念だったのはとにかくこのモデル二人の言葉が汚いこと。「お里が知れる」と皮肉りたい。情けない。顔やスタイルはとてもキレイなのに。どちらも心根の優しい御嬢さんに見えた。だから一層残念。◆「おいしい」と言わずに「うまい」「うっめえ」。「困った」と言わずに「やべえ」。「食べる」は「食う」。誰が彼女らをこんな言葉づかいをする女性にしたのか。なぜこんな言葉づかいを皆が許すのか。◆きれいなモデルさんがこんな言葉を使っていたらアタマと育ちの悪い女子中学生、女子高校生はみんな「やべえ、これチョーうめえ。おめえも食ってみい。」などと彼女らのマネをし始める。こんな情けない時代にしたのはテレビの責任が大きいと思う。
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◎2012年09月03日 ---- ボス ◎
- マスコミ(嘘を言わなければ良いのか?) その2
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「オスプレイは危険」との印象の報道をよく見かける。昨年どこかで墜落したとのニュースが流れる。20年以上も前の、開発当初の不安定な飛行の映像を流す。すべてウソではない。だが本当にオスプレイは危険なのか? ◆空を飛ぶものは時に落ちる。気象によることもあれば操縦ミスによることもある。或いは空の上の犯罪によるものもある。ジャンボ(ボーイング848)も落ちたしセスナも落ちる。もちろんヘリコプターも落ちる。◆報道を見ていると他の航空機は落ちることはないがオスプレイだけは落ちる、と言わんばかりに感じる。◆私は「オスプレイは落ちない。安全だ。」と言うのではない。落ちることもある。言いたいのは「オスプレイだけが突出して落ちる可能性が高いわけではない。」ということ。他の航空機と比較して極端に落ちる可能性が高いのかどうか報道するメディアを私は知らない。◆オスプレイはこれまでの輸送用ヘリCH-46の後継機とされているが私の持っている情報では10万飛行時間あたりの事故率はオスプレイのほうがCH-46よりも低い。なぜかこのことをマスコミは取り上げない。
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◎2012年09月02日 ---- ボス ◎
- マスコミ(嘘を言わなければ良いのか?)
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マスコミ(テレビや新聞)の報道姿勢がおかしいことをこの欄でも随分述べてきた。最近のマスコミはどうも「ウソさえ言わなければ良い」と考えているようだ。◆ロンドンオリンピック。素晴らしかった。メダリストの銀座パレードを見に銀座まで出かけた。(残念ながら人が多すぎて、見ることはできなかったが)選手の皆はよく頑張ったと思う。しかしこの選手の健闘を讃えるマスコミの表現には疑問を感じる。「史上最多のメダル38個を獲得した」との表現。なにかこれまでのオリンピックで今回のロンドンオリンピックが最も成果が高いような表現。おかしい。◆確かに日本チームは「オリンピック史上最多の38個のメダルを獲得した」。嘘ではない。ただ、毎回増える種目数に関しては報じない。今回のロンドンオリンピックの種目数は306だ。1964年の東京オリンピックは163種目だった。その163種目の東京オリンピックで日本は29個のメダルを取った。◆「163分の29」と「306分の38」。単純にパーセントで比較すると17.8%と12.4%。◆確かにメダル数は最多だしロンドンオリンピックの選手たちの活躍は素晴らしい。一緒に称賛する気持ちは強くケチを付ける気はさらさらない。ただ「史上最多の38個の」というステレオタイプの接頭語をどのチャンネルのテレビも言っているのはなんとも腑に落ちない。
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◎2012年08月22日 ---- ボス ◎
- 泣き虫
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恥ずかしい話だが、実はとても涙もろい。泣き虫。甲子園で負けたチームが憧れの場所の土を持ち帰るシーンを見ると涙が出てくる。甲子園に限らず、若者がひたむきに一所懸命になにかに取り組む姿勢を見ると必ず目頭が熱くなる。悲しい映画を見ても感動的な本を読んでもすぐに泣いてしまう。◆昨夜は銀座で深酒をし、その後、なじみのお茶屋で頑張っている青年に合い思わず泣いてしまった。◆幼い頃、若い頃、父がなく貧しい家庭の私は苦労した。寂しさや悔しさを毎日感じていたが、当時そのことで涙を流した記憶は少ない。大人になって、頑張っていた頃の自分を思いだし、その姿に涙してしまう。◆昨夜の頑張っている青年は自分の若い頃そっくり。「頑張れよ」と言葉をかけた。酒の酔いもありボロボロと涙が出てきた。応援された青年は私の涙の訳もわからずニコニコしていた。
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◎2012年08月20日 ---- ボス ◎
- オリンピックでの感動
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ロンドンオリンピックは様々な感動を残して無事閉幕した。テレビ観戦しながら何度か涙を流した。ひたむきに、がむしゃらに、そしてストイックに自分の人生の最も美しい時期を一つのことに捧げる。勝っても勝てなくても感動的。勝敗以上に素晴らしいドラマを見ることができるのがオリンピック。◆今回のオリンピックで私が最も感動し、涙を流したのは・・。恐らくほとんどの方は「えっ?なんで?」と思われるかもしれない。お話しするのは少し恥ずかしいが実は女子レスリングの浜口京子さんの家族に対して。京子さんはふがいない試合をして一回戦で敗れた。試合後、報道陣が両親にインタビューしているところへ京子さんが現れると父親の元プロレスラーのアニマル浜口氏は多くのカメラの前で京子さんを罵倒する。◆「なんであのとき・・・しなかったんだ」「なんのためにこれまで一所懸命やってきたんだ!」父親の罵倒は止まらない。隣で優しい母親が止めに入る。「あなた、やめなさいよ!京子は十分頑張ったじゃない!」・・・すると父親は母親へ向かって「うるさい!オマエは黙ってろ!」◆こんな光景が繰り返された。博多で私と一緒にテレビを見ていた義父は「もうよかろうもん。終わったっちゃけん、そげえ叱ってもどうもならんめえもん。」とつぶやいた。◆私は浜口氏の言動に強く興味をひかれた。「ただのバカ親じゃないな」と思ったところで彼の口調が少し穏やかになった。「日本中の方々が京子に期待して応援してくれていたんだ。その皆様の期待に応えられなかった。ここでオヤジであるオレが叱らなくてどうする!?」・・・「そりゃあオレでも『京子、お疲れさん。今までよく頑張ったな』と言って抱きしめてやりたいよ。でも、こんな試合のあと、すぐにそんなことはできない。」「親が叱るしかないんだ!」◆浜口氏の目に光るものがあった。ほんの30年前、日本の親はみんな浜口氏のようだったと思う。私は溢れる涙をこらえきれなかった。
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◎2012年08月02日 ---- ボス ◎
- 無気力試合?
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ロンドン五輪の女子ダブルス1次リーグで無気力試合2 件があったとして、8強入りした中国、インドネシア各1組と韓国2組の計4ペアが失格処分になった。「残念だ」「観客をバカにしている」などとの意見が多い。◆「ちょっと待て!」となぜ皆言わないのか?選手たちは最終目標のメダルを獲得するためにはこの試合は負けた方が有利と判断しただけ。戦略で負けを選んだ。なにも無気力であったわけではない。なでしこジャパンが「引き分けが有利」との指示を受けて戦ったのと大差ない。数年前の相撲の無気力試合とは大きく異なる。◆繰り返す。「どのように戦えばもっともメダルに近づけるのか」を考えるのが戦略。選手も監督も「目先の勝利」よりも「メダル」を目指すのがオリンピック。なにも悪いことをしていない。◆「この試合は負けた方が有利」となるようなリーグ戦の組み方を作った方がバカなので、裁かれるべきはこんなバカな仕組みを作った委員の方だろう。
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◎2012年07月31日 ---- ボス ◎
- 負けず嫌い
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ロンドンオリンピック女子柔道で松本薫選手が今オリンピック日本人選手初の金メダルを取った。実は私は数年前から松本選手のファン。このオリンピックでも「松本だけは必ず金メダルを取る」と言ってきた。◆とにかく勝気。負けず嫌い。試合前の、獲物を狙うような目付きは相手選手を威圧する。「ジャンケンでも負けるのがイヤ」と、その負けず嫌いは徹底している。ところが試合が終わると優しい目をした綺麗な御嬢さんになる。こんな魅力的な女性は少ない。◆我が家の息子は高校までサッカーをやっていた。そこそこ上手なようであったがカラダを痛めてやめた。その息子を叱り飛ばしたことをふと思い出した。彼がまだ小学校1年生の頃、近所のサッカーチームと試合をし1-0で負けて帰ってきた。負けたことを悔しがりもせずニコニコしながら「あのチームはすごい強いんだよ」などと言っていた。私は「負けて悔しくないのか!勝ち負けのあるもので、負けて悔しくないのなら止めてしまえ!」と強く子供とその母親を叱責した。◆仕事でも遊びでも恋愛でも、とにかく一所懸命にやらない人が多い。適当にやり良い結果だと「ラッキー!」。悪い結果だと「残念!でも頑張ったんだよ」と自分を慰める。そんな母子ばかり目立つ。◆「勝ち負けがあるものは負けたら心から悔しがらなくては成長がない」と私は信じているが、負けを悔しがらない大人が増えている。残念。◆松本薫選手の優勝が、日本のだらしない大人たちに喝を入れてくれることになるといいのだが・・。
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◎2012年07月27日 ---- ボス ◎
- スイス出張
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当社の常務と女性スタッフと私、3人でスイスへ出張してきた。最初の出張計画では「現地2泊」ということだったが常務に無理をお願いした。せめて現地3泊にして半日くらい観光させてくれないか。私のお願いを常務が聞き入れてくれ現地3泊になったが、もし私が行かなければ現地2泊でとんぼ帰りの強行日程を組んでいた。常務をはじめ当社のスッタフはいつもタイトなスケジュールを組む。ありがたく思う。感謝する。◆思えば私も若い頃の出張は常に休む間もないものばかりであった。くたくたになって帰国していた。気付けば最近は「出張のついで」がとても大きくなってきた。地方都市ではよく美術館や博物館を訪問する。少し余裕があれば温泉を訪れる。そして今度は出張の合間にゴルフをすることを計画している。言い訳すれば美術館も博物館も温泉もゴルフもきっと仕事にプラスになると信じているから。
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◎2012年07月19日 ---- ボス ◎
- 歳(とし)
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悲観的な文ばかり書いている。「そんなんじゃ、読む人いなくなりますよ!もっと明るく前向きなこと書きなさい」と行きつけのバーのママに説教された。少し反省。◆三週間ほど前から胸に違和感を感じていた。病院に行くのは怖い。「心臓だろうか、食道だろうか。喉頭ガンはイヤだな。」などと考えながら過ごしていた。3日前に違和感が痛みに変わった。会社にいると「顔色が悪いですよ」と部下から心配され、思い切って病院に行った。◆二日間に渡って心電図・胸部レントゲン・血液検査・胃カメラなどで診察してもらった。結果は「軽い食道炎」。不規則な生活を改めるよう指示されて薬も飲まなくてよいとのこと。安心した。◆とにかくじっとしていることができない性格のため、土日も早朝からなにかをしている。ゴルフ・映画・仕事、やることはいくらでもある。ソファに寝転んで一日中テレビを見ていることなど考えられない。・・・そんな、仕事でも遊びでもとにかく走り続ける、休むことが嫌いな生活が心と体を少しずつ蝕んでいるのかな、と思ったりもする。◆「そんなことはない、生活スタイルを変えることなく頑張れ!」という自分がいる一方で「もうそろそろ落ち着けよ。のんびり行こうや、いい歳だよ」という老いた自分も現れた。
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◎2012年07月18日 ---- ボス ◎
- 夏の日の恋
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ラジオからこの季節の定番、パーシー・フェイスの「夏の日の恋」が流れてきた。映画「真夏の出来事」の主題曲。美しく、甘く、切なく、懐かしい。◆恥ずかしい話だが、いくつになっても恋に恋している。若い頃の、計算も駆け引きもなにもない無鉄砲な自分が懐かしい。恐れることを知らず、失うもののなかった少年が好きだ。年を重ねカラダは老いても、いつまでも少年のような気持ちでいたかった。◆偉くなったとも思わないし金持ちになった実感も乏しい。だが、ふと今の自分を眺めてみると「失いたくないもの」がものすごく多いことに気付く。「失いたくないもの」に押しつぶされそう。◆せめて映画の中で無鉄砲な純粋な恋をしたいと思うが、残念ながら最近の映画にロマンチックなものが見当たらない。九州大学時代、ロマンチック研究会の会長であった身としては現代の「義理人情に欠け」なんでも「カネ・カネ」の風潮は寂しすぎる。
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◎2012年07月12日 ---- ボス ◎
- 書籍の山
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自宅の引っ越しに備えて片付けをしている。昨夜、押し入れの奥から大量の書籍が出てきた。16年前に今の住まいに引っ越してきてから一度も開けていない段ボール数箱にびっしり。◆最近は贅沢になり読んだ本はすぐに始末するが30歳代の頃は捨てることが憚られた。本棚に余裕がないので段ボール箱に入れて取っておいたものだ。片付けの手を休め、当時読んでいた本をめくってみた。懐かしい本も多いが全く読んだ記憶のないものもある。読んだ記憶のない本でも開くと傍線を引いたり落書きしたり、確かに私が読んだ証がある。小説が最も多いが右から左まで多くの思想家や政治家、あるいは経済評論家の本も。詩集も数冊あった。◆30歳代と言えば仕事に遊びに忙しく、しかもカネがなかった。よくぞこんなに書籍を買うことができたと驚く一方「カネも時間もないのによく勉強したんだね。」と若い頃の自分を誉めてもいた。そしてそれらの書籍から学んだ事柄が今の私の血となり肉となっているのだとあらためて思った。◆残念なことに私を除く私の家族は妻も娘も息子もほとんど読書の習慣を持たない。我が家族に限らず世間一般、書籍離れの風潮は加速度的に進んでいるよう。活字というとパソコン上のネット情報が主流、となったのでは自分の頭で考えることのない人間が増えていく。我が家の息子・娘にも、「せめて通勤通学電車内でだけでも読書タイムとすればいいのに!」と思いながら「ああ、今度の引っ越しは通勤通学時間の短縮が一番の目的。これではさらに読書タイムが少なくなってしまう。」という新たな反省が湧いてきた。
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◎2012年07月09日 ---- ボス ◎
- 幕張の空
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アメリカを訪れるたびに「空が広いなあ!」と感動する。大都市であっても空が広く大きく、そして日本の空よりも青く感じる。日本の中でも空が広く大きく青く感じるところがある。幕張。千葉市美浜区の一画、幕張メッセで有名なエリア。この幕張新都心と呼ばれるエリアに16年間住んでいる。毎朝、出勤時にアメリカと似た空を眺める。東京に着くころには空が狭く小さくそしてグレーがかってくる。青い大きな空のある幕張が大好き。梅雨の合間の晴天を見上げ、今朝も爽やかな気分を楽しんだ。◆子育てするにも最高の環境。若い夫婦には「生活するなら幕張が最高」と自信を持ってお勧めする。◆その幕張を去ることにした。娘、息子も含め一家で3人が東京に通っている。通勤通学にかかる時間とカネを節約したい。特に私は深夜帰宅が増えタクシー代もバカにならないし二日酔いのカラダでの早朝からの電車通勤もきつくなった。◆大地震のような万一の事態に即座に会社へ入れないことがもっと大きな理由。危機管理のためである。私も偉くなったものだ。あまり嬉しくない。◆通勤が楽になり危機管理に備えることができるようになるが失うものも多い。毎週、日曜の夜、幕張のシネコンでのレイトショーが観られなくなる。(昨夜は「スパイダーマン」と楽しんだ。)千葉のゴルフ場が遠くなる。千葉ロッテが遠くなる。美しい幕張の海岸の散歩ができなくなる。そしてあの広く青い空を毎日見ることができなくなる。寂しい。
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◎2012年06月29日 ---- ボス ◎
- 臆病
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若い頃は楽観的だった。楽観主義者を意味する英語optimistから「オプちゃん」などと友人たちから呼ばれている頃もあった。ところが社長業を15年以上やり苦労ばかり続いている間に180度性格が変わっってしまった。臆病な悲観論者になってしまった。少し胃が痛ければ癌かもしれないと心配し、仕事で一つ案件を失注すると永遠になにも受注できないのではと不安になる。◆学生時代、青春時代を6年間過ごした福岡に昨夜泊まった。夜の中州や天神の繁華街を一人うろつきながら「あの頃はあんなにカネがなかったのにどうしていつも明るく楽しかったのだろう。どうしてあんなに楽観的でいられたのだろう。」と懐かしく思い、そして悲しくなった。「若かったあの頃 なにも怖くなかった ただあなたの優しさだけが 怖かった」は名曲「神田川」の一節だが中州の川端を歩きながらこのフレーズを口ずさんでいた。
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◎2012年06月14日 ---- ボス ◎
- 飛行機での睡魔
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飛行機によく乗る。とても不思議な状態になる。◆私は電車での移動時も、就寝前も、トイレでもあるいはゴルフ練習場の順番待ち時間でも大抵,文庫本を持っているので飛行機の座席に着くときも文庫本を用意している。で、着席しシートベルトをして本を読み始めると途端に眠たくなるのだ。勝てない。猛烈な睡魔。電車でもベッドでもトイレでもゴルフ練習の待合でもこんな睡魔は襲ってこないのに・・。不思議。必ず起こる。シートベルトをして文庫本を開くと猛烈な睡魔。目が覚めるとキャビンアテンダントがお茶かジュースかと配っている。◆「飛行機+シートベルト+文庫本=睡魔」 の方程式が成り立つのか確認したく思い先日の出張では文庫本を開かなかった。「飛行機+シートベルト」のみで猛烈な睡魔が訪れた。不思議。◆友人や部下に尋ねたが「あの振動がきっとカラダに合っているでしょ」などと言われた。◆そんな物理的なことではないような気がする。化学的な何かが起こっている。気圧の変化だろうか、或いは精神安定剤でも噴霧しているのか。私だけのミステリー。
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◎2012年06月11日 ---- ボス ◎
- 携帯電話
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危うく自宅に携帯電話を忘れるところだった。今日は朝の会議が終わると四国へ一泊で出張予定が入っている。もし携帯電話を持たずに自宅を出ていたら今日と明日、携帯電話なしで過ごさなければならないところだった。◆自宅を出て2.3分後、ふと気になって携帯電話をチェックしようと思い、いつもは入っている胸のポケットに携帯電話がないことに気付き、慌てて自宅へ取りに戻った。仕事でもプライベートでも携帯電話が占める位置は高まり、今や半日でも携帯電話がそばにないとなにか落ち着かない。◆実は今日は私の55回目の誕生日。自宅を出て、出張の仕事のイメージを確認しながら歩き、ふと「あーあ、オレも55歳だ。四捨五入すると60だなあ。」などと考えていた。そして「うん?夜中の内に『お誕生日おめでとう』メールが携帯電話に届いているかも・・」などとスケベなことを考えて胸のポケットを探ったら携帯が入っていなかった、ということ。スケベな考えが携帯電話なしの出張という状況から救ってくれた。◆慌てて自宅に戻り、携帯電話を持ち、メールをチェックした。夜中の内に受信したメールは一つもなかった。
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◎2012年06月07日 ---- ボス ◎
- エリート
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大手マスコミも政治家も銀行も大手総合商社も、高学歴のエリートが方向を決めるようになってきた。高学歴のエリートでなければ出世できないし、そもそも社員として採用されることがない。私からみればみなお坊ちゃま。幼いころから教育ママに尻を叩かれ塾に通い難関高校、難関大学に進み、大学でも真面目にお勉強して就職戦線を勝ち抜いて来たものばかり。◆大学入学前に童貞を捨てた者などまずいない。難しい大学や給料の良い会社に入ると急に女性にモテるようになり勘違いし女性に狂ったバカも多い。就職戦線の頃「面接では、困っている人、弱い人を思う気持ちを前面に出すことが受けがいい」などと教えられてボランティアをやったりする。入学問題、入社問題を解くことにアタマをいっぱい使ってしまったためか会社に入ったら殆どアタマを使うことをしない。◆塾へ通うどころか参考書を買うこともできなかった身としては、中学・高校時代から恋をいっぱいしてきた身としては、お坊ちゃまエリートが気に食わない。彼らはなにも自分の頭で考えて行動することができないくせにエリート意識ばかり強く相手がなにを思っているのかを探り出せない。就職戦線時に覚えた「うわべの優しさ」のみを表に出してもすぐに見抜かれてしまうことを彼らは知らない。ホンネで相手とぶつかることを彼らは知らない。◆ことなかれ主義の木っ端役人みたいな管理職ばかり増えている。『義理』『道徳』『美』『粋』『道草』『遊び心』を前面に打ち出して生きてきた私だがエリートにはこれらが通じない。特に『粋』『道草』『遊び心』などは彼らにとっては悪であるようだ。このため私はいつもダイナミックに動けない。
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◎2012年06月04日 ---- ボス ◎
- 映画
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じっとしていられない性格で先週末も精力的に動き回った。金曜日の夜はハクジュホールで遠藤征志ピアノコンサート。土曜日は千葉君津でゴルフ。日曜は幕張で野球(ロッテ~中日戦)を観戦し、その後映画『サラの鍵』。急いで帰宅しテレビでサッカー(オマーン戦)を鑑賞。空き時間は読書と買い物と仕事の打ち合わせ。慌ただしいが充実した週末だった。◆なかでも映画『サラの鍵』は最高。是非、多くの人に見てもらいたい。どうしてこんなに素晴らしい映画がもうひとつメジャーにならないのか不思議。私の行くシネコンでもレイトショーにはならず一日2回しか上映していない。客はまばら。すごく残念。◆映画と言えば先週は『ミッドナイトインパリ』も見た。これもお勧め。
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◎2012年05月25日 ---- ボス ◎
- 老い
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もちろん「老い」は誰にでも来るものであることは知っていた。知っていたが老いた母を前にするとやはり寂しい。そして悲しい。33歳で夫を交通事故で失い、女手ひとつで私と姉を育ててくれた母の傘寿の祝いに帰省している。◆帰省する度に母は老いていく。カラダが老いるのみでなくアタマも老いていく。同じ話を何度も何度も繰り返す。漫才のような堂々巡りの話。話始めの話題に戻りまた繰り返す。こちらは優しく哀しく同じ話を聞いている。◆そろそろ施設に入ってもらわなければ、と思うがなかなか切り出しにくい。思い切って話題にしようとしてもプライド高い母は即座に「嫌よ!」と否定する。この時だけ、まだまだ元気。◆なんとも難しい。「母さん、ここまでありがとう。」となかなか面と向かっていえない。・・・ありがとう。
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◎2012年05月16日 ---- ボス ◎
- 石井幹子さん
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私の名前は「幹巳」と書いて「もとみ」と読む。日本の照明デザイナーの先駆者でいまだに第一人者、石井幹子さんも「幹子」と書いて「もとこ」さん。お会いしたことはないが名前の読み方だけでも親近感を抱く。この石井幹子さんのデザインは断トツ。日本の主要な建造物のライトアップはみな彼女による。東京タワー、レインボーブリッジ、六本木ヒルズ、姫路城、大阪城・・・などなど。彼女が手がけると、昼間キレイな建造物が夜さらに美しくなる。ライトアップなどプロが手がけなくてもその辺の電気屋さんで十分できそう。もちろん、ただライトアップするだけならできる。でもプロが手がけるのと素人が作るのでは大違い。
ヘリポートも似ている。当社がなくても屋上ヘリポートを作ることはできる。その辺の設計会社でもできる。ところがやはりプロが入ると入らないとでは大違い。当社が作るヘリポートは美しく、機能的。その上トータルコストは安く上がる。ランニングコストはさらに差がでる。ところがまだ当社に打診もなくその辺の、ヘリポートに関して素人の設計会社がおかしな高コストのヘリポートを作り続けている。寂しい。いや、当社のPRがまだまだ足りないのか・・。
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◎2012年05月08日 ---- ボス ◎
- 頑張りましょう、野田さん!
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4月9日の早朝、会社に一人居るところに当社顧問の野田真吾さん(三井物産OB)から電話があった。「おはようございます。どうしました?」明るく尋ねた私に対し野田さんの声は緊張したような暗いものだった。「実はですね・・。週末、精密検査を受けたのですが・・、すい臓がんの末期、ステージ4だということが分かりました。医者はもう手術は無理と言っています。」◆なんと返してよいか分からなない。まだ65歳。週末まで全く元気そうだったのに・・・。◆あの電話から1か月が経った。野田さんは「どこが病気?」というくらい元気そう。ただ恐らく不安や心配事が多く眠れない夜が多いのだろう。食欲も落ちただろう。病気が原因というより精神的なショックから少し痩せて見える。◆抗がん剤の効果は日進月歩で良くなっていると聞く。「癌をやっつける」のではなく「癌との共存」を目指す医療も充実してきているようだ。かってであれば「ショートタイマー」と決められていた方が「癌と共存、共生」し5年も10年も元気に活躍している事例も知っている。◆他人から「頑張れ!」と言われて「はい、頑張ります。」というような単純な問題ではないことは十分理解しているつもり。それでも言いたい。「頑張りましょう!」と。・・・・野田さんがブログを始めました。このページの右にある「NODA SHINGO ESSAY」をクリックしてみてください。
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◎2012年05月07日 ---- ボス ◎
- 民主主義
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フランス大統領選挙で「緊縮財政の継続」を訴えるサルコジが敗れた。ギリシャの国政選挙でも「緊縮財政」を訴える与党の過半数維持は無理であろう。「増税」「緊縮」を国民のために訴えても選挙では勝てない。民主主義の限界。さてこのまま世界中が「目先の楽」ばかりを求めていて大丈夫か?恐ろしい気がする。◆会社経営において会社の社長を社員の選挙で決めたらどうなるのだろう。「ベースアップ」「就業時間の短縮」などを訴える方が「リストラ」や「給与カット」を訴える者に勝つのであろう。小さな会社なら経営状況をキッチリと説明すればバカな選択はしないだろうが、たとえばトヨタやパナソニックほどの会社になると少々放漫経営をしても3年や5年で会社は潰れないであろう。「目先の楽」を訴える者が社長になる可能性が高い。◆国になるとトヨタやパナソニックとは規模が違う。「埋蔵金があるから大丈夫」「増税の必要ない」「今は緊縮よりバラマキだ」と言っても3年で飢え死にすることはない。「大丈夫、大丈夫」と言い続けてばら撒いている間にどんどん民主主義国家は弱くなってきた。一党独裁の中国がどんどん強くなってきているのが対称的にだ。そろそろ民主主義の限界かと思う。「なんでも選挙で決めるには限界がある」ということに皆が気付くべきときが来た。
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◎2012年05月03日 ---- ボス ◎
- 仕事
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お客様に「素晴らしいものを作ってくださってありがとうございました。」とお礼を言われることがある。仕事をしていて最も嬉しい一瞬だ。営業に、現場に、飛び回っている頃はそんな「嬉しい一瞬」がしばしばあった。事業が徐々に拡大し、業績は悪くないのだが銀行がなかなかカネを融通してくれなくなった。私は営業や現場を部下に任せ、資金繰りのために時間を割くことが多くなった。部下たちはみな一所懸命に頑張り成長した。私はお客様と直接触れ合う機会が減った。お客様から直接「ありがとうございました」と言ってもらうことが少なくなった。仕事をしていて最も嬉しい一瞬をなくしてしまった。かつて私が喜んだ一瞬を私に代わった部下たちが同様に喜んでくれていることを願う。
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◎2012年04月29日 ---- ボス ◎
- 台湾旅行
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みんなが頑張ったので少し贅沢をして台湾に社員旅行に行った。先週末のこと。私にとって初めての台湾であった。これまで、アジアは中国、韓国、フィリピン、ベトナム、カンボジア、スリランカ、香港、モルディブなどを訪問したことがある。中でも中国、韓国、台湾などの経済発展は目覚ましいが「民度」という面では、現時点では10年分以上日本がリードしていると感じる。◆現在の中国、韓国、台湾よりまだ10年前の日本の方が進んでいた、と思う。中国、韓国、台湾の方々へは失礼な言い方になるが、彼らはもっとマナーや道徳、直接的には「サービス」を学ぶことが必用。かの国のタクシーは日本と比べると恐ろしく料金が安い。しかし車は汚いし運転手は大きな音でラジオはかけっぱなし、携帯電話がなると平気で話しながら運転をする。「値段が安いのだからサービスが悪くてもしょうがない」と思っている間は民度の向上はない。「サービスをよくしよう。そのために少し値段が上がることはお客様に理解してもらおう」という発想にならなくては・・。◆日本では「サービスをさらによくしよう。そうすれば客が増える。料金を上げることはない。」ということが当たり前の発想になっているがアジア諸国ではいまだその発想は普及していない。少なくとも私のこれまでの数少ない旅行のデータからはそのように感じた。
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◎2012年03月14日 ---- ボス ◎
- 森ビル 森会長の逝去を悼む
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森ビルの森稔会長が亡くなった。不動産業界に於いて偉大な賢人であったが彼の航空に賭ける思い入れもすごかった。将来の街づくり、都市づくりに関する意欲、理想、挑戦はいつも私をウキウキさせた。アークヒルズの屋上と成田空港をヘリコプターで移動するサービスを始めたのも森会長の理想、意欲、挑戦があったから。何度かお会いして話をしたが壮大なスケールで20年、30年先を思い描き事業を進めていることを知り、こちらも興奮した。「アークヒルズ~成田空港のヘリ事業はそこだけを見れば明らかに赤字ですよ。でもね、このサービスを続けることによって日本の、東京の、そして六本木エリアのステータスが上がるんですよ。・・」と熱く語ってくれた。カリスマ的ワンマンオーナーであるために回りは振り回され「ご機嫌取り」に終始する部下が多かったのも事実のようだが、そのマイナスを差し引いても日本を代表する優れた経営者・指導者であったことは間違いない。できれば一度、一緒に仕事をしてみたかった。・・・・日本からまた一つ素晴らしい頭脳が消えた。残念。合掌。
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◎2012年03月08日 ---- ボス ◎
◎2012年03月06日 ---- ボス ◎
- 独身と既婚、どちらが幸せ?
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少し偉くなったと間違われているのか、或いは単にそれ相応の年齢になったせいなのか・・・。最近、いろんな方から「人生相談」のような話を聞いてくれと頼まれる。「悩み多きはこっちの方ですよ」とあっさり断るわけにもいかず、つい親身に話を聞いてしまう。人生って本当に複雑、難しいと思う。あまり幸せそうな人もいない。(人に「人生相談」するくらいだから「幸せそう」に見えないのも当然か)
一方、とても幸せそうで元気なのが家庭を持っていない独身女性。ある程度の収入を持つ独身女性は実に元気。悩みがなく夢がある。私と同級生(現在54歳・・失礼)の大学の英語講師はただ今米国のメーン州に留学中だがとにかく充実した毎日を送っていてとても幸せ、とのメールがときどき届く。彼女に限らない。少なくとも私が交流を続ける50歳代独身女性はみな幸せそう。一方、50歳代既婚女性はみな疲れている。自分の幸せを捨て子供の教育に必死な母親。主人の浮気に開き直り酒ばかり飲んでいるオバサン。・・・・40歳代前半までは家庭を持っている女性の方が幸せそうに見えていたが、今は独身女性の方がずっと幸せそう。こんなことではさらに少子化は進んでしまう、と危惧するばかり。... 続きを読む
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◎2012年03月05日 ---- ボス ◎
◎2012年03月04日 ---- ボス ◎
◎2012年03月02日 ---- ボス ◎
◎2012年02月27日 ---- ボス ◎
- 『ピナ・バウシュ』
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年間40本~50本は劇場で映画を観る。日曜の夜は大抵、自宅近所の映画館でレイトショーを楽しむ。映画や観劇、或いは美術館を訪れるのは単なる趣味だけではなく、「なにか仕事に生かすことがないだろうか」という思いもある。そこにある「美」「バランス」「独創性」あるいは「社会性」といったものを求め、確認することは「ヘリポートのデザイン」や「会社経営」に必ず良い影響を与えてくれると信じている。
『ピナ・バウシュ』というドイツのバレリーナを描いた映画は多くの刺激をくれた。私の求める「美」「バランス」「独創性」「社会性」プラスαが散りばめられていた。マイケル・ジャクソンの『This is it』に近い感動を覚えた。「芸術」とくにバレーに興味のある方には強くお勧め。 - コメント (0)